生活レベルの下降によるストレス
経済的な理由や節約の為に生活レベルを下げてしまうと、かなり強いストレスが生じで後悔してしまったり、ダイエットのリバウンドのように散財してしまう事もあるので、当ブログでは以前に生活レベルを維持するメリットについて紹介した事があるのですが、
ストレスなく生活レベルを下げるには、先に大きな考え方の転換が必要なので、誰もが成功するものではありません。
ただ現状維持さえしていれば、多くの物が勝手に進化していって追い抜いていくので、いずれはコストが安い最低レベルの物でも上昇サイクルに入る事ができます。
一方で生活レベルを上げても良い物もあります。安易に生活レベルを上げるとダメな物もあるのですが、良い物まで我慢する事が必ずしも良いわけでもないので、きちんと違いを理解して上手く分けられるようになりましょう。
生活レベルを上げても良い物
生活レベルを上げても良い物というのは、生活レベルという言葉からするとおかしな表現になってしまうのですが、直接生活に関係ない物に関してはレベルを上げていっても問題になりません。
分かりやすいのは趣味の世界の物です。趣味の物は生活に直接は関係ないので、経済的な理由でレベルを維持できなくなったとしても生活に支障は出ません。
もちろんストレス面での支障はあるかも知れませんが、いわゆる衣食住に関わらない箇所のレベルの変化であれば、上下しても生活が困窮するわけではありません。
オーディオが趣味の人が予算を掛けられなくなると、ストレス発散をする機会は失われてしまうかも知れませんが、生活に支障が出るわけでもありません。
生活レベルを上げるとダメな物
一方で生活レベルを上げるとダメな物というのは、衣食住を代表とする生活必需品の物です。
生活レベルという言葉の通り、生活に密接に関係している物のレベルを必要以上に上げてしまうと、下がった途端に生活に支障が出てしまうので強いストレスになってしまいます。
これで難しいのは衣食住が趣味の人です。オシャレが大好きだったり、グルメだったり、住処にこだわりが強い人ほど衣食住のレベルも上がってしまうので、ちょっと経済的に苦しくなってしまうと、生活レベルが下降して苦しくなってしまいます。
ティッシュペーパーやトイレットペーパーといった消耗品で考えてみても分かりやすいのですが、お金に余裕があるからと肌触りの良いティッシュやトイレットペーパーを選んでしまうと、それが当たり前になって普通の物では満足できなくなってしまいます。
普通の物を使用していた時は、これといった不満が無かったはずなのに、安易に生活レベルを上げてしまったばっかりにストレスを感じる場面が増えてしまいます。会社やお店のティッシュやトイレットペーパーに不満を覚えるようになってしまいます。
お金持ちの人達だけが集うような場であれば、そのような物の品質も良いので不満を覚える事が少ないかも知れませんが、そうではない人が背伸びをして生活必需品のレベルを上げてしまうと、初めは満足しても徐々に慣れてしまい、その一方で不満を覚える機会が増えてしまいます。
「舌が肥える」といった表現がありますが、これのデメリットは多くの人がイメージできると思いますが、生活必需品も同じような事になってしまいます。
洋服の生地で考えてみても分かりやすいかも知れません。高価な洋服ほど扱いが難しい天然素材の高級生地が使われているので、クリーニングに出さないと良い状態を保てなくなるような事です。
日常的にそのような高級生地を着る人達というのは、運転手付きの車の後部座席で移動するような人達なので、生地が傷むような事もないのですが、一般の人が背伸びして着てしまうと満員電車で擦れて傷んでしまったり、鞄のストラップで傷んで直ぐにダメになってしまいます。
ハイヒールは馬車で移動する貴族のような人達が履いていたものであり、ほとんど歩かなくても良い人達だからこそ耐えられた靴なので、通勤で歩く人が履いてしまうと足に負担が掛かってしまいます。
