音質向上の効果
当サイトでは過去に「良質なヘッドホン」について紹介したことがあるのですが、
節約サイトで高額なヘッドホンをすすめるのもおかしな話かもしれませんが、良質なヘッドホンを手に入れると、所有しているすべての音源の質を向上させることになります。
料理でたとえると、最高の醤油ですべての和食のレベルを上げるようなことです。逆に調味料を節約して質を落としてしまうと、あらゆる料理のレベルが下がってしまいます。
節約という観点からみると、調味料に投資するのはコストパフォーマンスが優れています。
調味料の使用量の一回当たりに換算すれば、おそらく一円ぐらいの違いです。高級食材を購入するよりもずっと節約になるわけです。
良質なヘッドホンも同じようなことです。
次から次へと新しい音源を購入するのではなく、すでに所有している音源の質を上げることになるので、コストパフォーマンスが優れていると考えても良いのではないでしょうか。
今回はヘッドホンや調味料の質と同じような視点で、ソニーが開発した音質を向上させる機能「dseehx」について紹介します。音楽好きにとっては、ある意味でかなりの節約になると思います。
dseehxとは?
「dseehx」とは音質を向上させる機能(アップスケーリング)です。詳しくはソニーのホームページなどで解説されていますが、あえて専門的な用語を使わないで説明すると、
いわゆる一般的なCDの音質を、高音質なハイレゾのようにする機能です。
良質なヘッドホンですべての音楽の質が向上したように、「dseehx」もあらゆる音楽の質を向上させてくれます。
私は家電量販店にあったソニーのウォークマンで体験して感動してしまいました。
いわゆるウォークマンやiPodは、CDの音楽データーをそのまま保存しているのではなく、データー量を小さく圧縮(MP3等)して保存しています。
もちろん極端に音質が下がるわけではありませんが、細かな音がカットされているようなことです。
音質を数字でたとえてみます。生演奏を100とすると、
CDの音質は80です。
そしてCDを圧縮したMP3は70です。
圧縮するにもレベルがあり、よりデーター量を少なくすると60、50となることもあります。
一方でハイレゾはCDよりも格段に多くのデーター量があり、生演奏に近い90を再現できるようなことです。
あくまでも数字は私のイメージですが、ソニーのウォークマンに搭載されている「dseehx」という機能は、CDやMP3の音質を88ぐらいまで引き上げてくれるようなイメージです。
ハイレゾ音源との違い
ハイレゾ音源が素晴らしいのは間違いないのですが、すべての楽曲がハイレゾ化されているわけではありません。
しかも、ハイレゾ音源の価格は一般的な音源よりも高めです。
すでに所有しているCDやMP3の音楽を完全にハイレゾ化できるわけではありませんが、ハイレゾに近づけることができる機能がソニーのウォークマンに搭載されている「dseehx」ということです。
良質な調味料やヘッドホンのように、すでに所有しているあらゆる音楽の質を向上させてくれるのが、「dseehx」の最大の魅力です。ハイレゾ音源を買い足す必要がないので、音楽好きの節約家にとってコストパフォーマンスが優れていると思います。
まとめ コスパ抜群
私は音楽の質というのはスピーカーやヘッドホンで決まるものだと決めつけていたので、ネットで購入した安いMP3プレイヤーを長年使用していました。
パソコンにヘッドホンを装着した場合と、その安いMP3プレイヤーでは音質に大差がなく、特に不満はありませんでした。
ですが、ある時に家電量販店で時間を持て余してしまい、ハイレゾ音源が聞けるヘッドホンを視聴してみると、あまりにも高音質で驚かされました。
それからハイレゾについて少し調べてみたのですが、最も安くハイレゾ環境を手に入れるにしても、専用のプレイヤー、専用のヘッドホン、そしてハイレゾの音源を手に入れなくてはならず、かなり多くの出費を覚悟しなければなりませんでした。
しかもすべての音源がハイレゾ化されているわけではありません。それにすでに所有している音源を再び購入するのも、やはりもったいないなと感じたわけです。
そこで浮き上がってきたのが、ソニーの「dseehx」という機能でした。
本格的なソニーのオーディオ機器はもちろん、多くのウォークマンにも搭載されていることを知り、家電屋量販店で実際に視聴してみると素晴らしい音質で驚きました。
と言っても私が所有している音源ではないので、安いMP3プレイヤーの音質と聞き比べられたわけではありません。
少し不安もありましたが、ネットで最安値を調べて購入し、ワクワクしながらいつも聴いている音楽を取り込んで聴いてみると・・・
「あれ!?」
「あんまり変わらないじゃん・・・」
という残念な結果になりました。
そんなはずはないと説明書を読んでみると、初期設定では「dseehx」がオンにはなっていないことがわかり、さっそくオンにしてみると・・・
!!!
全然違う!
明らかに違う!
なんだこの奥行きは!
と感動してしまいました。
「dseehx」をオンにした途端、見事に音質が変化しました。空間の幅が大きく広がり、今まで気がつかなかった細かな音や、息づかいまで聞こえてきて驚きました。
イコライザーで細かい設定をすることで、より好みの音質に近づけることもできたのですが、
ウォークマンは「ClearAudio+」にチェックするだけで「dseehx」を含めて最適な音質に調節する機能があり、さらに高音質になって驚かされました。
ちなみに私が購入したソニーのウォークマンはAシリーズというものです。実はハイレゾ音源にも対応しており、あらかじめ四曲ほどのハイレゾ音源が入っていました。
私は以前に紹介したハイレゾに対応していないヘッドホンで聴いているので、「dseehx」によって高音質化されたCDやMP3の音質と、ハイレゾ音源の差はそれほど感じませんでした。
おそらくハイレゾ専用のヘッドホンであれば、より素晴らしい音質だとは思いますが、すべての音源を買い替えるには相当な金額が必要なので、取りあえず私は満足しています。
ちなみにハイレゾ対応していないソニーのウォークマンでSシリーズがあるのですが、そちらは「dseehx」ではなく「dsee」となっています。
「hx」による違いがどれぐらいなのかわからないのですが、おそらくそれなりに高音質化されるものと思われます。
私は家電量販店で視聴したのがA30シリーズであり、将来的にハイレゾに移行できる可能性も考えて少し割高なA30シリーズを選びましたが、Sシリーズでも同様の高音質化が期待できると思います。お金に余裕がある方はさらに上級モデルもあります。
ちなみにA30シリーズにはハイレゾ対応しているイヤホンが付属しているモデルと、そうではないモデルがあるので購入を検討されている方は、よく吟味して選んでください。価格差も結構大きいです。
「dseehx」による高音質化は本当にすごいです。今年一番の感動でした。
お金に余裕のある方は全てハイレゾに対応させればいいとは思うのですが、「dseehx」は新たにハイレゾ音源を購入しなくてもいいので、良質なヘッドホンのように節約とも相性がバッチリです。
ですが、全てのソニーのオーディオに「dseehx」が搭載されているわけではありません。価格が安いウォークマンには残念ながら「dseehx」は搭載されていません。
節約で貯めたお金の使い道は自由ですが、音楽が好きな方には自信を持っておすすめしたいと思います。
あなたが現在所有している珠玉の音楽を、より輝かせてくれると思います。新しい音楽を次から次へと購入するより、ずっと節約になると思いますよ。
コメント
ハイレゾ入門としては他にもいいポータブルプレイヤーがあるけど、ウォークマンのアップスケーリング機能は確かに優秀。ハイレゾ化されていないCDを聴くときにはいいよね
by 匿名