苫米地英人とは?
世の中には「金持ち脳」を題材にした書籍が数多くあるのですが、そんな中でも私がおすすめしたいのは「苫米地英人の金持ち脳」です。
苫米地英人さんの事を簡単に紹介すると・・・簡単には紹介しきれないほどの凄い方です。
詳しくは本の著者プロフィールを見てください。あまりにも凄い肩書だらけで驚くことになると思います。
本も200冊以上出版されています。とにかくとんでもなく頭の良い方です(笑)。
私自身が苫米地英人さんの大ファンということもあり、80冊ぐらいは持っているのですが、そんな中でも「苫米地英人の金持ち脳」は特に節約思考の方におすすめしたい内容になっています。
金持ち脳の定義
この本を読むと自分自身が「金持ち脳」の持ち主かどうか、一瞬で判断できるようになります。
「金持ち脳」と「貧乏脳」の基準が明確になるので、とてもすがすがしくなります。
そして何のためにお金が欲しいと思っていたのかを意識することができます。この気づきが非常に大切なポイントになります。
誰もが漠然とお金が欲しいと思いこんでいますが、その多くの理由が自分の意志ではなかったことにも気づかされます。
そして本当の自分の目的(ゴール)が明確になると、その為に必要なお金の稼ぎ方は簡単に見つかるようになると言います。
逆に言えば多くの方が稼げていない理由は、心からやりたいモノや欲しいモノではないからでもあります。
なので、必ずしも稼ぐ必要はないということでもあります。このことに気がつくだけでも「苫米地英人の金持ち脳」を読む価値があると思います。
そこに気かつくことが出来れば、フリーターだろうがニートだろうが満たされていることになります。立派な「金持ち脳」の持ち主だということです。
逆に様々な洗脳によって誰かに決められた基準に染まっている方は、年収が高くても「貧乏脳」の持ち主です。次か次へと掲示される様々な商品を手に入れることでしか満たされません。それも本心から欲しがっている物ではないので一瞬の満足感です。
誰かが引いたレールの上をひた走っています。アレを買え、コレを買え、みんな持っているぞ、と次から次へと購入させられ続けます。
これが「貧乏脳」です。
常に不満を抱えています。自分の意思で選択していないからです。
「金持ち脳」というのは、貯金がいくらあるから、平均より年収が上だから、家や車を所有しているから、という世間一般のお金持ちの基準は全く関係ありません。
自分の判断基準を持ち合わせている人が「金持ち脳」の持ち主ということです。
気づきの先
「苫米地英人の金持ち脳」を読むと、誰もが「金持ち脳」か「貧乏脳」に振り分けられます。
幸い私は「金持ち脳」の持ち主でした。
また多くの節約思考(楽しんで節約をしている)の方も、「金持ち脳」の可能性が高いです。
そして、
ここからです。
この先をどうするべきかは自由なんだと気づかせてくれます。この為に読んでほしいと思います。
現状に満たされていない「貧乏脳」の方は、引き続き誰かが決めた金持ちの基準を求めることになるのですが、「金持ち脳」の方の未来は自由に選択をすることが可能です。
現状で満足しているのであれば無理に変える必要はありませんし、苦手な人と会うこともイヤな仕事に就くこともありません。
満たされていることに気がつくと、本当にやりたいことを選べるようになります。
「貧乏脳」の方は心からやりたいことではなく、世間一般の常識(主にテレビ)によってやるべきことを決められてしまいます。
一方で「金持ち脳」の方は、自分の基準でやりたいことを選ぶことができます。
すると脳はクリエイティブに働きます。当たり前のことですが、やりたいことをやっているので当然楽しいわけです。
親が子供に無理やり勉強させても身に付きませんが、子供がやりたいゲームは勝手に上達していくのと同じです。
やりたいことをやれていると脳は心地良く活動するので、とてもクリエイティブになります。つまり仕事でも趣味でも質が爆発的に向上します。
やりたくもない勉強をしていると肩が凝ったり、腰が痛くなったりして、その作業から遠ざけようと脳が促してきます。手っ取り早く疲れさせます。
一方でやりたくてたまらないゲームをしていると、食事を取ることも足がしびれていることも忘れて没頭します。
徹夜の仕事が体力的に難しくなった中年サラリーマンでも、大好きな麻雀なら徹夜出来てしまうわけです。釣りやゴルフが大好きな方は何の苦労もなく早起きします。
同じ作業時間でも「やりたいこと」と「やりたくないこと」では、質が全く違うということです。
この「やりたいこと」を選ぶ為には、まず現状を正しく判断する「金持ち脳」である必要があるわけです。「貧乏脳」のままだと、好きでもない付き合いのゴルフや飲み会ばかりにお金を使ってしまいます。
天職とは
「苫米地英人の金持ち脳」を読むと様々な気づきが得られます。仕事に対しての認識も変わることになります。
例えばやりたい仕事を選んでいる方は、収入が低くても幸せです。
やりがいを感じているので、仕事の腕もどんどん向上していきます。
本屋に行けば自分の仕事に関係のある書籍を手に取ります。経費で落とそうなど考えません。子供が興味のある漫画を購入するのと同じです。
一方で仕事にやりがいを感じていない方は、常に休日を求めています。仕事に楽しみがないので、休日にわざわざお金を使って楽しみます。
やりたい仕事を選んでいる方は楽しみながらお金を稼ぎますが、やりたくない仕事を選んでいる方は休日にお金を使わないと楽しめません。
天職とは「やりたい仕事を選んでいる人」のことです。
プロのスポーツ選手であれば、ある程度は持って生まれた体格や才能や家庭環境が必要なのかも知れませんが、一般的な仕事に才能の差などそれほどありません。
