ノーシャンプー&脱石鹸とは?
「ノーシャンプー脱石鹸」というのは、言葉の通りにシャンプーも石鹸も使用しないことです。基本的に水やお湯だけで身体を洗います。
私は数年前からシャンプーや石鹸を使わない身体の洗い方に興味があったのですが、どうしても体臭のリスクがあると考えてしまい、なかなか踏み出せなかったのですが、ちょうど一年ぐらい前に宇津木龍一さんの「シャンプーをやめると、髪が増える」という本を読み、思い切って完全にシャンプーと石鹸を経ちました。
その本の内容については別のところでも詳しく紹介したのですが、
ちょうど今月に入って「ノーシャンプー&脱石鹸生活」を実践して一年経過したので、実際に私が感じたことを紹介します。検討している人の参考になれば嬉しいです。
まずは、あえてデメリットから紹介します。
ノーシャンプー&脱石鹸のデメリット
シャンプーや石鹸を使用しない事によるデメリットというのは、何といっても精神的なストレスを感じることです。
より詳しく言うと、
「他人から臭いと思われないだろうか?」
といった不安がどうしても付きまといます。長年の習慣を変えるというのは、やはり簡単ではありません。
初めの頃はこれが一番のストレスでした。頻繁に自分の体臭ををチェックしては、どことなく不安な気持ちになってしまいました。
私は男の一人暮らしで職場でも頻繁に人と接する環境ではないのですが、それでも始めの頃は不安が拭えませんでした。営業職や接客業のように人と接する機会が多い人だと、これらのストレスをより強く感じる可能性が高いです。
ちょっとした指摘で断念してしまうかも知れません。
せっかくシャンプーや石鹸の弊害を避けることが出来ても、精神的に強いストレスを感じてしまうと健康に良いわけがありません。
私がこの時期を乗り越えられたのは、それこそ宇津木龍一さんの本や藤田紘一郎さんの本を読みこんでいたからです。やはりお医者さんの意見には説得力があります。
中途半端な知識でシャンプーや石鹸を絶つのはかなり難しいと思うので、心から納得できる段階になるまでは安易に挑戦しない方が良いと感じています。
私は直接体臭を指摘されたわけではないのですが、それでも不安はなかなか拭えませんでした。
この自分の中から沸き起こる精神的なストレスこそが、ノーシャンプー&脱石鹸の一番の難敵だったと感じています。
ノーシャンプー&脱石鹸のメリット
一方でノーシャンプー&脱石鹸の生活を実践したことによるメリットは計り知れません。明らかに髪質が変化しました。これは朝の寝ぐせの付き具合で日々実感しています。
昔の私は薄毛に悩んでいた事もあり、髪質が細く張りもなかったので、ほとんど寝ぐせが付きませんでした。たまに付いても軽く指で撫でるだけで収まってしまう程度でした。
それが現在では簡単には治せなくなりました。毎朝寝ぐせと格闘するのは面倒くさい反面、どこか嬉しいものです。
また頭皮が柔らかくなったのも実感しています。よく薄毛の人の頭皮は硬いと言われているのですが、私の頭皮は厚みが増して柔らかくなりました。
他にも背中のニキビが全くできなくなりました。私は昔から常に背中にいくつかニキビがあったのですが、ノーシャンプーと脱石鹸のおかげで落ち着きました。
背中の肌荒れの原因はシャンプーの残留成分の影響が大きく、髪の長い女性や湯船につからずにシャワーだけで済ませてしまう人ほど、背中の肌が荒れてしまいます。
他にも肌や唇が乾燥してひび割れたり、粉をふくことも無くなりました。流石に空気が乾燥している冬場にシャワーを浴びた直後だと、多少は乾燥してしまうのですが、それでも一時間も経つと落ち着くようになりました。もちろん化粧水や乳液は使用していません。
また白目も綺麗になりました。これは母親から言われて気づいたのですが、昔の私の目はよく充血していたそうです。
「シャンプーをやめると、髪が増える」にも書いてあるのですが、シャンプーや石鹸をすすぐとき目に入ってしまうとダメージを受けるのだそうです。
誰でも明らかに泡が目に入れば沁みて分かるものですが、すすぎの時の僅かな残留成分が目に入っても影響が出てしまうので、意外と多くの人が当てはまっているそうです。
そしてデメリットのところで気にしていた体臭ですが、これはむしろ匂わなくなりました。
私は腋臭体質で脇の匂いのケアをしているのですが、たまに忘れてしまうとかなり匂っていたはずが、そうでもなくなりました。
流石に完全に腋臭体質が解消されたわけではないのですが、明らかに昔よりも薄まりました。また消臭ケアの時間も長持ちするようになりました。
