乾麺のそば
自宅でそばを食べる時は「ゆで麺」と「乾麺」の二つの選択肢があります。もちろん「手打ちそば」という選択肢もありますが、あまり一般的ではないと思います。
スーパーなどで売られている「ゆで麺のそば」は、軽く湯がくだけで食べられるので便利なのですが、あまり食感やのどごしは良くありません。
また「乾麺のそば」に比べて、どうしても日持ちがしないというデメリットもあります。
一方で「乾麺のそば」は茹でる時間が長くなります。節約という意味ではデメリットになりますが、そばの食感やのどごしということでは、「乾麺のそば」方が美味しいと言われています。
そこで今回は乾麺のそばの茹でる時間を短縮するテクニックを紹介します。しかも風味が増して美味しさもアップするおすすめの茹で方です。
湯で時間の短縮
一般的な乾麺のそばの茹で時間は4~6分ぐらいでしょうか。このゆで時間を半分に短縮する方法があります。
それは茹でる前に乾麺をあらかじめ「水に浸しておく」方法です。
パスタの茹で時間を短縮するテクニックでも同様の方法があるのですが、これは「乾麺のそば」にも使えるテクニックです。
水に浸しておく時間は大体10分ぐらいでOKです。パスタに比べてかなり短く済みます。
ポイントは途中で軽く箸で混ぜることです。内側で重なりあっている乾麺のそばにもバランスよく水分が吸収されるようにしてください。これを怠ると茹でた時にムラが出来てしまいます。
それから普通のそばのように熱湯で茹でると、約半分のゆで時間で美味しく仕上がります。
ちなみに私が「乾麺のそば」を水に浸す時は、電子レンジでパスタを調理する便利グッズで代用しています。
この容器に「乾麺のそば」と水を入れて10分ほど待ちます。
その間に電子ケトルでお湯を沸かし、普通の鍋にうつして沸騰させた後に「水に浸したそば」を茹でます。
そしてそばが茹で上がったら再びこの容器に戻して、勢いよく水を注ぎながらそばの表面のぬめりを落とします。
このパスタの容器は水を切ることができるので、普通のそばを茹でた後にお湯を切るザルを用意する手間が省けます。洗い物が少なくなるで一石二鳥です。
さらに「ざる蕎麦」のような食べ方であれば、器に盛らずにこの容器のまま食べることで一石三鳥にすることも可能です。あまり風情はありませんが、自分で食べるだけなら問題ありません。洗い物が少なくなる点でも時短になってくれます。
美味しくなる理由
「乾麺のそば」を水に浸しておくと美味しくなる理由は、実は風味がアップするからです。
通常の乾麺のそばは、お蕎麦屋さんの生の麺のような風味は期待出来ないのですが、乾麺のそばを水に浸して茹で時間を短縮することで、茹でる際にそばの香りが飛ぶ時間が少なくなり、通常の茹で方に比べてそばの風味が「20%」も多く残ると言われています。
一般的に美味しくそばを茹でる為には、たっぷりのお湯で茹でることが重要だと言われています。これはお湯が少ないと濁って雑味が残りやすくなるからです。
あらかじめ乾麺を水に浸しておくと、徐々に水が濁っていきます。この濁った水を捨てて改めて綺麗なお湯で茹でることになるので、雑味が残りにくいという特徴があります。これが美味しさに繋がる要素です。
また「乾麺のそば」を茹でるお湯にサラダ油を大さじ一杯入れると、食感やが良くなると言われています。
油と蕎麦のでんぷんが結合して、のど越しが生めんのように良くなると言われています。他にも牛乳やお酢や梅干しを加えるといった方法もあるようですが、個人的にはサラダ油(私は持っていないのでオリーブオイルですが)を少し入れた方が自然な感じで良かったと感じています。
短縮のデメリット
一方で乾麺のそばを水に浸しておくデメリットについても紹介しておきます。
それは「そば湯」を楽しむことができない事です。
水に浸しておく工程で水が濁ってくるので、鍋で茹でた後のお湯は通常のそば湯よりもかなり薄くなってしまいます。
「そば湯」が全くダメということはありませんが、通常の茹で方の「そば湯」ほどの濃厚な感じにはなりません。
またサラダ油を入れるのも同様です。どうしても「そば湯」に油が浮いてしまうのでやはり向いていません。茹でた後の茹で汁で「そば湯」は楽しみたい人は、通常の茹で方の方が良いと思います。
