節約は苦痛?
イヤイヤ節約をしている人や仕方がなく節約をしているという人も多いと思います。
「できることなら節約なんかしたくない!」
これが本音なのかも知れませんが、そのような考え方のまま節約を続けると苦痛を感じてしまいます。
私も節約のスタートは、仕方がなくイヤイヤ始めました。
ですが、途中で考え方をシフトすることができ、現在では節約そのものが楽しめるようになりました。
むしろ節約にならないことをすることに苦痛を感じるほどです。
節約が気持ちいいと感じる人は、特別な努力をすることなく自然と節約ができてしまいます。節約に気持ちよさを感じるポイントは、節約の先のイメージを明確にすることです。
気持ちいい節約とは?
イヤイヤ行う節約と気持ちがいい節約の違いは「目的」の違いです。
節約をして貯めたお金の使い道によって、苦痛にも快感にもなります。
気持ちいい節約を山登りでたとえると、
山頂に到着した瞬間に気持ちよくなるわけではありません。山登りの最中からじわじわと気持ちよさを感じています。
七合目、八合目という目安に到達する度に気持ちよさを感じています。近づいてくる山頂の姿や、そこまで道順をみる度に気持ちよさを感じています。
もちろん山頂に到着した時も気持ちよくなるわけですが、その過程でも気持ちいいので体にとっては苦痛なはずの山登りを楽しむことができます。
一方で苦痛に感じる人の山登りは、
霧で山頂の姿が見えない山登りのようなものです。道順もわからないまま、不安を抱えながら歩き出しているので、まったく達成感が得られません。
もしかしたら山頂に近づくどころか、遠ざかっているのかも知れないという不安を抱えています。
節約が気持ちいいと感じる人は、目的(山頂)をしっかりと見据え、そこまでの道順がハッキリと見えている(イメージできている)人のことです。
これは人間だから感じられる気持ちよさでもあります。時間と空間を超えてイメージできるからこそ、目の前に苦痛を快感に変化させることができます。
時間を見据える能力
人間だけが大きく進化した理由の一つに、時間の概念があります。
目の前の食糧が育つまで待つことができるのは人間だけです。
動物は自ら考えて待つことができないので、そのタイミングを植物がコントロールします。植物にとって食べてもらってもいい頃になると、実が熟れて良い香りを出し、動物や昆虫をひきつけます。
人間だけが目の前の食糧に飛びつくのではなく、その先の未来を見据えて考えることができます。
山で根こそぎキノコや山菜を採ってしまうと翌年から生えなくなるので、ほどよくコントロールすることができます。小さな魚や卵を持っている魚を釣ってもリリースすることができます。
一夫でおなかをすかせた動物は目の前の食糧に飛びつきます。先のことなど考えられません。
人間だけが目の前の小さな快楽より、未来のより大きな快楽を選択することができるわけです。
その大きな快楽を手にした時にだけ満足をするのではなく、その選択をするための思考段階から、気持ちよさを感じるように脳が進化してきました。
山登りの途中から気持ちよさを感じるように、目的を達成するために小さな節約をした時に、気持ちよさを感じるようになります。
これは身体を鍛えている人も同様です。
つらい筋トレや食事制限やダイエットを行い、見事な身体に仕上がった途端に気持ちよさを感じるのではなく、その過程から気持ちよさを感じているので、はたから見ると大変そうな筋トレや食事制限をすることができます。
むしろ本人は楽しんでいます。筋肉痛に気持ちよさを感じています。だから続けられるわけです。
小さな頃から太っていた人はダイエットに成功した後のイメージがしにくいものです。これは霧の中で山頂を目指すようなことなので、なかなか達成感が得られません。
この状態のまま行動しても苦痛にしか感じられません。先にイメージを変えることがダイエットを成功させるポイントになります。
細かなダイエットのテクニックを学ぶのではなく、ダイエットに成功して人生が変わった人の本やブログを読んだり、異性にモテモテになっている自分を想像したりすることで、ダイエットへのモチベーションが自然と湧き上がってくるようになります。
