意外と見落としがち?疲労の原因
少し前にテレビで疲労に関する特集が組まれており、興味があったので録画して見たのですが、その中で疲労に関する専門医が様々なアドバイスをしていました。
長年疲労に悩まされている主婦が登場し、主に在宅ワークで子育てとデスクワークに追われる日々をおくっており、本来はリラックスできる空間であるはずの自宅の中で、気持ちが和らがない事が問題という結論になりました。
そもそも疲労の原因は肉体的な要素よりも、精神的な要素が大きいらしく、脳の疲労を回復させることがポイントのようでした。
その為にお風呂に入るタイミングを指導したり、就寝前のパソコンやスマホの禁止したり、タイマーをセットして一時間に一度は立ち上がるような事をさせ、主に自律神経を整えて睡眠の質を向上させて疲労回復を導くといった内容だったのですが、私が最も気になったのは、その在宅ワークの主婦が背もたれのないレトロなオシャレな椅子に座っていた事でした。
専門医の分析が間違っていると言いたいわけではないのですが、もっと単純に長時間のデスクワークに適しているデスクや椅子でない事が明らかだったので、「それが原因だよ!」と思わず心の中で叫んでしまいました。
脳の疲労の問題もあるのかも知れませんが、だからといって肉体的な疲労がないわけでもありません。
専門医が問題視していた自律神経を整える方法も良いとは思いますが、意外とシンプルに肉体に疲労を貯め込む原因と向き合った方が、より近道なのではないでしょうか。
当ブログでは以前にオシャレな雑貨のせいで負担が増えているケースを紹介した事があるのですが、
自分の好きなオシャレな雑貨を置く事で、気分が高揚するメリットがあるとは思いますが、その得られるメリット以上にデメリットを抱えてしまっている事は珍しくありません。
掃除の負担が増えたり、スペースが圧迫されたり、部屋の動線が乱れるなど様々なデメリットもあるので、トータルで考えると大したメリットが得られていない事があるものです。
日常生活と切離れた趣味の物であれば、自分の好みで選んでもそれほど生活に影響はありませんが、中途半端に日常生活にまで取り入れてしまうと余計な手間が増えてしまうものです。
ゆっくりと紅茶を楽しむ事が趣味の人にとっては、オシャレで本格的なティーセットで楽しむ価値があるのかも知れませんが、眠気覚ましのカフェイン摂取やのどを潤す為の紅茶であれば、マグカップとティーバッグの紅茶の方が手軽で負担にならないような事です。
オシャレなものほど洗うのが大変だったり、重ねて収納できなかったり、他の用途に使えなかったりするので、中途半端に取り入れてしまうとデメリットばかりになってしまいます。
在宅ワークの人が自律神経を整える為の工夫を取り入れる事が悪いとは言いませんが、もっと単純に疲労の原因と向き合い、それらを減らす方法を取り入れた方が、ずっと効果的なのではないでしょうか。
疲労を回復させることも大事ですが、疲労を貯め込まない工夫を見落としていると、いつまで経ってもいたちごっこになってしまいます。
デスクワークにとって椅子は大切!
