ポリ袋とフライパンでナンが作れる!
少し前に自宅のフライパンでフランスパンを作る方法を紹介したのですが、
私はパン屋でアルバイトをしていたこともあり、満足いくフランスパンを作るには、かなり長丁場の大変な作業になってしまいました。
同じ作業をするのが億劫になってしまったのですが、フランスパンを作る為に購入した材料(強力粉とドライイースト)が余っていたこともあり、何か他のものが作れないかと調べていると、カレーのナンが見つかりました。
私は本格的なインドカレーが好きでナンも大好きだったので、「これだ!」と試してみたくなりました。
本格的なナンはドライイーストではなく、ベーキングパウダーやヨーグルトを使って生地を発酵させるようなのですが、簡単なナンの作り方としてドライイーストを使ったレシピが見つかり、しかもフライパンで焼いている方もたくさんいました。
手持ちの材料だけでも何とかナンを作れそうで、フランスパンほど丁寧に生地を発酵させる必要もないようなので、さっそく挑戦してみると、かなり美味しく出来ました。
そこで今回は私なりに考えたポリ袋とフライパンで焼く、簡単なナンの作り方を紹介します。
ポリ袋でつくるナンの生地
一般的なナンのレシピにはヨーグルトやバターを使うのですが、私は冷蔵庫を所有していないこともあり、用意しても余らせてしまうので手元にある材料だけでナンを作りました。
フライパンで一枚焼ける大きさのナンのレシピがこちらです。
- 強力粉:70g
- 塩:ひとつまみ(0.6g)
- ドライイースト:ひとつまみ(0.6g)
- はちみつ:1滴
- オリーブオイル:小さじ1
- ぬるま湯:45ml
私は砂糖も持っていなかったのではちみつで代用しました。砂糖ならひとつまみぐらいです。ドライイーストもベーキングパウダーでOKですし、オリーブオイルもバターでOKです。OKというか、そちらが本家のレシピです(苦笑)。
ナンはフランスパンほど丁寧に生地をこねる必要がないので、今回は前回に上手くいかなかったポリパン方式で生地を作りました。
綺麗なポリ袋を用意してそのままスケールに乗せて小麦粉の分量を計ります。そこにぬるま湯以外の全ての材料を入れて軽く振ります。
ぬるま湯を入れる前に軽く振って混ぜておいた方が、生地に偏りが出なくなります。そしてぬるま湯を入れて再び振っていきます。
私は綺麗な状態のポリ袋がジッパータイプのものしかなかったのですが、直ぐに穴が開いてしまうような薄いポリ袋でなければ問題ないと思います。
初めは袋の中に適度に空気を含めた状態で振ってください。
しばらくすると生地がまとまってくるので、それからは両手を使って袋の上からこねていきます。ジッパータイプのような密閉された袋だと力を入れすぎると破裂してしまうので、ジッパーを少し開けてこねてください。
だいたい10分ぐらいこねていると、袋の上からでも生地を丸められるぐらいになります。
ナンの生地にはフランスパンと違って油分が入っているせいか、袋の中でも想像以上に綺麗に生地がまとまりました。
これでナンの生地は完成です。それから生地が膨らむようにポリ袋に適度に空気を含ませた状態で閉じ、30分から1時間ぐらい発酵させます。
だいたい生地が倍ぐらいに膨らめばOKです。
気温の高い夏場であればそのまま放置するだけで良いのですが、これを作っている今は冬で室温が低いので、ぬるま湯を入れたボールに入れました。ぬるま湯(30~35℃ぐらい)が冷めないようにまな板で蓋をします。
蓋つきの鍋でもOKですし、さらに電子レンジやオーブンの中に入れておくと、魔法瓶のような効果で冷めにくくなります。
極端なことを言うと、着ている洋服の中に入れてしまっても良いかも知れません。体温ぐらいで温めるのが理想なので、きちんと密封された袋であれば問題ないはずです。
フライパンでナンを焼く!
