超高級ティッシュが売れている?
数年前から超がつくほどの高級ティッシュが、様々なメーカーから販売されるようになりました。
私は節約家という理由で高級ティッシュを避けていたというよりも、単純にティッシュの質を考えたことがありませんでした。
ですが、たまたま知り合いの家に鼻セレブという高級ティッシュがあり、使わせてもらうと感動しました。柔らかい肌触りでうるおいまであるように感じました。
物に対する重要度は、当たり前のことですが人それぞれなんだなと感じました。
そこで今回は物に対する認識、重要度のアップデートについて紹介します。高級ティッシュはとても良い勉強になりました。
物への重要度
その知り合いは何十年も花粉症で悩んでいたそうで、ティッシュの質にはすごくこだわりがあるのだそうです。ポケットティッシュですら無料で配られるものではなく、質の高い物を購入するそうです。
私も風邪をひいて鼻をかむ回数が増えると、鼻先が擦れて痛くなることがありますが、だいたいその頃には風邪もよくなってきているので、ティッシュの質について深く考えたことがありませんでした。
私のようにたまにしか訪れない症状(鼻先の擦れ)が、慢性的に訪れる方にとって超高級ティッシュの品質はありがたい存在なのだと思います。
これこそが、物に対する重要度の違いです。
趣味の世界の物だと重要度の違いはわかりやすいですが、日用品や消耗品でも人によっては重要度が大きく違うのだと再認識させられました。
料理が大好きな主婦にとってはフードプロセッサーは必需品なのでしょうが、たまにしか料理をしない方にとっては、無駄な収納スペースを取るだけの邪魔な存在です。
リサイクルショップに行くとよくわかるのですが、このようなちょっとオシャレなキッチン家電が山ほど売られています。
オシャレなキッチン家電に憧れるのが悪いとは言いませんが、そもそも重要ではないモノは必要ありません。
節約や断捨離を上手く行える方は、この自分にとっての重要度の認識がはっきりとしている傾向があります。なので、世間の流行やセールに惑わされることがありません。
そして自分の中での重要度が変化したこと(役割を終えた)にも敏感に反応できます。これこそが重要度のアップデートです。
曖昧な重要度のリスク
ある物に対する重要度の認識が曖昧だと、その物を活かすことも手放すこともできません。
「いつか役に立つかも」と判断を先送りにしてしまいます。
すでに役割を終えた物だけではなく、購入してから一度も役に立たなかった物すらそうです。
重要ではないことがわかっていても、無駄な物を購入してしまった罪悪感を薄めるために、とりあえず取っておくという選択をしてしまいます。
自分にとって本当に必要な物、重要度が高い物という認識があれば、そもそも買い物で失敗しません。
セールや広告に惑わされて必要でもないモノを購入してしまった自分を、認めたくないので捨てることができないわけです。
重要度に対する曖昧な認識では、物を減らすことが出来ないだけではなく、次から次へと無駄な物を購入してしまいます。
一方で物に対する重要度の認識がはっきりとしている多くの節約家は、その役割を終えた物を素早く手放すことができます。
高級ティッシュでたとえると、花粉症や鼻炎が改善されると高級ティッシュほどの質は必要なくなるので、ほどほどの質のティッシュに落ち着きます。
これは節約という意味だけではなく、必要十分な質をきちんと判断するということです。
いつか風邪を引いたときの為に高級ティッシュが役に立つと考えてしまうと、数日で治る風邪の鼻水の為に、わざわざ高級ティッシュを持ち続けることになります。
消耗品であるティッシュだと他の用途にも使えますが、そうではない多くの物は捨てることなく増え続けてしまいます。
まとめ 重要度のアップデート
どんな物でも役割があると感じたから購入するものですが、役割を終えた物の重要度は下がっていきます。
日々重要度に対する認識をアップデートしている方は、その時々に必要な物だけに囲まれているのですが、昔の自分の重要度を引きずっている方は、必要のない物に囲まれているものです。
花粉症の方にとって超高級ティッシュは必需品なのかも知れませんが、ちょっとした汚れを拭くという役割の為には高品質過ぎます。
鼻をかむ時だけのように使い分けるという選択肢もありますが、これも行き過ぎると物が増え続けてしまいます。
その物に対する重要度は人それぞれですが、同じ人でも重要度は日々変化していくので、それに合わせて認識も変化させていくことが大切です。
昔の自分にとって重要だった物が、現在の自分にとって重要だとは限りません。
環境の変化や年齢を重ねることで様々な物に対する重要度は変化します。その時々の自分にとって役割を全うしてくれた物であれば、感謝しながら処分できるのではないでしょうか。
ただし、ここで厄介なのが思い出がつまっている物です。その物を見る度に心踊ったり、心穏やかになることもありますが、そこに引っ張られる過ぎると、ますます昔の自分の重要度を維持してしまいます。
大切な思い出というのは、あくまでも頭の中にある記憶です。物は思い出すきっかけに過ぎません。
きっかけだけであれば写真でも十分機能します。手放しにくい物は写真に収めておくと捨てやすくなります。
役割を終えた物を手放さないと、現在の自分にとって本当に必要な物が手に入りにくくなります。
いつか着られるかも知れない洋服でいっぱいのクローゼットや、昔の恋人を引きずっている状態では、今の自分にふさわしい洋服や恋人が手に入りません。
もちろん現在の自分に必要な物、重要な物は手放す必要はありません。日々それらの物に触れて役に立ててください。肌触りのいい高級ティッシュが必要な方が、無理して安物のティッシュを使用することはありません。
重要度の高い高級ティッシュを安く購入することは上手な節約ですが、求められている役割が満たせない物を購入することは下手な節約です。「安物買いの銭失い」になってしまいます。
人が成長して老いるように、物の役割も変化していきます。その時々の自分に最適な物に囲まれた生活をおくってほしいと思います。
物に対する重要度の認識を日々アップデートし、昔の自分よりも今の自分を大切にしてください。結果的に節約になることが多いものですよ。