速読法とは?
「速読法」とは、文字通り文章を「速く読む方法」です。速度術とも言われています。
速読法をマスターしている人の中には、一時間で5~10冊もの本が読めるのだそうです(メンタリストのDaiGoさん等)。
ここまで本格的に速読法をマスターすることが出来れば、とてつもない時間を節約することが出来るのだと思います。
そこで私も「速読法」をマスターするべく、いくつかの方法に挑戦したことがあります。
結論から言いますと、私は本格的な「速読法」をマスターすることが出来なかったのですが、その時に感じた私なりの「速読法」に対する考えを紹介します。これを意識するだけで大抵の人は2割ぐらいのスピードアップが可能になると思います。
速読法の種類
速読法に関する書籍を数冊読んで実践していたのですが、速読法にはいくつかの種類がありました。
私なりに大雑把にわけて紹介します。
1 眼球のトレーニング
初歩の「速読法」というのは、単純に出来るだけ速く文字を追う方法です。
文章の内容を理解しなくてくてもいいので、とにかく目が疲れるぐらい素早く目線を動かします。
このトレーニングによって単純に眼球周りの筋肉が鍛えられ、素早く視線を動かすことが出来るようになります。
これは動体視力も鍛えられ、また焦点を合わせる速さも上がります。このスピードに慣れることで素早く文章を認識できるようになるということです。
単純に「速く読むことに慣れろ!」といったところです。
2 無駄な動きの排除
次の段階の速読法は、全ての文章を目で追わないという方法です。
きっちりとすべての文字に視線をうつすのではなく、文章の初めや終わりの数文字を飛ばしてしまうようなことです。
これだと文章の意味がわからなくなってしまいそうですが、きっちりと焦点を合わせなくても視界には入り込んでいるので、脳が勝手に意味を理解出来るようになるそうです。
これが文章の始めや終わりの2文字ぐらいであれば、誰でも直ぐに出来るのですが、この文字数を広げていくようなイメージです。
より視線の移動(上下、左右)が少なくなるので、本を読むスピード(文字を認識するスピード)がアップするといわれています。
初めのトレーニングは目線を動かす筋肉を鍛える方法で、次の段階では無駄な動きを減らして効率を上げるトレーニングといったところでしょうか。
3 究極の流し読み
この先の段階の速読法になると、ほとんど視線は動かさないようになります。私はここで断念しました。
本のページを開いても文章を目線で追うのではなく、ページ全体を俯瞰で眺めるように軽く視線を動かすだけで読むことが出来るのだそうです。
わかりやすく言えば「究極の流し読み」です。サッと視線を流して次のページにうつります。
本格的に速読法をマスターした方は、これが出来るのだそうです。私には無理でした。
速読法の感想
私がこれらの速読法に挑戦してみて感じたことは、
「本の内容による」
です(笑)。
初歩の速読法のトレーニングであれば、確かに速く眼球を動かせるようになったとは感じています。
そしてきっちりと一文字、一文字を追わなくても、何となく理解出来るようになったとも感じています。
おそらくですが、約2割ぐらいの時間は本を速く読めるようになったと感じています。これだけでも速読法として十分な成果だとは思います。
速読法の完成形「究極の流し読み」に関して言えば、全然出来ませんでした。形だけはやってみるのですが、全く本の内容が入ってきません。
私の感想の「本の内容による」というのは、「小説を読むのに速読法はいらない」ということです。
物語にのめり込んで楽しんでいるときは、本を読むスピードはむしろ遅くなります。小説の内容に臨場感を感じ、情景を思い浮かべながら、行間を読み、噛みしめるように進めるので、そもそも速く読み終わりたくありません。
一方で何かしらの特定の情報を探している時であれば、誰もが「飛ばし読み」をすることが出来るものです。
目次から目安をつけて探すことも出来ますし、特定の言葉だけを意識しながら流し読みをして探すこともできるわけです。
速読法の「究極の流し読み」もこれに近い感覚だと思います。
もちろん素人の飛ばし読みよりは、より多くの内容を理解出来るのでしょうが、一字一句意味を噛みしめるわけではないので、普通に読むよりも理解力が高いわけではありません。
特に速読法のトレーニングを受けていない一般的な方でも、ドラマや映画を「2倍速」ぐらいで再生しても十分に聞き取ることが出来ますし、ある程度の内容も理解は出来ると思います。
