節約はレジャー!

節約の観点から防災対策を考察!防災グッズだけではNG

防災グッズの数々

最近は地震による災害だけではなく、大雨や台風による被害も増えてきました。大きな災害がある度に防災グッズが人気を集めています。

私は幸いにも大きな災害に遭遇したことがないのですが、実際に被害にあった方と話すと、防災グッズの重要性について教えられ、用意しておこうと思いました。

様々な防災グッズを見てみると本当によく考えられており、とても素晴らしいなと思うのですが、一方で防災グッズに頼るだけが防災対策ではないなとも感じました

様々な防災グッズを用意することが悪いわけではありませんが、少し違ったアプローチもあります。

そこで今回は節約の観点から防災について考察します。防災グッズを購入したからと安心しきってしまと、防災という本質を見誤ってしまう事もあるので意識してほしいと思います。

災害の被害を減らす方法

災害による被害を減らすには、所有する物を減らす事も凄く重要なのではないでしょうか。極端なことを言えば、全ての持ち物がバッグ一つに収まる人であれば実被害は少なくなります。

これは現実的ではありませんが、所有する物が多ければ多いほど被害は大きくなってしまいます

本当に大切な物まで手放す必要はありませんが、日頃から必要十分な物を整理しておく事も防災対策として機能します。

詰め込みすぎの本棚大きなタンスや食器棚や本棚が無ければ、地震で倒れてくる心配もありません。家具や家電の転倒防止対策も大切ですが、それらの数を減らすことも防災対策の一つです。

子供が巣立って夫婦二人暮らしになったのにも関わらず、電気代の高い大きな冷蔵庫を使っている家庭は多いものです。

無駄な荷物が多いほどに建物が崩れるリスクも増しますし、部屋に物が散乱して足の裏をケガするといったリスクも増してしまいます。救助に来てくれた人を煩わせる事になるかも知れません。

日頃から必要のない物を処分したり整理しておく事も防災対策の一つであり、豪華な防災グッズセットを購入する事だけが防災対策ではないと思います。

情報の電子化

最近は様々な情報が電子化できるようになりました。何百枚ものレコードを所有するには相当なスペースが必要ですが、電子データーであれば全く必要ありません。これは写真やビデオや本でも同様です。

リビングの本棚にこれ見よがしに大きな百科事典を揃えておくことがステータスだった時代もありますが、現代ではパソコンやスマホ一つで事足りるはずです。

またネット上にデーターを保管することも可能です。無料でもかなりの量が保存できます。日頃から大切なデーターをネット上の空間にバックアップしておくことも防災対策として機能します。

災害時の物理的な被害が無くなるだけでなく、普段の生活のスペースといった面でもメリットが多いのではないでしょうか。

そもそもお金にも同じような役割があります。銀行に預けて置く事で災害から守れるといった事だけでなく、お金にも物のバックアップ機能があります。お金の価値はデフレやインフレによって上下する事がありますが、食品のように腐るわけでもなく、物のように劣化する事もありません。

世界規模の大災害や戦争のような事が起これば、お金の機能よりも金(ゴールド)のような物の方が良いケースもあるのですが、そのような時に金のネックレスを所有していても簡単に換金できるわけでもありません。

物々交換

魚を売る黒人お金がない時代は物々交換をしていました。

大きな物は持ち運ぶことが大変ですし、食べ物は鮮度が落ちます。お金に交換することは価値を保存するということです。

貯蔵に向いているのがお金の特徴です。

だからといって財布の中にたくさんの現金を入れておくという意味ではありません。強盗や紛失時のリスクが高まってしまいます。

自宅の中で札束を保管している人は少ないと思いますが、これも火災や空き巣や強盗の被害にあった時のリスクが高まりますし、災害時に避難している時に火事場泥棒に合うリスクもあります。

投資目的やリスク分散で金(ゴールド)や貴重品を所有している人もいるかも知れませんが、それらも災害時にはリスク要因となってしまう事があります。

銀行のATM一方でお金を銀行に預けておけば安心です。仮に銀行が潰れたり襲われても、一定額までは補償されます。

強盗や空き巣は自然災害ではなく人災ですが、お金を安全な銀行に預けて管理するのも防災対策の一つとして考えられるのではないでしょうか。

お金の管理は誰でも当り前に行っていますが、同じ価値であるはずの物に対しては管理が甘くなる傾向があります。

財布の中に必要以上にお金を入れて置かないことが、強盗対策や紛失時のリスクを下げる事になるように、自宅の中も必要以上に物を置いておかないことも防災対策になってくれます。

