シャンプーをやめると髪が増える
今回紹介する本は「シャンプーをやめると髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!」です。
本の内容を簡単に説明すると「単純にシャンプーをやめるだけで健康的な髪になる」ということです。節約家にとって相性抜群の薄毛対策でもあります(笑)。
「シャンプーをやめると髪が増える~」という、なかなか衝撃的なタイトルの本ですが、著者である宇津木龍一さんはお医者さんです。しかも美容形成外科医です。肌のプロフェッショナルの方が、このような衝撃的なタイトルの本を書かれています。
amazonや楽天で宇津木龍一さんを検索してもらうと一目瞭然なのですが、
数多くの肌に関する書籍を出版しています。そのどれもが「余計なスキンケアをしないのが肌に一番良い」といった内容に統一されています。
宇津木龍一さんに限らず、シャンプーや石けんを使用しない方法を紹介している本がありますが、決定的な違いは宇津木龍一さんがお医者さんだということです。他の本と説得力が違います!
体験談との違い
様々な育毛法の多くは、その方の体験談を元に書かれています。頭皮マッサージや育毛シャンプーなど様々な方法がありますが、あくまでもその方の育毛に効果的だった方法です。
その方と同じような症状、同じような原因で薄毛になっていた場合は、それなりの効果が期待できるのかも知れませんが、薄毛の原因を特定することは難しいものです。
血圧の上昇と同じように、様々な要因が複雑に絡み合っているのではないでしょうか。
その中でも特に影響力の高い要因に対して対処できればいいのですが、要因を特定するのは簡単ではありません。だからこそ、世の中には様々な育毛法や血圧を下げる方法があるのだと思います。
一方で宇津木龍一さんはお医者さんなので、数多くの事例を元に解説されています。
実際に宇津木龍一さんが指導している患者さんの多くが、シャンプーや石けんをやめることで肌が改善されています。
プラスではなくマイナスの排除
多くの育毛法は何かしら(育毛剤など)を加える(プラス)ことで、育毛を促進しようとしますが、宇津木龍一さんは髪や肌にとって悪いことを減らす(マイナス)ことで、健康的な髪や肌を取り戻す方法です。
それが「シャンプーや石けんを使用しない」 ということなのですが、その理由について詳しく解説されているのが「シャンプーをやめると髪が増える」の特徴です。
薄毛が改善した著者の体験談だけではありません。様々な事例や科学的な知見から解説されているので、より納得しやすい内容になっています。
同じような内容の本と決定的に違うのが、この「納得のしやすさ」です。
納得する必要がある理由
どのような健康法にも言えることなのですが、「心から納得する」ことは非常に大切な要素です。
わかりやすいのは「プラシーボ効果」です。ただの小麦粉を丸めた錠剤でも、それを飲む患者さんが特効薬と信じ込むことで効果が表れることがあります。
ただし、信じ込むのは簡単ではありません。
上辺だけでは決して自分も相手も騙すことは出来ません。いくら本物のお医者さんでも、目を泳がせながら不安げに錠剤を飲ませてしまうと、患者側も不安になり「プラシーボ効果」は発揮しずらくなります。
やはりお医者さんはビシッと白衣を着て威厳があった方が、患者側は「この方が言うのであれば大丈夫」と思い込みやすくなるものです。
薄毛を改善する方法にも同じことが言えます。様々な改善方法に対するメカニズムに不安があると、プラシーボ効果が発揮できないどころか、マイナス(ノーシーボ効果)に働くことすらあります。
たとえ医学的に効果が認められている薬でも、効かないどころか悪化することさえあります。「どうせ私はもうダメなんだー」と確信している患者には、効きにくいということです。
だからこそ心から納得することがとても大切な要素になります。ちょっと聞いただけでいきなりシャンプーをやめてしまうと、ギトギトになった髪をみて不安になり、すぐに後戻りしてしまうものです。
「これは本物だ!」だと確信することが出来るのが、「シャンプーをやめると髪が増える」の凄さだと感じています。この手の本を書かれている著者が他にもいますが、圧倒的に納得しやすくなっています。
「新発見の育毛成分、○○を配合!」のような目新しい情報ではありませんが、しっかりと髪や肌を悪化させる原因を理解し、それらの原因を効果的に取り除く方法が解説されているので、多くの方が健康的な髪や肌を取り戻せると確信できるのではないでしょうか。
催眠術の仕組み
少し話がそれますが、催眠術は暗示で様々な生体反応を引き起こすことができます。
誰もがイヤな記憶を思い出して気分が落ち込んだり、楽しいことを想像してウキウキすることがあると思いますが、それを他者(催眠術師)が言葉巧みにコントロールすることが催眠術の仕組みです。
腕のいい催眠術師であれば、ただの水でも熱湯だと言って相手にかけると大声で熱がります。そして実際に水膨れが出来てしまうこともあります。