男性用の革靴でも高級な物ほど靴底も革で出来ていますが、あれは絨毯の上を歩くような高貴な人達だからこそ耐えられるのであり、アスファルトの上を歩いていると直ぐにすり減ってしまいますし、衝撃も吸収できないので足の負担になってしまいます。
凹凸もないので雨が降ると滑ってしまいます。雨の日の駅のホームで滑っているサラリーマンの多くが、背伸びをして購入した革靴を履いているものです。昔ながらの製法で革底が縫い付けられているので水分も染み込みやすいのでケアも大変です。
昔の貴族のような人達であれば、それらのメンテナンスも全て人任せにですし、自ら傘をさす事もなく歩く距離も知れているのですが、一般の人が背伸びして高級天然生地の洋服や高級靴を取り入れてしまうと、せっかくのメリットも上手く活かせないものです。
これらのように生活に欠かせない物のレベルを上げてしまうと、維持する手間や費用も増えてしまうので、右肩上がりの収入でもない限り生活が苦しくなってしまいます。
衣食住と分けよう
人それぞれこだわりが違うので一概に生活レベルを上げても良い、ダメと決められるものではありませんが、衣食住を中心とした生活必需品に限っていえば、生活レベルを上げられる機会があっても、あえて上げないぐらいで考えておいた方が、余計なストレスを抱えずに済むようになります。
一方で趣味の世界の物であればレベルが下がっても生活に影響がないので問題ありません。
衣食住と混同しない事が重要です。
例えば趣味がバイクの人だと分かりやすいのですが、バイクで通勤している人は少ないので、バイクが動かなくなっても生活に困る事はありません。税金や保険といった費用は発生し続けるので、全く影響がないというわけではありませんが、これがもし車だと事情が大きく変わります。
車も電車やバス通勤の人であれば、車が故障して動かなくなっても生活は困らないかも知れませんが、移動手段が車だけの人だと大問題に発展してしまいます。
田舎の方に行くほど車にこだわる男性が多いものですが、家族がいるのに趣味を色濃く反映した車を選んでしまうと、燃費が悪くなったり保険や税金が高くなったり、余計な改造のせいで故障のリスクが高まってしまいます。
車も家族用に適した車とは別に趣味用でもう一台用意するのであれば、それが壊れたところで生活に支障はでませんが、混同してしまうと様々なリスクが高まってしまいます。
生活に欠かせない家電製品なども同じです。テレビにこだわるぐらいであれば、故障したところで生活に支障がでるわけではありませんが、大型の4Kテレビだと天気予報を確認するぐらいの使い方でも電気代が大幅に増えてしまいますし、ネットにつながる機能があると待機電力も増えてしまいます。
今まで昔ながらの普通の掃除機で何も不満が無かった人が、最新のコードレスサイクロン掃除機を購入してしまうと、フィルター掃除といった新たな手間が増えて煩わしく感じてしまうかも知れませんし、数年でバッテリーがもたなくなって交換費用が掛かってしまうかも知れません。
もちろん最新の軽いコードレス掃除機の方が掃除が楽になるケースもありますが、それほど大きくない部屋であれば、コンセントを付け替えなくても対応できるので昔ながらのキャスタータイプの掃除機で十分かも知れません。
最新の機能が搭載されている高価なモデルほど、その機能ならではのデメリットがあったり、初期不良といったリスクも高まります。ただそれらの新機能も徐々に進化して洗練されていくので、何世代か後に標準的なモデルに搭載される頃には、様々な問題も解決されて使い勝手も良くなっているので、その段階で手にした人は余計なリスクを抱える事もなく、高額な支払いをする事もなく、勝手に生活レベルが上がっていきます。
手ごろな価格の普通の掃除機でも、10年前の物よりは取り回しがしやすくなっていたり、排気が綺麗になっていたり、音が静かになっていたりといった正常進化をしています。
