頑張って節約!頑張ってダイエット!
当サイトでは様々な節約情報を紹介しており、私自身もそれらを実践しているのですが、ふと考えてみると、頑張っているという意識が全くないことに気がつきました。
節約が上手くいかないという人の多くが、
「頑張って節約をしているんですけどね~」
と言うのですが、おそらく節約が上手くいっている人は頑張ってはいません。
当たり前のように行っているのか、もしくはゲームのような楽しみとして捉えています。
これはダイエットを頑張っている人にも共通するように感じます。
私自身はダイエットとは無縁の人生をおくってきました。どんなに食べても太らない体質ということではなく、たくさん食べると体重は増えます。
だからたくさん食べないだけです。
飲み過ぎると二日酔いで気持ち悪くなるように、食べ過ぎると胸やけや吐き気を催すことがあるので、当たり前のように食べ過ぎないようにしています。
頑張ってダイエットをした記憶はありませんが、中年になってもスマートな体型を維持することが出来ていません。
節約やダイエットというのは、そもそも頑張る時点で間違っているのかも知れません。
節約やダイエットが上手くいかない人の共通点
大好きなゲームに夢中で何時間も座りっぱなしの子供に対して、
「頑張っているね!」
と感じる人は少ないと思いますが、もしゲームの大会に参加予定なのであれば、
「頑張っているね!」
といった感情を抱くかも知れません。
全く同じ行為ですが、捉え方が違うと遊んでいるようにも、頑張っているようにも見えてしまいます。
ゲームに夢中になっている本人の気持ちも違うかも知れません。
単純に大好きなゲームを楽しんでいる時は幸せかも知れませんが、ゲームの大会に申し込んだ後だと、急に「このゲームを上手くならなければならない!」といった義務感が発生するかも知れません。
その途端にゲームによる楽しさなど感じられなくなってしまいます。ゲームの技術を磨くことだけに囚われるようになり、クリアした時のエンディングロールなど飛ばしてしまうかも知れません。
節約やダイエットを頑張っても上手くいかないという人も、おそらくこの義務感が発生しています。
義務感がなく上手くいく人の特徴
一方で節約やダイエットが上手くいっている人というのは、このような義務感が全くありません。
歯を磨くことのように、当たり前に行っています。
あるお金持ちの成功者の方が語っていたことなのですが、その方はよく周りの人から節約家だと言われるのだそうです。
ただ当の本人は、全くそのような気がないと言っていました。
単純に無駄な買い物をしないだけで、必要なモノはどんどん買っているそうなのですが、その基準が世の中にいる節約家やミニマリストと似ているせいで、そのような印象をもたれるそうです。
この感覚が私にも共通しており、我慢して節約をしているという感覚がありません。本当に必要なものは購入しています(購入時に最安値を調べるようなことはしますが)。
一方である太っている芸能人がラジオで語っていたのですが、その方は趣味が多彩でモノが多いらしく、自宅とは別にマンションを借りて物置代わりにしていました。
そして年末の大掃除ということで、不要になったモノや使わなくなったモノをマンションに運んでいると、そのマンションの中もいっぱいで置き場所がなく、取りあえず玄関の外に持ち込んだモノを置き、まずはマンションの中の不要なモノをたくさん処分したというエピソードでした。
これはまさに節約家やミニマリストとは対極の考え方です。モノの処分を先送りにし、そのモノへの気持ちが薄れた段階にならないと処分出来ません。
物置代わりのマンションに運ぶ段階で処分すれば、もしかしたらリサイクルショップで買い取ってもらえるかも知れませんし、誰かにあげれば喜んでもらえたかも知れません。
それが出来れば、そもそも物置の為にマンションを契約する必要がありません。
こんなことは少し考えればわかりそうなものですが、多くの方が自宅の物置や倉庫で同じような状態になっているものです。
ちなみにその太っている芸能人は、ラジオでよくダイエットに挑戦している話をしているのですが、一向に痩せる気配がありません。
