着なくなった洋服の活用法
着なくなった洋服の活用法としてフリマアプリや古着屋で売ったり、友達に譲ったりする事があると思いますが、他にも着なくなった洋服の活用法があります。
僅かでもお金になるのであれば、売るのも悪くはないと思うのですが、このサイクルのままだと、いつまで経っても成長がないので、直ぐに着なくなる洋服に悩まされる事になってしまいます。
着なくなった洋服には、大きく分けて二つに分類できます。
一つ目は「着られなくなった洋服」です。
単純に擦れや傷みによって寿命を迎えた洋服です。他にも体型の変化や成長によって物理的に着られなくなる事もあります。
もう一つは「着たくなくなった洋服」です。
これは流行遅れになった洋服だったり、好みが変わって着たくなくなった洋服の事です。
この二つの分類の違いによって、着なくなった洋服の活用法が変わります。
まだ着られる洋服の活用法
着たくなくなった洋服というのは、基本的にはまだまだ着られる洋服です。
このような洋服は状態も悪くないので、古着屋やフリマで売ることが可能です。
と言っても、有名ブランドの洋服でもない限り、大した金額にはなりません。むしろ知り合いにでも譲った方が、「これは〇万円もしたのよ」とアピールできますし、喜ばれることが多いものです。個人的にはこちらの方が満足度が高いように感じます。
他にも部屋着として活用する方法があります。スーツのような張りのある生地の洋服を部屋着にしてしまうとリラックスできませんが、カジュアルな洋服であれば問題ありません。
スエットのように部屋着として作られた洋服は安いものですが、わざわざ購入しなくてもまだまだ着られる洋服で代用できるものです。
定価が3千円ぐらいの洋服を古着屋さんに持ち込むと、状態が良くても数百円にしかならないものなので、1,000円の部屋着を購入するよりもお得な計算になります。
スエットのような部屋着だとコンビニやゴミ出しに行くのにも人目が気になるものですが、それなりの洋服であればわざわざ着替えなくても気軽に行けるものです。
また普段から着る部屋着でなくても、汚れ仕事をする時用に取っておくことも出来ます。私は車のタイヤ交換やちょっとした整備、ワックスがけをする時ように、汚れても構わない洋服を少しだけ残しています。
それなりにお金になる洋服であれば、古着屋さんやフリマで処分するのがおすすめですが、そうではない洋服は二軍の洋服として活用した方がお得になるケースが多いものです。
もし手先が器用な方であれば、着なくなった洋服をリメイクしてみるのも良いかも知れません。これも立派な活用法だと思います。
着られなくなった洋服の活用法
一方で傷んで着られなくなった洋服は、雑巾のようにして無駄なく活用するのがおすすめです。
Tシャツのような薄い生地の洋服であれば、適当な大きさにカットしてお掃除ワイパーにはさむことも可能です。少し湿らせれば手を汚すことなく雑巾がけを行うことができます。
Tシャツの袖のような部分は、油汚れを拭きとるのに最適です。キッチン周りに飛び散った油汚れを拭きとるのでもいいですし、カレーや麻婆豆腐をつくった後の鍋の残りを拭きとるのにもおすすめです。
一枚のキッチンペーパーよりも吸水性が高いですし、力を入れて拭き取ることも出来ます。
他にも靴磨きや車のワックスを拭きとるのにも使えます。靴磨きの本を読むと面白いのですが、靴磨きは専用の布よりも使い古した綿のシャツの切れ端の方が良いと紹介されています。使い古した生地ほど繊維の舞い上がりがなく、綺麗に仕上がるのだそうです。
よく公民館のような施設に古着の回収ボックスがあるものですが、あれは洋服がリサイクルされるのではなく、工場などでダスター(雑巾)として活用されるのがほとんどです。
それも立派な活用法ではありますが、だったら自分でダスターとして活用しても良いわけです。
他に私がおすすめする着られなくなった洋服の活用法は、保温調理のアイテムとして使う方法です。
保温調理については別のところで詳しく紹介しているのですが、簡単に言うと温めた鍋に専用カバーをかぶせて、ゆっくりと冷ます事で弱火で煮込んだような状態にする調理法です。
光熱費が掛からないだけでなく、じっくりと味が染み込んでいくので煮込み料理と相性が良いのですが、この保温調理の為の専用のカバーが売られています。
このカバー替わりに着なくなった洋服を使えます。取っ手の長い片手鍋であれば、むしろ袖のある洋服の方が綺麗にかぶせられます。
ウールやシルクのようにアイロンの高熱に弱い素材の洋服だと相性が良くないかも知れませんが、火を消した直後でもなければ、鍋肌が100℃を超えるような事もないので、大抵の洋服で対応できると思います。
洋服は耐火性のある保温調理専用カバーとは違いますが、少し冷ましてからかぶせる分には十分に役割を果たしてくれます。
寄付は微妙
着たくなくなった洋服を海外の恵まれない人や災害時に寄付するのも立派な活用法ですが、これは微妙です。
災害が発生して間もない頃は役立つことがありますが、時間の経過と共に古着が溢れて問題になることが多いです。
今は新品の洋服でも安く購入できますし、災害時には衣料メーカーが格安で融通することも多いです。新品の下着や肌着を送るのであれば喜んでもらえるかも知れませんが、心身共に疲弊している方々に使い古した洋服は、あまり送るべきではありません。
海外への寄付も同様です。着るものも満足に購入できない環境の方々は、食料の方がずっとありがたいはずです。直接食料を送るのは現実的ではありませんが、それだったら信頼できる機関にお金を寄付した方が、本当に現地の人々に役立つ使い方をしてくれると思います。
以前に「洋服を捨てることで学べること」を紹介したのですが、
