強気健康法でハッピーに!?
私は斎藤一人さんの大ファンでして、多くの書籍を所有しています。実際に「ついてる神社」にも行ったことがあります。
中でも天国言葉や強気健康法が大好きでして、それらの効果を実感しています。
簡単に強気健康法について紹介すると、「強気、強気」と心で唱えることで、実際に健康になるよというお話です。逆に弱気な発言ばかりしていると不健康になるそうです。
天国言葉は「愛してます」のようなポジティブな言葉を使うようにすることで、徐々に心が晴れていきますよという感じでしょうか。これも逆にネガティブな地獄言葉を使っていると、どんどん心が荒んでいくそうです。
斎藤一人さんは、これらの強気健康法や天国言葉が効く理由として、「神様が味方してくれるよ」といった感じの説明をしています。
神様の存在を心から信じている人にとっては、説明はこれだけで十分だと思います。深くメカニズムを理解する必要はありません。なので、この先は読む必要はありません。
ただ私は、あまり神様の事を心から信じることが出来ないタイプでした。そんな私がある本を読んだことがきっかけで、強気健康法の凄さを実感することになりました。
中途半端な信仰
私は神様の存在を全く信じていないというよりは、心から確信はできてはいませんでした。
初詣に行く習慣もありませんし、絵馬や破魔矢を買ったこともありません。
程度の差があるにしろ、多くの方も同じなのではないでしょうか。
そんな中途半端な状態の私でも、何となく強気健康法や天国言葉が効いていたのですが、ある時にこの理由がとても明確にわかる本と出会いました。
それは苫米地英人さんの「脳に免疫力をつければ病気にならない」です。
簡単に内容を説明すると、考え方が身体に影響を与えるメカニズムについて詳しく解説されています。
それこそ強気健康法のように「健康な身体でいるのが当然だ!」ぐらいに確信していると、実際に身体が健康になる理由が科学的に説明されています。
ただし、「健康になりたい」のような考え方だと不十分だとも説明されています。
「○○になりたい」という言葉は、逆に言えば「現在は○○ではない」という意味になり、現在の「健康ではない自分」を肯定する言葉になってしまいます。
そもそも現在健康な人というのは、わざわざ「健康になりたい」とは思いません。健康であることが当然のように確信しています。
この違いがとても大事なのだと、脳機能科学や認知科学の観点から科学的に説明されています。
さらに天国言葉が効く理由もよくわかります。
人間は一日に何千語という単位でセルフトーク(心の中での思考)をしています。実際に話す言葉よりも何十倍もの言葉を駆使して思考しています。
人前では綺麗な言葉を使っている人でも、心の中では汚い言葉があふれているかも知れません。
実際に口に出す言葉よりも、この心の中でつぶやく言葉の方が圧倒的に多いので、脳(考え方=身体)に影響を与えます。
この汚い言葉(悪口や弱気)を綺麗な言葉に変えるテクニックこそが、斎藤一人さんでいう天国言葉に当てはまります。
苫米地英人さんは科学的な見地から、効果的な様々なテクニックを紹介しています。
斎藤一人さんの強気健康法や天国言葉を素直に信じられる人であれば、わざわざ科学的なメカニズムについて理解する必要もありませんが、私と同じように何となく信じ切れないというタイプの人であれば、「脳に免疫力をつければ病気にならない」はとても参考になると思います。
斎藤一人さんと苫米地英人さんは説明原理は正反対ですが、目指すべきところはとても似通っています。
どちら側も理解することで、より自分に合った方法を選べるようになるのではないでしょうか。
これはスプーン曲げで考えるとわかりやすくなります。
スプーン曲げは超能力?
