不安の正体
まず先に不安の正体を言ってしまうと、解決策が見つからない問題だからです。
どうすればその不安が解決できるのか明確だと、そもそも不安に感じることはありません。すぐに対処法がわかるからです。
対処法がわからないと不安に感じるものですが、しっかりとその不安と向き合い、何かしらの解決策を導き出すのも不安を解消する一つの方法ですが、実際にその不安を体験してみると意外とたいしたことがなく、取り越し苦労だったということもあるのではないでしょうか。
その理由は多くの方が不安を過大評価してしまっているからです。
その不安に対して恐怖を必要以上に自ら感じていたということです。これを理解できると様々な不安から解放されることができます。
そこで今回はあえて小さな不安を体験するという方法を紹介します。それほど恐怖を感じない小さな不安を乗り越えることで、必要以上に恐怖を感じることがなくなります。
小さな不安
小さな不安と言っても人それぞれですが、節約でわかりやすいのは「買い置き」をしてしまう不安です。
「なくなってしまったら困る」という小さな不安を、あえて体験してみてください。
例えば乾電池などがわかりやすいと思います。テレビのリモコンの乾電池が切れたとしても、それほど重大なことではありません。
どうしても見逃したくない番組があったとしても、テレビの本体でチャンネルは操作できますし、たまにしか使わない他の製品の乾電池で代用することも可能です。
このように買い置きしておかなくて電池が切れたとして、それほど大きな問題にならないということがわかります。次の日にでも落ち着いて電池を購入すれば済むことです。
電気屋さんのセールなどで電池をまとめ買いしておいた方が節約になるかもしれませんが、電池は使用していなくても少しずつ電力が失われていくものです。
本当に必要になった時に新しい電池を購入した方が、結果的に節約になるのではないでしょうか。
どうしてもすぐに電池が必要な場合は、すぐにコンビニにでも買いにいけばいいだけです。
ここがポイントです。
買いに行く手間と、その不安を抱える続けることを天秤にかけてみてください。
意外と「面倒だから今すぐでなくてもいいや」と思えるものが多いのではないでしょうか。
これが食べ物だったとしても同様です。深夜にお腹が空いた時に、夜食を買いに行く手間と空腹具合を天秤にかけたときに、面倒だから我慢しようと思えることは珍しくありません。
所詮その程度の不安だったということです。あえて小さな不安を体験してみることで、自分が思っていた以上に不安でなかった(重要なことではなかった)と気がつくことになります。
この体験を積み重ねることで小さな不安に対する免疫が出来上がっていきます。不安を乗り越える癖がついていきます。何から何まで備えていなくても、なんとでもなるということを体験してほしいと思います。
電池のまとめ買いのように、些細な事にまで備えてしまう習慣があると、それだけ多くの些細な事に不安を感じてしまうということです。これらの小さな不安を体験して解放してください。
恐怖を利用する販売者
商品を販売する業者の中には、あえて恐怖を与えて消費者を不安にさせることで、解決策としての商品をすすめてくるパターンがあります。
実際に多くの方が抱えている不安であれば、それを解決する商品は素晴らしい商品だと思いますが、中には必要以上の恐怖を与えて不安を煽ってくることがあるわけです。
CGやイラストで細菌を恐ろしく表現したり、「みんな持っていますよ」「流行に後れて恥をかきますよ」と消費者を不安にさせて煽ってきます。
消費者が自発的に感じた不安を解消するために購入するものは必要なものですが、特に不安に感じていなかったことに対してまで恐怖を与えてきます。実際にそこで不安になってしまうと、販売する側の思うツボになって商品を購入してしまいます。
その商品はわざわざ植え付けられた恐怖を改善する為だけの商品なので、何も満足感は得られません。購入したあとで後悔する商品の多くは、買わされたからです。
そのような必要ではない買わされた物に囲まれていると、家の中は物で溢れてしまいます。
ミニマリストや断捨離を成功された方というのは、このような必要のない物から解放された人のことです。不必要な物が少なくなってスッキリした生活がおくれることだけではなく、精神的にも様々な不安(誘惑)から解放されています。
