節水コマによる水道代の節約
水道の蛇口の中に節水コマを取り付けると、約50%もの水道使用量を節約できると言われています。
節水コマは水道局によっては無料で貰えるということもあり、お手軽な節水アイテムとして有名です。
一方で節水コマには水道代の節約の効果はないという意見もあります。
どちらの意見が間違っているということではなく、節水コマには使用状況によって節水効果が違います。要は相性があります。
そこで今回は節水コマが有効に働くケースと、そうではないケースの違いについて紹介します。また他の便利な節水グッズについても紹介します。
節水コマの仕組み
節水コマによって水道が節約できる仕組みは、蛇口をひねったときのパイプの中の水の通り道を狭めて、水量を少なくしてくれるからです。
使用状況によっては50%もの水量が節約できると言われているのですが、これは要するにちょろちょろと水を出しているに過ぎません。
節水コマとの相性
節水コマによる水の節約効果は、要するに蛇口のひねり具合で何とでもなってしまうということでもあります。
常に蛇口を全開にして使っているような人であれば、一定の節水効果が期待できるのですが、普段から必要以上に蛇口をひねっていない人であれば、ほとんど節水効果はありません。
節水コマと相性がいい場合というのは、節約の意識が低い家庭や不特定多数の人が使用する蛇口です。
昔ながらのひねる蛇口だと全開になるまで回すには、それなりの手間が掛かるので多くの人が満足できる水量のレベルで止める事ができるのですが、現在主流のレバー式の蛇口だと簡単に全開に出来てしまうだけに、何となく全開にしてしまっている人が増えています。
おそらく水道代を気にして節水コマについて調べている人というのは、既に蛇口を全開にするような事をしていないので、節水コマを取り付けたからといって、ほとんど節水効果は得られません。
ただ家族に言っても改善してくれないとか、不特定多数の人が使う蛇口であれば、一定の節水効果が得られるという事です。
貯水塔を屋上に設置しているマンションだと、上の階ほど水道の水圧が弱くなる傾向があり、逆に下の階は水道の水圧は強くなる傾向があるのですが、水圧が弱い家庭で節水コマを取り付けてしまうと、使い勝手が悪くなってしまう事もあります。
これらのように育ってきた環境によっても水道の使い方、蛇口のひねり具合の意識に違いがあるので、水圧が強い住宅に引っ越したからといって、蛇口を全開にする癖がなかなか治らない事があります。
また指摘するのが難しい場合も有効です。お店のお客さんなどが使用する蛇口の場合も、節水コマは相性が良くなります。
人は自分のものでないと大胆に使う傾向があります。
家ではしっかりとトイレの水の大小を使い分けている人でも、外出先では「大」で流す人が多いそうです。
トイレットペーパーの使用量も家庭より外出先の方が長くなる傾向があります。
しばしばお手洗いの水道の勢いが弱過ぎて物足りないお店がありますが、もしかしたら水道代の負担が大きくて節水コマを取り付けているのかも知れません。
これらのように自分で水量をコントロールできないケースに限っていえば、節水コマの効果が期待できるので、これが一つの目安になるかと思います。
節水コマの取り付け時・・・
そして節水コマを取り付ける時に気がつくことになるのですが、水道を一時的に止める必要があるので水道の元栓を閉じることになります。
そうです!水道の元栓を少し閉じるだけで節水コマと同じような節水の効果があるということです。
ただし元栓の位置にもよるのですが、家中の水道の勢いが弱くなる場合もあるので、お風呂や洗濯機の水量まで弱まってしまうと不便に感じてしまいます。
キッチンや洗面所の元栓だけを調節できる家庭であれば、基本的に節水コマは必要ありません。
節水アダプター
節水コマによる節水効果は相性の問題があるので、全ての家庭に効果的だとは言えないのですが、節水コマと似たような物でおすすめの節水できるグッズがあります。それは蛇口の先端に取り付ける「節水アダプター」と呼ばれるものです。
節水コマだと水の勢いが弱くなってしまいますが、「節水アダプター」だと水の勢いをそれほど減らすことなく節水が可能になります。
詳しいメカニズムについては販売ページで解説されているので、そちらで確認してほしいのですが、簡単に説明すると水に空気を混ぜる構造になっています。
どこかしらで「白っぽい水」が出てくる蛇口に出くわしたことがないでしょうか?