現在の日本でスプーン曲げを超能力だと信じている人は少ないと思いますが、20世紀後半の日本では、スプーン曲げは超能力の代名詞という時代でした。
現在ならネットで検索をすれば、いくらでもスプーン曲げの仕組みがわかりますが、当時は一部の人にしか知られていなかったのにも関わらず、実際にスプーン曲げに成功する人が続出しました。
これが確信の凄さです。
きちんとしたメカニズムを理解していなくても、確信することで可能になってしまうことがあります。
ちなみにスプーン曲げのメカニズムというのは、理解してしまうと誰でも簡単に出来るようになります。
簡単に説明すると、てこの原理を最大限に発揮する身体の使い方を知るだけです。
いわゆる小手先のテクニックだけではスプーンは曲がりません。言葉通りに 手首(小手)から先の筋肉だけではスプーンは曲がりません。
ですが、腕や肩や背中の筋肉を使ってスプーンを手前に引くと、簡単にスプーンは曲がります。
左手で人差し指から小指にかけてしっかりとスプーンを握り、親指で視点をつくり、右手の人差し指だけでスプーンを曲げるのではなく、背中と肩の筋肉を使ってスプーンを手元に引きよせると、いとも簡単に曲がってしまいます。
もちろん慣れやコツがありますが、背中の筋肉を使うのがコツと分かるだけで、多くの方は成功します。
一方で超能力者の説明は違います。
「あなたには秘めた超能力者が備わっています。それを解放しましょう。まずは目をつぶってスプーンがグニャグニャになるのをイメージしてください。どんどんスプーンは柔らかくなります。そして右手の人差し指で軽く引いてください。力を入れる必要はありません」
のような説明をします。この説明でも一定数の人が成功してしまいます。
この理由はスプーンを柔らかくイメージさせたことです。
実際にスプーンが柔らかくなるわけがありませんが、目をつぶって頭の中でイメージすることで柔らかくなるのは、その人の身体の筋肉です。
ガチガチに緊張して集中してしまうと、指先の筋肉だけでスプーンを曲げようとして失敗してしまいます。だからこそ目をつぶってリラックスさせ、全身の筋肉の緊張を取り除きます。
身体の筋肉がリラックスさせ、指先に力を入れずに軽く引くように促すことで、無意識に肩や背中の筋肉を使ってスプーン曲げを成功させることができます。
おそらくこの説明だと10人に1人も成功しません。100人に1人ぐらいでしょうか。
てこの原理を引き出すのに最適な左手の持ち方を教えていないので、成功率は低くなります。
ただ成功率が低いからこそ、超能力としての演出になります。
超能力に疑いがある人まで成功してしまうと、「ただの身体の使い方だけじゃないか!」とバレてしまうので、あえて本当の説明をしません。
また疑いのある人ほど「スプーンがグニャグニャになるはずがない」と思っているので、身体の筋肉の緊張も抜けません。
結果的に超能力を信じている人の中から、たまたま持ち方が上手くいった人だけが成功することになります。
その人は超能力を信じ切っているので、「うわー、私にもこんな力が・・・」となるわけです。
ちなみに日本に超能力ブームをもたらしたユリゲラーは、元マジシャンです。
まとめ 結果を重視しよう
スプーン曲げを習得するには、超能力が備わっていると心から信じるパターンと、科学的な見地から身に着けるパターンがあります。
どちらも間違いではありません。
スプーンは曲げられたところで大したメリットはありませんが、これが健康になることであれば、どちらのパターンでも良いのではないでしょうか。
心から神様の存在を信じられる人であれば、斎藤一人さんの言葉通りに信じることで効果がありますし、私のように心からは信じ切れない人は、苫米地英人さんの科学的な見地から説明の方がしっくりきます。
スプーン曲げのメカニズムがわかったからといって、超能力を信じてスプーン曲げをしている人を否定する必要もありません。
「いやー、本当に凄い超能力だね!」
と褒めてあげることで、ますます超能力に磨き(確信度が上がる)がかかるかも知れません。
このバランス感覚が大事なのだと思います。
「絶対に超能力があるんだ!他の奴の意見は全部ウソだ!」
