パスタの時短テクニック
パスタの茹で時間を節約するテクニックは色々あるのですが、実際に試してみるとイマイチな結果になることが珍しくありません。
茹で時間の短縮やガス代の節約も大切なのですが、だからと言って極端にパスタの味や食感が落ちるのであれば、あまり有益なテクニックとはいえません。
そこで今回は、実際に私が色々試してみたパスタの茹で時間節約テクニックの中で、美味しく出来た方法を紹介します。
ためしてガッテン!
まずは「ためしてガッテン」で紹介されていた方法です。パスタを茹でる前に、あらかじめ水に乾燥パスタを浸しておきます。「水漬けパスタ」とも言われているテクニックです。
水につけておく時間は、細いパスタ(14mm)だと1時間、太いパスタ(18mm)だと3時間ぐらいが目安です。
かなり水を吸うので気持ち多めに水を入れておいた方が良いです。黄色い乾燥パスタが膨らんで真っ白になります。
そして最後に水に浸したパスタを、熱湯で1分だけ茹でます。
これで5~7分程度の茹で時間とガス代を節約することが出来ます。
ですが、実際にやってみると味はイマイチです。正直アルデンテとは言えません。
「ためしてガッテン」で紹介されていた時も、この茹で方のパスタを食べたゲストの口数が少なかったことを覚えています。
直接不味いとは言いませんでしたが、「普通に近い感じで出来るんですね~」ぐらいの、曖昧な表現だったと記憶しています(間違っていたらすいません汗)。
ですが、この「ためしてガッテン」の茹で方と相性の良いパスタもあります。
それは「ソースと和えてから炒めるタイプのパスタ」です。ペペロンチーノやナポリタンでしょうか。
あらかじめフライパンにパスタソースを作っておき、そこに半カップ(二人前)ほどの水を足してソースを沸騰させます。そこに水に浸したパスタを入れると、直ぐに水分を吸い込んで1~2分で完成してくれます。
もちろん普通の茹でてからソースは絡めてOKです。加熱する必要がある具材は先に作っておきましょう。
この方法だと仕上げにパスタを茹でるための鍋が必要ありません。フライパンで余った水分も飛ばせるのでパリっと仕上がります。
このガッテン方式の水漬けパスタは、和えるだけのパスタソースとは相性が良くないと感じました。
水から茹でる方法
水漬けパスタの進化版として、水の状態から茹でる方法もあります。
ただし、この方法は相当深い鍋かフライパンでないと厳しいです。熱湯にパスタを入れるのであれば、はみ出ていても直ぐに柔らかくなってくれますが、水からだと時間が掛かるのでムラになってしまいます。
深い鍋か水を張ったフライパンにパスタを投入し、沸騰してから2~4分程度茹でて完成です。
この茹で方の時短テクニックは、深い鍋とフライパンでは随分と沸騰するまでの時間が違うので、2~4分の違いがあるわけです。初めて行う場合は途中で味見して確認してみてください。
パスタの仕上がりはガッテン方式に近い感じになります。水につけて置く手間がいらないので、時短という意味ではお手軽なテクニックです。
こちらもパスタソースを絡めて炒めるタイプのパスタと相性が良いです。途中でパスタを味見して最適な硬さになるように炒める時間を調節しましょう。
ガスを止める方法
もう一つのパスタの節約テクニックは、鍋にパスタを入れたあと蓋をし、すぐに火を止めてそのまま茹で時間まで待つ方法があります。
これは私がかなり昔に読んだフランス人が書いた本の中で紹介されていました。
これも実際に試してみると、上手くパスタが茹で上がらないケースが多かったです。またパスタ同士がくっつきやすい特徴もありました。
失敗の原因はいくつか考えられるのですが、保温性の低い鍋だと冷めやすいので向いていません。ある程度の厚みのある鍋であれば、パスタの茹で時間の数分ぐらいは高温でキープすることが出来ます。
ですが、厚手の鍋ほど温まるまでにガス代が掛かっているので、あまり節約効果は期待できません。
鍋の温度を下げない為だけであれば、別のところで紹介した保温調理と組み合わせる事も出来ます。
簡単な保温調理だと電子レンジやオーブンの中に鍋ごと入れてしまえばOKです。鍋が冷めるのを防ぐ事が可能です。
またパスタを茹でる際に塩分を気にして入れない人もいると思いますが、塩はパスタ同士をくっつけない効果もあるので、この火を止める茹で方では適量を入れた方が相性が良いです。
塩分はソースを薄味にして調節すればOKです。
ちなみに塩は鍋の中の水が沸騰してから入れてほうがガス代の節約になります。水の段階から入れると沸点が高まってしまうので、普通にパスタを茹でるような時でも沸騰してから塩を入れましょう。
このフランス人が紹介していたパスタを投入してから火を消すテクニックを上手く成功させるポイントは、初めの1分ぐらいは火を止めない事です。
