節約はレジャー!

粋な蕎麦の食べ方?作法やマナーは気にする必要はない!

蕎麦好きとの出会い

少し前に蕎麦が大好きだという方と知り合いました。私自身も蕎麦が大好きなので、美味しい蕎麦屋を教えあったりして話が盛り上がりました。

そして後日、彼のおすすめする蕎麦屋に連れて行ってももらったのですが、正直うんざりしてしまいました。

粋な(?)蕎麦の食べ方をレクチャーされたからです。

彼曰く、粋な蕎麦の食べ方というのは、

  • ざる蕎麦を頼む
  • まずは蕎麦だけを食べる
  • 噛むのは2~3回でのど越しを楽しむ
  • つゆは先っぽにしかつけない
  • 薬味のワサビはつゆに溶かさない

といった感じでした。いちいち私の蕎麦の食べ方に口を出してきました。せっかくの美味しい蕎麦が台無しになってしまいました。彼とは二度と会うことはないと思います。

粋な蕎麦の食べ方があるのかどうか知りませんが、少なくとも彼のことを粋な人だとは思えませんでした。

蕎麦の食べ方の作法やマナー?

しばしば蕎麦の食べ方の作法やマナーについて語る方がいるものですが、そもそも食べ方に正解があるわけがありません。

日本人が麺類を食べるときにすするのは当たり前ですが、欧米人にとっては下品な食べ方にうつると言います。

これもどちらが正しいとは決められません。違いがあるだけです。

独特な食べ方で有名なのは「ひつまぶし」でしょうか。

初めに細かく刻まれた鰻の入ったご飯を四分割し、別の器に盛ってそのまま食べ、次は薬味を乗せて食べ、その次は出汁をかけて茶漬けにして食べ、最後は薬味も出汁も混ぜて食べるそうです。

これはあくまでもお店側が提唱している食べ方であり、必ずしも従わなければならないわけではありません。

初めて「ひつまぶし」を食べる方にとっては、それぞれの違いがわかりやすい手順だと思いますが、何度も「ひつまぶし」を食べている方が、全て混ぜるのが一番美味しいと感じるのであれば、初めから混ぜても何も問題ありません。

他にも韓国のビビンバがわかりやすいでしょうか。ビビンバはご飯の上に様々な具材が綺麗に並べられていますが、韓国の方はそれらを混ぜれば混ぜるほど美味しくなると言います。

ですが、私はそれぞれの具材の違いを楽しみたいので、ほとんど混ぜることなく食べた方が美味しく感じられます。

韓国の方からすると邪道にうつるかも知れませんが、そんなことは知ったこっちゃありません。

もちろんビビンバをぐちゃぐちゃに混ぜて食べたこともありますが、見た目が悪くなって食欲がそそられなくなり、しかも同じような味がずっと続くので飽きてしまいました。

蕎麦の食べ方も同じです。人それぞれ違って何が悪いのでしょうか?

初めて蕎麦を食べる方に目安となる食べ方を教えてあげるのは構いませんが、それを強制するものではありません

また作法やマナーというのは、相手に対して敬意を表す行為です。

あくまでも自ら作法やマナーを取り入れたい方の自由です。強制するものではありません。

従業員と雇い主のような主従関係であれば別ですが、周囲の人にマナーや作法を強制したがる人というのは、支配欲が強いことの裏返しでもあります。

よく若者言葉の崩れを指摘する方がいますが、上手く敬語が使えない若者でも態度や声色から敬っていることが伝わってくれば、本来は不快に感じることはないはずです。

日本語をあまり上手く話せない外国人が、時々乱暴な言葉遣いになってしまっても、大抵の人は不快に感じないものです。

このような細かな事にまで問題視する方というのは、自分がそれらを強制されてイヤな想いをしてきたからこそ、立場を利用して同じ辛さを強制させようとしています。

 

これのどこが粋なのでしょうか?

 

高校の運動部で一年生の頃に先輩にコキを使われたからと、自分が先輩になった時に同じことを繰り返すようなことです。

食べ方の作法やマナーを取り入れることが悪いことではありませんが、それは誰かに強制されるものではなく、自ら選択した人の自由です。蕎麦の食べ方も自由でいいのではないでしょうか。

私の蕎麦の食べ方

ちなみに私の蕎麦の食べ方(楽しみ方)というのは、自称粋な食べ方をしている彼とは違います。

最近は「ざる蕎麦」よりも「もり蕎麦」を頼むことが多くなりました。ざる蕎麦には海苔が乗っているのですが、この海苔が蕎麦の風味を邪魔すると感じることがあるからです。

高級な海苔ほど香りが強いので、こだわりの強い蕎麦屋ほど海苔の香りの影響があるように感じます。

つゆは濃さによって浸す量を変えます。つゆが濃ければ少ししか付けませんし、薄めならたっぷりと浸します。

噛む回数は気にしたことがありません。自分のタイミングで飲み込んでいます。

薬味のワサビやネギは後半に足すことが多いです。粋な彼のように直接蕎麦の上にワサビを添えるのではなく、つゆに溶かしています。

この私の蕎麦の食べ方が正しいなどと言うつもりは全くありません。人それぞれ一番楽しめる方法で食べるべきです。

蕎麦を塩で食べる方もいるそうですし、食べ方は自由です。

もちろん粋な作法に則って蕎麦を食べることが悪いわけではありません。粋であることが生きがいな方にとっては、本心では美味しくない食べ方だとしても、粋な食べ方をしている自分に酔って満足できるのかも知れません。

