ダルマモデルの純セレブスピーカー
最近は純セレブスピーカーを自作される方だけでなく、本家でも様々タイプが増えてきており、中でも私はダルマタイプが気になっていました。
吊るすタイプの純セレブスピーカーも興味深いのですが、自分で作るとなるとかなり難しそうだったので、何とかダルマを格安で手に入れられないかと調べていると、ダルマの構造が和紙を張り合わせたもの(張り子)だと知り、だったら似たようなものを作れるのではないかと閃きました。
少し前に私が住んでいる北海道で大きな地震があり、改めて防災の知識を調べる機会があったのですが、
その時に新聞紙で薪を作る方法があり、とても印象に残っていました。この事を思いだして調べてみると、
キャンプ好きの方ならご存知かもしれませんが、薪の代替燃料となる紙薪についてご紹介します。作り方は新聞紙等を水でふやかし、形を整えて乾燥させます。普通の新聞紙なら一瞬で燃え尽きてしまうのですが、紙薪なら木のように安定した火力を得ることができます。一度お試しください。 pic.twitter.com/8TzrAJfd0A
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) 2018年4月4日
このような記事が見つかり、新聞紙を水に濡らして圧縮するとダルマのようになるのではないかと考えつきました。
本物のダルマとは素材も製法も違いますが、圧縮された紙という点では共通しているので、さっさくダルマモデルの純セレブスピーカーを作ってみました。
新聞紙ダルマがとにかく大変・・・
まずはバケツに水を入れ、二日分の新聞紙を浸しました。
どれぐらい浸す必要があるのかわからなかったので、とりあえず半日ほど放置しました。
細かく千切ればもっと短時間でも良いのかも知れません。
そしてダルマっぽい大きさの物を探していると、はちみつの容器が見つかったので、それを型にして新聞紙を張り付けて形作っていきました。
これがとにかく大変な作業になりました。ギュッと新聞紙の水分を絞りながら張り付けていくのですが、インクで手も床も汚れまくります。
途中からお風呂場で行ったのですが、あちこちに黒い染みが出来てしまい、とにかく掃除が大変でした。手も真っ黒になります。
はちみつの容器を抜き、スピーカーを取り付ける穴に合わせて適度にすぼめ、同じモノを二つ作りました。
そして乾燥するまでも大変でした。一日経ってもまだまだ湿った状態だったので、二日目からは暖房の近くに設置し、三日目の朝には完全に乾燥してくれたのですが、スピーカーの大きさに合わせたつもりの穴が広がってしまっていました。
そこから穴の周辺だけ再び水を染み込ませ、広がるのを想定しながら小さめに穴をすぼめました。
そして四日目でようやく新聞紙のダルマ(のようなもの)が完成しました。
ドライバーでこじってスピーカーケーブル用の穴を開け、ケーブルを通そうとすると非常に難しく、冒頭で紹介した動画と全く同じ状況になりました。
しばらく悪戦苦闘していたのですが、無理に力を入れてしまうと穴が広がってしまうので、潔くスピーカーのハンダを溶かしてケーブルを外し、新聞紙ダルマの外からから通しました。
そしてやっと完成した新聞紙ダルマの純セレブスピーカー(ダイソーユニット)から音を出してみると、
・・・
わりと普通でした(笑)。
もちろん素晴らしい音色が響いてくれたのですが、紙を詰めたりしても、ダンボール製の純セレブスピーカーと比べてそんなに違いは感じられませんでした。
ただ私が今まで聴いていた純セレブスピーカーは横向きだったので、デスク前から離れて聴く場合は、ダルマの方が自然な感じがしました。
そしてせっかくなのでダルマ効果を体験しようと、両手に持ってみると驚きました。
ダンボールの純セレブスピーカーを持った時の振動とは違い、手のひら全体というか、指先にまでバランスよく振動が伝わってきます。
これは単純に箱ではなく球体(でもないですが)なので、接地面積が増えただけなのかも知れませんが。
そして耳元に近づけていくと、凄い瞬間が訪れました。
本当に自分の中から音が出ているような錯覚に陥るほど、「うぉおおおお」という音が響きました。