安易に人に洋服を譲ったり売ったりしていると、そのサイクルから抜け出すことが出来なくなります。
まだまだ着られる洋服を着なくなった理由に気がつけません。安易に流行にのっただけなのか、セールで安かったからとサイズやカラーを妥協して選んだのか、そもそも必要でもない洋服を購入したのか、それらの過ちと向き合うことにならないので、結局また同じような洋服選びをしてしまいます。
これは洋服に限らず、あらゆる中古品にも当てはまることですが、まだまだ使えるなら使い切ってしまうのが一番です。
使えるのに使わないという事は、必要ないという事なので、何故に必要のない物を購入してしまったのか考えるという意味でも、部屋着として着る事で様々な気づきが得られます。
きちんと試着をしないで適当に買ったのか、洗濯が難しい生地で台無しにしてしまったのか、縫製がイマイチな低品質のものだったのか、あえて着る事で様々な気づきが得られます。
巧みな広告宣伝に騙されたのか、周りの人が持っているからと合わせただけなのか、何かしらの理由が見つかります。
もう着たくなくなったからと安易に譲ってしまうと、それらの理由と向き合う機会が失われてしまい、同じ過ちを繰り返してしまうので気をつけてください。反省の意味も込めて自宅で着ていると、同じ過ちは繰り返さなくなりますよ。
まとめ 洋服は使い切るのが一番
外出着として使えなくなった洋服でも、部屋着やダスターとして使い切ることで得られる学びは多いものです。
生地が綿100%のTシャツや下着でも、生地の織り方や縫製によって寿命は大きく違うものです。数回の洗濯でヨレヨレになってしまう洋服もあれば、何度洗濯をしてもしっかりとしている洋服があるものです。
洋服を最後まで使い切ることで、それらの違いも理解できるようになります。
するとセールで安かったからと、安易に低品質な洋服を選ぶようなことがなくなります。本当に自分の使用環境に合っている洋服を選べるようになるので、結果的に無駄な買い物も減っていきます。
女性であれば流行を全く無視するわけにはいかないと思いますが、逆に「今シーズンだけもてば十分かな」といった視点で選ぶのであれば、必要以上に高価な洋服を購入せずに済むようになるかも知れません。
靴なども分かりやすいのですが、半年毎に靴を買い替えているという人もいますが、靴底がすり減って歩くのに影響が出るほど使い切る人は多くありません。大抵は汚れが目立つようになると買い替えているのではないでしょうか。
どうしても靴は汚れやすいので、日頃のメンテナンスや扱い方によって傷み具合は大きく変わります。
緩めに靴紐を結んだ状態で固定し、強引に足を押し込んで履いていると、靴は直ぐに型崩れしてしまいます。そのような履き方の人は、靴を脱ぐときも手を使わずに靴同士を擦り合わせて強引に足を抜くので、新しい靴でも直ぐに傷だらけになってしまいます。
まだまだ靴底は残っているのに、見た目が劣化して買い替えるという人が凄く多いです。
一方できちんと靴を扱っている人というのは、ワンシーズンで捨てるようなことはありません。靴べらを使って履くので生地に負担が掛かりませんし、脱ぐ時も靴紐を緩めてから手を使って脱いでいます。
革靴なら靴磨き、スニーカーなら水洗いをしたり消しゴムなどで汚れを落としているので、綺麗な状態を保つことができます。
靴底用の補修アイテムもあるので、状態さえ良ければ靴は何年間も履き続けられます。
そのような人ほど靴の寿命を左右する構造や素材などの違いが分かるようになるので、買い替える際にも失敗する事がありません。
ちなみに靴を丁寧に履いてメンテナンスをしながら長期間履いていると、靴紐が擦れてボロボロになったり、切れて交換する事になります。
靴の寿命よりも靴紐の寿命の方が早く訪れるのが本来の流れです。一度も靴紐が切れたことがないという人は、靴本来の寿命を自ら縮めるような履き方をしている事になります。
洋服もきちんとハンガーにかけたり、丁寧に洗濯をしたり、洋服ブラシでホコリや汚れを落としたり、定期的にクリーニングに出すことで、良い状態を保つことが出来るものです。
それでも数年経つと擦れが出てきますが、擦れる箇所と向き合うことで、日頃の姿勢やクセと向き合うことにもなります。
- いつも左肘をついているのだな
- いつも肩掛けカバンのストラップを右肩にかけているのか
- このズボンの裾の内側の擦れはなんだ?あ、自転車か!
といった気づきが得られるようになり、生活習慣を改めるきっかけになったり、洋服選びの基準も変わっていきます。
流行を追い求めるだけの洋服選びではなく、職場環境に適した洋服選びや加齢に伴う肉体の衰えに合わせた洋服選びが出来るようになるので、自然と適さない洋服は選ばなくなるので、着なくなる洋服など出なくなります。
だからこそ、着なくなった洋服の一番の活用法というのは、最後までその洋服を使い切ることです。そこで得られる学びが洋服選びの失敗を避けるスキルになってくれます。
しっかりと自分の基準に当てはめた洋服選びが出来るようになると、基準の範囲内でほどよく流行も取り入れられるようになるので、無駄なく上品にオシャレにうつるものです。
もう着なくなったからと安易に洋服を売ったり譲ってばかりいると、これらの気づきが得られずに成長していかないので、新しい洋服を購入する度に直ぐに着なくなってしまうので、まずは手持ちの洋服を整理して着たくない洋服を部屋着として活用してみてください。
硬い生地で着心地が悪かったり、サイズが合わなくて動きにくいといった事が分かるようになるので、同じ過ちを犯さなくなりますよ。
もちろん子供服のように成長して着られなくなった洋服の場合は別です。物理的に着られなくなった洋服は、さっさと手放してスッキリとさせましょう。