貴重な絵画でも自宅に飾って置くより、博物館に貸し出した方がセキュリティがしっかりとしているはずです。

仮に被害にあっても保険が掛けられているので、被害額も少なくなります。

好きで好きでたまらないような物を手元に置いておくのは良いとは思いますが、そうでもない物まで抱えていると、災害時にリスクが増してしまうので、それらのような物を整理する事も防災対策の一つです。

数日間外出しなくても問題ない程度の備蓄を用意するのは良いかと思いますが、それらですら備え過ぎてしまうとリスク要因となってしまう事があるので、程よいバランスを見極める必要があるのではないでしょうか。

私は豪華な防災グッズセットに対しても、同じような印象を受けます。中にはそれほど必要のない物がありますし、簡単に他の物で代用できそうな物もあります。それらのせいで重量が増して災害時の避難が遅れてしまっては元も子もありません。

ユダヤ人の知恵

ユダヤの学生たち世界中で迫害を受けてきたユダヤ人は、お金や所有物や土地を奪われ続けた歴史があります。せっかく努力してお金を貯めても、国勢が変われば紙屑同然になることもあります。

だからこそユダヤ人は子供への教育が最も価値のあるものとして捉えています。知恵さえあれば世界中どこにいっても生きていくことができるからです。

これを災害に当てはめて考えると、どんなに素晴らしい防災グッズを用意していても、その防災グッズが被害にあってしまえば意味がないということです。

必ずしも備えていた防災グッズを使用できるとは限りません。比較的安全な場所に防災グッズを備えておくことも大切ですが、それらがなくても生きていける知恵を備えることも立派な防災対策です

家族で集合場所を決めておいたり、近所の避難場所を確認しておいたり、電話番号やメールアドレスを暗記したりすることも防災対策の一つです。

最近はスマホの普及もあって実家や自宅の電話番号ですら記憶していない人が増えているので、スマホを紛失してしまうと連絡が付かなくなってしまいます。

最近は多くの自治体で防災ハンドブックのようなものを発行しています。日頃からそれらに目を通しておくことも立派な防災対策ですし、防災グッズなどにお金をかける事だけが防災対策ではありません。

スマホやパソコンを紛失したとしても、大切な連絡先をネット上に保管しておけば、いずれデーターを取り出すことが可能かも知れません。

防災グッズより防災意識

防災グッズを備えて置く事も大切なのですが、それで安心しきって防災意識が下がってしまうと、リスクを高める事になってしまいます。

たとえば車の安全運転のお守りで考えてみると分かりやすいかも知れません。たまに車のルームミラーにお守りをぶら下げている人がいますが、本当に安全運転の事を考えるのであれば、お守りの購入代金で運転の本を購入して勉強した方が、ずっと安全運転につながります。

「免許を取得したのだから問題ない!」

と考える人が多いのですが、自動車の進化と共に細かな交通ルールは年々変更されています。シートベルト着用や携帯電話禁止のような大きな変更は新聞やテレビで紹介されますが、細かな変更点は理解していないかも知れません。

そもそも車の免許の学科試験は「90点」で合格します。間違えた10点を指摘されることもありません。ルールを間違えたまま車の運転をしている人が珍しくないということです。

そのような人でも、たまに車の運転の本を読んで学んでいけば、より正確なルールや技術を知ることになりますが、多くの人は「自分の運転は間違っていない」と確信し、問題なのは周囲だと決めつけ、神頼み(お守り)だけになってしまいます。

ルームミラーにお守りをぶら下げる事で安全運転の意識が高まるようなメリットもあるかも知れませんが、冷静に考えると前方視界が悪くなってしまう要因となるので、むしろ安全運転から遠ざかっています。

目の前にユラユラ揺れるお守りがあるせいで、その延長線上にいる人物の発見が遅れるかも知れません。安全運転祈願のステッカーを車の後ろの窓に張っている人も同じです。あれも後方視界を妨げる要因となっています。

しばしば街中に交通安全の旗が立っていますが、あれも深夜で風が強い日だと歩行者用の信号とかぶって点滅しているように見えてしまう事がありますし、交通安全キャンペーンで人が集まって旗を振っていると、その周囲の歩行者が見えなくても危ないという事もあります。実際に私が運転している時に曲がる交差点でそのような集団がおり、とても邪魔で安全を阻害していると感じました。

