靴と健康と魅力の関係性
当ブログでは主に節約の情報について紹介しているのですが、何度も靴のフィット感や姿勢や歩き方の重要性についても紹介してきました。
高価な靴だから良いというわけではなく、日頃からきちんと靴を履く事や靴紐を結ぶ事や靴のメンテナンスなど、靴をしっかりとフィットさせるコツを紹介してきたのですが、これはフィットした歩きやすく靴を履くと健康や身体的な魅力に関係するからでもあります。
節約といった視点だけで靴選びをするのであれば、靴の量販店やホームセンターなどで売られている安い靴を選ぶ事が有効なのかも知れませんが、その程度の認識だけだと思わぬ弊害を招いてしまうかも知れません。
靴磨きといったメンテナンスをしない人ほど靴が傷む原因を理解できないので、靴べらも使わずに強引に押し込んで履き口を広げてしまったり、脱ぐ時に靴同士を擦り合わせて傷だらけになり、ヨレヨレに型崩れしてしまいます。
これは単純に靴の見た目の印象が悪くなるだけでなく、まともに歩く事が出来なくなり、姿勢や歩き方といった要素まで印象を悪くしてしまいます。
特に日本人のように靴を脱ぐ文化圏ほど、履きやすさや脱ぎやすさを優先して大きなサイズの靴を選んでしまうのですが、それだけに歩き方が崩れて姿勢や健康を害してしまっている傾向があります。
日本人の7割以上が偏平足の傾向があり、普通に歩いていても衝撃を上手く吸収できずに疲れやすい身体になってしまっています。
この最も大きな原因が、靴のフィット感がイマイチだと言われています。
長靴やサンダルを履いている時をイメージすると分かりやすいのですが、フィットしていない靴だと軽く小走りすることすら難しいはずです。
普通のスニーカーを履くにしてもしっかりと靴紐を結ばないと全速力で走るのに不安があるように、靴がフィットしていないと様々な悪影響が出てしまいます。
そしてこの靴のフィット感というのは、普通に歩く時にもで悪影響が出てしまいます。これを自覚していない人が多いからこそ、足の裏のアーチがなくなる偏平足になる人が多く、普通に歩いているだけでにも地面から衝撃を吸収できなくなり、ちょっと歩くだけでも身体に不調をきたしてしまいます。
たかが靴がフィットしていないだけで、見た目の印象が悪くなるだけでなく、全身の姿勢が崩れてしまい、健康面でもリスクを背負う事になってしまいます。
常に崩れた姿勢でいると内蔵の機能も低下します。猫背のような前傾姿勢になると一度の呼吸で取り入れられる酸素の量も低下します。疲労回復の効率が落ちてしまうので、身体的な魅力まで失われてしまいます。
「どうせ靴なんて直ぐに汚れるから安物で十分」
といった安直な考え方でいると、想像以上のデメリットを受けているかも知れません。逆にオシャレな視点だけで靴選びをしている人も同様です。見た目の印象を良くする為に選んだはずのオシャレな靴のせいで、全身の姿勢が崩れて印象を悪くしているかも知れません。
靴と健康の関係というのは切っても切れない関係なのですが、日本ではまだまだこの分野の事が一般的になっておらず、適当に大きめの靴を選んでしまう人ばかりです。
靴は身体の土台
私(男)は雑誌の読み放題を契約している事もあり、しばしば女性向けの雑誌を読む事があるのですが、少し前に女性向けのファッション誌で「足の特集」が組まれていました。足の専門家がオシャレなヒールのある靴を履いた時の歩き方や普段の足のメンテナンスなどを紹介していたのですが、最後に
「なるべくならヒールの高い靴は履かないようにしましょう」
とまとめていました。その理由がフィットさせるのがとんでもなく難しいからなんだそうです。
そもそも左右の足のサイズは違っているのが当たり前なので、オーダーメードの靴でもない限り、完璧にフィットする事はありません。
だからこそ靴紐で微調整する事が大事なのですが、女性向けのパンプスには靴紐がなく、それでいながら踵が高く上がっているので、そもそもフィットする事は稀なんだそうです。
きちんとフィット感を確かめながら靴を選んだとしても、大抵は左右のどちらかの靴が大きくなってしまうので、靴の中で前に滑ってしまい、足の指が押し付けられてしまうので、酷いケースだと外反母趾になってしまいます。
この痛みを避ける為に歩き方まで変わってしまい、特定の足の筋肉ばかりを使ってX脚やO脚になってしまいます。
だるま落としやジェンガなどをイメージしてほしいのですが、土台に近い下の方が歪むほど、そのバランスを取る為に上側が大きく歪んでしまいます。
姿勢が悪いからと無理やり胸を張っても腰や背中が痛くなってしまうのは、土台からズレているからです。筋力を使って無理やり姿勢を正しても長続きしません。
やはり一番大事なのは、土台である足元を見直す事です。
