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間違いだらけの洗濯術レビュー|裏読みすると節約に役立ちます

間違いだらけの洗濯術

今回紹介する本はクリーニング屋を経営されている人達が書いた「間違いだらけの洗濯術」です。

多くの洋服はクリーニングに出さなくても自宅で洗濯が可能であり、正しい洗濯術を知ることで大幅にクリーニング代を節約できるといった内容です。

なぜにプロのクリーニング屋がわざわざ自分達の首を絞めるような事を書くのかと不思議に思ったのですが、著者達のクリーニング屋は繊細な高級生地といった特殊な分野に特化している事もあり、一般の人が何気なくクリーニング屋に出す洋服ではないようでした。

プロのマッサージ屋が簡単に肩こりを治せるストレッチや習慣などを教えてしまうと、リピート客が減ってしまうので難しいわけですが、その層を相手にしていないだけに真実味があるような気がしました。

ただ私は節約家という事もあり、そもそも洋服をクリーニングに出す事がありません。基本的に自宅で洗濯が難しい洋服を所有していないので、この本に書かれている内容を実践したところで節約にならないのですが、クリーニングのプロの目線から紹介する「正しい洗濯」というものが、どんなものかと興味があったので読んでみました。

読後の感想、節約は難しい・・・

私が「間違いだらけの洗濯術」を読んで気になったのが、「正しい洗濯術」が節約になりにくいという事です。

洗濯機に洗濯物を入れて全自動のスイッチをポンと押すと、勝手に水量を決めてくれるものですが、クリーニングのプロからすると、それでは不十分な水量にしかならないそうで、正しく洗濯する為には、できるだけ少ない洗濯物を大量の水で洗うのが良いようでした。

洗濯物を詰め込み過ぎると上手く対流せずに汚れが落ちないのはイメージできますが、その基準がクリーニングのプロからすると、かなり違うのだそうです。

また衣類につく汚れというのは、時間の経過とともに頑固になっていくので、なるべく毎日洗濯する事が望ましいのだそうです。

汚れが頑固になる前に毎日少ない洗濯物を大量の水で洗濯する事でしっかりと落とせるようなのですが、この方法は節約家にとっては難しい選択になります。

洗濯の頻度は家族構成にもよりますが、私は男の一人暮らしという事もあり、週に2回ぐらいしか洗濯をしません。それでも水量がマックスになるほど洗濯物が出るわけでもありません。

また天日干しは紫外線による傷みがあったり砂ぼこりが付着するリスクがあるので室内干しを勧めており、「エアコンや除湿器を積極的に使って乾かしましょう」とありました。これも節約家にとっては負担になります。

正しい洗濯術の内容が間違っているとは言いませんが、意外と手間やお金が掛かる方法が多いと感じたので、節約家にとっては微妙な内容が多く見受けられました。

もちろん何となくクリーニングに出していた洋服が、自宅で洗濯できるような方法も紹介されているので、クリーニング代を節約する事はできると思います。ただ私はそこに当てはまっていなかっただけに、あまり節約になる情報がありませんでした。

参考になった点

一方で「間違いだらけの洗濯術」の中でも節約家にとって参考になった箇所もあります。

それは衣類によって洗剤を使い分ける目安があり、

  • よく着る洋服は弱アルカリ性の液体洗剤
  • 頑固な汚れは洗浄力が強い粉末洗剤
  • デリケートな生地の洋服は中性洗剤
  • 色落ちしそうな洋服も中性洗剤

とありました。最後の色落ちしそうな洋服も初めの洗濯だけは気をつけて、特に色落ちがなかった場合は普通の洗剤でOKなんだそうです。

当ブログでは以前にコスパの良い洗剤として粉末洗剤を勧めた事があるのですが、

参考洗濯洗剤でコスパが良いのはどれ?

粉末洗剤は洗浄力が強力なだけに、衣類の繊維を傷めてしまうリスクがあるのだそうです。特に漂白剤や蛍光増白剤が入っているものだと注意する必要があるようでした。

毎日のように洗濯していて汚れが頑固になる前であれば、使い勝手の良い液体の洗濯洗剤の洗浄力で十分なんだそうです。

他にも洗濯カゴの重要性ついても紹介されており、汗や皮脂で湿っている衣類を詰め込んでしまうと雑菌が繁殖しやすくなってしまうので、通気性の良いメッシュタイプが良いようでした。

大抵の洗濯カゴは通気性が良い構造になっていますが、一部のオシャレな布製の洗濯カゴは避けた方が良いのかも知れません。

参考オシャレ雑貨のせいで苦しむ人

私は節約家という事もあり、100均で購入したプラスチックの洗濯カゴを利用しているので良かったのですが、中途半端にオシャレさを意識してしまったばかりに、衣類の汚れが頑固になってしまったり、雑菌の繁殖に影響があるのは勉強になりました。

裏読みすると節約になる!