私自身もこのブログを書く時に自宅のパソコンを利用しているのですが、私はパソコンデスクや椅子やパソコンモニターには少しこだわりを持って選んでいます。
節約家という事もあり、それほど高いものではないのですが、自分が求めている機能をはっきりとさせ、その機能が満たされているものを選びました。
初めてパソコンを購入した20年ぐらい前は、ちょうど兄の引っ越しのタイミングとぶつかり、それまで兄が使用していたパソコンデスクと椅子を譲り受ける事になりました。
そのパソコンデスクはこんな感じのタイプで、頭上にプリンターが置けたり、キーボードとデスクの高さが違うもので、今思うとそれなりに使い勝手が良いものでした。
ただ物凄く重たくて移動が大変な事もあり、それから数年後の引っ越し時に手放しました。
それから一人暮らしを始め、適当なテーブルの上にパソコンを設置して床に座って操作していると、凄く疲労を感じるようになってしまいました。
とはいえ、当時の私は若かった事もあり、あまり問題視することなく使い続け、6年ぐらい使用したパソコンを買い替えるタイミングで、コンパクトで便利そうな激安ノートパソコンを購入すると、益々疲労を感じるようになってしまいました。
どうしてもノートパソコンだとモニターの位置が低くなるので、かなり姿勢が悪くなってしまい、キーボートの感覚も狭くなるので身体が全体的に猫背になって縮こまってしまいます。
パソコンの機能として問題があったわけではありません。激安品とはいえ、パソコンの進化のスピードは凄まじいので、初めて購入した17万位のパソコンよりもスムーズに動いてくれ、私が求めている機能は問題なく機能してくれました。
あくまでもノートパソコンの構造や姿勢といった要素に問題があったわけです。
その対策としてパソコン用のデスクと椅子を購入すると、随分と操作が楽になりました。地べたに座りながら操作している時よりも、ずっと背筋を伸ばした良い姿勢をキープしやすくなり、マウスも広々と使えるようになって疲労がグッと減ってくれました。
専用の椅子であれば大抵は高さを調節できますし、肘掛けなどもあるので負担を軽減できます。
デスクワーク時に正しい座り方をすると、背もたれにもたれかかったり、肘掛けを使うわけではないのですが、これらがあるとリラックスするタイミングで助けになってくれます。
とはいえ、ノートパソコンならではの窮屈さは変わらないので、その後の買い替えでデスクトップパソコンに戻すと、さらに疲労が少なくなりました。
兄から譲り受けたパソコンデスクのように、キーボートとモニターの高さが違うわけではないので、モニターそのものに高さが調節できるものを選びました。
またノートパソコンを使用していた時に、モニターの開き具合の僅かな差によって、微妙に色合いが変わって目が疲れる事を実感していたので、少し良質な液晶モニターを選びました。
正面から見ると関係ないかと思われるかも知れませんが、モニターの両端を見ると角度が付くので、液晶の質は軽視するべきではありません。それこそモニターが小さいノートパソコンほど、低品質なモニターが使用されるケースが多いそうです。
私はこれらを改める事で、デスクワークにおける疲労感が随分と軽減してくれました。
疲労を回復させる方法とは違うかも知れませんが、そもそもの疲労を減らす事ができると、自律神経を整えて回復力を増やさなくとも解決できるかも知れません。
もちろん自律神経を整える事が悪いわけではありませんが、回復力を高める事ばかりに囚われていると、栄養ドリンクを飲みながら無理やり頑張るような事になってしまうかも知れません。
疲労回復の専門医とはいえ、普通は問診中に仕事場を覗けるわけではないので、意外と見落としてしまう事があるのではないでしょうか。
まとめ 環境も整えよう!
自分の好みのインテリアに統一したり、気持ち良く仕事ができる職場環境に整える事も大事ですが、それも行き過ぎるとデメリットの方が上回ってしまうかも知れません。
少し前にある美容家が自慢げにお風呂の入り方を紹介していたのですが、彼女は足を洗う専用のマット(細かなブラシ付きマット)や背中を洗う専用のブラシなどを用い、大好きなお風呂場を豪華にしていたのですが、毎日お風呂場の掃除だけで30分以上も掛けているとのことでした。
身体を休める為のお風呂タイムの最後に、その作業があると思うと、私なら心は休まりません。
もちろんその手間をかけてまでも得られるメリットが大きいのであれば、取り入れる価値があるとは思いますが、中途半端にオシャレだからと選んでしまうと、余計な手間ばかり増えてしまいます。
足を洗う専用のマットというのも身体が不自由な人であれば、素晴らしいものだとは思いますが、安易に普通に足を洗える人まで取り入れてしまうと、そのマットを洗う手間が増えてしまったり、それを怠るとブラシが原因で雑菌が繁殖するような事になってしまうかも知れません。
