占い好きのリスク
私の周りの人を見回してみても、女性を中心に占い好きの人がたくさんいるものです。
彼女たちは朝のテレビ番組の占いを気にし、わざわざネット上でも積極的に占いを見ています。
初対面の女性と話すと、よく血液型や星座を聞かれるものですが、この手の話を好む人は大抵占い好きだったります。
会話の糸口として血液型や星座を聞くのはいいとは思うのですが、このような占いに振り回されていると、大事な判断まで占いに頼ってしまうようになってしまうかも知れません。
実際に私の母親もそうなのですが、よく当たると言われている占い師(オカマバーのマスター)の意見を信頼してしまっています。
夫婦関係や老後の悩みというのは誰にでも当てはまるものですが、そのような判断を他人に委ねてしまうことには、大きなリスクが伴います。
良い占い師というのは、カウンセラーのように上手く悩みを引き出し、その人の中にある考えに沿って背中を押してあげるような事をしてくれますが、悪徳な占い師だと不安を煽って、解決策として怪しげな商品を買わせてくるような事もあります。
私の母親がはまっているオカマバーの占い師は、占い料金を求めるわけでもなく、普通にお酒を注文してだけで占ってくれるそうなので、それほど悪徳な感じではないのですが、それによって普段はお酒を飲まない母親にお酒を注文させる事に成功しているという点では、向こうの思う壺になっています。
自分で判断をする手助けをしてくれる占い師は良いとは思いますが、そうではない悪徳な占い師の判断に安易に頼ってしまうと、お金を奪われるだけでなく、自ら判断する機会が失われてしまいます。
要するに占いに頼ってばかりいると、自らの成長する機会(考える機会)を失い、誰かのせいにばかりしてしまいます。しばしば、
- 後輩が悪い!
- 同僚が悪い!
- 上司が悪い!
- 会社が悪い!
- 政治家が悪い!
- 国が悪い!
といった感じで全ての責任を誰かのせいにしてしまう人がいるものですが、このような人ほど占いのような他力本願に頼ってしまう傾向があるものです。
そこで今回は占いに振り回されない方法を紹介します。占いの本質を知ることで、上手に付き合っていけるようになれると思います。
占いに振り回されない方法
占いに振り回されない方法というのは、いたって単純で占いが当たるメカニズムを知ることです。
マジシャンが起こす数々の奇跡を、本当の奇跡だと信じる人はいません。
誰もがマジックのタネがあると理解しているからこそ、エンターテインメントとして楽しむことができます。
ですが、もしマジシャンが超能力者と名乗って同じ奇跡を起こすと、本物の超能力者だと信じてしまう人が現れてしまいます。
ちなみに超能力で有名なユリゲラーは元々マジシャンでした。彼が起こした奇跡はすべてマジックでした。
占いが当たるメカニズムも似ています。
占いをしてもらう側の心構え次第で、タネのあるものでも奇跡(占いが当たった!)として受け取るわけです。
そもそも占いを信じていない人が、わざわざお金を払って占いをしてもらうことはありませんし、ネットで占いを検索することもありません。
すでに占いを信じている人だけが、わざわざ占いをしにいくということです。
この事実をまずは覚えておいてください。
占いに興味がある時点で、既に占いが当たりやすくなってしまいます。より正確にいうと、占いが当たったと信じ込みやすい状態になっています。
超能力を信じている人ほど、ちょっとしたマジックでも「超能力だ!」と受け取ってしまいます。霊感があるという人ほど、簡単なトリックによる心霊写真を信じてしまいます。
そのような信じている人に、マジックのタネやトリックを明かすと、自分が信じていた対象が崩れ落ちてしまい、その世界から抜け出すきっかけになります。
占いも同じです。占いが当たるメカニズムを知ることができると、簡単には占いに振り回されなくなります。
占いが当たるメカニズム
占いが当たるメカニズムについて詳しく知りたい人は、「DaiGoメンタリズムvs.Dr.苫米地”脱洗脳” すべての「超能力」は再現できる!? 」という本がおすすめです。
ネタバレになってしまうので、本の内容についてあまり詳しく書けないのですが、この本を読み終えた頃には、占いを信じることなど出来なくなります。二度と占いに振り回されることなどなくなると思います。
占いが当たるメカニズムといっても様々な手法があるのですが、特に私が感銘を受けたのは占いを信じている人は、10の占いの内、たった2しか当たっていなくても、完璧に当てられたと信じてしまうメカニズムについて解説されていたところでした。
