コーヒー豆の出し殻の再利用
自宅のトイレや下駄箱などで消臭剤を利用している人も多いと思いますが、実は使用後のコーヒー豆の出し殻は一般的な消臭剤によく使用されている「脱臭炭」よりも、消臭効果が高いと言われています(UCC調べ)。
炭が匂いを吸着するメカニズムというのは、炭に細かい穴が無数に空いており、その穴が匂いの成分を吸着するというものなのですが、コーヒー豆の出し殻はその穴が炭より細かく、しかも数が多いという特徴があります。
実際に私も使用後のコーヒー豆の出し殻を消臭剤代わりに使用しいるのですが、わざわざ消臭剤を購入しなくても十分な消臭効果を発揮してくれています。
ただし間違った方法で使用してしまうと、逆にコーヒーの匂いを周りにうつすことにもなってしまいます。そこで今回は私の経験を元に使用後のコーヒー豆の出し殻で強力な消臭剤を作る方法を紹介します。
コーヒー豆の残りで消臭剤
当たり前のことですが、使用後のコーヒー豆はたっぷりと水分を含んで湿っています。
この「湿った状態で消臭剤として使用する方法」と、きちんと「乾燥させてから消臭剤として使用方法」の二つがあります。
ネット上の情報だとこの辺が混同している事が多いので、しっかりと分けて相性の良い方法を選ぶ事がポイントです。
湿ったコーヒー豆の脱臭効果
コーヒーを淹れてまもない湿った状態のコーヒー豆の出し殻には、たっぷりと水分が含まれており、この水分がアンモニア臭を吸着するのに効果的だと言われています。
湿ったままのコーヒー豆の出し殻は、トイレのようなアンモニア臭がある箇所と相性が良い消臭剤になってくれます。
冷蔵庫の中に密封が弱い状態(タッパーなど)で水を入れて置くと、中の水に他の食品の匂いがうつることがあると思います。水分というのはそれだけでも匂いを吸着する作用があります。
だったら消臭の為に水だけでも良さそうなものですが、もちろんコーヒー豆の出し殻そのものにも匂いを吸着させる効果があるので、より消臭効果が期待できます。
ただし使用直後のコーヒーの出し殻だと、どうしてもコーヒーの香りが強く残っています。
悪臭の元のなるアンモニア臭を吸着してくれますが、消臭だけではなくコーヒーの香りが漂うことになります。
コーヒーの香りは好みだとは思いますが、アンモニア臭が漂うトイレと相性が良いと言いましたが、個室なだけに結構なコーヒーの香りになるので、気になる場合はこの後に紹介する乾燥させた方が良いかも知れません。
そして、もう一つ気を付けたいのが「カビ」です。
湿気の多い梅雨時期だとコーヒーの出し殻に白っぽいカビが生えてきます。目視で確認しずらい押入れなどに使用すると、消臭効果どころかカビ臭くなるかも知れません。
湿った状態のコーヒー豆の出し殻は短期間の消臭剤と意識してください。
いわゆる一般的な消臭剤として活用するというよりは、匂いが気になる箇所を掃除した後の仕上げの匂い対策として使うようなイメージです。
私はゴミ箱の匂いの消臭によく利用しています。水分が漏れないように適当な袋にペーパー事コーヒーの出し殻を入れ、蓋つきのゴミ箱の中に入れて放置しています。
ゴミ袋を設置した上でも悪くはないと思いますが、袋がかぶさると側面の匂いを吸着してくれなさそうなので、あえてゴミ袋の設置前に置いています。
蓋つきのゴミ箱だと匂い漏れの影響もないので相性が良いです。特にプラスチックのゴミ箱は悪臭がつきやすいので、たまに消臭してあげましょう。
電子レンジやオーブンを掃除した後に匂いが残っている場合も、短時間の消臭剤として相性が良いかと思います。
乾燥したコーヒーの出し殻の消臭効果
もう一つの消臭剤をつくる方法は、コーヒー豆の出し殻を完全に乾燥させる方法です。しっかりと乾燥させると消臭効果もまた変化します。
単純に水分が少なくなるのでアンモニア臭を吸着させる効果は落ちるのですが、コーヒーの香りの匂いうつりやカビのリスクが少なくなります。
一般的な消臭剤のように利用したい場合は、コーヒーの出し殻をしっかりと乾燥させてください。
ちなみに私は使用後のコーヒー豆の出し殻を、食品トレーやカップの容器に入れて乾燥させています。日光に当てると乾燥が早くなるのでおすすめです。
フライパンで炒ったり、電子レンジで温める方法もあるのですが、節約という意味では自然乾燥が良いのではないでしょうか。
早く乾燥する為に風通しの良いところに置くのもいいのですが、風が舞ってしまうとコーヒー豆の出し殻が散らかってしまうので気をつけてください。
ある程度乾燥してきたら、箸などで軽く混ぜてあげると全体が乾燥するのも早くなりますよ。