その人は肌に優しい高級そうなボディーソープをしっかりと泡立ててから使用し、全身の皮脂を優しく取り除いた後に、保湿クリームを塗りたくっていたのですが、本当に肌の事を考えるのなら、石鹸の使用を控えてほどよく皮脂を残しておいた方が、肌にとって良いかも知れません。
肌の乾燥を防ぐ為に保湿クリームを塗る事が悪いわけではありませんが、肌が乾燥しない工夫を取り入れた方が、より根本的な解決になり、余計な手間もお金も掛からなくなるかも知れません。
私自身もシャンプーや石鹸を使わない生活を続けていますが、
昔は手放せなかった洗顔後の化粧水もいらなくなりましたし、お風呂場の掃除も石鹸カスが無くなった事で随分と楽になりました。
会社の中のデスクワークの環境を大きく変える事は難しいかも知れませんが、ノートパソコンでもスタンドを用いる事で高くできたり、別の使いやすいキーボートと合わせる事は可能なはずです。
こういった疲労の原因となる環境と向き合う事なく、眼精疲労を回復させる為に目薬をさしたり、肩こりのマッサージを受けても、原因は何も変わらないので根本的な解決につながりません。
疲労の原因と向き合って疲労を減らした上で、それでも回復しきれないのであれば、疲労回復方法を取り入れるのも仕方がありませんが、いきなり回復ばかりに囚われていると、大事な事を見落としてしまうものです。
それこそ冒頭で紹介した在宅ワークの主婦であれば、椅子を変える事など全く難しくありませんし、散らかっているデスク周りを片付けたり、照明を工夫する事だって可能です。
子育てに忙しくない時であれば、そのままでも何とかなっていたのかも知れませんが、自らの環境が変わったのであれば、それに合わせて周囲の環境を整える事も大事なのではないでしょうか。
パソコン用の椅子やデスクといっても価格はピンキリで、良質なものだと何十万円もするので経済的に難しいと考える人もいるかも知れませんが、必ずしも高額なものでないと悪いわけでもありませんし、クッションのような物で対処できる事もあります。
液晶モニターによる眼精疲労もフィルムを貼るだけで軽減するかも知れませんし、パソコン用のメガネと組み合わせるのも良いかも知れません。モニターの高さを調節するのも下に分厚い雑誌でも置けば対処できますし、それこそスタンドを購入したって大した出費ではないはずです。
高さを調節できる椅子といっても私はニトリで5000円ぐらいで購入できましたし、リサイクルショップに行けばもっと格安で手に入ります。その後もその仕事を続けていくのであれば、それぐらいの投資はする価値があるのではないでしょうか。
ただこの時に中途半端にオシャレな要素や好みを優先してしまうと、せっかく求めていたはずの機能が犠牲になったり、余計な手間が増えてしまうかも知れないので、そこはしっかりと分けて考える必要があります。
個人的にはデスクワークの疲労で最も影響するのは椅子の質だと感じているので、まずは椅子だけでも改めてみてほしいと思います。
私がおすすめするパソコン用の椅子というのは、あくまでも相性の問題が大きいので、これといった正解があるわけではありません。家具屋さんなどで実際に座ってから選ぶのがおすすめです。
ネットで探せば人間工学に基づいた凄そうなパソコン用の椅子が見つかりますが、あくまでも相性の問題なので、いきなりこのような物を選ぶのはおすすめしません。
実際に様々な椅子に座ってみると、自分なりにフィットする感覚が分かってくると思うので、自分の体感を信じて選んでみてほしいと思います。
人間工学に基づいていたとしても、骨格や筋肉量や肉付きが全く違う欧米人向けの椅子が日本人に合うとは限りませんし、無駄に豪華な革張りでべたつくような事もあるかも知れません。
私自身はニトリで5000円ぐらいの椅子を選びましたが、値段ありきで選んだわけではなく、色々座った中で最も良いと感じた椅子を選びました。
座面のフィット感だけでなく、肘掛けの高さや背もたれにもたれ掛かった時の反発具合なども相性があるので、デスクワークで疲れが抜けにくくなってきた人ほど、妥協せずに選んでみてください。
もう五年以上座っていますが、現在でも何も不満はありません。ただこの椅子だって全ての人に合うわけではありませんし、
これらのように本当に大切な事が何なのかと考えると、その時々にとってベストな選択肢が見えてくるのではないでしょうか。何事も中途半端に選んでしまうと、後々面倒が増えてしまうものです。
デスクワークによる疲労に悩んでいる人が多い現代だからこそ、しっかりと本質と向き合ってほしいと思います。疲労を回復する方法が悪いとは言いませんが、それよりも先にやるべき事があるはずです。