ヘッドホンほど耳に近づけるのではなく、両肩ぐらいの高さで微妙に向きを調整していると、「ここだ!」というゾーンがあります。
前にネックスピーカータイプの純セレブスピーカーを作ってみたのですが、これとは比べものにならないほど、「ピタッ」とくるゾーンがありました。
ネックスピーカーだと細かな向きや高さが調節できないので、ダルマを両手で持って聴いた方が、ドンピシャのポイントにたどり着けるのだと思います。
スピーカーから音が出ているはずなのに、ホントに自分の中で響いているような不思議な感じになります。
ダルマ効果、恐るべしです。
ただし、節約の観点からすると上向きのスピーカーは音が分散するだけに、音量を上げる必要があるので、若干ですが電気代が増えてしまいます。
まとめ ダルマの自作は・・・
今回は新聞紙でダルマのようなものを自作し、純セレブスピーカーにしてみたのですが、はっきりいってダルマの自作はおすすめしません(苦笑)。
簡単に出来ると思ったのですが、今思うと吊り下げ式の方が簡単だったのではないかと思うほど、かなり大変な作業になりました。
左右でバランスよい形に出来たわけでもないですし、本家のダルマのような和紙でもなく、表面がペイントされているわけでもないので、本当のダルマ効果を体験してみたい方はamazonなどで購入した方が手っ取り早いと思います。
ちなみにダルマの構造が張り子と言いましたが、張り子の技法で出来たものは他にもたくさんあります。
代表的なのは首がゆらゆらと揺れる赤べこですが、張り子で画像検索をしてみると、招き猫や犬や干支の動物など様々な形が見つかりました。
ダルマでもデザインが全然違う姫ダルマというものがあったり、リーゼントになっているものがあったり、ドラえもんモデルのダルマもありました。
自分好みのダルマを選ぶのも楽しいかも知れません。
ただ自分でダルマに穴を開けるのも大変ですし、ケーブルを通すのも大変なので、お金に余裕のある方は本家のダルマ純セレブスピーカーを購入するのも良いかと思います。
小さなダンボールで上向きの純セレブスピーカーがあれば、ダルマ効果と似たような体験は出来ると思うのですが、やはりダルマならではの形や構造が音質に影響があるのだと思うので、興味のある方はぜひ体験してみてください。
とにかく新聞紙で作るのは大変(汚れます!)なので、あまりおすすめはしません。
ただ東京スポーツという新聞に、純セレブスピーカーの記事が紹介されたようなので、
東スポに #純セレブスピーカー の記事が出ました!
記者会見した甲斐があったぜ。 pic.twitter.com/GizeRScrAa— 純セレブ堂 (@PurecelebSound) 2019年1月28日
この新聞の写真を綺麗に張り付けられると、新聞紙ダルマも面白いかも知れませんね。
ちなみに私は最近純セレブスピーカーの設置位置を色々変えて楽しんでいます。
このようにパソコンデスクの下の椅子の上に置くと、かなり変化します。
少しこもった感じにはなるのですが、低音が増して迫力のある音質に変化します。
私は基本的にパソコン作業中に純セレブスピーカーを利用するのですが、たまに床に寝転びながら本を読む時などに、この設置位置にすることがあります。
メッシュ素材の椅子でないと、また違った感じになるのかも知れませんが、純セレブスピーカーは軽くて動かしやすいだけに、このような楽しみ方も出来ます。
仮に落としたりぶつけたりしても、精神的なダメージもありません(笑)。
元々オーディオマニアの世界では、スピーカーの下にインシュレーターと呼ばれる振動をカットするものを設置したり、強固なボードを設置することがあるようなのですが、純セレブスピーカーは持ち運びしやすいので、色々な物の上に乗せて試してみてください。
ダンボールの上に置いたり、雑誌の上に置いたり、それこそ吊り下げてみたり出来るので、どんどん自分好みの音に近づけることが出来ますよ。
上向きの純セレブスピーカーでもハンモックのように吊るすことも考えられますし、ダンボールをボコボコにして球体にしてみるのも面白いかも知れません。
純セレブスピーカーの可能性は無限大です!