理想の睡眠時間とは?
みなさんの睡眠時間はどれぐらいでしょうか?
日本人の睡眠時間についての情報を調べてみると、4~8時間と幅がありました。
ある脳科学者の本では「睡眠時間は3時間で十分」なんて意見もあるのですが、別の方は誰でも8時間は必要とも訴えています。
睡眠時間に正解を求めるのは難しいのですが、目安となるのは寝覚めの良さです。これは自分で判断するしかありません。
前日に体力を使うようなことをしていると、当然回復にも時間が掛かるので睡眠時間が伸びますが、休日でゴロゴロとしていたのであれば、いつもより早く目覚めてもしっかりと回復しています。
身体の状態(疲労)は日々違うので、「7時間が正解!」のようなものはありません。
寝不足だと感じているのであれば睡眠時間が足りていませんし、その状態で昼間のパフォーマンスを十分に発揮できるかと言えば難しいはずです。
若い頃であれば多少の無理は出来ますが、それも重なると身体に負担がかかってしまいます。元気だからこそ耐えられてしまうというリスクがあります。
時間の節約をしようと睡眠時間を削ってしまうと、健康に悪いだけではく昼間のパフォーマンスが低下し、結果的に有効に時間を使うことが出来ません。
もし病気にでもなってしまうと、さらに余計な時間やお金まで必要になってしまいます。
理想の睡眠時間に正解を求めても意味がないので、自分の寝起きの気持ちよさで判断するようにしましょう。目覚めの悪い日が続いたら、少し早めに眠るようなことです。
睡眠時間よりも質
時間がないからと睡眠時間を削るのにはリスクがあるのですが、睡眠の質を上げることが出来ると、結果的に睡眠時間が少なくなっても気持ちの良い目覚めになります。
ただし今まで8時間睡眠だった人が、睡眠の質を上げることに成功して5時間で目が覚めるようになったとしても、その節約出来た3時間分は昼間の活動が増えてしまうので、その分の身体の疲れが増えることを忘れないでください。
極端に少ない睡眠時間を自慢したがる人もいるのですが、いきなりそこは目指さすのにはリスクがあります。睡眠の質を上げて効率よく体力を回復することが出来ても、疲れが増えていれば負担になるわけです。
身体を壊すと元も子もないので決して無理はしないでください。極端に睡眠時間を削らないでください。十分に健康管理には気を付ける必要があります。
あくまでも睡眠時間そのものは結果です。睡眠の質を上げることは有効ですが、だからといって3時間で大丈夫のような判断はしないでください。
質を上げる方法
ここからは睡眠の質を上げる方法を紹介します。これらが正解ということではないのですが、無理なく取り入れられそうなものがあれば、相性が良い方法を探してみてください。
食事
まずは食事の時間を気を付けることです。食事に限らず間食も含めてなのですが、就寝の二時間前には何も食べない方が睡眠にとっては良いと言われています。
睡眠中でも胃の消化にエネルギーを使うので、なるべくなら睡眠中は消化の為のエネルギーを使用するのではなく、疲労を回復させることに集中させることが出来ます。
ただ人によっては空腹で寝つきが悪くなることもあるので、少しずつ時間や量を調節するようにしましょう。
お風呂
次はお風呂の時間です。お風呂に入ると体温が上昇するのですが、就寝しやすい体温というのは平熱よりも低い時と言われています。
お風呂に入る時間が遅いと、それだけ就寝時間も遅くなってしまいますので、タイミングを意識してみてください。
カフェイン
次はカフェインです。夜にコーヒーを避けている方は多いと思うのですが、実はカフェインは様々な飲み物に含まれています。
紅茶などは有名ですが、実は緑茶にも多く含まれています。夕食後の一服のお茶はカフェインが含まれていないものを選ぶのがポイントです。
カフェインによる効果の持続時間は6時間から12時間ともいわれているので、人によっては三時のおやつのタイミングでも避けた方が良いかも知れません。