「間違いだらけの洗濯術」で紹介されている正しい洗濯術というのは、節約という意味では微妙なものが多いのですが、裏を返すと節約になるなとも思えました。

粉末洗剤の洗浄力が強いという事は、単純に使用量を抑える事で衣類への負担を減らせるとも考えられます。これは私自身も日頃から意識している事なのですが、衣類の汚れが酷くない場合は洗剤のパッケージに書かれている目安よりも少なめにして使用しています。

さらに私はエマールなどの中性洗剤で洗わなければならないデリケートな素材の衣類や、色落ちしそうな衣類を避けているので、洗浄力が強い粉末洗剤を少量使うだけでOKなのだと解釈できました。

また洗濯カゴの中に適当に放り込んでしまうと、湿った箇所から雑菌が繁殖したり、皮脂汚れが頑固になるとの事だったので、汗が染み込みやすい脇などの箇所が乾燥しやすいように洗濯カゴに掛けるようにしました。

一人暮らしの人だと洗濯カゴに入れずに直接洗濯槽に入れて放置している人もいるかも知れませんが、汗が染み込んでいる箇所だけでも外に出して掛けてあげるのも良いかも知れません。

毎日大量の水で洗濯をするのが理想なのかも知れませんが、裏読みする事でそれぞれの家庭の環境に合わせて取り入れられる点があるので、そこは「間違いだらけの洗濯術」を読んで凄く勉強になったと感じています。

もちろん頻繁にクリーニングに出している家庭であれば、自宅で洗濯する事で大幅に節約できる可能性が高いので参考にしてみてください。

まとめ 理想と現実の間

洗濯に限った事ではありませんが、理想的な方法が分かっていても必ずしも取り入れられるものではありません。

様々な衣類のタイプに合わせて洗剤を使い分けたり、理想的な水量や干し方をした方が良いのだとは思いますが、その為に余計な手間や費用(電気代や水道代)が掛かってしまうと難しいものです。

クリーニング屋に出していた洋服だけでも、正しい洗濯術を意識する事で節約になるケースがあるとは思いますが、そもそもクリーニングに出さなければならない洋服を避けたり、洗剤を使い分けなければならないデリケートな素材を避ける事で、よりシンプルに解決できる事もあります。

強力な洗浄力があって価格も安い粉末洗剤だけで事足りる素材の洋服に統一すれば、あらゆる手間から解放されますし、アイロンがけが必要のない生地を選ぶといった事も、日々の負担を減らしてくれます。

参考シワにならない洋服選びのコツ

オシャレが大好きな人であれば、洗濯の仕方や洗剤を使い分けるような手間を掛けてでも所有する価値があるとは思いますが、それほどこだわりがない人が、セールだったからと中途半端に高価な洋服やデリケートな素材に手を出してしまうと、良い状態を保つ事ができずにヨレヨレの状態で着る事になってしまうかも知れません。

カシミヤやウールのセーターがセールでお得だったとしても、洗濯の手間やクリーニングの事を考えると、人によってはあまり良い選択肢ではありません。

一方で耐久性もあって価格も手ごろなアクリルのセーターであれば、洗濯ネットに入れるぐらいで洗濯できるので、結果的に良い状態を長く保つ事になるかも知れません。

カシミヤやシルクの生地の風合いや着心地は素晴らしいとは思いますが、それなりの手間やお金を掛けないと良い状態を保つ事ができないので、結果的にコスパが悪くなってしまうかも知れません。

学校の制服のように毎日洗濯する事が難しい衣類は、化学繊維を混合して耐久性を上げている事が多く、風合いが良いウール100%のような事は滅多にありません。理想と現実の間で上手くバランスを取っています。

一般的な洋服だとそれぞれの好みに委ねられるわけですが、中途半端に背伸びしてしまったばっかりに、お手頃価格の洋服よりも悪い状態になってしまう事があるので気をつけてほしいと思います。

それこそ「間違いだらけの洗濯術」の著者達のような、専門家にお願いしないといけない洋服があるわけです。

調理器具などもプロ用の本格的なものほど、手入れが大変で良い状態を保つのが難しいです。一般的な主婦にとってはプロ用の切れ味が抜群な包丁より、軽くて気軽に砥げる包丁の方が相性が良いのではないでしょうか。

メンテナンスを怠ると錆びてしまう鉄鍋より、洗剤でパッと洗えるテフロン加工のフライパンの方が多くの人に受け入れられていように、洋服選びも理想と現実を分けて最適な物を選ぶのが良いのではないでしょうか。

プロのクリーニング屋が教えてくれる正しい洗濯術というのも、裏を返すと別の解決策が見えてくるものなので、それぞれの環境に合わせてアレンジする為にも一読する価値があると思いました。

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頻繁にクリーニング屋に出している人にとっては、かなり節約になる可能性がありますし、私のようにそうではない人でも、裏読みする事で洗剤を使い分けなくても良いような基準が学べると思うので、機会があれば読んでみてください。

アイロンがけの手間が減るテクニックなども紹介されており、人によっては凄く役立つとは思うのですが、これも裏を返すとアイロンがけが必要のない洋服を選ぶ事で解決してしまいます。

サラリーマンのワイシャツのように避けられない問題もありますが、クールビスが許される季節だけでもポロシャツにするだけでもアイロンがけの手間から解放されます。

そのポロシャツ選びも汗染みや黄ばみが目立ちにくいカラーを選ぶ事で、正しい洗濯術に囚われなくても対処できるようになるかも知れません。

「間違いだらけの洗濯術」の間違いのポイントをしっかりと理解する事で裏読みする事が可能になり、新たな視点が手に入れられ、根本的な対処法(正しくなくても何とかなる)が見つかるかも知れません。

これは様々な節約術にも通ずる事なのですが、安く購入する事ばかりに囚われてしまうと、大して役に立っていないような物まで所有し続けるようになってしまいます。

参考家庭内に数あるマットは本当に必要?

必要のない物をどんなに安く購入できたところで節約にはなっていません。購入した時は得した気分を味わえるかも知れませんが、役に立っていない物の為にスペースを奪われたり、洗濯の手間などが増えてしまうと元も子もありません。

根本的な問題と向き合う為にも、正しい方法や間違っているポイントを理解する事が有効なので、今回紹介した「間違いだらけの洗濯術」は私にとっては学びが多い本となりました。おそらく多くの節約家にとっても新たな気づきが得られると思うので、機会があればぜひ読んでみてください。

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節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

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