節約家は現金が好き?
しばしばお金持ちや節約が上手な方は、「現金しか使わない!」といった意見を目にします。
実はこれらの意見にはからくりがあります。
まずお金持ちに現金派が多いのは、単純に年齢層が高いからです。
年配の方ほどクレジットカードが浸透していない時代に稼いだので、そもそも必要性を感じていません。
また現金派の節約家というのも、単純にお金の管理が苦手なタイプだった可能性が高いです。
よく節約の為に家計簿をつけることが推奨されていますが、そもそも無駄なモノを買わない節約家であれば、わざわざ家計簿をつけたところで無駄な支払いなどありません。
引き落としの銀行口座をいくつも持っていたり、たくさんのクレジットカードで支払いをしていたりすると、それらを一本化したり、現金のみにすることで管理がしやすくなると思いますが、これは家計簿をつけるのと同じような意味合いしかありません。
現金払いにする事というのは、お金の流れをシンプルに分かりやすくすること以上の効果はありません。
支払いが複雑になってしまっている方にとっては、節約に役立つ可能性がありますが、これは節約の本質ではありません。
節約の本質とは?
節約の本質というのは、「必要なモノを、なるべく安く購入すること」です。
「必要なモノ」を「安く購入する」、このどちらも大切です。
安かったからと必要でもないモノを購入していては、全く節約になりません。
逆に本当に必要なモノだからと、ろくに価格の比較をせずに購入してしまうと、出費が増えてしまいます。
必要なモノ、不要なモノの基準は人それぞれですが、誰でも何かしらのモノを購入する時というのは、必要性を感じて購入しています。
ただ購入した後に、「無駄遣いだった」と後悔するかどうかの違いです。
- 思っていたのと違った
- 自宅に同じようなものがあった
- 次の店でもっと安く売られていた
のような感じで後悔してしまった瞬間に、無駄遣いだったと感じることになります。
節約が上手な方というのは、この後悔が少ない方です。
セールだったからと必要のないモノを購入しません。また必要なモノの基準が明確なので妥協もしません。
冬のコートを購入するのであれば、自分が求めている防寒の機能が満たされているものを探します。その機能が満たされているモノの中から、お気に入りのデザインを選び、その特定のコートを安いお店で購入することが上手な節約です。
一方でセールで半額だったからと安易にコートを選んでしまうと、求めていた機能が満たされないモノ(防寒がいまいち)を選ぶことになったり、好きでもない色やデザインを選ぶことになり、直ぐに後悔することになってしまいます。
防寒の機能だけでなく、職場に着ていくコートなのであれば、スーツなどに合うデザインやカラーが大切ですし、鞄なども含めてコーディネートするものです。
それらの自分にとって必要な機能を満たしているコートを探し、そのコートを安く売っているお店で購入することこそが、上手な節約になります。
たとえ9割引きでも求めている機能を満たしていないのであれば、購入しないことが節約の本質です。
この節約の本質をしっかりと理解できている方であれば、支払い方法が現金だろうがクレジットカードであろうが、電子マネーだろうが関係ありません。
必要なモノしか購入しないことこそが、節約の本質です。
現金のみが向いている人
支払いを現金のみにすることで節約が上手く行く方というのは、改めて家計簿でチェックしないと無駄遣いだったと気がつかないような人です。
買い物をする前に気がつく人には、全く関係がありません。
お金に関する知識というのは学校で学ぶわけではないので個人差が大きいのですが、クレジットカードの分割払いやリボ払いを選択してしまう方というのは、知識が不足していると考えられます。
クレジットカード大国のアメリカの教育レベルは、平均すると日本よりも圧倒的に低いものです。ちょっとした算数すら出来ない人が大半なので、金利の仕組みが分からずに手を出してしまうそうです。
支払いを現金のみにすること節約が上手くいく方というのは、現在お金の流れを全く管理出来ていない浪費家だけです。一般的な人であれば現金払いのみにする事に大した意味はありません。
まとめ 支払い方法は関係ない!
本当に必要なモノであれば、クレジットカードの分割払いを利用することが悪いわけではありません。
就職の為に運転免許が必要なのであれば、免許取得費用の為にローンを組む事は自分への投資に当てはまります。
一方でブランド物のバッグや旅行の為にカードローンを組んでしまう人というのは、やはりお金に関する知識が少ないと考えられます。
稀にこういった支払いの為に仕事を頑張れるという人もいますが、カード会社を儲けさせる為に頑張るなど本末転倒ではないでしょうか。
支払いを現金のみにすることで節約が上手くいく方というのは、よほどの浪費家にしか当てはまらないことなので、一般的な節約家であれば気にする必要はありません。
クレジットカードも一括払いであれば金利が発生しませんし、ポイントバックも受けられます。明細を確認すれば家計簿替わりにもなります。
また電子マネーは支払いがスムーズで便利なものです。小銭が貯まらないので財布も軽いままです。
古いタイプのお金持ちの中には、「現金が一番だ!」ということを言う方もいますが、高額な現金を持ち歩く為にアタッシェケースを持っていたり、屈強そうな秘書を雇っているものです。
意外と余計な費用が発生しています。盗難のリスクも考慮しなければなりません。
一般の人でも財布を落としたり、盗まれた時の事を考えると、やはり多額の現金を持ち歩くのにはリスクがあります。
傾いている会社の商品を買い叩くようなブローカーであれば、現ナマをちらつかせるような現金ならではの力を発揮できるのかも知れませんが、一般の人にとって必要な力ではありません。
現金のみの方が管理がしやすいのであれば、無理にクレジットカードなどを使う必要もありませんが、「クレジットカードを使っていると節約できない!」といった意見は無視して構いません。
そもそも無駄な買い物をしないことこそが、節約の本質です。
- 便利そうだったから
- 安かったから
- カードローンの枠が空いたから
といった理由で買い物をしてしまわぬように気をつけてください。
本当に自分が求めている機能(役割)を満たしているモノの中から、お気に入りのモノを選び、そのモノを安く購入することこそが、本当の節約です。
これさえ間違えなければ、支払方法による差(ポイントバック)など大した問題ではありません。