また栄養ドリンクでもカフェインレスのものがあるので、夜に飲むという方は上手に選んでください。意外なところではコーラなどにもカフェインは含まれているので、気をつけてほしいと思います。
寝具
最後は寝具です。布団やベッドや枕の質を意識することで睡眠の質は大幅に向上します。
多くの人が旅行で疲れが貯まってしまう原因は、慣れない寝具で睡眠の質が下がってしまうからです。
ベストな寝具を選ぶのは簡単ではありませんが、人生の役三分の一は寝ていることを考えれば、真剣に選ぶ必要があると思います。
高級ソファーや革張りのシートの車よりも、ベッドにお金をかけることの方が、よっぽど費用対効果があるものです。
寝具は価格が高ければいいというわけではありませんが、あなたにあった寝具を真剣に探してほしいと思います。身体が大きな方であれば、キングサイズのベッドを選ぶのが効果的かも知れません。
また寝室の環境や照明も大切な要素です。寝る前は間接照明のような優しい光の方が深い眠りになると言われています。
最近ではお手軽に睡眠環境を整える為に「ベットパッド」というものも普及してきました。世界を転々とするアスリートなどは、睡眠の質を重視するので持ち運びできるベットパットを携帯しているそうです。
さらに細かいことを言うと、シーツやパジャマの素材も睡眠の質に影響を与えます。肌触りなどの好みもあるでしょうが、快適に眠ることが出来そうな基準で選んでみてください。
そして寝室の掃除も忘れてはいけません。ダニやカビ、ホコリだらけでは良質な睡眠など出来るわけがありません。しっかりと掃除と換気をする必要があります。
最近では布団専用の掃除機などもあるぐらいです。寝具を含めた寝室のメンテナンスも睡眠の質を上げるのに重要な要素になるので忘れないでください。
まとめ リスクの軽減
睡眠時間を削ることは健康面でのリスクが非常に高いです。
睡眠の質を上げることにより回復しやすくなり、結果的に睡眠時間が短くなるのであればいいのですが、ただ単純に根性論で睡眠時間だけを削ることはおすすめしません。
寝不足の頭で勉強をしても身が入るわけがありません。これは仕事や家事でも同じだと思います。
昼間の活動時間が増えてもパフォーマンスが低下しているのであれば、結果的に時間の節約にはなっていないということです。
これは睡眠の質だけではなく、日ごろの食生活や健康管理も含めて考える必要があります。極端に食費を節約して栄養失調になって入院してしまうと、全く節約にならないようなことです。
眠気と戦いながらこっくりこっくりしている一時間と、頭がスッキリとした30分では質はまるで違います。
睡眠時間を減らしたいと考えている方は根性論で乗り切るのではなく、睡眠の質を上げるように意識してください。
節約を頑張っている方の中には、寝具にもなるべくお金をかけていない方もいるとは思うのですが、節約して貯めたお金で良質な寝具を手に入れるのは、健康の為にも有意義な時間の為にも有効なので、検討してみてほしいと思います。
もちろん高価な寝具だけが良いとは限りません。私はオーダーメードの枕を試してみたことがあるのですが、全然あいませんでした。現在は枕なしが最も相性が良いと感じているほどです。
これが正解ということではなく、あくまでも自分の身体と相性の良い方法を見つけるということです。人によっては抱き枕と相性が良いかも知れません。
良質な睡眠は下手なサプリメントよりもずっと健康に効果的です。病院代や診察時間も節約することになるので、結果的にお財布にも優しいことになります。
最後にもう一度言いますが、人生の三分の一は寝具の上で暮らしています。
極端な寝具の節約はしないでください。もちろん高級寝具が偉いという意味ではありません。あなたにあった寝具を真剣に選んでほしいと思います。それが結果的に身体のパフォーマンスを向上させ、起きている時間の質も向上することになると思います。