節約はレジャー!

汗水垂らして働いたお金で買っていい物、ダメな物

汗水垂らして働いたお金の使い道

しばしば成功者と呼ばれるような人が書いたの本の中に、

「成功したければ汗水垂らして働くのではなく、頭を働かせて周り(人やお金)を動かせ!」

のような事が紹介されているのですが、自分の身体や体力には限りがあり、汗水垂らして働く時間を増やすにも限界があるので、そのサイクルから抜け出さない限り成功は無理だよといった感じの事が書かれています。

中には一生懸命働いて汗水を垂らしている人をバカにするような主張をする人もいるので、個人的にはあまり好きな考え方ではないのですが、世の中にはそのような頭の良い人達が一定数いる事も確かです。

いわゆる成功者や富裕層と呼ばれるような人達に多いのですが、そのような汗水垂らして働く必要がない人達に向けて作られた高額な商品を、一生懸命汗水垂らして働いてお金を稼いでいる一般人が購入してしまうと辛くなってしまいます。

ざっくりいうと贅沢品という事になるのですが、富裕層の人達が贅沢だと感じるポイントと多くの一般人が贅沢だと感じるポイントが違うので、無理に背伸びして真似てしまうと期待していた結果につながりません。

汗水垂らして働いて稼いだお金で買ってはいけない物があるものです。

贅沢だと感じるポイント

何をもって贅沢だと感じるポイントも人それぞれ違いますが、この基準を自分で決める事なく周りの人からの評価や世間一般の常識といった基準に当てはめてしまうと、せっかく贅沢をしても満足する結果になりにくくなってしまいます。

私の例でいうと、牛丼の吉野家でお肉の量が多い「アタマの大盛り」を注文すると、もの凄く贅沢をした気持ちになります。

普通の牛丼より120円ぐらい高いだけなので、金銭的に難しいというわけではないのですが、よほどの事がないと注文しません。おそらく2年に一度ぐらいの贅沢です。

そもそも吉野家に行くのが2~3ヶ月に一度ぐらいのペースなので、10回に一度ぐらいしかアタマの大盛りを注文しません。

この私の贅沢を感じる基準が正しいと言いたいわけではなく、自分の基準で判断する事が大切だという事です。「超特盛り」の牛丼を注文するのが贅沢だと感じる人もいるかも知れませんし、高級店で黒毛和牛の牛丼を注文するのが贅沢だと感じる人もいるかと思います。

ただ富裕層(成金)と呼ばれる人の中には、自分にとって美味しくて贅沢な事だという基準ではなく、価格の高さや希少性に贅沢の基準に当てはめてしまっている人がいるので、高価であればあるほど喜んで選択する人がいます。

売る側もそれが分かっているので、いわゆる富裕層向けの商品というのは、料理なら美味しさよりも希少性や豪華そうな盛り付けといった要素に力をいれ、価格を吊り上げていきます。

美味しい料理を食べたい人が、高価だから美味しいのだろうとそのような料理を選択してしまうと、力を入れている(予算をかけている)ポイントが違うので満足する結果につながりません。

価格というのは多くの人(経済観念がない子供以外)に通ずる基準でもあるので、自慢のしやすさという点において分かりやすい基準になります。見栄を張りたい成金のような人ほど高価な物を好むのは、自分の満足する気持ちよりも周りからの評価を期待しているからです。

車に全く興味が無くて違いが分からない人に対してでも、一千万円の車だと伝えると、それなりに凄いと反応してもらえるような事です。

これで面白いなと感じたのが、昔読んだ本の中に清水の舞台から飛び降りる覚悟で中古のフェラーリを購入した男性の奥さんが、知り合いにその価格(確か1200万)を伝えると、

「うわー、さぞ乗り心地が良い車なんでしょうね~」

という反応が返ってきました。スーパーカーであるフェラーリは、乗り心地という点では大衆車よりも硬くて悪いので、フェラーリの存在を知らない人にとっては、全く意味合いが伝わらないというエピソードが紹介されていました。

その奥さんの知り合いにとっては「良い車=乗り心地がいい」という基準があり、高価な高級車ほどそういうものなのだと思っていたわけです。

車好きの人からすると、フェラーリを所有しているだけで羨望の眼差しを向けてしまいますが、人それぞれ基準が違うので期待していた反応が得られるとは限りません。

そのフェラーリの事を知らなかった人の基準が間違っているわけでもないですし、良い車の条件を乗り心地や快適性に求める人もいれば、見た目の良さや運転する楽しさに求める人もいます。

こんな事は当たり前の事ですが、自分の基準ではなく世間の基準に合わせて選んでしまうと、せっかく贅沢をしても自分が求めていた結果につながりません。

汗水垂らして働いたお金で買ってはいけない物というのは、この自分の基準で選んでいない贅沢品の事です。

価格だけの基準は危険

富裕層(主に成金)と呼ばれるような人達の中には、自分の基準ではなく周りの人からの羨望の眼差しを求めて選択する人がおり、そのような人向けに作られた物は高価であればあるほど喜ばれるので、機能としては並以下になってしまう事もあります。