本人が熱湯だと信じ切っていることで、実際に身体に反応が出てしまいます。
ちなみに私は幼少の頃に蛾の大群に襲われ、全身に蕁麻疹が出たことがあります。そのことが特にトラウマになったわけではなく、その後は普通に蝶々を捕まえたりする少年でしたが、十数年前にマイマイ蛾が大発生したニュースをテレビで見た途端、全身に蕁麻疹が出たことがあります。
蛾に直接触れたわけでもないのに、その時のイヤな記憶を思い出して私の身体に生体反応が表れました。
強烈なストレスを感じてしまうと十円ハゲが出てしまう方がいるように、考え方、思考が生体反応に表れるのは普通のことです。
元気よく働いていても、同僚に「顔赤いよ、熱があるんじゃない?」と言われ、体温計で熱を計って「37.8」と表示されたのを目視すると、急に具合が悪くなるものです。
イヤな人と付き合っているとイライラして血圧が上がりますし、好きな人といると興奮して体温が上がります。
普通は催眠術師にコントロールされることはありませんが、自分で自分を言い聞かせている言葉(心の中での会話)の影響は、非常に大きなものです。
よく「ポジティブになろう!」なんて言いますが、上辺だけポジティブな言葉を発していても、心の中でネガティブな言葉を唱えていると、生体反応はそちらの影響を強く受けます。
「シャンプーをやめると髪が増える」を読むと、この心の中での確信を高めるのに役立ちます。だからこそ、ポジティブな生体反応(薄毛改善)が期待できると思います。
まとめ 信じる価値のある本
世の中には様々な育毛法がありますが、どれが良いというよりも「どれを信じるか」が重要です。
「アメリカの医学界で認められた新発見の○○成分!」を強く信じる方もいますし、「東南アジアの部族に伝わる幻の果物○○のエキス」を信じる方もいます。
逆に言えば、どの方法でも心から信じ込むことが出来れば、プラシーボ効果が発揮される可能性があります。
もちろんその商品の育毛効果が正しいものなのであれば、そちらの効果もあるとは思います。
ただし、その正しい育毛効果があったとしても「なんかこの商品怪しいんだよなぁ」と本人が疑心暗鬼になっていると、その商品によって得られる育毛効果よりも大きなノーシーボ効果(マイナスに働く生体反応)が出てしまうかも知れません。
普通に美味しく食事をした後でも、その食品の賞味期限が大幅に切れていることを知ると、急にお腹が痛くなるようなことです。
また「湯シャン」や「ノーシャンプー」をすすめている人の中には、「ホームレスにハゲはいない」といった情報を根拠にあげている方もいるのですが、実際にハゲのホームレスを見かけてしまうと、一気にその信ぴょう性が失われてしまいます。
心から確信するのは意外と難しいものです。今までの人生で当たり前に受け入れてきた出来事(シャンプー)を否定するなら尚更です。しっかりと理解して納得しないと、ちょっとしたことで元に戻ってしまいます。
だからこそ、ノーシャンプーを実践する前に宇津木龍一さん「シャンプーをやめると髪が増える」を読んでほしいと思います。疑心暗鬼のまま適当な知識で始めてしまうと失敗してしまいます。
「シャンプーをやめると髪が増える」には、画期的な育毛方法が紹介されているわけではありません。髪や肌に悪い原因を取り除いて健康を取り戻そうと言っているだけです。
ですが、その理由を納得させてもらえます。この手の本の中でダントツに素晴らしい内容になっています。
またシャンプーをやめたばかりの方に出やすい初期症状や、改善期間の目安も詳しく解説されています。このような知識をあらかじめ頭に入れておくことで、不安になる初期状態を乗りこえやすくなると思います。
単純に「シャンプーさえやめればいいんだろう」では確信が足りません。ちょっと匂っただけで諦めてしまいます。
匂いが気になりにくい時期やシャンプーを減らしていく頻度など、様々な角度から詳しく紹介されています。
きちんと頭の中で納得した上で挑戦してほしいと思います。何度も読み返すことで理解が深まり、そのうちシャンプーをやめたくて仕方がなくなると思います。
不安なまま始めないでください。納得できないのであれば無理に実践することもないと思います。そのような方は宇津木龍一さんの他の本も読んでみてください。より深い知識が得られると思います。
最後に私の実体験を元にアドバイスします。シャンプーをやめて間もない頃は、どうしても頭皮の皮脂が気になるので、枕カバーを頻繁に交換することをおすすめします。
せっかくシャワーで髪の皮脂を落とした後に、枕カバーが皮脂まみれだと髪に再付着してしまいます。皮脂の量が落ち着くまでは頻繁に枕カバーを交換してください。お湯で洗濯をすると皮脂汚れが落ちやすくなりますよ。
コメント
昭和初期は髪をシャンプーで洗う頻度は週に一度だったと言います。
現代人は髪を洗いすぎているのかも知れませんね。
毎日シャンプーをして清潔な頭皮を保つことが正しいのであれば、
発展途上国の人々の髪は日本人よりハゲていないとおかしいということになります。
by 匿名