財布の紐をかたくするコツ!
昔の日本で使われていた財布というのは、現在のようにチャックやボタンではなく紐で結んでいたので、あまりお金を使わない人の事を「財布に紐が堅い」と表現していました。
紐をグルグル巻きにして堅く結んでいる財布ほどお金を取り出すのに手間取ってしまうので、その間に購入する気が失せてしまったり、考える時間が出来てしまうので、感情的になって無駄遣いをするような機会を減らす事ができます。
現在の財布は物理的に手間取るような財布があるわけではありませんが、ポケットの中から財布を取り出すより、バッグの中から取り出す方が手間になるので、財布の紐をかたくする方法の一つだとも言えます。
節約テクニックの一つとして、少額ずつATMから引き出すようなものがありますが、これも財布の紐をかたくする方法の一つです。
他にも家計の財布の紐を奥さんが握っているような事も、直ぐに散財してしまう旦那さんにとっては有効なテクニックです。
現在のネットショッピングのようなものだと、あえて会員登録をしないのも財布の紐をかたくする方法と言えます。amazonのようにワンクリックで購入できるシステムは便利ではありますが、考える時間がないだけに途中で「やっぱり止めた」という事が無くなってしまいます。
cookieの設定なども同様です。IDやパスワードを記録しておくと簡単に再ログインできたり、名前や住所の入力の手間がなくなりますが、それだけに衝動買いしやすくなってしまいます。
これらのように物理的な手間を増やして財布の紐をかたくする方法は色々とありますが、どれも手間が増えて時間のロスが発生してしまうだけに、あまり現実的ではありません。
感情的になって衝動遣いをしてしまう人にとっては有効な方法ではあるのですが、そもそも感情のコントロールが出来ている人にとっては、ただただ手間が増えるだけのデメリットばかりになってしまいます。
この感情のコントロール能力(冷静に判断する)を磨く事こそが、財布の紐をかたくする(無駄遣いを失くす)上で一番重要なポイントです。
そしてこの冷静に感情をコントロールする為に有効なのが、財布の紐を緩めようとしてくる側の事を知っておく事です。
財布の紐を緩める戦略
物を売りたい側というのは様々な戦略を仕掛けてくるのですが、これは現在の言葉でいうと「マーケティング戦略」です。
消費者心理を分析して効率的に売り上げを伸ばす様々な方法があり、巧みに財布の紐を緩めさせようとしてきます。
分かりやすいのは「今だけの特別価格!」のような事です。じっくりと考えられると離れてしまう層がいるので即断を迫ってきます。
テレビショッピングなどが分かりやすいでしょうか。「今から30分以内の申し込みだけの特別価格です」とアピールされると、他のショップの価格と比較をされたり、ライバル商品との比較をされずに済みます。
他にもあえて割引前の価格を出してきてお得さをアピールしたり、おまけの商品をつけてくるような事もあります。
少し冷静になって判断すれば、テレビショッピングで販売されているような物というのは、定価でしか販売されていない物など滅多にありません。
電化製品をメーカー希望小売価格のまま購入するのは、アップル信者のような特定のメーカーのファンの新発売時だけであり、多く人は割引された価格で購入しています。
テレビショッピングで今だけの特別価格で2万円引きとアピールされていても、実売価格と大差がないどころか、近所の家電量販店やネットショッピングの方が安い事は珍しくありません。
そもそも多くの家電製品は割引されるのが前提で値付けされているので、わざわざ高価な価格設定にしておき、割引後のお得感を演出しています。これもマーケティング手法の一つです。
私自身も10年ぐらい前に失敗した事があるのですが、ある靴屋さんのチラシで9800円の革靴が特別セールで1980円で売られており、10足限定とあったので開店時間に合わせて行って直ぐに購入したのですが、その革靴は一ヶ月もしないでヨレヨレになってしまいました。
普通に1万円ぐらいで販売されている革靴というのは、傷みやすいつま先や踵周辺の革が強化されており、しっかりとメンテナンスをすれば長く愛用できるものなのですが、安い革靴はそのような工程を除かれているので、直ぐにヨレヨレになって皺だらけになってしまいます。
その10足限定の特別セールの革靴は、普段から2000円程度で売られている低品質な革靴と大差がなく、まさにマーケティング手法によって財布の紐を緩めさせられてしまいました。
節約家になった現在の私ならしっかりと試し履きをしてフィット感や品質をチェックしてから購入するのですが、10足限定とせかされてしまっていたので、サイズだけを確認して即買いしてしまったわけです。
マーケティングというとカッコ良い響きに聞こえるかも知れませんが、消費者の目をくらませて感情を揺さぶり、即断即決を促すようような手法は珍しくありません。
本当に優れている物であれば、勝手に口コミで広がっていきますし、割引せずとも価値を感じて購入してくれる人がいるものですが、わざわざ声を大にして割引している事をアピールしている物というのは、声を大にする費用(広告費)が含まれている分、実売価格よりも高くなっている事が珍しくありません。