この辺は皮脂腺の状態が改善されたからなのか、石鹸を使わずに適度に皮脂が残って過剰分泌しなくなったからなのか分からないのですが、石鹸で綺麗サッパリに落とす事が必ずしも肌にとって良い事ではないのだと思います。
細かな事だとカミソリ負けもしなくなりましたし、爪もどことなく綺麗になったように感じています。
これらのようにノーシャンプー&脱石鹸は、身体にとっては良いことだらけです。一年以上経って益々これらの効果を実感しています。
さらにそれほど期待していなかったメリットまでたくさんありました。
ノーシャンプー&脱石鹸の意外なメリット
単純にシャンプーや石鹸の使用をやめると、それらの購入費用が抑えられるので、節約という意味でメリットがあるのは当たり前ですが、なんとお風呂掃除が楽になりました。
シャンプーボトルの底や石鹸置きの汚れが無くなるというメリットだけでなく、お風呂場全体の汚れが少なくなったという意味です。
もちろん全く汚れないわけではないのですが、簡単にお風呂場の汚れが落ちるようになったと感じています。
昔はゴシゴシとブラシで擦ったり、たまにカビ取り剤を使用していましたが、現在では食器洗い用のスポンジと洗剤だけで軽くこするだけで綺麗になってしまいます。
おそらくこの理由はシャンプーや石鹸カスが無くなったからです。垢や皮脂汚れだけなら洗剤で簡単に落ちるものですが、石鹸カスは専用洗剤でないと落ちにくいように、お風呂場の汚れの質が変わったのだと思います。
また私は腋臭体質だと言いましたが、肌着やシャツの脇の汚れも明らかに少なくなりました。
腋臭の人であればわかると思うのですが、洗濯機だけでは匂いを落としきれないので、洗濯前に脇の辺りを手で揉み洗いをする必要があります。
これは毎回ではないのですが、洗濯三回に一回ぐらいの頻度で液体の漂白剤を塗り込んで揉み洗いしていたのが、この頻度が延びてきました。
いつも洗濯前に鼻を近づけて匂いをチェックし、気になる時は揉み洗いをしていたのですが、自分でも驚くほど匂いが薄くなってきました。
これもノーシャンプーや脱石鹸のおかげで、皮脂や汗の過剰分泌分が減ったからなのだと思われます。
人間の汗や皮脂には肌を守る作用があるので、それらを綺麗サッパリに落としてしまうと、身体は慌てて分泌させて正常な状態に戻そうとしてしまいます。
正常な状態に戻るのに12時間ぐらい掛かるので、朝と晩にシャワーや石鹸を使用している人だと、常に分泌しているような事になるので、毛穴が皮脂腺が大きくなってしまうと言われています。
ただこれもシャンプーや石鹸を使わなくなると徐々に落ち着いていくので、体臭や皮脂汚れも少なくなっていくので、衣類の汚れやお風呂場の汚れも少なくなってくれたのではないでしょうか。
ワイシャツの襟や袖の黒ずみも明らかに少なくなりましたし、洗濯の手間まで軽減してくれました。お風呂掃除や洗濯が楽になった事は、ノーシャンプー&脱石鹸の意外なメリットでした。
まとめ もう戻れない!
私はシャンプーや石鹸を使う生活には、もう戻れそうにありません。始めの頃は不安な気持ちも強かったのですが、その時期さえ乗り越える事ができれば、メリットだらけになってくれます。
ちなみに私が完全にシャンプーや石鹸を絶ってから、ちょうど一年を過ぎましたが、未だに体臭を指摘されたことはありません。
匂いを指摘するのは誰もが出来ることはありませんが、私の両親に聞いても「何も感じない」と言われますし、恋人にも「子どものような匂いがする」とまで言われました。
生意気盛りの5歳の甥っ子と遊んだ時も、私の身体に何度も抱きついてきました。この甥っ子は思っている事を平気で口に出すので、内心ひやひやしていたのですが問題ありませんでした。
少し前にちょっとした同窓会のようなものがあり、数年前の私を知っている同級生からは「増毛したの?」と疑われましたし、女性陣からは「肌が綺麗!」と褒められました。
結論としては、自分でもびっくりするぐらいメリットだらけの結果になりました。
ただこの私の実体験が、誰にでも当てはまるとは限りません。
体臭は体質や食生活によっても左右されますし、身体の衰えなども関係してきます。私も若い頃はガンガン石鹸やシャンプーで身体を洗っても肌荒れする事はありませんでした。
職場環境によっても相性があると思います。油汚れがつきやすかったり、病院のように清潔さが求められるところだと難しいと思います。
あくまでも相性の問題があるので、誰にでもノーシャンプー&脱石鹸の生活は勧められるものではないので、そこは間違えないでほしいと思います。