ナンの生地が倍ぐらいに膨らむと、まな板の上で平に伸ばしていきます。一般的なナンは「しゃもじ」のような形をしていますが、フライパンで焼くのであれば丸い方がバランスよく火が通るのでおすすめです。
一般的にはめん棒少しずつ生地を伸ばしていくのですが、私はめん棒を持っていないので手で伸ばしました。5mmぐらいの薄さを目安にしてください。
一般的なパンだとこのタイミングで最終発酵を行うのですが、ナンはこのまま焼いてもOKです。
ナンの生地に油分が含まれているので、テフロン加工されているような焦げ付きにくいフライパンなら油をひかなくても大丈夫です。
まず初めに蓋をした状態のフライパンを強火で30秒ぐらい温めます。そして中火にして再び30秒ぐらい待ってフライパンの温度を落ち着かせてから、ナンの生地を入れて焼きます。ここで蓋もしてください。
だいたい中火で2分ほど焼いていきます。火が強すぎると生地が膨らむ前に焼けてしまうので気をつけてください。初めて行う人は気持ち弱火で3分ぐらい焼いてもOKです。
ナンの生地の表面が少しプクプクと膨らんできたら、生地を裏返します。だいたいこんな感じで焼き目がついていればOKです。
そして裏返して1分ほど焼き、火を止めて余熱でもう1分ぐらい焼くと完成です。
シンプルな材料でポリ袋とフライパンで作ったナンですが、自宅でもそれなりに美味しいナンが出来ますよ。
まとめ ナンはお手軽!
今回紹介したポリパンによるナンの生地とフライパンで焼く方法で、本格的なナンのような味や風味になるかというと微妙なのですが、私はフランスパンが好きなこともあり、同じような材料で作ったナンも素朴な小麦粉の味を感じられて美味しかったです。
おそらくヨーグルトやバターを使うことで、より本格的なナンの味に近づくので、用意できる方はそちらの方が良いかも知れません。
フランスパンは生地が透けて薄く伸ばせるようになるまで、しっかりと力を込めて生地をこねないと美味しくなりませんでしたが、ナンはポリ袋で軽くこねるだけでもそれなりに美味しくできます。
どちらも同じような材料ですが、お手軽さでは圧倒的にナンの方がおすすめです。
そのままで食べても美味しいですし、カレーに合わせて食べるのもおすすめです。
ちなみにナンのレシピを調べていると、無印良品の商品でフライパンで作るナンが見つかりました。
しかも税込みで190円というお手頃価格です。無印のカレーの種類が豊富なのは有名ですが、何とナンまで用意しているようです。
水とオリーブオイルは用意する必要があるようですが、入門用としては手軽で良いかも知れません。
ただ強力粉は安いスーパーだと1キロ199円ぐらいで売られていますし、ドライイーストやベーキングパウダーも100円前後で売られています。無印も十分にコスパが良いとは思いますが、300円ぐらいで五倍もの量のナンを作ることが出来ますよ。
材料を計量する手間といっても、だいたいひとつまみでいいので大した手間ではありませんし、ナンの生地の発酵はフランスパンほど影響がないので簡単です。
おそらく料理好きの方であれば手持ちの材料だけでナンを作れるので、ぜひ一度試してみてください。
もちろんポリ袋でなくてもOKです。手が汚れないのはメリットですが、はっきりいって普通にまな板の上でこねた方が早くできます。どうせ生地を伸ばすタイミングでまな板を使うので、あまりポリ袋にこだわることはないのかも知れません。
またフライパンではなくオーブンで焼いた方が、より本格的なナンの表面のパリパリ感が出ると思うので、ナン好きの方は試してみてください。
意外なところだと、コンロの魚焼きグリルで焼く方法もありました。こちらの方が本物のナンを焼く窯のように、バランスよく火が通るかも知れません。
考えてみると、昔からナンを食べている地域の人達が、パン屋のように細かな温度管理が出来るわけではないですし、何十分もかけて丁寧に生地をこねたり、何時間も発酵させていては生活に支障が出てしまいます。
ナンはシンプルな作り方でもそれなりの味になってくれるからこそ、現代でも残っているのだと感じました。
想像以上に簡単なので、一度試してみる価値があると思いますよ。