ポイント還元も財布の紐を緩める要因
ネットショッピングは便利なものですが、送料が含まれる分、その辺のお店よりも価格が高い事は珍しくありませんし、価格が安い日用品などはドラッグストアや激安スーパーの方がずっと安く売られているものです。
ポイント還元などもマーケティング手法の一部であり、同じような価格ならポイント還元が多いお店を選んだ方がお得ではありますが、ポイントが貯まるからと他のお店と比較しなくなったり、貯まったポイントが使えるからと割高な物を選んでしまうと、売りたい側の思うツボになってしまいます。
現在の私は楽天とamazonのポイントぐらいしか貯めていないのですが、楽天ポイントは楽天市場で使う事は滅多になく、リアル店舗で使っています。
そもそも楽天で買い物をする事が多くなく、様々な支払いに楽天カードを使っているので勝手にポイントが貯まっていくのですが、ドラッグストアやガソリンスタンドで期間限定ポイントも使えるので、日用品の購入時に消費しています。
たまに楽天市場で買い物をする事もありますが、ポイントで購入するよりも楽天カードを使用した方がポイントが貯まり、5の付く日は楽天カードで購入するとポイント5倍のようなキャンペーンに合わせています。
amazonは電子書籍のkindleにしかない本があるのでたまに利用しているのですが、購入する度に全てのポイントを消費しています。
ある程度の価格になる家電製品などは、リアル店舗よりもネットショッピングの方が安い事も多いので、ポイント還元率も含めて最安値を見つける事が節約につながりますが、それほど価格が高くない日用品(消耗品)のような物までネットショッピングに頼っていると、意外と近所のお店のお得な価格を見逃してしまいます。
忙しい人にとっては探す手間が省けて便利ではありますが、そのような人ほど比較検討する事もないので財布の紐が緩くなっています。割高な物を購入した結果、副業をしたり残業を増やして忙しくなっているのであれば、結果的に時間のロスになっています。
これはキャッシュレス決済も同じです。会計がスムーズになって便利なものですが、還元率が高い○○payが使えるからという理由で選んでしまうと、定価で販売しているコンビニばかりを頼るような事になってしまいます。
還元率の高さにつられて、それほど必要ではない物まで購入してしまったり、必要以上の機能が搭載されている高価な上級モデルを選んでしまうと、結果的に何もお得になっていません。
そもそも支払い時の手間を減らせるキャッシュレス決済というのは、財布の紐が緩む事(単価が上がる)が証明されているので、国によっては経済政策として取り入れられているほどです。
売りたい側はあらゆる手段を使ってかたい財布の紐を緩めようとしてくるので、その事実をしっかりと頭に入れて冷静な判断を心掛けるようにしてください。これこそが本質的に財布の紐をかたくするコツです。
まとめ 財布の紐とは心の紐
財布の紐について調べていると、「財布の紐を頸に懸けるよりは心に掛けよ」という言葉が見つかりました。この意味は、
金銭を盗まれないように注意するよりは、むだ遣いをしないように気を付けよ
とあり、物理的に財布の紐をかたくする事よりも、心構えの方が大切だという事のようでした。
無駄使いしないように少額ずつATMから引き出したり、クレジットカードの使用をやめるような方法というのは、本質から少しズレています。
有り金を全て使ってしまうような人だと、クレジットカードのキャッシング枠を全て使ってしまったり、リボ払いのような金利の高い支払い方法を選んでしまうので、物理的に財布の紐をかたくするような方法が有効かも知れませんが、しっかりとした心構えがある人にとっては無駄使いにつながるわけではないので、支払い時の手間や紛失時のリスクを軽減できる便利な支払い方法になってくれます。
もちろんポイント還元なども受けられますし、上手に付き合えば節約の強い味方になってくれるので、私自身も現金払いは多くありません。
ただ売りたい側というのは、様々な誘惑をしてきて財布の紐を緩めようとしてくるので気をつける必要があります。誰にとっての上手い話しなのかしっかりと見極め、軽く受け流せるようになりましょう。
私が利用している楽天カードでも、度々「リボ払いにすると3000ポイントプレゼント」や「初めてのキャッシング利用で2000ポイントプレゼント」のようなメールが届くのですが、このような事を真に受けてしまうと相手側の思うツボになってしまいます。
財布の紐をかたくする方法の本質が心の紐をかたくする事のように、日頃から冷静に判断するように心掛ける事が何よりも大切です。
その為には売りたい側の都合を知る事が有効だという事です。ある程度の仕組みやパターンを知っておくと、簡単に感情を揺さぶられるような事はなくなります。
洋服を購入する時に試着室の鏡の前で確かめるように、しっかりと自分の基準で判断する事が大切です。自分の基準ではなく「凄くお似合いですよ~」と褒めてくる店員の判断に任せてしまうと、売りたい側の思うツボになってしまうのはイメージできるのではないでしょうか。
