キャッシュレスは節約になる?
世の中には節約テクニックの一つとして、現金の「キャッシュレス化」をあげる方がいるものです。
確かにキャッシュレスの代名詞でもあるクレジットカードで支払いを行うと、ポイントが付いて節約になるメリットがあります。
ですが、キャッシュレスならではのデメリットもあります。このデメリットは、いわゆる仮想通貨などの価格変動とは違います。
結論から言ってしまうと、キャッシュレスのおかげで節約になることが多いのですが、安易にキャッシュレスに頼ってしまうと、思わぬデメリットに遭遇してしまうかも知れません。
そこで今回はキャッシュレスによるメリット、デメリットについて紹介します。まともにデメリットを受けてしまう人は、キャッシュレスによる支払いは避けた方が良いかと思います。
キャッシュレスのメリット
支払いをキャッシュレスにするメリットというのは、先ほども紹介したポイントが得られるということです。
これは有名な節約テクニックですが、他にも様々なメリットがあります。
キャッシュレスは現金払いよりも支払いがスムーズに行えます。小銭に悩ませれることもありません。
また現金を持ち歩くとなると紛失や盗難のリスクがありますが、クレジットカードであれば電話一本で食い止めることが出来ます。
電子マネーを紛失した場合だと難しいですが、それほど高額をチャージしていなければリスクを下げられます。
電子マネーもスマホで行っていれば、財布を無くしても移動するお金をキープすることが出来ます。
他にも海外に行く方であれば、現金の両替をしなくてもクレジットカードで支払えます。クレジットカードの中には海外旅行時の保険機能が付属しているものもあるので、安心感もあります。
また支払いをする側だけでなく、お店側にとってもメリットがあります。
大量の現金を保管しなくなると、店じまいをしてから夜間金庫に入金する必要がなくなります。
そして強盗に狙われるリスクも下げられます。全ての支払いがキャッシュレスになればコンビニ強盗もタクシー強盗も出来なくなります。
これらのように、キャッシュレスによる支払いには様々なメリットがあります。
キャッシュレスのデメリット
一方でキャッシュレスのデメリットというのは、主にお店側のものが多いです。
単純にクレジットカード会社に手数料を取られますし、クレジットカードの決済には電話回線が使われることが多いので、通話料金が上乗せされることもあります。
電子マネーでも手数料が発生しますし、お店によってはクレジットカードによる支払い時には、料金を上乗せすることもあるそうです。
またクレジットカードだと偽装されるリスクもあります。特に海外旅行では注意が必要です。
これらのようなデメリットは一般的なものですが、キャッシュレスによる一番のデメリットというのは、一度の買い物で支払う金額が増える傾向があるということです。
これはどういうことかと言うと、キャッシュレスだとお金を支払っているという感覚が薄くなり、ついつい余計なモノまで購入しやすくなるということです。
財布の中の現金が少なくなると実感しやすいですが、通帳の金額となると実感しにくいようなことです。
実際に北欧の国で国家戦略としてキャッシュレス化を推し進めると、国民一人当たりの消費額が増えてGDPが伸びました。
これはポイントカードなどで考えるとイメージしやすいのですが、おまけで貯まったポイントというのは、やはり現金とは少し違った感覚になるのではないでしょうか。
ポイントで支払えるとなると、普段なら購入しない少し高価な品物を選んでしまうようなことです。
これと同じ現象がキャッシュレスによる支払いで起こる可能性があります。
この辺の感覚のズレは人それぞれではあるのですが、キャッシュレス化が進んでいる北欧諸国で実際にデーターとして出ている事実です。
この現象に着目した各国が、経済政策としてキャッシュレス化を推し進めようとする流れがあるそうです。
そもそも無駄なモノを購入しない節約家であれば、現金だろうがキャッシュレスだろうが関係ありませんが、ついつい余計なモノを購入してしまう人だと、その流れが助長される可能性があります。
これが消費者側にとっての、キャッシュレスの一番のデメリットです。
財布の中にある現金を直ぐに使ってしまうような金銭感覚の持ち主だと、キャッシュレスはデメリットになってしまいます。
まとめ 要は本人次第!
クレジットカードや電子マネーも上手に使えばポイントバックが受けられますし、節約に役立つのは間違いありません。
ですが、クレジットカードには分割払いやリボ払いなど利息が発生する支払方法もあります。さらにキャッシングという借金まで出来てしまいます。
あらゆる支払いがキャッシュレスになると、ついつい余計なモノを購入してしまう傾向があるだけに、その金額も跳ね上がってしまうかも知れません。
これがキャッシュレスによるデメリットです。
もちろん必要のないモノを購入しない節約家であれば、キャッシュレスによるメリットだけを得ることができるので安心してください。
クレジットカードや一部の電子マネーには使用履歴が残るものが多いので、家計簿代わりに使用することも出来ます。これも節約に役立つメリットの一つかも知れません。
さらに細かな事を言えば、記録の残るキャッシュレスというのは、ブラックなマネーになりにくいという特徴もあります。強盗のリスクが下げられるだけでなく、そのような人の活動を未然に防ぐ役割もあります。
おそらく日本も今後はキャッシュレス化が進むことになりそうですが、デメリットである使い過ぎにだけはならないように気をつけてください。
ちなみにクレジットカードなどで貯まるポイントは、別のところでも詳しく紹介しているのですが、
あまり貯め込まずに、さっさと使ってしまうのがおすすめです。
しばしばポイントを貯め込む人がいるのですが、会社の規約改正によって使えなくなることもありますし、有効期限で失効するかも知れませんし、ポイントカードそのものを紛失してしまうリスクもあります。
そしてポイントがそれなりに貯まってしまうと、それほど必要でもないモノを購入してしまう傾向が強まってしまいます。
現在の私は楽天ポイントぐらいしか貯めていないのですが、よく行くドラッグストアで使えるので期間限定ポイントでもほぼ消費することが出来ています。
たくさんのポイントが貯まらないので、楽天市場でつい無駄なモノを買ってしまうこともありません。
ちなみに別のところで現金払いの節約効果について紹介したことがあるのですが、
こちらでも言っているように、そもそも無駄な買い物をしない節約家であれば、支払い方法はあまり関係ありません。
財布の中にあるお金を直ぐに使ってしまうような人であれば、キャッシュレスによる支払いは大きなリスクになりますし、ATMで一万円ずつおろすような節約テクニックが有効なのかも知れませんが、そもそも必要なモノを必要な時にだけ購入する人であれば、これらのリスクや節約テクニックは関係ないということです。
キャッシュレスによる節約効果、メリット、デメリットというのは、あくまでもその人のレベルによって変わります。用は自分次第です。
パチンコに熱くなってしまう人であれば、キャッシュレスによる支払いだと恐ろしいことになるかも知れませんが、自制出来る人であれば支払い方法は関係ありません。
個人的には全ての支払いがキャッシュレスになった方が良いと思いますが、募金箱だったり、ストリートミュージシャンだったり、チップが大事な収入源であるタクシー運転手にとっては、キャッシュレスは厳しい時代なのかも知れません。
他にもお札を印刷している工場や取引している業者、レジやATMや貯金箱や財布を製造しているメーカーにとっても厳しいかも知れませんね。
どの支払方法でも良いのですが、しっかりと自分でコントロールすることが何よりも大切だということです。コントロールが苦手な方は、なるべく現金の方が良いかと思いますが。