ラーメンが好きで好きでたまらなくてラーメン屋を開業した方は、自分なりの美味しさの基準があるのでいつかは成功します。単純に楽しみながら成功するまであきらめないからです。
一方でビジネスとしての基準で儲かりそうだとラーメン屋を選ぶと、コストパフォーマンスや効率ばかりを求めて、本質的なラーメンの味の向上が後回しになります。成功するまで待たずに撤退してしまうかも知れません。
ラーメン屋さんの多くのチェーン店が本店よりも味が落ちるのは、まさにこの部分です。多くの方がチェーン店の不味さを実感したことがあるのではないでしょうか。
チェーン展開出来るぐらいですから、元々の味が不味いわけありません。美味しくて行列が出来るからお店が増えるわけです。ただしそこに落とし穴があります。
よく公務員の給料が高いと問題になりますが、実は彼らは仕事にやりがいを感じるシステムになっていません。そうしないと公平なサービスが出来ないからです。やる気に満ちている新人が飛び抜けて質の高いサービスを提供するわけにはいきません。
物凄く簡単に言うと社会主義のようなことです。仕事にやりがいを感じないのでサボることばかりが目的になってしまいます。
多くの公務員が連休や有休を駆使して休日を楽しんでいますが、仕事中はずっと楽しくない作業を続けているわけです。仕事にやりがいを見つけて質を上げようとするものなら、前例と違うと上司に怒られてしまいます。
このような思考状態(貧乏脳)の方がラーメンを美味しくする方法を発見しても、それが採用されることはありません。そのうち仕事が適当になるのは当然の結果です。いかに「ほどほどのラーメンを楽につくるか」にフォーカスされてしまいます。
職場がそのような環境なのでストレスが貯まり、わざわざ休日にお金を使って発散する生活になります。
こう考えると安定しているといわれる公務員はそれほど羨ましくはないのではないでしょうか。ある意味待遇の良い奴隷のような働き方なのかも知れません。
もちろん全ての公務員の方に当てはまるわけではありません。誇りを持って仕事をしている方は別です。市民の安全を心から願うお巡りさんは仕事に満足していると思います。
一方で天職(才能ではなく、やりたい仕事)を選んでいる方は、仕事で楽しく満たされているので休日は文字通り身体を休める日です。そしてワクワクしながら明日の仕事を待ち望んでいます。
やりたくない仕事を選ぶと休日に身体を休めることなく、むしろ酷使します。そして日曜日の夜に憂鬱になります。
やりたくもない高収入の仕事よりも、低収入でもやりたい仕事を選ぶと幸せになれるものです。
そして幸せに楽しみながら仕事をしていると質が向上していくので、自然と収入はアップしていきます。
そのようなことに気づかせてくれるのが「苫米地英人の金持ち脳」です。特に節約思考の方に自信を持っておすすめできる名著だと思います。
まとめ 気づきの凄さ
苫米地英人さんの本は難しい専門用語や言葉が多いのですが、「苫米地英人の金持ち脳」はわりと読みやすいのもおすすめする理由です。
出来れば4回は読んでください。より深い理解が得られると思います。
金持ちの考え方について語られている本は数多く存在しますが、この「苫米地英人の金持ち脳」は別格です。他の脳科学者の本といっしょにしないでください。
多くの金持ち本では
- 金持ちは無駄遣いをしない
- 消費ではなく投資をする
- コストパフォーマンスを見極める
- 税金対策を徹底的にする
などのテクニックが語られているのですが、そのような一部分だけを切り取った知識ではなく、より抽象度の高い内容になっています。
「金持ち脳」というとタイトルから、お金を稼ぐ能力や思考法についての内容と思われてしまいますが、どちらかといえば「幸せ脳」や「勝ち癖脳」などの言葉の方がしっくりくるぐらいの内容です。
最後に私なりの解釈を加えると、
「貧乏脳の節約」というのは、生活の質を落とさないことを重視します。現状を変えることなく物の購入金額を少なくすることだけにフォーカスした節約方法です。常に最安値を狙います。
一方で「金持ち脳の節約」とは、本当に生活に必要なモノを自分の意志で判断することです。そもそも必要のない物を購入させられることがないので、購入金額を節約することよりも、購入そのものを冷静に判断できます。
テレビドラマや映画で貧乏な家庭を演出するときは家の中を物で溢れ返します。逆に金持ちの設定の家はスッキリと片付いているものです。
多くのモノが誰かの誘導によって必要だと思わされて購入したものです。「苫米地英人の金持ち脳」にはその誘導、洗脳から解かれるヒントがたくさんちりばめられいます。
節約が続かない方や苦しいと感じている方に特におすすめなのですが、逆に楽しみながら節約をしている方にもおすすめしたいと思います。
楽しんで節約をしている方に幸福感をもたらせてくれます。自分をほめてあげたくなります。自分の節約が間違っていなかったと心から思えます。
その自分をほめること(自己評価の向上、エフィカシー)が、また一層自分を成長させてくれます。
すると節約の先が鮮明に見えるようになります。どんどん心からやりたいことが見えてくるようになり、無駄なこともわかるようになり、生活が豊かになっていくと思います。
追記
「苫米地英人の金持ち脳」は少し前に出版された本なので、現在は手に入りにくい状態になっているようです。
amazonのkindleであれば電子版で即購入できます。
書籍派の方は中古でしか手に入らないので、お近くのブックオフやネットオークションを探してみてください。