この勝手に上がっていく生活レベルであれば、買い替え時に下がる事もないのでストレスもないのですが、背伸びして上げてしまった生活レベルは下がる可能性があるので、生活必需品に関しては、あまり背伸びをしない方が良いと思います。
まとめ 上げなくても上がる生活レベル
あらゆる物は時代の流れによって勝手に進化していくので、生活レベルも勝手に上がっていきます。昔ながら生活を維持しようとしても簡単に維持できるものではありません。むしろ昔ながらにこだわり過ぎてもコストが高くなってしまいます。
コスパの良い平均的な物を選んでいれば、勝手に生活レベルは上がっていくものなので、無理に上げる必要もないのではないでしょうか。
カローラのような普通の車でもモデルチェンジする度に燃費や安全性が高まっていきます。最新の高級車を選ぶ事で一気に高める事もできますが、現状維持をしているだけでも生活レベルは上がっていくものなので、遅かれ早かれ甘受する事ができるものです。
100円ショップで売られているような安物でも、どんどん進化して使い勝手が良くなっていきますし、数年前まで1000円ぐらいしていた物よりも高品質な物は珍しくありません。
趣味の世界の物であればレベルが上下しても生活に支障が出るわけでもないので、予算の範囲内で楽しむ分には良いと思いますが、衣食住を中心とした生活必需品に限っていえば、あえて生活レベルを上げないぐらいで考えていた方が、余計なリスクを抱えずに済むものです。
グルメな人ほど食事に対する不満が多いものです。本当に美味しい料理を知っているだけに、よほどの当たりを引かない限り大満足できませんが、粗食を心掛けている人というのは、たまに外食をするだけでも大満足できてしまいます。
食に関心が強い人とそうでもない人が、食で感動する機会というのは意外と差がないものなのではないでしょうか。逆に食で不満を覚える機会は、こだわりが強いグルメの人の方がずっと多いはずです。
どちらの方が食で楽しめているのかというと、微妙な感じがするのではないでしょうか。
私は基本的に家電製品は故障してから買い替えているのですが、必要十分な機能がある安物を選んでいるのに、毎回のように進化に驚いて感動してしまいます。この感動は最新モデルが出る度に買い替えている家電好きの人の感動より、もしかしたら大きいんじゃないかとすら感じています。
家電好きな人ほど、事前にしっかりと調べて新機能を理解して期待値も高まっているだけに、そのラインを上回ってくれないと感動できないと思うのですが、私はそれほど期待していないだけに期待値のラインも低いので、必要十分な機能が満たされている平均的なモデルを選んでも、正常進化してくれているだけで毎回のように大幅に期待値を上回って感動してしまいます。
進化の早い携帯電話などは本当に毎回感動しっぱなしです。20年ぐらいに携帯電話を持つようになってから、電池の持ちが極端に悪くなってくる4~5年置きぐらいで買い替えているのですが、その度に一番安い物を選んでいるのに関わらず、毎回進化に驚いてしまいます。
ただ一度だけ1年も経たずにスマホが故障してしまった事があり、修理費用より買い替えた方が安かったのでそうすると、何も感動がありませんでした。
モデルチェンジをする度に買い替えている人にも感動があるとは思いますが、私は何世代か分いっきに進化してくれるので、相当大きな感動が降りかかってくれます。
どんな生活レベルでも時代の流れによって勝手に上がっていくものなので、下がった時にストレスになる生活必需品に限っていえば、わざわざ上げなくても良いのではないでしょうか。
お金持ちや給料が右肩上がりの公務員であれば、生活レベルを上げても良いとは思いますが、最近は大手企業でも先行きが不安定な時代なので、生活に直結するような要素はあまり上げない方が良いかと思います。
もちろん趣味のような物は別なので、そこは生活に支障が出ない範囲で楽しむのは良いと思います。私自身も趣味の読書に関してはそれなりに予算をかけて楽しんでいます。
生活レベルを上げて良い物、ダメな物を上手く見極めて節約につなげていきましょう!