どうせ汚れるからと適当な靴を履いたり、脱ぎ履きしやすいように大きめの靴を選んだり、靴紐を緩めて固定していたり、オシャレの為だけにフィットしない靴を選んでしまうと、その影響は全身の健康や外見的な魅力を下げる事につながるので、気をつけてほしいと思います。
節約の為に極端に靴代をケチってしまうと、結果的に健康を害して高くつく事になってしまうかも知れません。
良い靴を選ぶ方法
足にフィットした良い靴を選ぶ最も理想的な方法は、シューフィッターと呼ばれる専門家に選んでもらう事です。
足を様々な角度から計測し、それまでの靴のすり減り方や靴の使用環境などを参考にしながら、靴の中敷きといったところまで微調整しながらフィットした靴を選んでくれます。
ただこれはそれなりに費用が掛かりますし、全国どこでも選べるものではないので、自分なりに良い靴を選ぶ方法を紹介します。
私がお勧めする方法というのは、まずは手持ちの靴としっかりと向き合う事です。
きちんと踵に合わせてから靴紐を結んだり、靴のメンテナンスをするような事です。靴底のすり減り具合が左右で違っていたり、特定の箇所だけ大きく擦り減っている事もあります。
この気づきが凄く大切で、自分なりに手持ちの靴の中からでも相性の良いタイプが分かったり、逆にフィットしない靴の特徴を理解できるようになるので、その後の靴選びをする際の選択基準が変わっていきます。
中敷きの厚みや靴下の厚みによっても随分とフィット感が変わるので、それらの違いと向き合う事でフィット感が良くなる事もあります。
100円ショップでも様々な厚みの中敷きが売られているので、いくつかそれらを購入して試してみるのも良いかと思います。
スニーカーだけでなく革靴だって丸洗いする事ができますし、そのようなメンテナンスをする事で靴を脱ぐ時のクセ(靴同士を擦り合わせる)などを知り、日頃の靴の扱い方も改善されていきます。
靴の汚れや傷み具合は履き方や脱ぎ方によって随分と差があるので、ここに気がつくと靴の寿命も延びて節約に役立ってくれます。
靴の重さや素材によっても相性がありますし、メンテナンスのしやすい色や素材といった要素にも気がつくようになります。
誰にでも歩きやすい靴とそうでない靴があると思いますが、その違いを理解する事で改善する方法が見えてくるようになります。これが良い靴を自分で見極める上で大切なポイントになります。
他にも結びやすい靴紐といった基準も分かるようになるかも知れません。余っている靴紐の長さなのか、材質なのか、太さなのか、様々な要因によって靴紐を結びやすさも変わっていきます。
手持ちの靴でも、これらのような微調整によって抜群にフィット感が良くなるケースもあるので、いきなり新しい靴を購入する前にしっかりと手持ちの靴の違いと向き合ってみてください。
ただし靴底がかなり擦り減っている靴は避けた方が良いです。傾いた状態のままでは正しい歩き方など出来ないので気をつけてください。
節約という意味では靴底を補正するグッズも売られているので、それらで対策出来なくもないのですが、上手くやらないとそのせいでバランスが崩れる事もあるので慎重に行う必要があります。
靴のフィット感と健康の関係というのは無視できない要素なので、しっかりと向き合ってほしいと思います。スポーツジムなどで運動するのも良いとは思いますが、毎日の歩く動作や姿勢を改善しない事には、根本的な解決にはならないものですよ。
まとめ 自分で判断できるようになろう!
ホームセンターで売られている安い靴でも相性が良ければフィットしますし、ハイブランドの良質な革を用いた靴でも合わないものは合いません。
スニーカーのメーカーだとニューバランスが足に優しい事で有名なのですが、欧米人の足の形に合わせて作られたものが、全ての日本人の足にフィットするとは限りませんし、逆に日本人でも日本のメーカーと相性が悪い人もいます。
足の形や足の筋肉の使い方は人それぞれ違うので、誰にでもフィットする靴などありません。
数年前に作業着を中心に販売しているワークマンの「滑らない靴」が、子育て世代の主婦の人気になった事があるのですが、これこそがそれぞれの人に相性の良い靴の良い例ではないでしょうか。
子供や荷物を抱えながら歩く主婦にとって、何よりも大事な機能は転ばない事です。靴紐を結ばなくてもフィットしやすくて滑らない靴というのは、最適な選択肢だったのだと思います。
介護を受けている人向けの靴も分かりやすいのですが、歩くのが困難になっている人ほど靴のフィット感が大事なので、マジックテープやチャックなどで簡単に固定できるようになっています。
人間の身体を支える靴のフィット感というのは、想像以上に健康にとって大事な要素なので、しっかりと向き合ってほしいと思います。
単純に高価な靴だから良いという事ではなく、しっかりと向き合って自分なりにフィットした靴を判断できるようになりましょう!