私には節約家やミニマリストの多くが、スマートな体型を維持しているイメージがあるのですが、逆に太っている人の部屋が綺麗に片付いているイメージはありません。
スマートな体型でも部屋が散らかっている人はいると思いますが、なんだか共通点があるように感じます。
買い過ぎたり、食べ過ぎたりすれば後で困ることがわかっているのに、その場の欲求にあっさりと負けてしまう傾向があるのかも知れません。
欲求のコントロールというと難しいように感じるかも知れませんが、誰だって電車の中で尿意や便意をもよおしてもコントロールできるはずです。
仕事中や運転中に眠たくなっても、素直に眠る人はいません。
節約やダイエットに失敗しやすい人というのも、欲求のコントロールが出来ないわけではないはずです。
問題なのは欲求のコントロールではなく、GOサインを出してしまう考え方にあるように感じます。
- 今買わないと二度と買えないかも
- ここで食べても後で抜けばいいし
- ストレスを貯めてるとリバウンドするから
のように、あえて指令を上書き(GOサイン)してしまいます。
要は我慢できないのではなく、我慢しないように自ら仕向けている可能性があります。
なぜにこのような事をしてしまうのかと言うと、単純に必要性を感じていないからなのではないでしょうか。
太っている人がダイエットをしても痩せられないのは、太っていても困っていないからです。
節約に失敗する人も、それほどお金に困っておらず、節約して貯めてまで手に入れたい使い道が、これといってないからなのかも知れません。
要は目標がないということです。
節約家やスマートな体型の人の目標
節約家だからといって明確な目標があるとは限らないのですが、イヤな残業や休日出勤をしたくないので、余計なお金は使いたくないという人もいるかも知れません。
スマートな体型を維持している人も、太る事によるデメリットがイヤなので、自然と普段の食事から太らないモノを選択するようになっているのかも知れません。
辛いダイエットや残業をしたくないからこそ、そのような状態にならないように日ごろから心がけているようなことです。
「痩せてモテたい」「節約してブランド物のバッグを買いたい」といった、明確な目標があるとは限りません。
単純に今の快適な生活を崩したくないから、崩れそうな選択肢を排除しているだけです。
この快適な生活の基準が人それぞれ違うので、節約やダイエットをしている人を「頑張っている」と表現するのかも知れません。
おそらく節約やダイエットに対して「頑張っている」と思っている人は、その時点で上手くいきません。
頑張ったから上手くいくのではなく、頑張るまでもない当たり前の事として捉えているからこそ、歯を磨くことのように習慣になっています。
具体的な節約テクニックやダイエット方法というのは、実はそれほど重要なことではありません。
まとめ 本心と向き合おう
誰だってお金を使う量を減らせば節約できることを知っていますし、食べる量を抑えれば痩せることを知っています。
自分にあった効率の良い方法がないとは言いませんが、それらを見つけることばかりに捉われていると、いつまで経っても上手くいきません。
これは英会話で考えるとわかりやすいかも知れません。
英会話教室に通ったり、留学をしないと英会話をマスターできないと考える人が多いのですが、本心から英会話をマスターしたい人は、いくらでもその場で出来ることを見つけられます。
NHKのテレビやラジオの英会話教室でもいいですし、インターネット動画でもいくらでも見つかります。
英会話が全くできない人でも、海外で自分の赤ちゃんを抱えながら水もなくて困っていれば、必死で意思疎通をして水を手に入れようとするはずです。
身振り手振りをしながら「ウォーター、ウォーター、プリーズ」と必死の形相で訴えかければ相手に伝わります。出川イングリッシュを知っている方ならイメージできると思います。
外国人力士の多くが綺麗な日本語を話すものですが、彼らは言葉のわからない日本で独りぼっちで対応しなければならないので、短期間で日本語が上達していきます。
本心から必要性を感じていると、上手くいくのは時間の問題だけです。
