カプセルホテルとは?
カプセルホテルとは、文字通りカプセルのような形状の部屋に宿泊する施設です。二段ベットを並べて仕切りを付けたようなイメージです。
土地の価格が高騰した都心部を中心に、日本独自の簡易宿泊施設として生まれました。
一般的なホテルの部屋には様々な法律があり、最低限の大きさやトイレなどの条件があります。そのような関係もあり、極端に狭い部屋にするわけにはいきません。
一方でカプセルホテルにも様々な条件があり、完全な個室にできないなどの制約があるのですが、鍵付きのロッカーなどを用意することで、利用者の安全性を高めています。
カプセルホテルの特徴は何といっても宿泊費の安さです。一般的な格安のビジネスホテルよりも、さらに節約することができます。
カプセルホテルは上手く使えば素晴らしい選択肢になると思います。そこで今回は上手にカプセルホテルを利用する方法を紹介します。
また節約家にとってカプセルホテルは、単純に宿泊費を節約できるだけではなく様々な学びがあると思います。断捨離好きの方もぜひ一度体験してみてほしいと思います。
上手な使い方
カプセルホテルの上手な使い方というのは、いわゆる目的を中心に組み立てることです。
そのカプセルホテルに宿泊する土地に求める目的次第ということです。
すでに目的を達成した後に宿泊する施設としてカプセルホテルを利用するのが、上手な使い方になります。
ビジネスでも遊びでも構いませんが、目的を達成した後であれば宿泊施設というのはおまけ程度なわけです。
このタイミングでの宿泊施設の質は、それほど重要ではありません。
「ただ寝るだけでいい」
という役割であれば、カプセルホテルは最高の選択肢になります。なぜなら都心部の繁華街に立地しているからです。移動の時間や交通費の節約という意味でも相性がバッチリです。
ビジネスホテルでも格安のところがありますが、大抵は立地が悪いので余計な交通費(タクシー代など)が嵩むものです。カプセルホテルの魅力は何といっても抜群の立地なので、目的を達成した後であれば最高の選択肢となり得ます。
また地元であれば深夜のタクシー代よりも割安になるかも知れません。カプセルホテルに宿泊して、翌朝にバスや電車で帰宅した方が節約になるケースは珍しくありません。
間違った使い方
一方でカプセルホテルの間違った使い方というのは、目的を達成する前に宿泊することです。
翌日に大事な目的が控えている場合、カプセルホテルに宿泊することにはリスクがあります。
それは熟睡できる可能性が低いからです。
新しいカプセルホテルの場合、カプセルの大きさや布団の質も考えられているのですが、流石に自宅のベットや完全個室のホテルのようにはいきません。
さらには他の宿泊者の物音や、いびきに悩まされる可能性もあります。
カプセルホテルは一般的なホテルのような個室ではないので、周囲の音がだだ漏れしてきます。気にせずに眠れる方であればいいのですが、私は耳栓を用意しています。
私は様々なカプセルホテルに宿泊しましたが、正直ぐっすりと眠れたことは一度もありません(安いビジネスホテルでもそうですが)。
大切な用事が翌日に控えている場合は、カプセルホテルはおすすめできません。特に初めてカプセルホテルを利用する方は気をつけてください。
割り切りの凄さ
カプセルホテルというのは、その形状やシステムの割り切りが本当に素晴らしいなと思います。
多くは細いビルの中にあり、各階にカプセルとロッカーとトイレと洗面所が併設されており、大浴場やリラックススペースは別の階に分けられています。
また男性専用と割り切っているところが多いのも特徴です。トイレやお風呂を男女で分ける必要がないのでスペースを大きく節約できます。さらにセキュリティ対策としても余計な費用が発生しません。
最近は女性専用のカプセルホテルや、男性女性と階を分けているケースもありますが、これらの徹底的な割り切りによってスペースを有効活用し、立地が良いのにも関わらず格安の宿泊費を実現しているのがカプセルホテルの凄さです。