と否定するのも危険ですし、一方で
「科学的根拠がないモノは全部詐欺だ!」
というのも危険です。
「お墓参りをしないと不幸になる」
と確信している人であれば、定期的にお墓参りをすることで心が落ち着くのであれば、それはそれで良いことですが、この考え方を周りの人にまで押し付けてしまうとリスクがあります。
孤児院や児童養護施設出身の人であれば、先祖代々のお墓などないかも知れません。仮にわかったとしても自分の事を見捨てた親のお墓など、お参りしたくないかも知れません。
また震災などでお墓が倒れてしまうと、「ご先祖様に申し訳ない」と心が病むかも知れません。
もし自分がご先祖様の立場であれば、お墓が倒れたぐらいで子孫に悪さをするでしょうか。忙しくてお墓参りに来なかったからといって、子供をグレさせたりするでしょうか。
このようにちょっと考えだけでもわかるような事でも、何か特定の考えを妄信してしまうと見逃してしまうことになります。
健康の為にお参りしていたはずが、不健康の原因になってしまうこともあります。
信仰する宗教が違えば、儀式や考え方も違います。イスラム教徒のように毎日5回ものお祈りをしないと不安になる人もいるのかも知れません。それを他者がとにかく言う必要はありませんが、他者に押し付けるのも問題です。
斎藤一人さんの考え方が大好きな人でも、他の人の本を読んだり、他の考え方を尊重することで、より斎藤一人さんの意味もわかってくるのではないでしょうか。
それがよくわかるのが、今回紹介した苫米地英人さんの「脳に免疫力をつければ病気にならない」です。
(少し古い本なので中古か電子書籍がおすすめです)
また私が斎藤一人さんや苫米地英人さんの健康の考え方が好きな理由の一つとして、現代医療を否定していないことにあります。
しばしば「ガン治療はするな、抗がん剤は毒だ!」といった自然療法ばかりを取り上げている方がいますが、お二人はそうではありません。
しっかりと現代医療を活用しながら、プラスして自分の身体の免疫力を引き上げる方法論を教えてくれているように感じます。この辺の柔軟さもお二人の素晴らしさです。
お二人の考え方は相いれないものもありますが、目指すべきところがとても似ているように感じます。
静岡県側から登る富士山と山梨県側から登る富士山のように、アプローチの仕方は違いますが、到達点がとても似ているように感じます。
どちら側が正しいと言いたいのではなく、様々なアプローチがあると理解することで、その時々に合わせて最適な道を選べるのだと思います。
毎日仏壇の前で何時間もお経を唱えているおばあちゃんに対してであれば、
「凄いね~きっと極楽浄土へ行けるよ」
と言ってあげればいいわけです。そこでメカニズムについて詳しく説明してあげる必要はありません。
逆にこれといった信仰もなく、家族もいない一人暮らしのお年寄りが亡くなった後の事を心配しているのであれば、
「別に天国も地獄もないし、生まれ変わりもなし、何も心配することないよ」
と言ってあげられます。どちらの考え方が正しいなど決められるわけがありません。
この柔軟さを身に着ける為にも、お二人の本を交互に読んでみるのがおすすめです。おそらく斎藤一人さんも苫米地英人さんの本を読んでいます。
ある時から脳や潜在意識の話が増えてきたのですが、茂木健一郎さんよりは苫米地英人さんの理論を参考にしているように感じます。
斎藤一人さんの凄いところは、苫米地英人さんの少し難しい専門用語の説明を、それこそ超能力者側からのスプーン曲げの説明のように、巧みな例え話でわかりやすく解説しているところです。
知識や経験の少ない子供に背中の筋肉を使ってスプーンを引き寄せろと言っても、上手く背中の筋肉を意識できないかも知れません。
それだったらむしろ目をつぶらせて、スプーンがグニャグニャになるのを思い浮かべようといった方が、子供がスプーン曲げを成功する可能性があるわけです。
どちら側の意見も理解しておくことで、その時々により自分に最適な道筋が見えてくるようになると思いますよ。
斎藤一人さんの強気健康法や天国言葉が好きな方こそ、どうして効くのかを理解してほしいと思います。