他にも健康診断で悪い結果が出ると、多くの人がダイエットに成功したり、お酒やタバコを止めることが出来ます。死に関わることなので、一気に本心が変わります。
これが健康診断でちょっとだけ悪い結果が出たぐらいだと、
「少し控えなければならないなぁ~」
といった程度で本心は変わりません。「今日ぐらいはいいかな~」と都合の良い解釈(上書き)をして失敗してしまいます。
節約やダイエットが上手くいかない人にも共通しています。本心ではそれほど必要性を感じていない可能性が高いです。
この段階で頑張っても上手くいきません。
健康診断の悪い結果のように、生命に関わるような出来事があれば変わるかも知れませんが、ちょっとしたきっかけでは上手くいきません。
血圧や血糖値が少しぐらい高くても、薬で抑えられると頑張る必要性もなくなってしまいます。
誰だって現在の幸せを失いたくないですし、変えたくないので、行動も変わりません。
節約やダイエットをしなくても、これといった問題がないのであれば、わざわざ頑張る必要はないのだと思います。
とんでもない借金を抱えたり、悪い診断結果が出てから挑戦すれば上手くいくかも知れませんが、そうではないのに頑張っても上手くいきません。
それでも節約やダイエットをしたいという方は、細かなテクニックを探して頑張るのではなく、本心と向き合うことです。
本心を深く深く掘り下げていくと、将来の自分がなりたい姿や生活というものが見えてきます。
子供や孫と楽しく遊ぶのにもお金が必要ですし、身体が不健康では抱っこすることも出来ません。
未来の自分にとって都合の良い状況を鮮明に思い浮かべると、現在の自分がやるべきことが見えてきます。
極端に節約して不健康になってしまっては元も子もないですし、下剤を飲んで痩せても健康になれるわけがありません。
未来の自分の事を考えることこそが、現在の行動(考え方)を変えることにつながります。
翌日に大好きな人との初デートが控えていると、誰だってニンニクを避けたり、爪を切ったり、ムダ毛処理をしたりして準備をするはずです。
一週間ぐらい前から決まっていれば、筋トレをしたり、食事制限をしたり、美容室にいったり、新しい洋服を購入するかも知れません。
未来の思いをはせることで、現在の行動が変わります。
筋トレやダイエットをしている人に対して、他人は「頑張っているなぁ~」と評価するかも知れませんが、当の本人はむしろ楽しみながら行えているものです。
イヤイヤ我慢しているわけでもなく、積極的に選択して幸福感を得ています。
油っこいラーメンよりも、あっさりとした蕎麦の方が美味しいと本心から感じられるようになります。
ここに我慢も頑張りもありません。
だからこそ無理なく続けられ、当たり前のように成功していきます。
節約やダイエットが上手くいかないという人は、まずは本当にそれらが必要なのか、よくよく考えてみてください。
親の莫大な財産がもうすぐ入ってきそうな人に節約の必要性はありませんし、「太っているあなたが好き」という恋人がいればダイエットの必要性はありません。
節約やダイエットが上手くいかない人は、上手くいかなくても良い理由があるのかも知れません。そのままで頑張っても辛いだけで上手くいきません。
冒頭で紹介した太っている芸能人も人気者でお金に余裕もあるでしょうし、しばしば健康番組の企画に呼ばれても、それほど悪い結果が出ていないのだそうです。
おそらく本心では必要性を感じていません。だから上手くいかないのだと思います。
何となく「ダイエットをした方が良いかな~」ぐらいだと、ただの辛い努力になってしまいます。そのストレスを補うかのように散財したり、ドカ食いしてしまいます。
本心から変わりたいと願うのであれば、具体的な節約テクニックやダイエット方法を探すのではなく、未来の自分があるべき姿を思い浮かべてみてください。
サッカー選手になって世界で活躍したいと本気で願っている中学生は、英語と体育の成績だけは抜群に良いものです。
頭の中で明確に自分の未来像が構築されるほど、イヤでも現在の行動が変わっていきます。
これは節約やダイエットに限ったことではないのですが、
「頑張らなきゃ!」
と思っている時点で間違いなので、本心とよく向き合ってほしいと思います。