ただ「そば湯」は十割そばや二八そばのように蕎麦粉が多いものでないと楽しめないものなので、価格の安い乾麺の蕎麦だと小麦粉の割合が多いので、そもそも気にする必要はないと思います。
まとめ 手軽さが魅力の乾麺のそば
一般的に乾麺のそばを美味しく茹でる方法というのは、たっぷりのお湯を沸騰させてグラグラと茹でる方法です。
お湯が多いほどにそばの麺が揺れるのでくっつくような事も無くなります。
自宅でそばを茹でる時に小さな鍋を選んでしまうと、お湯が濁りすぎて雑味が残り、麺もくっつきやすくなってしまいます。
一方で今回紹介した「乾麺のそば」を水に浸しておく方法だと、ある程度の濁りを落とした上でゆで時間を短縮させることになり、そばの風味を落とす事なく完成させる事ができます。
さらにサラダ油を大さじ一杯加えると、そばの表面がコーティングされてのど越しの良いそばになるので、ざるそばやもりそばで食べる時には相性の良い茹で方です。
逆にかけそばのように汁に浸す食べ方であれば、乾麺のそばよりも茹で麺の方が手軽だと思います。茹で麺はのど越しやコシはあまりありませんが、汁に浸して食べるそばだと相性は悪くなりません。
注意点としては、水に浸した乾麺のそばの茹で時間は、通常の茹で時間の半分を目安に微調整する事です。乾麺のそばの茹で具合は、含まれている小麦粉に割合いによって変わるので、一概に半分がベストというわけではありません。途中で味見しながら程よい茹で時間を見つけましょう。
少し前にセブンイレブンオリジナルの乾麺のそばを購入したのですが、通常の茹で時間が「4分」と短めで、水に浸す時短テクニックで「2分」を茹でてみたのですが、かなり柔らかくなってしまいました。
通常の茹で時間がメーカーによって違うので何とも言えませんが、元々茹で時間が短い乾麺のそばの場合は、半分よりもさらに短くしてみてください。
また今回は「乾麺のそば」の茹で方について紹介しましたが、節約という意味ではスーパーなどで売られている「ゆで麺のそば」を選ぶという選択肢も悪くありません。
大抵のスーパーでは「ゆで麺」のそばが安価で売られているので、こちらを選択すれば茹で時間など1分もあれば十分です。
極端なことを言えば鍋で茹でる必要もありません。ボウル付きのざるに熱湯を注いで温めてほぐすだけで、それなりに美味しく食べることができます。
ざる蕎麦で食べるとなると不十分かも知れませんが、温かい汁に浸すそばであれば、最も時短になるかも知れません。
茹で麺のそばの食感は好みがわかれるところですが、柔らかい食感が好きな人は「ゆで麺」を選んだ方が光熱費の節約になるかと思います。
ただし極端に価格が安いそばほど、そば粉の含有量が少ない傾向があるので、健康の為にそばを選んでいる人はチェックしてください。
これは乾麺のそばにも当てはまる事ですが、同じ価格のものでもそば粉の割合はメーカーによって違うものです。量が多いものほどそば粉の割合が少ない傾向があります。
それでも美味しければ良いのですが、健康面を期待してそばを食べたい人は二八そば(小麦粉2:そば粉8)や十割そばを選ぶのが良いと思います。
ちなみに乾麺のそばを水に浸す時短テクニックを、「乾麺のそうめん」でも試してみたのですが散々な結果となってしまいました。
かなり粉っぽい仕上がりになってしまい、明らかに味が落ちてしまったのでおすすめしません。そもそもそうめんの茹で時間は短いので、それほど気にする必要はないと思います。
この辺はそばに含まれている小麦粉の分量によっても、相性があるのかも知れません。水に浸す時短テクニックも相性があるので、必ずしも全ての乾麺のそばに向いているとは限りませんが、いつも同じ銘柄の乾麺のそばを購入している人であれば、少しずつ時間を変えながらベストなバランスを見極めてみてください。
コメント
正直ソバの乾麺の時短テクニックはどうですかね、何度か試しましたがのど越しが明らかに悪くなります
by そばーん
さっそくマネしてみましたが風味がアップしたというよりは、そば臭くなった感じです、私はもう二度とやりません。
by 88