その粋な人に憧れてマネしたくなった人に、粋な食べ方を教えてあげるのは素敵なことだとは思いますが、憧れていない人に強制するのは無粋なことです。

まとめ 粋とは他人の評価

そもそも粋な人というのは、粋になろうとしてなるものではありません。「あの人は粋だね!」と周囲の人から評価されているだけです。

「俺は粋だから」と公言するものではなく、どちらかと言えば陰口(いい意味での)に近いものです。

周囲の人に粋な人物だと思われたいのは自由ですが、自ら公言するものではありません。

蕎麦の粋な食べ方というのは、蕎麦屋の店主が陰で口にするようなことです。

「あの人は作り手の気持ちがよく分かっているな~」

と感じるからこそ、(粋な人だな)と思うわけです。

蕎麦屋の店主に粋な人だと思われたい方は、そのような食べ方をするのは自由ですが、多くの方は自分の好きな食べ方をした方が、美味しくいただけるのではないでしょうか。

蕎麦屋の店主だって、お客さんに美味しく食べてもらえるのが一番嬉しいはずです。粋がって食べているのだなとわかると残念な気持ちになるのではないでしょうか。

これは蕎麦に限ったことではなく、あらゆるものに当てはまります。お寿司を箸で食べたっていいですし、醤油にワサビを溶かしてもいいです。自称通の意見など気にする必要はありません。

ちなみに蕎麦の様々な食べ方や知識を知りたい方は「そばもん」という漫画がおすすめです。

自称蕎麦好きがやってしまう残念な食べ方や知識を、ズバズバと切ってくれています。「白っぽい蕎麦は小麦粉が混ざっている」程度の認識の蕎麦好きは、全身切り刻まれる(ショックを受ける)と思います。

私もたくさん切り刻まれました(笑)。

蕎麦のつゆの濃さは地域やお店によって違いますし、季節によって変えることもあります。

蕎麦の細さに合わせてちょうどよく絡むように、つゆの濃度を合わせている蕎麦屋もあります。

満遍なくつゆに浸すことを前提としている蕎麦に、先っぽだけしかつゆを浸さないと美味しさは半減してしまうものです。

ラーメンでも出汁の味を活かすために、あえてスープを薄味にして細いちぢれ麺でスープがよく絡むように工夫されているものです。

逆に麺の美味しさを活かす為に、極太ストレート麺を選ぶお店もあります。あまりスープが絡まないので、少し濃い味付けにするかも知れません。

ラーメンの食べ方も色々です。レンゲの中に麺を入れて、たくさんのスープといっしょに口の中に入れたい方もいます。

ちなみに日本人が当たり前の行っている麺をすする動作というのは、麺と同時に空気を取り入れて熱々の麺を冷ます食べ方なんだそうです。

すすることが出来ない欧米人にとっては、一度レンゲの上にのせて冷まして食べることが美味しいラーメンの食べ方なのかも知れません。

そんな欧米人に対して、

「ダメだよ!ラーメンはすすって食べるから美味しいだよ!」

と強制するのは、粋な行動ではありません。

ラーメン大好きな欧米人が日本人と同じように食べてみたいと思い、自らの意思で「すすり方を教えてほしい」と言ってきたのであれば、教えてあげるのは粋だと思います。

欧米人がざる蕎麦を食べるにしても、慣れない箸で頭を使いながら食べても美味しさは感じられないかも知れません。慣れ親しんでいるフォークで食べた方が、蕎麦の美味しさを感じられるかも知れません。

私がパスタを自宅で食べる時も同様です。一応フォークでクルクルとまとめますが、最後の方が綺麗にまとまらないと、ついすすって食べてしまいます。そうならないようにクルクルするのに集中してしまうと、美味しさが感じられなくなってしまいます。

粋であることが生きがいになっている方は、やせ我慢して粋を貫くのもカッコいいとは思いますが、粋を周囲に強制することは無粋なので止めてほしいなと思います。

「裸で踊りながら蕎麦を食べるのが一番うまいんだ!」のような、周囲の迷惑になるような食べ方は遠慮してもらいたいですが、迷惑にならない範囲であれば自分の好きな食べ方をして良いのだと思います。

どうしても裸で踊りながら蕎麦を食べたい方は、自宅で食べればいいだけです。

粋な蕎麦の食べ方や作法やマナーというものは、全く気にする必要はありません。粋を押し付ける行為こそ無粋だということを、肝に銘じてほしいものです。

コメント

  • 粋な食べ方を強制するものではありませんが、やはり作法やマナーは大切なのではないでしょうか。くちゃくちゃと音を立てたり、平気でボロボロとこぼす行為は周囲の人に迷惑です。

    by 伊能 €

  • やっぱり好きに食べるのが一番ですよね
    パスタをすすってしまうのもわかりますw

    by 匿名 €

down

コメントする




節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

節約仲間のブログがいっぱい!

 

  にほんブログ村 その他生活ブログ 節約・節約術へ