ボールペンのインクが出ない・・・
節約が上手な人を見極める目安として、
「ボールペンを使い切ったことがある」
というものがあります。
ボールペンは安いものですし、無料で貰える機会があるので、ついつい数が増えてしまうものですが、余計な物を増やすデメリットを理解している節約家ほど、自宅にあるボールペンの数が少なく、最後まで使い切った方が多いものです。
私も自宅用には二本しか所有していないのですが、しばらく使う機会がなかったこともあり、ボールペンのインクが出なくなってしまいました。
このボールペンはおそらく5年ほど前に150円ぐらいで購入したものです。
100均なら10本入りで売られているのですが、たまたまどこかで「JETSTREAM」というボールペンを使う機会があり、その書き味に感動して購入しました。
インクの量を調べてみるとまだまだ余裕があるので、何とかこのボールペンを復活させたくなりました。
まずはかなり昔のテレビで紹介されていた「ティッシュに文字を書く」という方法を試してみたのですが、全く改善が見られません。
そこでネット検索をしてみると、様々な方法が見つかりました。
ボールペンを復活させる方法
ティッシュでボールペンが復活する方法というのも一般的なのですが、どうもこれは詰まって間もない頃にしか通用しないようで、私のボールペンは復活しませんでした。
ボールペンの先端にはボールがあり、その回転が悪くなるとインクが上手く流れてこないので、ティッシュのような荒い紙に書くことで、摩擦が増えてボールが回転しやすくなるとのことでした。
これだけでは上手く改善しなかったので、次はより積極的にボールを動かす方法として、タバコのフィルターに押し付ける方法が見つかりました。
ただ私はタバコを吸わないのでフィルターを用意出来ません。フィルターも紙だと思うので、取りあえずティッシュを丸めて押し付けてみたのですが復活しません。
何か似たようなものがないかと部屋を見渡していると、キッチンペーパーが目に入りました。
ティッシュよりも弾力のある紙なので、キッチンペーパーを折りたたみ、ボールペンの先を押し付けてグリグリしてみると、かなり復活してくれました。
ただ若干インクの色が薄く、まだボールが上手く回っているような感じではありません。
そこで次はインクを温めて柔らかくする方法を試しました。
この温める方法にも色々あり、ライターの火で先端をあぶったり、ドライヤーで温めるという方法もあったのですが、金属に高熱を加えると変形して故障の原因になるというケースも紹介されていたので、ぬるま湯に付ける方法を採用しました。
適当なビンにインクが浸かる程度のお湯を入れました。だいたいお風呂ぐらいの温度で10分ぐらい放置しました。
そしてしっかりと水分を拭き取り、再びキッチンペーパーに押し付けてグリグリしたあと、緊張しながら紙に書いてみると、
・・・
かなり復活してくれました。
新品のような滑らかな書き味が戻ってきたとまでは言えないのですが、まぁ普通に使う分には問題がない程度の色の濃さが復活してくれました。
ちなみに一晩経っても、同じように使えました。
たかだか150円ぐらいのボールペンではありますが、無駄に捨てることにならなかったので嬉しく思います。
もちろんグリグリしたティッシュやキッチンペーパーも、他の掃除につかって無駄なく使いきりました。
本当に節約なのか?
単純にボールペンを買い替えることなく復活できたということは、節約という意味では大成功なのですが、これはあくまでも自分の物だったからです。
もしこれが会社のボールペンだとすると、時間効率を考えると大きな無駄になってしまいます。
時給換算で2000円の社員がボールペンを復活させる為に30分もの時間を奪われてしまうと、ビジネスとしては大失敗です。
これは忙しい主婦にも当てはまります。節約にこだわり過ぎて時間を浪費してしまうと、結果的に大きな無駄になってしまいます。
節約の基準を定義することは難しいのですが、私のように節約そのものが趣味で楽しいという人でもない限り、経済的にはあまりお得な作業ではありません。
上手く隙間時間を利用したり、これといってやる事がないタイミングであればいいのですが、節約も行き過ぎると損してしまうことがあるので気をつけてください。
まとめ ボールペンを復活させて学んだこと
私にとって節約は生きがいにもなっているので、今回ボールペンを復活させたことは嬉しかったのですが、これは全ての人に当てはまることではありません。
もしビジネスの隙間時間で同じことが出来たとしても、古いボールペンだと再び詰まってしまうことがあるかも知れません。
大事な書類にサインする時に、このようなことになってしまうリスクがあるので、速やかに買い替えるべきです。
私は自宅で使うボールペンだったので復活させる方法を選びましたが、人に使ってもらう物や仕事で使う可能性があるものであれば、新しいボールペンを購入しています。
節約を頑張っている方の中には、この辺のバランスが崩れてしまっている方がいるので、気をつけてほしいと思います。
また10本で100円のボールペンを使うという節約方法もあるのですが、これにもリスクがあります。
単純に書き味が悪かったり見た目もチープなので、大事な契約の際には相手によっては不信感を与えることがあるかも知れません。
最近はあまり見なくなりましたが、昔はよくプラスチックの先に鉛筆の芯をつけたような、簡易鉛筆を出されることがありました。
これでアンケートを書けと言われても、あまり良い気はしなかったものです。ボールペンもあまりチープなものだと、時と場合によってはリスクになるかも知れません。
豪華な万年筆を用意するのは大変ですが、1000円も出せば素敵なボールペンが見つかるものです。
自宅で使うボールペンでも頻繁に使う方であれば、やはり書き味の良いボールペンの方が負担が減りますし、お気に入りのデザインを選ぶことで気分も変わってくると思います。
たまにしか使わない物や重要ではない物であれば、安い物で節約するのは悪くないのですが、それなりに重要な物まで節約してしまうと、質が下がって負担が増えてしまいます。
しばしば節約家の方が、このような落とし穴にハマってしまっているので、気をつけてほしいと思います。
似たようなところだと、良質な爪切りなども当てはまるかも知れません。私自身も普通に爪が切れるからと長年同じ爪切りを使っていたのですが、たまたま落として噛み合わせが狂ったこともあり、最新の爪切りに買い替えるとその進化に驚きました。
力を入れることなくサクッと爪が切れてヤスリがけも楽なので、大幅に爪切りの時間を減らすことが出来ました。
古い爪切りでも良質なものであれば、上手く刃を研いで切れ味を復活させる方法を試みるのも良いとは思いますが、あまりこだわり過ぎると時間を無駄にしてしまいます。
高価な万年筆が仕事に役立つ方であれば、インクを変えながら使い続けるのは上手な節約ですし、自宅でもボールペンの使う機会が多い方であれば、芯を交換できる使いやすいボールペンを購入するのが良いかも知れません。
もちろん無料のボールペンだけで十分という方もいるので、一概に正解は決められません。
あくまでも自分の環境に合わせて、最適な物を選べるようになってください。
その最適な物を安く購入することこそが、上手な節約ですよ。