高級腕時計などが分かりやすいのですが、高価な腕時計ほど昔ながらのゼンマイ仕掛け(機械式ムーブメント)で作られており、普及している電池式の腕時計よりも時刻がズレやすい傾向があります。

正確な時間を知りたいという目的の人にとっては何も良い事がありませんし、正確さだけでいえば自動で時刻を補正するスマホの時計の方が、ずっと目的を果たしてくれます。

ただ高価である事に価値を感じる人にとっては全く魅力的ではないので、売り手側も宝石や希少性の高い金属などを用い、どんどん価格を吊り上げていきます。

高級ブランドの洋服などもそうなのですが、高価だからといって洋服の機能と優れているとは限りませんし、モデル体型でもない多くの一般人の体型に似合うとも限りません。

富裕層向けに作られた商品というのは、その物の品質や機能に大して価格が決められるのではなく、ブランドイメージといった付加価値を高める為に膨大な予算がつぎ込まれているので、品質と価格差が大きくなってしまいます

もちろんそのブランドイメージに価値を感じるのであれば、汗水垂らして働いたお金で購入しても悪くないのですが、高価だから最高の物が手に入るのかというと、全く別の問題だという事です。

これは高級羊羹の代名詞でもある「虎屋の羊羹」で考えると分かりやすいのですが、虎屋の羊羹や虎屋である事が何よりも価値があり、羊羹の良しあしで選んでいる人は多くありません。

謝罪に行く場に持参するお土産としては、相手が高価な物だと認識している事が大事なので、虎屋よりも高価な羊羹や美味しい羊羹をもっていっても効果が薄まってしまいます。

誰もが知っている有名なブランドの価値というのは、その物の品質よりも周りの人からの評価側に価値があるのであり、その為に高価な額を支払う価値があるのか考える必要があります。

単純に美味しい羊羹を食べたいのであれば他にもいくらでも選択肢がありますし、別料金の木箱を購入する必要もありません。

見栄の為だけに高価な物ばかり選んでしまうと、汗水垂らして働いたお金が直ぐに無くなってしまいます。

もちろん見栄を張る事が悪いのではなく、職種によってはある程度の見栄えも求められますし、オシャレが好きな人が高級ブランドの洋服を購入するのが悪いわけではないのですが、あらゆる物を見栄だけの基準で選んで良いのはお金持ちだけです。

汗水垂らして働いたお金は限りがあるだけに、しっかりと自分の基準で判断できないと、付加価値(良いイメージ)を上げる為だけに高価になっている割高な物を選びやすくなってしまいます。

付加価値による価格差

岡山県のある繊維メーカーはデニム生地の評価が高く、世界的なブランドを相手に取引をしているのですが、そこのデニム生地は安価な価格でジーンズを販売しているユニクロにも採用されています。

そこの会社のデニム生地の卸値は一律であり、全く同じ仕入れ価格のデニム生地が採用されたジーンズがユニクロは3980円で売られている一方で、有名ブランドのロゴがつくと何万円にも跳ね上がります。

大量注文による値引きや運搬費の縮小などは考えられますが、一着当たりの原価にすると100円も変わらないはずです。

もちろんメーカーが変わればデザインや縫製の違いがありますが、そこの違いだけで価格が十倍以上も変わってしまうのが付加価値(ブランドイメージ)の凄いところです。

その付加価値を保つ為に莫大な広告費が投入され、豪華な販売所やパッケージなどを採用し、どんどん価格が吊り上がっていきます。

この付加価値に価値を感じる人にとっては、十倍以上の価格を支払う価値があるのですが、見栄をはりたい成金のように価格だけで選んでしまうと、まさに売りたい側の思うツボになってしまいます。

自分の体型に合ったジーンズを探した結果、たまたま高価な有名ブランドのジーンズだったというのであれば悪くないのですが、価格や知名度だけで判断してしまうと、まるでフィットしていないジーンズの為に大枚をはたく事になってしまいます。

体型によっては格安なユニクロのジーンズの方がフィットして似合うかも知れませんし、1万円ぐらいの国産のジーンズメーカーの方が合うかも知れません。

自分で判断しないで周りの人からの評価ばかりを気にしてしまうと、この付加価値によって判断基準を歪まされる事になり、せっかく汗水垂らして働いて稼いだお金を吊り上げられた価格に使う事になってしまいます。

まとめ 富裕層(成金)の金銭価格

汗水垂らしてお金を稼ぐ必要がない富裕層の金銭価格というのは、一般人とはまるで違うので価値を感じるポイントも違ってきます。

特別扱いされる事に価値を感じたり、希少性があって高額になればなるほど価値を感じます。

その物に対する役割や品質というよりも、自分のアイデンティティーを保つ要素に高額な支払いをする事を厭わないので、汗水垂らして働いてお金を稼ぐ一般人とは価値観がまるで違います。

