節約はレジャー!

売る前提で空箱を取っておく発想はもったいない気がする

空箱を取っておく理由

少し前に知り合いの引っ越しを手伝う機会がありました。その時に私が驚いたのが、あらゆる製品の空箱があり、それらにきちんと収納し直していたことです。

「なんて几帳面な人なんだろう」と思いながらトラックに積み込み、無事に見送りが完了したのですが、私といっしょに手伝っていた人とその後に食事に行くことになり、その時に空箱の話で盛り上がりました。

その人も空箱は取っておくタイプだったようで、様々な主張があったのですが、一番の理由は、

「売る時に高くなるから」

というものでした。確かに物によっては箱や説明書がある方が高く売れると思いますが、私はこの発想があまり好きではありません。

売ることを前提としている時点で、その物を活かしきれなくなってしまうからです。

売る前提の使い方

そもそも売る前提でいると、その物の機能を使い切ることが難しくなると感じています。

例えば本にカバーをつけるようなことです。表紙が汚れないので綺麗な状態を保つことにはなりますが、単純に持ちにくかったり、ページをめくり難くなってしまいます。

物を大切に扱うことは素晴らしい事ではありますが、ページにクセが付かないように丁寧にめくるとなると、肝心の読書に影響が出てしまいます。

図書館や人から借りたような場合は私も気をつけるようにしますが、自分の本であれば読みやすいように扱っています。貴重な情報があれば折り込みをつけたり、下線を引くこともあります。

本の買取価格の差はそれほど大きな金額ではないので、丁寧に扱う人は少ないと思いますが、これが高価なものとなると、売る前提でせっかくの機能が使い切れない人が多いように感じます。

スニーカーのコレクターなどが分かりやすいでしょうか。空箱を取っておく傾向が強く、とんでもないスペースを必要とします。

しかも大切なスニーカーを汚したくないので、普段はそれほどお気に入りではないスニーカーを履いています。

せっかく大好きなスニーカーを所有しているのに、それらが活かされるケースが少なくなっています。コレクター仲間で集まって自慢しあうような場面では、箱付きや綺麗な状態の方が良いのかも知れませんが、自慢のスニーカーの機能を堪能する事が出来ていなくてもったいないように感じます。

売る前提がなければ、普段からガンガン履いてお気に入りのスニーカーの魅力を堪能することが出来るはずです。

投資目的でコレクションする人であれば、使わない方が良いのかも知れませんが、多くの人はそうではないはずです。その物が持っている機能を活かす為に購入するのであり、そこに売る前提が入り込んでしまうと、本来の目的から逸れてしまうように感じます

家電好きで新作が発売される度に買い替えるような人であれば、売る機会も多いと思うので、空箱や説明書があった方が良いのかも知れませんが、一般的な使い方をする人であれば、空箱はスペースを圧迫するだけの不要なものです。

説明書だって日本の家電であれば、名前や型番を検索すれば出てきます。保証期間がとっくに過ぎた家電製品の保証書なども必要ありません。

空箱は引っ越しや故障時の運搬に役立つ可能性もありますが、早々頻繁に起こることではないですし、その僅かな可能性の為に全ての空箱は取っておくのは合理的ではありません。

売る前提で物と接していると、その物が持っている機能を引き出しにくくなり、結果的に損をしてしまうのではないでしょうか。なんだかとても「もったいない」使い方のように感じます。

また高価な物ほど、このような傾向が強くなるのかも知れません。

土足厳禁の車・・・

しばしば車好きの人が車内を土足厳禁にしていることがあるのですが、靴下やスリッパで正確なペダル操作が出来るのかというと微妙です。それが原因で事故を引き起こしてしまっては買取価格どころの話ではありません。

車に命をかけているような人もいますし、扱い方は自由ではありますが、車はあくまでも移動手段であり、その移動した先で行う事が本来の目的なはずです。

車をぶつけられないように極端に遠くの駐車場に停めたり、靴を履き替えるような手間が増えてしまうと、本来の目的を達成するのに手間取ってしまいます。

車のような高価な物だと、状態によって買取価格が何万円も差が出るかも知れませんが、その為に日々の手間が増えてしまうと、便利になる為の物の機能を引き出せなくなってしまいます。