職人の手仕事による一点物のようなものでない限り、いくらでも変わりのものが見つかりますし、数量限定や今だけの特別価格などに惑わされないでください。大抵は直ぐに同じような価格で売られるものです。
本当に良い物なら増産しますし、ライバルメーカーも黙っていません。どんどん品質は良くなっていくものなので、黙っていても価格が下がって手に入れやすくなります。
100円ショップで売られているような物の多くは、過去にもっと高く売られていたものばかりです。
必要になった時に必要な物を選ぶのであれば、その時々にベストな物を選ぶ事ができますが、季節外れの洋服がセールになっているからと安易に購入してしまうと、翌年には流行遅れになっていたり、より適している物を見過ごす事になってしまいます。
もちろん自分が求めている物がセール対象になっているのであればお得になりますが、セールや価格ありきで判断してしまうと、自分が求めている機能とのズレが生じて安物買いの銭失いになってしまうので気をつけてください
財布の紐をかたくするコツというのは、心の財布の紐をかたく結び、しっかりと自分の基準で判断する事です。これが出来るようになると、自然と無駄な買い物が減って節約になるものですよ。
おまけ 判断が難しい場合
最後におまけで自分の経験や基準だけで判断が難しい場合のケースについて紹介します。それは、
相手の目をしっかりと見つめるという方法です。
表情が分からない⇒の女性の目を見ても、どこか不安げな状態が伝ってくるのではないでしょうか。
見つめるというよりは心の中を覗き込むような感じで、相手の目の中心をギュッと凝視すると、相手側に後ろめたい気持ちがあると目が泳ぐことが珍しくありません。
ウソをついている子供というのは、目を合わせずにバレバレの態度を示すものですが、ある程度の心のコントロールができる大人でも、ギュッと見つめると何かしらの態度を示すものです。
逆に本気でこちらの事を想って勧めてくれている人の目というのは、キラキラと輝いた目で堂々としています。
この判断も経験がないと少し難しいのですが、相手がサイコパスのような根っからの悪人(罪悪感が一切ない人)でもない限り、目の動きというのは心の状態をうつすものなので、想像以上に参考になるものですよ。
慣れてくると緊張していて目を合わせられないのか、後ろめたい気持ちがあって目を逸らせているのかも分かるようになるので、上手い話を持ち掛けてくる人がいれば、ギュッと目の間を凝視して心の中を覗いてみてください。
もちろん相手側に悪意が感じられない場合は、ずっと目を見つめる事は失礼にあたるので、目が合った時に軽く微笑みを返して相手の話に頷いてあげてください。
ネットショッピングだと使えないテクニックではありますが、お目当ての商品のレビューを参考にしたり、レビューがない場合でも他のショップのレビューを確認したり、同じショップの他の商品のレビューを読む事でお店側の対応などが分かる事があります。
財布の紐をかたくするコツとは意味合いが違うかも知れませんが、「目は口程に物を言う」という言葉があるように、想像以上に様々な情報を含んでいるものなので、判断が難しい時ほど参考にしてみてください。
恋愛や人間関係でも下心のある人の目というのは、後ろめたい気持ちがあると揺らぐものです。営業スマイルが上手な人でも目の状態は隠し切れないものなので、人生を生き抜いていくためにも重要なテクニックですよ。
昔の人はこの辺の感覚に敏感だったので、偉い人は目元を簾のようなもので隠していました。現代でも人前でサングラスをかけるのが失礼にあたるのは、目からの情報を隠してしまうからです。
この事を理解していない人ほど、平気で人前でも目元を隠すファッションをしてしまうのですが、自分が気づいていないだけで相手側を不安な気持ちにしてしまっています。
アニメでも優しそうな人ほど目を細めて笑顔でいるものですが、本性を表す時に目を見開くシーンがあるように、誰もが目から受け取る情報の違いを判断する基準を持ち合わせています。ただスキルに差があるだけです。
目を合わせるような習慣は中々変えられるものではありませんが、この事実を知っておくだけでも少しずつ上手になっていくので、ぜひ覚えておいてください。
鏡の前の自分の目を見つめて練習するのも良いかと思います。その時の気持ちと表情や目が想像以上にリンクしている事が分かると思うので、初めは照れくさいかも知れませんが、練習する価値があるものですよ。
私自身も数年前にこの練習をしてから随分と人間関係が良くなりました。作り笑顔をしても目が笑っていないとダメな事が分かるので、本気で相手の事を想って接するようになり、その事が相手にも伝わってより良い人間関係を構築しやすくなりました。
もちろん自分の事だけでなく、相手の表情や目の動きを察知する能力も磨かれていくので、ぜひ試してみてください。
コメント
マーケティングにも消費者の為になる事があるから素直にうなずけないけど、儲けたいだけの手法もたくさんあるわな
ウィンウィンの商品なんて滅多に見つかるものではありませんよ
by 匿名