これらのように良かれと思って取り入れている事でも、デメリットになってしまう事があるので、本質を見誤らないように意識したいものです。

防災グッズはお守りとは違い、きちんとした機能、役割があるので全く同じとは言えませんが、「防災グッズを買ったから安心」と油断してしまうとリスクになってしまいます。

だからこそ日頃から防災に関する知識を学ぶことだったり、そもそもの被害を減らす為の工夫、物や情報の整理や処分や管理が大切になります。

さらに言うと健康管理だって立派な防災対策の一つです。不摂生な生活で動けなくなってしまえば、適切に避難できないだけでなく、人助けも出来るはずがありません。

身軽になればフットワークも軽くなります。同じ行動をしても消費カロリーが少ないので効率が良くなり、少ない備蓄だけでも対応できるようになるかも知れません。

太り過ぎている人というのは、燃費の悪いアメリカ車のような事なので、同じ距離を移動するにも大きなエネルギーが必要になりますし、備えるエネルギー量も増やさなければなりません。

これらのように日頃から自分の身体や生活と向き合って整理しておく事も、立派な防災対策として機能してくれるので、豪華な防災グッズセットを買ったからと安心しないでください。それらが悪いわけではありませんが、そこで安心しきってしまうと本質を見誤ったままになってしまいます。

本当に大切な家族や物を守る為にも、それほど大切ではない物や情報や脂肪も整理する必要があるのではないでしょうか。これらは節約という意味でも効果的ですが、自然と防災対策にもなってくれます。

まとめ 備えるとは

防災グッズを備えておくことは素晴らしいことですが、同時に防災意識も備えておいてください。車のお守りのように安心しきってしまうと、そこからの成長がありません。

防災対策に対して意識をもっていると、「カップラーメンを水で戻す方法」といったちょっとした情報にもアンテナが反応するようになり、必要以上に保存食といったものが無くても大丈夫だと考えられるようになるものです。

炊飯器でお米を炊くのが当たり前だと思っていると、停電しただけで食べられなくなるので、パックご飯を備えなければならないと考えてしまうかも知れませんが、普通の鍋やフライパンでも簡単にお米が炊けると知っていると、ガスや焚火でも対応できると分かるので、普段のお米の量を管理するだけで事足りる事が分かります。

参考炊飯器は必要ない!?

日頃から防災意識をもっているだけで蓄積されていく知識に差が出るので、いざ被害にあった時の行動力に差が出るのではないでしょうか。

このような事が分かると過度に食料を備えておく必要がないと判断できるかも知れません。大抵の家庭にはお米や乾麺などが少しはあると思うので、それらが自然と備蓄食料として機能してくれます。

そもそも災害時に温かいご飯を3食しっかりと食べる必要があるかというと、かなり微妙なのではないでしょうか。身体が弱っているお年寄りや小さな子供がいる家庭であれば別ですが、健康的な人であれば水さえあれば一週間ぐらい何も食べなくても生きていられますし、乾麺を水で戻して食べる事だって出来ます。

たまに山で遭難した人がそのような状態になっていますが、雨水だけで乗り切っていたり、僅かな食料だけでそれなりの期間を耐え抜いていた事があるように、脂肪という備えも災害時には役に立ってくれます。

それなりの飲料水は備えて置いた方が良いとは思いますが、豪華な防災グッズセットは必ずしも必要なわけではありませんし、日頃から整理整頓が行く届いている家庭であれば、避難所に向かう前に適当なバッグのサッと詰める事ができます。

防災グッズを取り出すのに一苦労するほど散らかっている部屋では、いざという時に役立たないかも知れないので、やはり普段から物や情報を整理しておき、防災意識を高める事が大切なのではないでしょうか。

「火事場の馬鹿力」という言葉がありますが、人はピンチに陥ると思いもしない力を発揮する事があります。家が火事になった時に高価な家具や大きな仏壇を背負ってしまうような事があります。

大切な家族を守る為に発揮される「火事場の馬鹿力」は素晴らしいと思いますが、家具や仏壇の為にリスクまで背負う事は微妙なのではないでしょうか。おそらくご先祖様だって、仏壇を守る為に火事の中に突っこんでいく事を子孫に望まないのではないでしょうか。

大切な物の基準は人それぞれですが、よくよく考えてみると、それほど多くはないのではないでしょうか。本当に大切な物を守る為にも、日頃から不必要な物を手放して、フットワークを軽くしておくことも、立派な防災対策の一つだと思います。