ピカピカな状態を保ちたいが為に、雨の日に一切乗らないような使い方をしてしまうと、せっかくの車の有能な機能が台無しです。

たまに新車時のシートについているビニールを外さずに運転している人がいますが、新開発された座り心地の良いシートを感じる事が出来ません。さらに蒸れたり滑ったりして、運転に悪影響すら出てしまう可能性があります。

物を大切に扱う事は素晴らしいことですが、売る事を前提にしていると、せっかくの機能を活かしきれなくなるケースがあるものです。空箱を取っておくという発想にも、似たような違和感をおぼえます。

まとめ 物は使い切るのが一番の得!

売る前提で物と接してしまうと、その物を活かしきれないばかりか、余計なリスクを背負うことにもなります。単純に空箱のスペースの問題だけではありません。

不要になった物を売るのも上手な節約ではありますが、一番の節約は物をしっかりと使い切ることです

どんな物でも自然と劣化していきますし、流行や進化によって扱いづらくなる事もあります。流行のファッションを大切に扱って着る回数をセーブしていると、翌年には使い物にならなくなるかも知れません。

10着の肌着をローテーションしながら2年間使うより、5着をローテーションして1年で使い切った方が流行遅れに巻き込まれることもなく、肌着の進化といったものも上手く取り入れることが出来ます。2~3着で半年であれば衣替えの必要すらなくなるかも知れません。

物は使い切ることで最も機能を活かすことができます。そこに売る前提が入り込んでしまうと、せっかくの機能が引き出されなくなってしまうので、もったいないなと感じます。

高級腕時計や宝石のようなものであれば、空箱も小さいので大した問題にはなりませんが、せっかくの高級腕時計や宝石を活かす為にも、傷を恐れずにガンガン使用した方が、メリットがあるのではないでしょうか。

100万円の高級腕時計を毎日身につけて3年間で故障して価値がなくなったとしても、1095日はその機能を活かしたことになります。一方で大切に扱って月に一度しか使わないでいると、3年間で36日しか活かしたことになりません。

毎日身につけて3年後に価値が0円になったとしても、一回当たり913円分(100万÷1095日)で使用できた計算になりますが、月に1度の使用で3年後に50万円の価値があったとしても、一回当たり13888円分(50万÷36日)も掛かった計算になってしまいます。

実際には3年で価値が0円になるわけではないですし、動かなくなっても数万円のメンテナンスで復活するものですが、物は使う機会が多いほどにコストパフォーマンスが良くなるので、大事に取っておく事が良いわけではありません。

投資目的で購入する絵画のようなものであれば、部屋に飾って色褪せてしまうと価値が下がってしまうので、綺麗に収納しておいた方が良いのかも知れませんが、自分の気持ちを良くしてくれる絵画を倉庫に眠らせておくのはもったいないです。頻繁に目に触れるところに飾った方がずっと活かすことが出来ます。

部屋のスペースに余裕があるのであれば、空箱を取っておいても問題ないのかも知れませんが、使い切って壊れてしまった物の空箱があっても何の意味もありません。

物を使い切ることなく次々と新しい物を買ってしまう人ほど、空箱の価値があるのかも知れませんが、物を使い切ることがない時点でお得でも何でもありません

消耗品の空箱や容器を取っておく人がいないように、使い切る前提の物であれば空箱など必要のないはずです。

空箱を取っておく必要があるという発想の裏には、これらのような売る前提が含まれているものです。せっかくの物の機能を抑えてしまうような使い方は、もったいないのではないでしょうか。

もちろん精密機械の家電製品ほど故障のリスクがあるので、保証期間内ぐらいは運搬しやすいように空箱を取っておいても良いとは思いますが、それらを過ぎても取っておく必要はないですし、基本的に保証書さえあれば入れ物は何でも大丈夫です。

参考家電製品が壊れやすい人の特徴

何から何まで空箱を取っておく必要はないので、さっさと不要な物は処分して身軽になってほしいと思います。引っ越しが多い人でも余計な空箱がない方が、より適切な部屋選びが出来るのではないでしょうか。

意味のない空箱や不要な物の為に家賃を多く支払っていると、買取価格の差など吹き飛んでしまいますよ。

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節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

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