またこのように不要な空の容器に入れておくと、消臭効果が弱まってきたら容器ごと捨てられるので便利です。
見た目を重視する人であれば、しっかりと乾燥させたコーヒー豆の出し殻を、通気性のある布(巾着のような)などに入れ、吊るして使用するのも良いかと思います。
乾燥させたコーヒー豆の出し殻の消臭剤は、香りがそれほど強くないので一般的な消臭剤と同じように利用できます。
流石に全く香りがないわけではないので、冷蔵庫の中に入れる脱臭炭のような使い方はおすすめしませんが、押し入れやキッチン下の収納などと相性が良い消臭剤です。
コーヒー豆の出し殻の消臭効果がどれぐらいとは言えないのですが、私は一ヶ月ぐらいを目安に交換しています。消臭効果が弱まってきたら軽く混ぜてあげると復活しますよ。
コーヒー豆の出し殻は一回分だと少ないかも知れないので、数日分を合わせてもOKです。
ちなみに以前に押入れの奥に入れて置いたのを忘れてしまい、半年ほど放置してしまったことがあるのですが、カビていることもなく変な匂いを発しているわけでもなく、特に問題はありませんでした。
まとめ 不要なコーヒー豆でもOK
ちなみに、あるネットショップでコーヒー豆を購入した時に、おまけで⇒の香り袋が付いてきた事があります。
コーヒーの香りが凄く強かったので、おそらくコーヒーの出し殻ではなく、使用前のコーヒー豆なのだと思います。
説明書きには「下駄箱、食器棚、トイレなどに入れてください」とありました。イヤな匂いを吸着しながらもコーヒーの良い香りが漂ってくれます。
節約という意味では、わざわざこのような専用品を購入するのではなく、使用後のコーヒー豆の出し殻を乾燥させた方が良いかと思いますが、美味しくないコーヒーが余っている場合などは、そのまま消臭剤として再利用しても良いかと思います。
まとめるとコーヒー豆の出し殻の匂いの吸着効果は、使用直後の湿ったコーヒー豆の出し殻の方が優れていますが、残り香が強くてカビやすいので短期的な消臭と相性が良い方法です。
一方でしっかりと乾燥させたコーヒー豆の出し殻は、一般的な消臭剤のような使い方に向いています。時々混ぜたりゆすったりして、空気に触れる向きを変えることで消臭効果も長持ちします。
さらに細かな事をいうと、コーヒー豆は「粗挽き」よりも「細挽き」のほうが表面積が増えて消臭効果も高くなります。この為だけにコーヒー豆を変える必要はないと思いますが、どちらでも良いという場合は意識してみてください。
最後にコーヒー豆の出し殻を利用した消臭剤の注意点を紹介しておくと、こぼさないように気をつける事です。
湿った状態だとカビや漏れといったリスクもあるのですが、乾燥させたものでもこぼれると悲惨な事になります。
キッチン下の収納などに入れると、鍋などにぶつかってこぼれてしまうかも知れないので気をつけてください。浅い容器や倒れてしまう容器は避けた方が良いです。
私が色々と試した中では、豆腐の容器が適度に高さもあって使いやすかったです。
コーヒー豆の出し殻を再利用した消臭剤は、湿った短期間の方法と、乾燥させた長期間の方法を混同しないことがポイントです。
あと乾燥させるときに新聞紙などに広げる方法を紹介している人もいるのですが、滲んでしまう事もあるので気をつけてください。私もやってしまいました。
また小さな子供がいる家庭やペットを飼っている家庭も、誤飲防止の為に避けた方がよいかと思います。
節約も大切ですが、それぞれの家庭環境に合わせて上手く見極めて使い分けてほしいと思います。
ちなみに紅茶の出し殻にも消臭効果があると言われています。それについても別のところで紹介しているので、良ければ参考にしてみてください。
コーヒー豆の出し殻の再利用方法というのは、他にも肥料や虫よけといった使い方もあるのですが、個人的には消臭剤が最も効果が高かったのでおすすめです。
コメント
私は観葉植物の肥料にしていますよー、虫よけにもなるのでおすすめです!
by 匿名
トイレと下駄箱にいれてみました
消臭効果はわからないですが
トイレがほんのりコーヒーの香りになりましたww
by 爽健美ちゃん
デメリットも載せてくださってとても勉強になりました。同効果の説明は多くありますが、経験談の方が実践しようと思う者にとってはベストでした。
ありがとうございます
by れおぽん
数日家を空けるタイミングでゴミ箱にマズくて持て余していたコーヒー豆を入れておいたら悪臭がスッキリしました。ありがとうございます。
by 匿名
私は乾燥させるのは面倒なので、食品トレーなどの上にペーパーごと置いて放置しています。三日ぐらいはそのままでもカビませんよ。
by 匿名