個人的にはメリットだらけだったのでお勧めではあるのですが、精神的なストレスの感じ方も人それぞれ違うので、納得できない人は無理にする必要はないと思います。
追記・ノーシャンプー&脱石鹸生活へのアドバイス
ノーシャンプー&脱石鹸の生活に挑戦したい人へ向けて、私になりにアドバイスを紹介します。
まずは「シャンプーや石鹸を使っていない」という事を、誰にも言わない事です。
これを言ってしまうと、「ありえない!」という人に気持ち悪がられたり、わざわざ周囲の人に言いふらされてしまいます。
実際に私も同窓会で褒められた時に言ってしまい、その場に参加していない同級生にまで知れ渡ってしまいました。噂話には尾びれがつくものなので、わざわざ言う必要はありません。
もう一つポイントをあげると、いきなりスパッとは止めない方が良いかも知れません。この辺は意見が分かれるところなのですが、長年の習慣を変えるには精神的に強いストレスが掛かるだけでなく、身体側が適応するのに時間が掛かってしまいます。
私は数年前からノーシャンプー&脱石鹸に興味があっただけに、一年前に完全に絶った数年前から石油ベースの石鹸ではなく、洗浄力があまり強くない純石鹸を使用していました。
外出する予定のない休日の前の日はシャワーだけで済ませる事もありましたし、少しずつ石鹸やシャンプーの使用量を抑えるような事を意識していました。
スパッとノーシャンプー&脱石鹸に挑戦した方が、メリットも早く得られる可能性が高いのですが、体質が変化(正常に戻る)するのにはそれなりの期間が掛かるので、まずは普段使用しているシャンプーや石鹸の使用量を減らしたり、洗浄力があまり強くないタイプに変えるといった方法から実践した方が良いかと思います。
石鹸やシャンプーを使う前にシャワーで素洗いをするだけでも、ある程度の皮脂が落ちてくれるので、普段よりも量を減らす事ができますし、泡立ちの良いタオルなども使用量を抑えて肌に優しくなってくれます。
特に純石鹸は泡立ちが良くないので、普通のタオルで泡立てしまうとむしろ消費量が増えてしまうので、泡立ちの良いタオルと組み合わせた方が節約的にも相性が良いです。
普通の石鹸やシャンプーでも泡立ちが良くなると、擦れによる肌へのダメージが軽減されますし、すすぎの効率も良くなって残留成分も減ります。
他にもシャワーの温度が高いと皮脂が落ち過ぎになってしまうので、寒くならない程度に温度を調節してみてください。これも肌への負担を減らす事につながりますよ。
他に私が意識した事だと、衣類の洗濯にはかなり気を使いました。どうしても体臭を気にするあまりに香りの強い柔軟剤に頼りたくなってしまうですが、衣類に香りが残っていると体臭の変化に気が付きにくいだけに、むしろ遠回りのように感じました。
現在の私は洗浄力の高い粉末洗剤で洗濯をしているのですが、余計な香りがない方が汗や皮脂の分泌量の変化と向き合いやすいので、過度に誤魔化すような事はしない方が良いかと思います。
おそらく柔軟剤の成分も肌に良くありませんし、衣類の汚れ落ちも悪くなってしまうので気をつけてください。
ノーシャンプー&脱石鹸のメリットは、スパッとやめた方が早く得られる可能性が高いですが、デメリットも一気に襲ってきてしまう可能性が高くなるので、少しずつ寄せていくのが良いのではないでしょうか。
宇津木龍一さんの「シャンプーをやめると、髪が増える」でも、なるべくならスパッとやめた方が良いと紹介されているのですが、
精神的なストレスやデメリットの事を考えると、誰もが簡単に割り切れるとは限らないので、少しずつ寄せていくのも良いのではないでしょうか。
食生活の改善(油物を控えるなど)も含めて、無理なく取り入れられそうな事から始めてみてください。連休中だけ試してみたり、普段の石鹸やシャンプーの使用量を少し抑えるのであれば、上手くデメリットも回避できるかと思います。
「シャワーだけで済ませるなんてありえない!」
という人は、そもそもこの記事を読む事などないと思いますが、少しでも興味がある人は、無理のない範囲で少しずつでも寄せていってみてください。ある程度慣れてきたらスパッとやめられるかも知れませんよ。
コメント
私もシャンプーと石鹸を止めて数年経ちますが、何もデメリットなど感じていません。衣類の汚れも少なくなったので洗剤を使わずに洗濯マグちゃんを利用しています。肌荒れは洗濯洗剤や柔軟剤の影響もあるので、それらも含めて改善していくのが良いと思いますよ。
by 匿名