優秀な占い師というのは、未来を予言できるの能力があるのではなく、占いを受けた人が当たったと勘違いさせる技術が優れているという事です。
私なりに簡単に説明すると、占い師が「兄弟はいるの?」と質問した時に、「姉がいます」と答えると、「・・・やっぱり」といった感じで意味をもたせるような会話術です。
姉がいる事を当てたわけでもないのに、まるで当てたかのような言い回しをする事で、相手に「この人は本物だ!」といった錯覚を覚えさせます。
「あなたには姉がいるでしょう!」といった事をズバっというと、外れた時に信用を失ってしまうので、そのようなリスクは犯しません。何気ない曖昧な会話の中で後付けで信頼関係を構築していきます。
そのような信頼関係が構築されると、全くの的外れな事を言われても記憶には大した残ることがなく、一方でたった2しか当たっていない記憶だけが深く脳に刷り込まれていきます。
そのように誘導するテクニックやメカニズムが、詳しく解説されている本です。
人の悩みというのは、性別や年代によってある程度共通しています。例えば若い女性であれば、容姿やスタイルや恋愛に悩みがないという人などいません。
多くの人に当てはまる悩みを当てていくことで、占い師への信頼関係を構築していきます。この信頼関係の構築こそが占いの本質です。
その為には何でもやるのが占い師だと、この本を読むとよくわかります。
タロットカードの表面を薄く紙やすりで削り、紅茶に一晩付けて置くと何十年も前から使用されている年季の入ったタロットカードに見えるそうです。
他にも怪しげな照明や独特なアロマの香りや浮遊感のある音楽などを利用し、特別な空間だといった演出を当たり前のように取り入れられています。
そうやって本物感を演出し、信頼関係を築きやすくしていきます。
強固な信頼関係が構築されると、あとは占い師の思うがままにコントロールされてしまいます。
良い占い師であればカウンセラーのように、メンタルを落ち着かせてあげて「大丈夫だから、自分を判断を信じないさい!」と背中を押してくれるかもしれませんが、悪い占い師だと「このままではマズいです・・・除霊が必要です」などと言って不安を煽り、高額な水晶を買わされることになってしまうかも知れません。
マジックの種明かしや心霊写真のトリックを知った途端に、信じてきた概念が崩壊するように、占いが当たるメカニズムを学ぶ事で、占い師に振り回される事も無くなっていくという事です。
占い師の存在は悪?
悪い占い師に引っかかれなければ良いのかというと、決してそんなことはありません。
仕事として占いを行っている人というのは、単純に儲けが出ないと生活ができません。
人気の占い師であれば次から次へとお客さんが来るので、「大丈夫だよ!」「この先良くなるよ!」と背中を押してあげるだけで仕事として成り立つので、一人当たり15分程度の占いで薄利多売でも生活できるかも知れませんが、一方でそうではない占い師だと、お客さんの一人当たりの単価を上げるしかありません。
その為にはお客さんの悩みを増強し、「このままでは危ないです!」と恐怖を与えてきます。
恐怖をわかりやすく言うと、頭に拳銃を突きつけられているようなことです。
恐怖に支配された人間というのは、よほど強い精神力でもない限り、その恐怖から逃れるためなら何でもします。
「この水晶のネックレスを肌身離さず持っていれば大丈夫です」
と言われると、簡単に受け入れてしまうわけです。それで終われば被害は一度だけ済みますが、悪徳占い師ほど「その後の様子を見るために来月も来てください」などと嘯き、何度もカモにされてしまいます。
占い好きという時点で、そうではない人に比べて占い師への信頼があるので、このような悪徳占い師に引っかかる可能性がグッと高くなります。
カウンセラーのような役割を担う良い占い師に当たれば、まだ良いとは言えますが、それだったら初めからプロのカウンセラーにお願いしたほうが、ずっと効果的です。
朝のニュース番組の占いといったものを信じるぐらいであれば可愛いものだと思うかも知れませんが、それがたまたま見事に当たってしまうと、ズルズルと占いの世界に引き込まれていくようなきっかけとなってしまうかも知れません。
必至に勉強を頑張った受験生が、最後に神社にお参りをしてお守りを買って気持ちを落ち着けるような付き合い方であれば、それほどリスクではありませんが、受験会場に「お守りを持っていくのを忘れたせいで失敗した」といった見当はずれな事のせいにしてしまう可能性もあるわけです。