日常的にサンダルを履いていたり、ブカブカの靴を履いていると、いざという時の反応も遅れてしまいます。歩道を歩いている時に車や自転車が突っ込んでくる可能性もあるので、危険回避能力といった事にも関係してきます。
近所のゴミ捨て場に行くぐらいであればサンダルでも良いとは思いますが、普段からそのようなフィットしていない靴を履いていると、健康面や見た目の印象が悪くなるだけでなく、様々なリスクを抱えてしまうので気をつけましょう。
オシャレの為に選んだ靴も同様です。オシャレ優先でフィットしていない靴を履いていると、全身の姿勢や歩き方が崩れてしまい、トータルで見ると魅力を下げているかも知れません。
スニーカーが大好きな人だと、人気のスニーカーがなかなか手に入らないからと、全くサイズが合わないようなものでも購入してしまう事があるのですが、オシャレの為には良くても健康の為には大きなリスクを抱える事になってしまいます。
少しでもスタイルを良くみせようとヒールの高い靴を履いていても、姿勢が崩れてしまっては元も子もないはずです。むしろヒールの高さを下げた方が自然と良い姿勢になってスタイルも良く見えるかも知れません。
たかが靴のフィット感といったものでも、見た目の印象を大きく変え、健康にも大きな影響があり、姿勢の崩れは疲労回復の効率も悪くしてしてしまうので、節約家のみなさんほど、しっかりと靴と向き合う事で余計なお金が掛からなくなるものですよ。
決して安い靴が悪いというわけでもありません。1000円の靴でもフィットする事がありますし、手持ちの靴でも中敷きを替えるだけでフィットする事もありますし、しっかりと靴紐を結ぶだけでフィットする事もあります。
もちろん良くできた靴ほど価格も高くなる傾向があるのですが、高価になった理由がデザインだったり、ブランド名だったりもするので、必ずしも高価な靴だからといって良質なものだとも限りません。
こればっかりは自分で向き合って相性を確かめるしかないので、日頃から靴に意識を向けるようにしてみてください。まずは手持ちの靴と向き合って、自分なりにフィットしている靴の基準を構築しましょう。
姿勢よく颯爽と歩いている人の靴を観察してみるのも良いと思います。大抵は綺麗にメンテナンスされた靴を履いているものですよ。
逆に歩き方が崩れている人が履いている靴ほど、靴紐を緩めて固定してボロボロになっているものです。
「足元を見る」という諺がありますが、あれは懐具合を探る目安になるだけではなく、様々な情報を含んでいるものです。
プロの料理人が料理を見ると、単純に見た目の盛り付けだけでなく様々な事が推測できるように、靴の状態を見るだけでもその人の考え方や生活習慣が見えてくるものです。
フィットした靴を選んで颯爽と歩けるようになると、これといって特別な運動をしなくても全身の筋肉をバランスよく使えるようになり、自然とスタイルが良くなっていきます。内蔵も正しい位置に戻って機能が上がり、呼吸の質も上がって疲れにくくなるので、生物としての魅力(生命力)も上がっていきます。
認知症になる人ほど歩くスピードが遅い傾向があると言われているのですが、もしかしたら適当な靴選びが招いた結果なのかも知れません。
抜群にフィットした靴を選ぶのは簡単ではありませんが、少なくても走る事も出来ないようなブカブカな靴を履くような事は避けてください。緊急回避といったものが遅れるだけでなく、徐々に身体をむしばんで健康や魅力を下げる要因になってしまいます。
女性だとオシャレも大事だとは思いますが、適当な靴選びのせいで自分の魅力を下げてしまう事もあるので、上手くバランスを取って選ぶようにしてみてください。
フィットしている靴の中から自分の生活スタイルに合う靴や、オシャレなデザインの靴を選ぶのであれば良いのですが、デザインありきで選んでしまうとデメリットばかりになってしまう可能性が高まります。
節約家であれば、自分の足にフィットした靴の中から、価格の安いものを選んだり、最安値で購入するのは上手な節約ですが、価格ありきで安い靴を選んでしまうと、結果的に健康を害して高くついてしまうかも知れないので、気をつけてほしいと思います。
靴選びの参考にファッション誌や専門家の意見を参考するのは構いませんが、フィット感だけは自分でしか判断できない事なので、日頃からしっかりと手持ちの靴と向き合いながら判断基準を磨いておきましょう。靴の掃除をするだけでも様々な気づきがあるものですよ。