これらの割り切り方というのは、一般家庭でも凄く参考になると思います。特に節約家や断捨離好きの方は、ぜひ一度カプセルホテルを体験してみてください。すごく楽しめると思います。
ちなみに私が少し前に宿泊したあるカプセルホテルでは、事前予約&クーポン利用で1300円という激安価格にも関わらず、何と朝食までついてきました。
しかもその朝食のシステムは、周辺にあるいくつかのファーストフードの飲食券でした。
カプセルホテル側と契約しているそれらの店の格安朝食セットを選ぶことができます。追加料金で通常メニューも可能のようでした。なんでも自分のところで用意しない割り切り具合に感動したものです。
もちろんカプセルホテルによっては、自前で朝食を用意しているケースもあります。以前に泊まったルートインホテル系列のカプセルホテルの朝食は、ビュッフェ形式で素晴らしいものでした。
ちなみにもっと極端に割り切ることが出来れば、カプセルホテルよりも宿泊費を節約する方法があります。それについては以前に別の記事で紹介しているのですが、
体力のある若い人でないと厳しいので、身体の調子や年齢に合わせて適切な宿泊方法を選んでほしいと思います。全ての人にカプセルホテルが向いているとは言いませんが、相性が良い人にとっては最適な選択肢になる可能性がありますよ。
まとめ あくまでも目的次第
カプセルホテルの上手な使い方というのは、あるくまでも目的次第です。それこそ日頃の疲れを癒すための旅行で使うものではありません。
昔の私は格安のビジネスホテルを選んでいたのですが、やはり立地が悪いことが多く、かなり歩いたり、余計な交通費が発生したりするケースもありました。
一方でカプセルホテルの多くは繁華街の中心にあるので本当に便利です。目的(仕事、レジャー等)を達成して、あとは寝るだけというケースに限って言えば、かなり有益な選択肢だと感じています。
宿泊費の節約という意味ではマンガ喫茶という選択肢もあるのですが、これも目的によると思います。
繁華街で飲むことだけが目的であれば、それほど汗もかきませんが、仕事で歩き回ったり、コンサートで騒いだりした後であれば、やはりお風呂やシャワーが合った方が便利です。
マンガ喫茶でもシャワーを完備しているところがありますが、大抵は別料金になるので結果的にカプセルホテルの価格と同じぐらいになるものです。
両方を体験している立場から言わせてもらうと、断然カプセルホテルがおすすめです。広々としたお風呂やサウナでくつろげますし、歯ブラシやカミソリもあります。
もちろんマンガが好きな方や飲み放題のジュース等に魅力を感じる方は別ですが、宿泊の質で言えば同じような価格であれば断然カプセルホテルがおすすめです。
しかもカプセルホテルによっては漫画や雑誌が充実していたり、ちょっとした飲み物(コーヒーやお茶)が無料で提供されているところがあるので、マンガ喫茶よりもお得かも知れません。
仕事で宿泊するのであれば経費で落とせると思うので、わざわざカプセルホテルを利用する必要はないかも知れませんが、趣味で頻繁に宿泊する地域がある方は、いくつかのカプセルホテルを試してお気に入りを探すのも良いかと思います。
またカプセルホテルは事前予約なしでも泊まれることが多いので、急な用事にも向いています。よほど大きなイベントでもない限り、カプセルホテルが満室になることは少ないと感じています。
翌日に大切な目的が控えている場合はおすすめできませんが、宿泊費を節約したい方はカプセルホテルも選択肢の一つとして頭に入れておいてください。上手く利用すれば節約につなげられます。
ただし、閉所恐怖症の方、寝相の悪い方、体の大きい方には向いていません。
セキュリティーの面でも万全とは言えないので、貴重品を持ち歩く方にも向いていないかも知れません。
どこのカプセルホテルでも鍵付きロッカーがあるものですが、古いカプセルホテルだと鍵も昔ながらのものなので多少の不安があります(私は問題になったことはありませんが)。