翌年の再受験に向けて勉強を頑張るのではなく、大切な勉強時間を削って受験の神様がいる神社巡りをしてしまったり、お守り集めに躍起になってしまうかも知れません。
お守りを肌身離さずに持ち歩いていないと、精神が落ち着かないといったマイナス面を抱え込む事にもなるかも知れません。お守りの紐が切れたり失くしてしまうと慌てふためいてしまいます。
占いやお参りやお守りの精神を落ち着けるといったメリットが、リスクになってしまう事があります。これでは本末転倒です。
占いといった怪しげなものに適度な距離を保っているつもりでも、日頃から雑誌やテレビ番組の血液型占いなどに触れていると、何かの拍子で一気にそちら側に落ちてしまうリスクがあります。
そうならない為にも、占いといったものが当たるメカニズムを知っておく必要があります。テレビの星占いを考えているのがテレビ局のディレクターだったと知るだけで、一気に信用性が失われてしまうように、メカニズムを知る事は大事な事です。
そのようなメカニズムを知る前だと、素人が適当に書いた占いでも信じて当たっていると感じてしまう人がいるように、受け手側が自ら歩み寄っているものです。
なのでちょっとした占いのようなものでも、なるべくなら日頃から付き合わない方が良いです。
「私はそういうの分かっているから大丈夫」
と思っている人でも、たまたま抜群に当たってしまうと、一気に引き寄せられてしまいます。
そしてもう一つ注意してほしいのが、「善意の占いを行う人」の存在です。
やっかいな占い師(超能力者)
やっかいな占い師というのは、圧倒的な「善意で占いを行う人」です。
悪徳占い師にハマる人というのは、信じ切っている人しか騙せないので、多くの人は対象になりません。
一方でオカマバーのママのように「善意で占いを行う人」というのは、お金を徴収しないので本物感(信頼度)が増します。
プロの占い師はお客さんとの信頼関係を構築するために、いかにも占い師っぽい部屋にしたり、怪しげな音楽を流したり、お香を焚いて特別な空間に来たのだと演出します。
一方で善意で占いを行う人というのは、大抵は口コミです。すでに信頼関係を強く構築された人が、知り合いを連れていきます。
サラリーマンの営業でも新規の取引先を開拓するのは大変な事ですが、すでに取引している会社から紹介されると、簡単に信頼関係を構築しやすいようなことです。
善意で占いを行う人というのは、下手なプロの占い師より信ぴょう性が高い傾向があります。それだけ当てられたと感じやすくなってしまいます。
そしてきちんと占いを学んだ人とは違い、踏み込んではいけない領域にまで踏み込んでしまう事があります。これも大きなリスクです。
これは超能力者で説明したほうがわかりやすいのですが、いわゆるスプーン曲げのようなマジックを、頭で仕組みを理解した上で行えるようになる人と、頭で理解せずとも何となく出来てしまう人がいます。
たまたま物理法則に則ったテクニックでスプーンを曲げられてしまったのにも関わらず、物理の知識がなければ仕組みを理解することも説明することができないので、超能力だと本心から勘違いしてしまいます。
やっかいな占い師も同様で、自分の占いが当たると本心から勘違いしてしまうと、善意の占い師になってしまいます。
この辺は本の中でも詳しく解説されているのですが、メンタリストDaiGoさんのようにテクニックで相手の表情の変化を読み取れるようになる人がいる一方で、何かしらの抑圧をされて環境で育ってきた人というのは、他人の顔色ばかりを気にするようなり、メンタリストと同じような分析能力を身に着けているケースがあります。
知識として学んでいないので「相手の目線が右上を向いたから○○だな」のような説明はできませんが、何となくわかってしまうわけです。
あからさまに不安な表情をしていればメンタリストでなくても不安なのだとわかりますが、その分析能力の高い人がプロでなくても存在するということです。
善意で占いを行う人の多くが、このようなケースだと考えられます。
相手の表情やしぐさ、姿勢、声色などから、様々な情報を読み取ることができます。相手が悩んでいることに対して、その相手がどのような解決策を望んでいるのかを読み取り、その解決策をアドバイスしてあげれば、相手は勝手に「すごい!当たった」と自己完結してくれます。
これだけなら相手自身が望んでいた解決策を、上手に聞き出して背中を押してあげただけなので、それほど問題はないのですが、プロのカウンセラーのように、正しいカウンセリングの手順に則っているとは限らないわけです。
プロのカウンセラーはきちんと段階を経てトラウマを取り除くように促しますが、何となくで占いを行ってしまう人は、あくまでも自己流なわけです。