ですが、それで満足度が高いかと言えば、それはまた別物ということです。ニュースのように情報の中身に価値があるのであれば、2倍速で聞き取れるのであれば時間の節約になりますが、カンフー映画を2倍速で見ても楽しくないわけです。
速読法をマスターしている方は「2倍速」どころか「4倍速」でも音声を聞き取れて内容も理解出来るようなことです。
もちろん理解出来るからといって、涙を流すほど感動するかと言えば難しいと思います。次から次と情報が入り込んでくるので、余韻に浸る時間がありません。
楽しむための読書に速読法必要ないということです。これを知れただけでも、速読法を学んだ意味はあると感じています。
速く読ませるための工夫
速読法を否定する気はありませんし、嘘だとも言いません。多くの方も2割程度であれば簡単に読書のスピードを上げることが出来ると思います。
それだけでも十分に時間の節約にはなるので、速読法の本などで勉強するのは素晴らしいことだと思います。
基本的に「流し読み」「飛ばし読み」というのは、新聞を読む方であれば誰もが出来ています。
おそらく新聞を一字一句、隅から隅まで読んでいる方はいないと思います。見出しを確認しながら興味のある情報だけを拾っていく感じではないでしょうか。
そして新聞は細かく段になって分けられています。次の行を読む為に視線を下から上へ移動する時間が短く設定されています。
速読法は一般的な本を対象にしていますので、この視線の移動を早めるためのテクニックがありますが、新聞はそもそも速く読ませるような構成になっています。
誰もが新聞を読む時に、無意識に「速読法」の初期レベルを使っているわけです。なので新聞を読むように本を読めば、それが速読法になるとイメージしてください。
まとめ 簡単な理由
映画やドラマを早送りしながら見ても楽しめないように、速読法も娯楽作品を読むときには向いていません。
「速読法」というのは、言ってみれば新聞のように本から特定の情報だけを得る方法だと思います。
一応、興味のないページも目を通してチェックをしているのでしょうが、理解度が高いわけではありません。
おそらく調べている情報が見つかった時は、読むスピードを落として理解力を高めるようにしています。
新聞でもそうだと思います。事件の内容に身近な情報(地名や知り合い)があると、グッと興味を惹かれてより理解するために読むスピードが落ちるものです。
逆に知り合いもいない遠く離れた地域での事件では、細かい住所などの情報は意識しないものです。
本格的に「速読法」をマスターした方から怒られるかも知れませんが、私なり感じた「速読法」というのは、「新聞のように本を読む」方法ということです。
「速読法」も特定の情報だけを得たい時に、有効なテクニックだと感じました。
さらに「速読法」を細かく分けていけば、ページを速くめくるための持ち方や本を読む姿勢なども含まれます。
本を読むスピードが「5倍」「10倍」になるのは一部の天才だけだと思いますが、2割程度であれば初歩的なトレーニングで、理解力を下げることなく本を読む時間を節約することが出来ると思います。
リラックスしながらも姿勢を正して、なるべく本を離して視線を動かす範囲を狭めて、そして早く目を動かすことに慣れれば、理解力を保ったまま2割ぐらいのスピードアップが出来ると思います。
より詳しく「速読法」について知りたい方は、一度専門の書籍などを読んでみてください。節約したい方は、大抵の図書館にも速読について語られている本があると思うので調べてみてください。
また図書館で借りた本というのはお金がかかっていないので、流し読みをする速読法と相性が抜群です。
せっかく購入した本を流し読みするのは心苦しいものですが、図書館だからこそ必要のない情報を上手く捨てられます。
もし新聞が一部千円もしたら読み飛ばすことなんて出来ないはずです。安いからこそ取捨選択しやすくなります。図書館の本は速読法と相性が良いです。
誰もが新聞や雑誌の立ち読みをする時には流し読みをしているものです。その感覚を少し研ぎ澄ませるイメージをもつと、簡単な「速読法」になると思います。
追記
この記事を書いてしばらくしてから、宇都出雅巳さんの速読本を読みました。
まさにこの本に書かれている内容が速読の真実なのだと思います。細かな速読のテクニックが無駄とは言いませんが、慣れると速く読めるようになると確信することが一番のポイントなのだと感じています。
何度も同じ本を読み返すことで読書スピードが上がっていく気持ちよさを知ってほしいと思います。
コメント
私も速読法ダメでしたw速読本を読んだ時間が無駄www
by みーみ
きちんとした速読法は人生を豊かにしてくれます
by 匿名