手を洗った時に気泡がたくさんつく水です。あれは水に空気を含ませて勢いはそのままに節水をしています。
比較的新しい洗面所だと、初めからこのような機能がある蛇口がついているかも知れません。節水アダプターは後付で同じように空気を含んだ白っぽい水に変えることができます。
節水コマが悪いわけではありませんが、こちらの方が無理なく節水効果が期待できます。
水に空気が含まれているので、コップに水を貯めると少し時間が掛かるのですが、手に触れた時に感じる水の勢いはそれほど変わりません。なので手を洗う時や洗い物などで水圧が減って物足りなく感じることがなくなります。
ちなみに節水タイプのシャワーヘッドなども同様のメカニズムになっています。水の勢いをそれほど弱めることなく、水量を減らすことができるので物足りなさを感じません。
ただし、これらのような節水グッズや節水コマというのは、そもそも節約意識の高い人にはそれほど効果がありません。
一人暮らしで自分だけでコントロールできるのであれば、わざわざ頼る必要はないのですが、家族が多い家庭やお客さんが多い環境では、かなりの節水効果が期待できるので検討する価値があると思います。
まとめ 水道の使用状況を見極めよう
節水コマや節水グッズというのは、不特定多数の人が使用するお店などに向いています。たとえ僅かな節水効果でも回数が積み重なることで大きな節約になります。
トイレ休憩でたくさんの人が訪れやすいドライブインなどは、水道代が何十万円にもなるので節水タイプの蛇口を採用されている事が多いです。
節水タイプのシャワーヘッドも銭湯や美容室のような使用頻度の高いところほど相性が良いので、それなりの価格がするものでも数ヶ月で元を取ることができます。
一方で元々節約をする意識が高い家庭だと、そもそも無駄な水道の使い方をしていないので、節水コマやグッズで目に見えるほどの節約効果は期待出来ません。
ここを間違えないことがポイントです!
あくまでも節水コマは水道を無駄にしていた人に節約効果のあるアイテムということです。既に節約意識の高い人には微々たる効果しかありません。
世の中には顔を洗う時や歯を磨く時に水道を出しっぱなしにしないと気が済まないという人もいますし、旦那さんに何度注意しても改善してくれないような場合は、節水コマや節水アダプターを検討する価値があると思います。
ちなみに一人暮らしの場合だと、そもそも水道の基本使用料にも達していない可能性もあるので、節水グッズを取り入れても全く元が取れない可能性もあります。
地球環境の為にも水の無駄遣いは避けたいものですが、水道代の節約という意味では効果がないケースもあるので気をつけてください。私自身もこれに当てはまるので採用していません(節水シャワーは光熱費を節約できるので取り入れていますが)。
節水コマによる節水効果は使用状況によって違うので何とも言えませんが、元栓の調節や節水アダプターなども含めて、相性の良い節水方法を選んでみてください。
ちなみに節水コマは100円ショップなどにも売られています。水道局で無料でもらえるからと、わざわざ時間や交通費をかけてしまうと節約にならないので気をつけてください。
ちなみに100円ショップには、水道の蛇口に取り付けてシャワーにするものも売られています。
これは空気を含ませて勢いを増すような機能はないのですが、シャワーにすると食器洗いのすすぎなどが短時間で済むようになるので、結果的に節水効果があるかも知れません。
私自身は浄水機を使用しているのですが、それにもシャワーする機能が付属しており、意外と便利だなと感じています。
新しい住宅の蛇口であれば大抵はシャワーにする機能があると思いますが、昔ながらの蛇口の家庭であれば検討する価値があると思います。食器洗いの効率が上がって結果的に節水になるはずです。
コメント
白っぽい水ってそういうことなんだね勉強になった
by 匿名