占いもきちんと知識を学んだ人であれば、とんでもない悪い占い結果が出たとしても、そのまま伝えるようなことはしません。上手くポジティブな箇所を見つけて相手に希望を与えてくれます。
手相占いでもタロット占いでも同様です。プロは「今は辛いかも知れないけど、この先に良いことが待っていますよ」といった感じで良いところを見つけ、優しく背中を押してくれますが、近所のタロット占い好きの女の子が自己流で適当に行ってしまうと、
「・・・これ、本当にヤバいよ」
といった感じで、より不安を煽る結果となってしまうわけです。
もちろん自己流の占いを行っている人でも、この辺のことをきちんと理解した上で、上手に導いてあげている人もいるとは思いますが、中途半端な人に占ってもらうと、悩みが解決できないばかりか、悩み(不安)が増大してしまう可能性があります。
これがやっかいな善意の占い師です。信ぴょう性があるだけに、悪い結果が出た時の解決策が不十分な可能性が高いです。どうせならプロの占い師に頼った方が良いとは思いますが、さらに、どうせなら本物のカウンセラーにお願いしたほうが、ずっと良いと思います。
まとめ 餅は餅屋
『すべての「超能力」は再現できる!?』を読むと、いかに占いの世界が特殊なのかを理解できます。占いが当たるメカニズムも、当たったと勘違いしてしまう理由も納得できるようになります。
心から納得できると、占いに振り回されことなどなくなります。
スプーン曲げはYouTubeなどでもやり方を公開している人がたくさんいますし、現在の日本で超能力だと信じている人は少ないと思いますが、そのようなメカニズムが公開されていなかった時代では、スプーンを曲げられるだけで超能力があると信じられていました。
スプーンは指先の力だけで曲げるのは難しいですが、肩や背中の筋肉を使って引き寄せると簡単に曲がります。指の力はスプーンに引っかけるだけで十分です。その説明を受けながら何度かやっていると、コツを掴んでいつでもグニャと曲げられるようになります。ですが、このような説明をせずに、
「あなたには眠っている特別な力があります!自分の力を信じてください!目をつぶって身体の内なるパワーに集中してください。スプーンがグニャグニャになるのをイメージしてください!」
といった感じでアドバイスをすると、何百人に1人ぐらいは、たまたま身体がリラックスして指先の力を使わずに、無意識に背中や肩の大きな筋肉を使ってスプーンを曲げる事が出来てしまうわけです。
メカニズムを学んだわけではないので当人も驚いてしまいます。さらに再現性もないので、より貴重な体験として心に刻まれていきます。
他にも動かなくなった時計をテレビの上に乗せ、超能力者がパワーを送ると動き出すといったものもあります。このメカニズムも単純で、久しぶりに動かして衝撃が加えられて接触不良が改善されたり、テレビの熱で時計内部のグリスが温められて抵抗が減へったり、電池が温められる事で僅かに残っていた電力が復活するような事です。
昔の液晶ではない頃のテレビは結構な熱をもっていたので、気温の低い冬場に止まってしまった時計が動き出すような事がありました。もちろん全ての時計ではなく、何千個に1つぐらいの確率なので、より信ぴょう性が生まれます。
占いが当たるメカニズムというのも凄く似ています。50%の確率で当てられるような事なのに、信頼関係が構築されていると凄いと感じてしまいます。優秀な占い師だと10個のうち8個を外したとしても、相手側が勝手に当たった時だけの記憶を増強して信じ込ませる事が出来てしまいます。
このような事を知っておくと、人生で様々な視点が柔軟になっていくと思います。
何かしらの神秘的なモノに対して頭から信じるようなこともなくなりますし、逆にそれらを強く拒否するようになるわけでもありません。むしろ仕組みや目的が何かを意識できるようになるので、より物事の本質を捉えやすくなるのではないでしょうか。
メンタリストDaiGoさんが大学教授の前でスプーン曲げのパフォーマンスを行った時のことが書かれているのですが、学者の先生方は物理法則ばかりに囚われているので、全く見抜くことが出来なかったというエピソードが紹介されていました。
学者のように一つの価値観(物理学)だけで考えてしまうと、なかなか本質にまで到達できません。むしろ物理法則が邪魔してしまう事もあります。高度なスプーン曲げには物理法則だけではなく、様々な心理学や目の錯覚が取り入れられています。