そのような富裕層向けに作られた物を一般人が背伸びして購入してしまうと、期待していた役割とのズレが生じで後悔してしまいます。

自分のお金でどんな物を買っても自由ではありますが、いわゆる富裕層向けに作られた商品の多くは、高価である理由が一般人が求める要素とまるで違うので、せっかく大枚をはたいて買っても心が満たされない可能性が高くなります。

数年前に18Kのアップルウォッチが100万円以上で販売されて話題になったのですが、ロレックスのような高級腕時計だと資産価値があるので売却する事もできますが、デジタルデバイスのアップルウォッチだとモデルチェンジする度に性能が貧弱になっていくので、まるで価値がありません。

これの価値など購入して間もない短い期間に自慢が出来るだけであり、その為だけに価値を感じる一部の富裕層だけが購入します。

流石に一般人が18kのアップルウォッチを購入するとは思いませんが、もう少し範囲を狭めていくと、見栄の為に高額な物を選んでしまったケースがあるのではないでしょうか。

私自身も節約家になる前は高価なブランド財布を所有していましたし、定期的にメンテナンス費用が掛かる機械式の腕時計も所有していました。

それらを購入した時はそれなりに満足してはいたのですが、期待していたほど周りから評価されたわけでもないですし、機能として優れているわけでもありませんでした。

時計や財布だけ高級でもその他の要素から金持ちではない事が一目瞭然なので、それでモテるような事も全くありませんでした。

汗水垂らして働いて稼いだお金を見栄の為だけに使ってしまうと、お金はいくらあっても足りません。節約家は汗水垂らさずにお金を稼げる富裕層を相手にしている商品とは、一定の距離を保たないと危険です。

なんだか富裕層の事を悪くいってしまいましたが、あくまでも見栄っ張りの成金のような一部の層の事なので、全ての富裕層が散財しているわけでもありません。

むしろ堅実な富裕層の方が圧倒的に割合は多いです。そうでなければお金は守れませんし、わざわざメディアに登場して金持ちアピールなどするとリスクが増すだけなので、表舞台に出て自慢などしないものです。

参考お金持ちは100均を利用しないはウソ!?

何年か前に読んだある雑誌で興味深い調査結果が公表されていたのですが、何とユニクロの洋服を着用している比率が、一般人よりも富裕層の方が高いという結果になっていました。

洋服に求める役割や品質を的確に判断できる人ほどコスパの良いユニクロを選ぶ傾向があり、堅実な方法で豊かになった人ほどユニクロ好きだという結論になっていました。

有名ブランドの洋服のような付加価値によって極端に吊り上げられた価格というのは、汗水垂らして働いたお金で買うべきものではありません。

周りの人からの評価を期待して選ぶのが悪いとは言いませんが、価格差なりの評価があるかというと微妙ですし、働き始めたばかりの若者が高級ブランドのアイテムをもっていても似合わないように、中途半端な背伸びは評価を落としてしまう事もあります。

運転手付きの高級車の後部座席から降りてくる人が似合うようなハイブランドのファッションは、自ら車を運転する人や電車通勤の人に似合うわけでもありません。

どんなファッションをするのも自由ではありますが、少なくとも周りの人からの評価を上げたいのであれば、自分のライフスタイルの中でバランスを取る必要があります。富裕層は周りの人もそのような人ばかりなので良いのかも知れませんが、中途半端に背伸びをしてしまうと期待していた成果につながりません。

汗水垂らして働いたお金で買ってはいけない物というのは、ざっくりいうと贅沢品という事になるのですが、その物に大して贅沢だと感じるポイントがズレていると、せっかく大枚をはたいても満足できない結果になってしまうので気をつけてほしいと思います。

贅沢をする事が悪いとは言いませんが、しっかりと自分の基準で選ばないとせっかくの贅沢も堪能できません。

美味しい魚を食べたいからと高級魚を購入しても好みの味とは限りませんし、お刺身を分厚くカットしたからといって美味しくなるとも限りません。落ち着かない高級レストランに入って緊張してしまうと味が分からなくなってしまうかも知れません。

あくまでも自分の基準(好み)を満たす事が大切なので、そこを人任せ(世間一般の基準など)にしてしまうと、せっかく大枚をはたいて贅沢をしても満足できません。

汗水垂らさずに大金を稼げてしまう富裕層向けに作られた物というのは、汗水垂らして働いた人にとって相性が悪い事が多いので、中途半端に背伸びして選ぶのではなく、しっかりと自分の基準で選んでほしいと思います。

もちろん何でもかんでも安ければ良いという事ではないので、そこは間違えないでください。自分が求めている役割がしっかりと満たされている物を安く購入するのが上手な節約なのであり、価格の安さだけが判断基準になってしまうと、価格の高さにしか価値を感じない成金のような残念な印象と大差がないので、気をつけてほしいと思います。

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節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

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