どうしても直ぐに火を止めて放置してしまうと、パスタ同士がくっついてしまうので、初めの一分ぐらいは火を止めずにパスタの表面を茹できり、軽く混ぜてから火を止めると、通常の茹で時間+1分ぐらい放置すると、割と普通に茹でた感じに仕上がります。
茹で時間が1分ぐらい長くなるので、時短テクニックというわけではないのですが、光熱費の節約としては有効なテクニックです。
保温性の低い鍋の場合は、途中で一度加熱するのもいいと思います。始めの1分と中盤の1分ぐらい加熱して再沸騰させることで、普通に茹でた感じのパスタに仕上がります。
パスタを水に浸すガッテン方式と違い、こちらの茹で方は通常のパスタの茹で方のように、アルデンテに仕上げることが出来るので、ソースを絡めて炒めないタイプのパスタとも相性が良いですよ。
まとめ 最も簡単なのは・・・
最後に誰でも簡単にパスタの茹で時間を短縮するテクニックを紹介します。それは細いパスタを用意する事です(笑)。
節約家というのは、ついつい安売りされているパスタを選んでしまうものですが、外国から輸入されたパスタの多くは、割と太目で茹で時間が長い傾向があります。
一方で日本のメーカーのものだと、予め茹で時間が短く設計されているものもありますし、細いパスタも売られているので、それほど価格差がない場合は、茹で時間が短かいものを選んでみてください。
今回紹介したパスタの茹で時間を短縮するテクニックというのは、パスタソースの相性の問題もあるので、どれが正解と言い切れるものではありません。
茹で上がったパスタに絡めるだけのソースだと、やはり普通に茹でた方が相性が良いので、それぞれのパスタの味によって使い分けてみてください。
光熱費の節約という意味では、普通に一分ぐらい茹でて軽く混ぜてから鍋に蓋をしてしばらく放置し、途中で一度再沸騰させる方法が最も良いと感じています。
鍋に蓋をしたまま弱火で茹でてもOKです。吹きこぼれそうになったら火を止め、少し経ってから再び弱火で茹でていっても光熱費の節約になります。
ちなみに私は電子レンジで加熱してつくるパスタの容器に入れて水に浸していましたが、電子レンジを所有していないので試した事がありません。
あくまでも水漬けに適した容器として100均で購入しました。
水漬けパスタが入っているこの容器に熱湯を注いで、1分ぐらい茹でる方法も試してみた事があるのですが、やはり鍋の中で熱湯で茹でる感じにはなりませんでした。
まとめると、炒める系のパスタはガッテン方式の水漬けパスタと相性が良く、和えるだけのパスタソースのように麺の食感が大事なパスタは、火を止める茹で方がおすすめです。
他にもパスタを半分に折ってから茹でる方法などもあるのですが、やはり短くなってしまうとフォークで巻きにくくなってしまいますし、それほど茹でる時間にも差がないので、個人的にはおすすめしません。
パスタに限らず調理法の時短テクニックというものが色々とありますが、明らかに料理の質が下がってしまうものは本末転倒なので、それぞれ相性が良い方法だけを上手く取り入れてみてください。
水漬けパスタもフライパンで作ったパスタソースに少し多めに水を入れてから投入すれば、わざわざ別の鍋で茹でる必要がないので、時短や洗い物削減になりますが、アルデンテとは程遠いモチモチ食感のパスタになってしまうので、この辺の好みも含めて上手に選んでみてください。
学校給食で出てきたような柔らかいパスタの食感が好きな人とは相性が良いですが、本場イタリアのようなパスタを期待しているとガッカリしてしまうかも知れません。
やはり個人的には鍋に蓋をして光熱費の節約するぐらいが、一番実用的な方法だなと感じています。時短にはなっていませんが・・・。
この方法だって本格的な美味しいパスタの茹で方からすると御法度です。美味しくパスタを茹でる為には、なるべく大きな鍋で沸騰させ続けたお湯でグラグラとパスタを泳がせながら茹でる事なので、本格派の人からするとイマイチかも知れません。
たっぷりとお湯が入る寸胴鍋でパスタを茹でるのが理想ではありますが、収納スペースも取りますし、お湯を沸かすだけで時間が掛かってしまうので、それぞれの家庭の状況に合わせて選んでほしいと思います。
コメント
こんにちは
塩を入れて茹でたら美味しく出来ました、ありがとうございます♪
何てもケチり過ぎるとダメですねー
by mi☆
私もガッテンで紹介されて試してみたのですが、全然美味しく感じませんでした。こちらで紹介されているように和えるだけのパスタソースだったのが原因だったのかも知れません。水漬けパスタにも相性があるとの事で勉強になりました。ありがとうございます。
by 匿名