するとイヤでも日常の選択や行動が変わってきます。同じ肉料理でも揚げ物を避けたり、エスカレーターではなく階段を選択したりします。そうすることに気持ちよさを感じられるようになります。実際に食べ物の好みまで変わっていきます。
節約も同じです。
時間と空間を超えて理想の未来へ近づいていることがイメージ出来ていると、日々の些細な節約から気持ちよさを感じられるようになります。
まとめ 未来を創造する能力
節約が気持ちいいと感じる人ほど、目的がハッキリとしています。
目の前の小さな快楽よりも、時間と空間を超えた未来のより大きな快楽を選択できます。そのための思考や過程の段階から気持ちよさを感じられるようになります。
節約が苦痛だと感じている人は、節約をする目的を改めて理解し、それが達成された後のイメージを頭の中で明確に思い浮かべてください。
海外旅行に行くという目的で節約をしているのであれば、その旅行先の情報にたくさん触れてください。さらに空港までの行き方を調べたり、実際に飛行機に乗っている姿を想像してください。これがイメージの具体化です。
なんとなく節約するのではなく、節約する目的を明確にしてください。目標とする金額や日程が具体的であればあるほど、道順もハッキリと見えてきます。
頭の中のイメージが合致すると、そのイメージに近づくための行動に気持ちよさを感じられるようになります。100万円貯めるという具体的な目的であれば、10万円貯まった時に小さな達成感が得られます。するとその先の20万という目的も近く感じられるようになります。
そしてそのペースはだんだんと早まってきます。マラソン大会でもゴールが見えるとペースが上がるものです。
100万円貯まった瞬間にだけ気持ちよさを感じるのではありません。その過程から気持ちよさを感じられるので100万円貯めることができます。
逆に気持ちよさを感じないで苦痛で貯めた100万円だと、その苦痛を紛らわせるために使ってしまうものです。
人間だけが未来を見据えてイメージすることができます。これこそが人間が進化してきた証です。
節約はこの能力が問われます。逆に言えば節約はこの能力を磨く為に最適なトレーニング方法です。どんどん頭が進化していきます。
数年前にテレビで見て驚いたのですが、アメリカのスーパーでレジに並んでいる買い物客が、なんと会計をする前のお菓子を開封して食べていました。
「これからお金を払うんだから問題ないだろ?」
という論理らしいのですが、目の前の快楽に飛びつく動物のようで驚きました。文化が違うので何とも言えませんが。
未来を見据える能力というのは、まさに人間力です。人間だけが未来をイメージをすることができます。
一流の社長は会社や従業員の未来を見据えて選択しています。一方で目の前の快楽を優先してしまう社長の会社はすぐにつぶれてしまいます。
会社の未来のことを考えて経費節減をしたり、設備投資をしたり、休日をコントロールしたりするわけです。
やみくもに経費削減して社員がのびのびと働けなくなれば問題です。バランス感覚も重要になります。
これは家庭の節約でも同じです。家族の同意なしに極端な節約をしてしまうと上手くいきません。
未来のことを考えて節約をするということは、まさに人としての成長につながります。そのためのトレーニングとしても節約は最適だと思います。
節約をする目的は人それぞれですが、目的によっては節約だけではなく投資という道順も見えてくると思います。イメージが具体的になればなるほど、目的達成までの道順もハッキリと見えてくるものです。
健康を害してまで無理な節約をしてしまうと、目標金額に達しても目的を達成できない(旅行に行けない等)かも知れません。
そのためにもしっかりと目的を見据えてください。霧の中を闇雲に動いても不安は解消されません。もしかしたら進んでいるようで後退してしまうかも知れません。
節約がつらいと感じている人は、そのまま節約を続けるのではなく、改めてしっかりと目的を定め、何のために節約をするのかを明確にしてください。
節約に気持ちよさを感じられるようになると、どんどん目的に近づいていきますよ!
コメント
先の事を考えられない人はキャッシングのバカバカしい高金利を平気で払っているよね
節約できない奴は要するにバカだということだ!
by 匿名