だからといって「あれは超能力だ!」と決めつけてしまうことも、やはり危険です。あっさりと悪徳占い師のような奴にカモにされてしまいます。
占いを「信じる」「信じない」といったレベルではなく、より高い視点で物事を眺められるようになると、「どういったメカニズムで当たるように見せかけているのかな?」といった感じで接することが出来るようになります。
すると世の中にあるあらゆる物にも、当てはまる要素なのだと考えられるようになります。高級ブランドが膨大な広告費を掛ける理由や、芳香剤の中身はそのままにパッケージを変えただけで大人気になった理由に気がつけるようになります。
それが分かると自分用に選ぶ物と、人に上げる物では選び方を変えられるような事も出来るようになります。それも人によってさらに細かく変えられます。
相手が占いのようなものが好きな人であれば、神秘的なパッケージの物の方が喜ばれたり、論理的な思考の人であれば機能性に優れている物を選んだり、お金にこだわりが強い人であれば価格が想像しやすい有名なブランドの物を選ぶような事です。
アフリカでは未だに呪術師による怪しげな治療が行われている地域があるのですが、その人達に「そんなものは意味ないよ、科学の力に頼りなさい!」と言っても素直に伝わりません。
本当に相手を救いたいのであれば、呪術の概念を肯定しつつ、邪魔しない程度に薬を与えた方が相手は早く受け入れて回復していきます。
占いに振り回されない方法というのも同じで、占いを信じる、信じないといったレベルではなく、信じている人や信じていない人に合わせて、適格に接し方を変えられるのが占いを振り回されない方法です。
占いを信じ切っている人に対して、「そんなものはデタラメだ!」と言っても簡単には伝わりません。最悪の場合はこちら側に敵意を持つかも知れません。間接的にこちら側が占いに振り回されてしまう事になってしまいます。
相手を否定するのではなく上手く導いてあげる事の方が、結果的に信じ切っている人を解放する事につながるので、上手く接する必要があります。
私自身の例でいうと、母親がハマっている占い師の事を全否定するのではなく、「へぇ~そんな凄い人もいるんだねー」といった感じで話を聞き、その占い師にアドバイスされた事を聞き出し、その意見に論理的な解釈を加えるような事をしています。
占いの観点で導き出された答えに論理的な解釈を交える事で、全く同じ答えだとしても解釈の仕方が少しずつ変わっていきます。
「神様が味方してくれるのはAだよ」
と言われたとすると、神様の事を否定するのではなく、BよりもAが良い理由を論理的に説明するような事です。
神頼みだけだと自分で考える学びがありませんが、そこに納得できる理由を加える事で、自分で考えられるようになってほしいからです。
男性よりも女性の方が占いや神頼みが好きな傾向がありますが、女性の方が論理的な思考よりも直感を大事にする傾向があるからです。
ただその直感というのも、メンタリスト顔負けの分析ができる人のように、自分の経験を元に導き出しているものなので、そこに意味をもたせてあげる事で、その人が自分で考える力を身につける事につながっていきます。
占いに振り回されている人に振り回されない為にも、『すべての「超能力」は再現できる!?』を読む価値があると思います。
ただ少し古い本なので新品では手に入らないかも知れません。中古でも良いのですが、付属されているDVDが凄く参考になるので、DVDの有無を確認してください。
最後に少し厳しい言い方になりますが、占い好きの人は自分で考えることを諦めてしまった人です。
上手な占い師に出合えれば、上手く自分の中にある最適な選択肢を見つけるのを手伝ってくれるかも知れませんが、少なくとも不特定多数の人に当てはまる占星術や血液型占いで分かる事ではありません。
悪徳な占い師に当たると心身ともにカモにされてしまうかも知れないので、悩みがあるのであればプロのカウンセラーにお願いした方が、ずっと効果的だと思います。
占いに振り回されない為にも、占いに振り回されている人に振り回されない為にも、正しい知識を知っておいてください。占いが当たったように感じさせるメカニズムを理解してください。
占いが当たる、当たらない、信じる、信じないといった視点ではなく、より上の視点で眺められるようになってください。
この感覚が身につくと、世の中のあらゆる事に対しての選択基準が研ぎ澄まされていきますよ。節約といったものにも役立ちますし、自分が本当に求めている物も見つけやすくなるので、『すべての「超能力」は再現できる!?』何度も読み返す価値のある本です。私自身も10回は読んでいるお気に入りの本です。