大きな不安は簡単に解決策が見つかるものではないですが、小さな不安の多くはそもそも存在していなかった不安なので、手放すだけで解決することがほとんどです。
だからこそ、あえて実際にそのような小さな不安を体験してみることで、
「なんだ、たいしたことがないじゃないか」
と感じみることがポイントです。いわれもない恐怖から解放されてください。
まとめ 気づくこと
世の中には必要以上に不安を感じている方が、とても多いように見えます。
そもそも大きな不安には解決策などありません。大きな自然災害や隣国からのロケットに対して個人が出来ることなどほとんどありません。健康に気をつけて元気な身体を保つことぐらいです。
一方で小さな不安は、いわれもない不安ばかりです。体験してみると「なんてことない」ことばかりだと知ってほしいと思います。
断捨離をしている方やミニまリストと呼ばれている方は、すごく実感しているのではないでしょうか。いざ手放してみると、なんてことがない物がたくさんあるものです。
不安の大きさは人それぞれですが、なるべく小さな不安から体験して、乗り越え癖を身につけてほしいと思います。
「なんてことがなかった」という体験を積み重ねることで、そこそこ大きかったはずの不安まで「なんてことがなかった」となるものです。
これは物に対する不安だけではありません。人間関係が崩れるのを必要以上に不安に感じることにも当てはまります。
いざ距離をとってみると「なんてことがなかった」という人は少なくありません。いずれまたその人が重要になれば、その時にまた新たに関係を築けばいいだけです。そのような人が再び重要になることなど滅多にないですが。
恐怖を感じて不安になると脳機能は低下します。IQが下がってしまいます。冷静に考えられなくなります。だからこそ怖い人は恐怖で相手を支配して従わせようとするわけです。
そのような見た目の人には近づかなければいいだけなのですが、難しいのは羊の皮をかぶった狼タイプの人です。見た目は誠実そうにも関わらず、様々な恐怖で人を従わせようとしてきます。
そのような恐怖を利用する人がいることに気がついてください。
そのような人がいる(手法がある)と知っているだけで、冷静になることができます。わざわざ怖そうな見た目にする人というのは、相手を脅して従わせたいタイプです。
必要以上に恐怖を与えてくる人とは、まともな取引ができません。仕事上でもいずれマイナスにつながります。
わかりやすいのはパワハラやセクハラですが、他にも悪徳占い師なら「あたなは良くても孫の代にでますよ」と、いわれもない恐怖を与えてきます。
悪徳坊主なら「あの世でどうなっても知りませんよ」と、いわれもない恐怖を植え付けてきます。
これらのような確かめようがない、いわれもない恐怖ほど最悪です。見た目がおっかない人たちよりもたちが悪いです。
「前世の悪事によりあなたが苦しんでいます。これを解決するにはこの水晶で浄化するしかありません」と勝手なことを言い、高額な物を売りつけてきます。
不安を抱えている人に対して一方的に恐怖の理由を断定し、解決策として高額な物を買わせて不安を解消させるという、とんでもない悪徳業者がいるものです。
人は恐怖を与えられて不安になってしまうと冷静に物事を判断できなくなります。IQが下がってしまいます。
既に何かしらの事で悩んでいる人が、雑誌の裏などにある怪しげな商品を購入してしまうのですが、それこそ不安でIQが下がっているからです。冷静になればおかしなことに気がつくものです。
不安の正体を見誤らないでください。
多くの不安はいわれもない押し付けられた小さな不安です。少し冷静になれば簡単に解決できることばかりです。解決する必要すらない些細な事です。
一方で大きな不安は解決策などそうそうあるものではありません。個人ではどうしようもない事は、気にしても仕方がありません。ミサイルの行方に怯えても仕方がありません。
これも覚えておいてください。大きな不安ほど気にしても意味がありません。
あの世のことは死んでから悩んでください。
必要以上に不安を感じないでください。IQを下げないでください。
その一つの方法として小さな不安をあえて体験してみることです。簡単に乗り越えられることを知ると、いわれもない恐怖の嘘を見抜くことが出来るようになり、些細な事で不安にならなくなります。
すると不要な物、不要な選択肢、不要な行動がわかってきます。
結果的に無駄な物が減り、節約にも大いに役立つと思います。