地震で地盤が悪くなることもあります。川が決壊することもあります。土砂崩れが起こることもあります。物だけでなく土地や家にこだわり過ぎないといった事も重要になるかも知れません。

先祖代々の土地やお墓を守る為に、子孫がリスクにさらされてしまうことを先祖は望んでいないはずです。きっとご先祖様は子孫が元気に健やかに暮らすことを望んでいるのではないでしょうか。私が先祖ならそう思います。

本当に大切な物や家族を守る為にも、日頃から防災意識をもち、不要な物を減らして身軽になっておくのが、防災対策として最も大切ななのだと思います。

防災意識を高めるのに特別なお金は必要ありません。意識が高まるにつれて物や情報が整理されていくと、精神的にも金銭的にも余裕が生まれてきます。そのタイミングで改めて自分の環境に相応しい防災グッズを選択した方が、より最適な防災グッズになるのではないでしょうか

防災グッズの中には素晴らしい食事を備えているものもありますが、そのような時に美味しさを求める必要もありませんし、カンパンのような物を備えていなくても、日頃からクッキーのようなお菓子がある家庭であれば、似たような栄養を摂取する事ができます。

保存食を備えることが間違いではありませんが、普段からあるお米や乾麺やインスタント食品のようなものでも、普通に保存食として機能する物が多いので、必要以上に備える事はないはずです。

必要十分な量をしっかりと見極め、身軽に日々を暮らしていく事でも防災対策として機能するので、無駄な物を持たない節約家であれば、その事が既に防災対策として機能しているものです。

本当に大切な物や家族の為に日々を大切に生きる事こそが、一番の防災対策になると思うので、安易に豪華な防災グッズを買ったからと安心するのではなく、防災の本質と向き合うように意識してみてください。

追記 胆振東部地震

この記事を書いてしばらくして、北海道胆振東部地震に見舞われました。その事については別のところで詳しく紹介したのですが、

参考胆振東部地震を体験した感じた事

私は冷蔵庫を手放している事もあり、丸二日間の停電になっても困る事もなく、被害はコップ一つが割れたただけで済みました。

地元のスーパーやガソリンスタンドに行列が出来たりしたのですが、私は普段からある食材(お米、乾麺など)を計算して、一日一食にすれば余裕で一ヶ月は持つと分かったので、何も買い急ぐ必要はありませんでした。

防災グッズのセットは用意しておらず、個別でロウソクと飲料水だけは用意していたのですが、水道は出たのでロウソクだけで十分でした。

持病があったり小さな子供や病気の家族がいるとなると、それなりに備える必要はあると思いますが、もし私が豪華な防災グッズを持っていたとしても、これといって役に立つものがあったとは感じませんでした。

家が崩壊するような大きな被害があれば別だったかも知れませんが、それこそ防災グッズを持ちだす事も出来ないわけで、どれほど意味があるのか疑問でした。

自宅の離れの倉庫に保管しておいたり、車に備えておくようなケースであれば良いのかも知れませんが、自宅の中で防災グッズのアイテムが役立つのであれば、そもそも普通にある物で代用できるのではないでしょうか

部屋に余計な物がなければ、大きな地震がきても物が散乱する事もありません。枕元のスニーカーを用意しておくような防災対策もありますが、スッキリと片付いている部屋ならそれすらも必要ないかも知れません。

防災グッズを備えて置く事が悪いわけではありませんが、日頃から防災意識をもち、被害が少なくなるような工夫を取り入れておく事で、必要以上に豪華な防災グッズを所有する必要はないのだと改めて感じる出来事となりました。

東日本大震災のような、より大きな災害を経験した人だと、また違った意見になるのかも知れませんが、不要な物を手放したり、所有している物や量をしっかりと把握していれば、必要以上に備える必要はないと思います。

「備えあれば患いなし」とは言いますが、備えているから安心しきってしまうと本質を見誤るかも知れないので、日頃から物や情報の整理をし、シンプルな生活を心掛ける事が大事なのだと改めて感じる出来事となりました。

コメント

  • 無駄な持ち物が少ない節約家やミニマリストほど災害に強いのは間違いないでしょうね。ある程度の備えは必要だけど備え過ぎもリスクになるのは分かる気がします。

    by 匿名 €

down

コメントする




節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

節約仲間のブログがいっぱい!

 

  にほんブログ村 その他生活ブログ 節約・節約術へ