それぞれの状況に合わせて上手くカプセルホテルを利用してください。カプセルホテルの宿泊を一度体験しておくことは、人生にとって有益なことだと思います。
ちなみに最近は外国人観光客にも日本ならではの文化として紹介されています。カプセルホテルに宿泊することが、一つのジャパン体験となっているわけです。
また節約家や断捨離が好きな方には、上手な割り切り方というものが勉強になると思います。「カプセルホテルに宿泊する」という体験そのものを楽しんでみてはいかがでしょうか。
おまけ
ちなみに私は昨年、二度ほどビジネスホテルにも泊まりました。
一度目は事前にネットで格安のホテルをチェックして3800円で泊まれたのですが、タバコの匂いが染み付いた古ぼけた狭い部屋でガッカリしました。ベッドのきしみ音も酷くて寝返りの度に目が覚めてしまいました。
それほど大きな街でなかったので、カプセルホテルがありませんでした。
二度目のビジネスホテルは急な不幸だったので急遽予約しました。週末だったこともあり、多くのビジネスホテルが埋まっており、仕方がなく高級志向のビジネスホテルに宿泊することにしました。
そこの街にもカプセルホテルがあったのですが、通夜だけではなく告別式にも参加するので、翌日の事も考えて通常のホテルを選びました。
ただビジネスホテルにも関わらず8000円もしました。部屋の雰囲気はシックで落ち着いていましたが、広さや構造は3800円のビジネスホテルと大差ありませんでした。
どちらもソファーがあるわけでもなく、デスクと硬い椅子はありましたが、滞在時間の多くをベッドの上で過ごしていました。
豪華な朝食ビュッフェや駅の目の前という立地ではありましたが、私は日ごろから朝食はとらず、そこには車で行ったので、それらの条件はプラスにはなりませんでした。
目的が別にあり、宿泊施設に求めることが「ただ寝るだけ」であれば、カプセルホテルでも十分に役割を果たしてくれるのだと改めて感じることになりました。
あくまでも目的次第ですが、目的に合わせてカプセルホテルを上手に組み合わせることができると大いに節約になると思います。都心部や繁華街に用事がある方は検討してみてください。
おまけ 2
少し前に初めて泊まったカプセルホテルでは、なんと耳栓を無料で配布していました。
ただ耳栓の使い方についての説明書きがなかったので、初めて耳栓を使用する方だと上手くできないと思われます。
耳栓によっても使い方が違うのですが、この画像のような耳栓を使うにはコツがあります。
まず始めに耳栓を手でギュッとすぼめます。
そして右耳に入れる場合は、まず左手で右耳の上を掴んで上に引っ張り上げます。この状態で先をすぼめた耳栓を奥まで入れます。
そこで上に引っ張った左手をはなします。そのままだとすぼめた耳栓が耳の中で膨らんで外に押し出されてしまうので、右手で軽く耳栓を抑えたまま30秒ほど待つ必要があります。
これを知らずにこのような耳栓を使用しても全く効果が期待できません。ただ押し込むだけでは、すぐにポロっと外れてしまいます。
一般的に売られている耳栓には使い方の説明書きがあるものですが、私がカプセルホテルで貰った耳栓には説明がなかったので、初めて耳栓を使用される方は意識してみてください。
コメント
カプセルホテルは確かに立地はいいのだが、他人のいびきがどうしても厳しい。多少のリスクは覚悟しなければならない。
by たなべ
こちらの記事を拝見し、カプセルホテルに泊まってみました。
正直、全く熟睡できませんでした。
カプセルのせいか音の響きが凄く、
いびきよりも周りの人の物音が気になりました。
耳栓は本当に必須だと思います。
by 匿名
女性専用のカプセルホテルがもっと増えてほしいです
by さぁみ
最新のカプセルホテルは綺麗でスペースもゆったりしていて良いのだが、格安のビジネスホテルと価格差がない
結局は安いビジネスホテルの方が良い気がした
by 匿名