買いだめは節約?
節約のために「買いだめ」をする方も多いのではないでしょうか。
あまり安くならない物がセール中だと、つい嬉しくなって「買いだめ」をしてしまうものです。
ですが、「買いだめ」には相性が良い物と悪い物があります。相性を上手に見極められないと節約どころか逆効果になってしまいます。
そこで今回は節約になる買いだめ、相性の良い物と悪い物を紹介します。
相性が良い物
「買いだめ」と相性が良い物というのは、消費期限に左右されないものです。
ティッシュやトイレットペーパー、洗剤などの消耗する日用品は、部屋の収納スペースを圧迫しない程度であれば、「買いだめ」をすることで上手に節約することが出来ます。
知り合いに大手のホームセンターに勤務している方がいるのですが、決算期などは客寄せの為に原価割れしてまで販売している洗剤などがあると教えてくれました。
ドラッグストアなどよりも安い価格にすることで、郊外のホームセンターに主婦を呼び込むことができます。そこに車で連れそってきた旦那さん向けの様々な商品で売り上げを狙うのだそうです。
そのような商品を見極める方法というのは、「お一人様2個まで」などの表示があるものです。旦那さんを連れていけば4個まで「買いだめ」ができます。
まさにホームセンターの思うツボですが、それしか買わなければ確実に節約になります。
その商品しか買わないのが恥ずかしい場合は、あまり安売りをしない地域のゴミ袋などと合わせて購入するのがおすすめです。
「買いだめ」と相性が良い物は消費期限に左右されずに消費される物、そして短期間で使い切れる物です。
相性が悪い物
逆に「買いだめ」と相性が悪い物があります、それは食品です。
食品がセールをする時点で消費期限が近い可能性が非常に高いです。
その日のうちに食べるのであれば問題ありませんが、大量に「買いだめ」をしてしまうと必要以上に食べたり、期限切れになる可能性があります。
捨てるのがもったいないからと食べたくもないタイミングで食べることは、食品にとっても失礼ですし、食事による満足度も当然低くなります。
賞味期限間近だからと無理やりたくさん食べてしまうと、無駄な脂肪がつくことになります。節約という意味だけでなく、健康のためにも「もったいない」ことです。
全ての食品の「買いだめ」が悪いわけではありませんが、大量のストックによって現実(日頃の食生活)が左右されない程度に抑える必要があります。
他に調味料のお徳用サイズの「買いだめ」も相性が悪いです。
飲食店を経営されている方や家族が多ければ別ですが、お徳用サイズを使いきるまでに調味料の鮮度が落ちてしまう可能性が非常に高くなります。
醤油を一斗缶で購入してしまうと開封後の要冷蔵など出来ません。大型の冷蔵庫だとしても冷蔵庫のスペースと冷やし続けるための電気代が必要になります。
また「買いだめ」によって冷蔵庫の中の物が増えると管理が難しくなり、電気代が増すだけではなく、見落として賞味期限切れになったり、重複して購入してしまうなどの無駄になってしまいます。
食品以外でも劣化のしやすいものは「買いだめ」と相性が悪いです。
乾電池は使用していなくても徐々に電気が失われていきます。そもそも乾電池がセールになっている時点で相当古い可能性があるので、そこからさらに家庭で何年間も寝かされると、新品の頃の電力は期待出来ません。
プラスチックの製品も数年で油分が抜けて割れやすくなってしまいます。ゴム製品もひび割れてきます。
「買いだめ」と相性の悪いものは、消費期限がある食品や長期的に使用する商品です。
消費期限、劣化
基本的には、どんな物でも劣化します。
消費期限内であれば衛生上や機能的には問題ないかも知れませんが、100%の機能とは限りません。
食品の鮮度が落ちるのはもちろんですが、ティッシュだって10年前のものであればホコリっぽくなっているかも知れません。それに10年も経てばティッシュの性能も進化しているものです。
当時と同じ値段の今のティッシュペーパーの方が、ずっと使い心地が良いと思います。
これは洗剤なども当てはまります。洗剤は毎年のように進化して新発売されていくので、極端な「買いだめ」をしてしまうと数年前の性能の低い洗剤を使い続けることになります。
「買いだめ」で節約をしたと思っても機能や性能は損をしている可能性があります。短期的に消費する物は「買いだめ」と相性が良いですが、長期間になればなるほど損をする可能性があるので気をつけてほしいと思います。
まとめ
セールの時に購入をしないと「損をした」と考えがちですが、別に損は全くしていません。財布のお金が減るわけではありません。
「得をしたい」という想いが強すぎると、セール品の「まとめ買い」や「買いだめ」に走りやすくなります。
必要のない物の「買いだめ」ほど損なことはありません。お金だけではなく、部屋のスペースまで奪われてしまいます。
また賞味期限に追われて食べたくもないタイミングで食べ続けることになったり、部屋や冷蔵庫のスペースを圧迫したり、別のセール品を見て悔んだりしてしまいます。
「買いだめ」は上手に利用すれば節約になりますが、「損得」にとらわれ過ぎないように気をつけてください。
損をしたくないからと必要以上に購入したり、得だからと「いつか」使うかも知れない物まで購入してしまいます。
「いつか」使う物の為に今のお金を使用することはありません。「いつか」の為にスペースや維持費をかける必要もありません。
そして「いつか」が訪れないこともあります。より良い製品や流行が変化することもあります。
一方でお金の価値は劣化しません(インフレは別)。維持費もかかりません、流行もありません。
「いつか」のために最も役に立つのは、「買いだめ」ではなく「金だめ」ではないでしょうか。
節約家にとってセールという言葉は魅力的ではありますが、ほどほどに付き合ってほしいと思います。