純セレブスピーカーの骨伝導?
既に純セレブスピーカーを持っている方は実感していると思うのですが、純セレブスピーカーは箱が震えているのが伝わってくるものです。
純セレブスピーカーの音には、アコースティックギターのようなお腹で鳴っている気持ちよさがあるのですが、少し前の動画で気になることを言っていました。
それが骨伝導でも伝わるということです。
骨伝導について調べて見ると、空気の振動を鼓膜が感知する一般的な聞こえ方とは違い、骨の振動を経由して音を認識するようでした。
鼓膜が衰えてしまったり障害がある方でも、骨伝導によって音を認識することが出来るようでした。
この動画でも純セレブスピーカーをテーブルに置いて聴いた場合と、直接手で持って聴いてみた場合では、かなり違いを感じられているようでした。
実際に私の純セレブスピーカーをしばらく手でもって聴いてみると、なんだかいつもとは違う不思議な感覚になりました。
またあぐらをかいて太ももの上に置いてみると、これまた心地の良い音になり、それが骨伝導によるものなのかどうかは分からないのですが、とても興味が惹かれました。
そこで身体に密着した純セレブスピーカーをつくってみたくなり、少し前に話題になっていたネックスピーカーのような構造を思いつきました。
純セレブスピーカーをネックスピーカーにしてみた
まずはダンボールでネックスピーカーっぽい形に仕上げていきます。
かなり雑な仕上がりではあるのですが、あくまでも骨伝導を実感してみたいという目的なので、今回はあまり見た目にはこだわりません。
純セレブスピーカーの詳しい作り方については、別のところで紹介しているので、そちらを参考にしてみてください。
なるべく骨伝導が伝わりやすいように、身体に沿うようにダンボールに折り目を入れて曲線にしてみました。
そして完成したのがこちらです。
意外と難しかったのが首の後ろ側に添わせるダンボールの加工です。何度か取り換えながら微調整をしてフィットさせました。
そして実際に音を出してみると、
・・・
もう、なんというか、自分の中心から音が出ているような感覚です。音質の良さうんぬんよりも、全く別の感覚でした。
もちろん左右別に録音されている音はそれぞれ下から感じるのですが、左右で揃っている音が自分の脳内に直接届けられるような感覚になります。
ヘッドホンで聴く感覚とも違い、音楽に包まれるというより、発している感じです。
ただちょっと身体を動かすだけでズレてしまうので、手で抑えて身体にフィットさせたり、軽く持ち上げてみると、さらに凄い感じになりました。
耳元に近づくほど低音が響くので、少しストラップ替わりのダンボールを短くしてみると、
うるさいぐらいに低音が響きました。耳元に数センチ近づいただけですが、全然変わってきます。
骨伝導なのか振動も伝わってきますし、まるで楽器にでもなったかのような不思議な感覚になりました。
これは凄いと感動してしばらく色々な音楽を聴いていたのですが、思わぬデメリットも出てきました。
ネックスピーカー化のデメリット
私は基本的にデスクワークをしながら音楽を聴くことが多いのですが、ネックスピーカー化した純セレブスピーカーだと、やはり邪魔でした(苦笑)。
マウスを操作する度に当たってしまったり、キーボードに目線を落とす度に視界に入ってくるので、どうしても煩わしさを感じてしまいます。
重さはそれほど感じないのですが、それでも常に肩に何か乗っている状態というのは心地よくありません。
さらに本家のネックスピーカーのようなブルートゥース接続ではないので、行動も制限されてしまいます。
これはケーブルを長くすることで解決できそうですが、ちょっとした資料を取り出す為に動くだけでも気になるので、コード付きのネックスピーカーは現実的ではないように感じました。
ネックスピーカー化した純セレブスピーカーの音は素晴らしいのですが、どうしても余計な疲れを感じてしまうので、結局は半日ほどで鼻セレブの純セレブスピーカーに戻してしまいました。
最近の純セレブスピーカーの主流は、スピーカーユニットを上に向けて固定しない感じですが、横向きも決して悪くありません。
私はこの鼻セレブを上に向けて聴くよりも、耳の高さに合わせて聴く方が定位が抜群に良くなって心地よく感じます。
ただ横向きだとスピーカーは固定した方が良いかと思います。
スポットはめるだけだと浮いてきてしまったり、隙間が出来てしまうので、私はネジで固定しています(ガッチリではなく隙間が埋まる程度)。
この辺は好みの問題なのかも知れませんが、それぞれの使用環境に合わせて色々試してみてください。
まとめ ネックスピーカー化は微妙・・・
純セレブスピーカーをネックスピーカー化して分かったことは、耳との距離が重要なのだということです。
耳との距離が近いだけに、少しのズレでもバランスが崩れてしまいます。もしかしたらモノラル音源の方が相性が良いのかも知れません。
姿勢良く腕を動かさないでいると、素晴らしい音を纏うことが出来るのですが、その状態を維持し続けるのは現実的ではありません。
ネックスピーカーにはヘッドホンのような耳疲れがないのはメリットですが、やはりデメリットが多いように感じました。
ダイソーのスピーカーではなく、ブルートゥースの小型スピーカーであれば、使い勝手が良くなるかも知れませんが、ダンボールを加工して本家のネックスピーカーのようにバランスよくフィットさせるのは、かなり難しいと思います。
骨伝導については正直よく分からなかったのですが、自分の中心から音を感じられるか感覚は面白かったです。音の出どころが分からないというか、脳内に直接入り込んでくる感覚です。
ただ私のようにパソコンの前で音楽を聴く人ばかりではないと思うので、耳との距離は重要視する必要がないのかも知れません。
ある程度離れて聴くのなら、一つのダンボールに二つのスピーカーをセットした方が、バランスが気にならなくて良いのかも知れません。
それぞれの視聴環境に合わせて最適な組み合わせを探してみるのも、純セレブスピーカーの楽しみ方なので、みなさんも色々試してみてください。
ちなみに手持ちの純セレブスピーカーを両手で肩の上に乗せると、ネックスピーカーの音に近い体験が出来ますよ。その姿勢を維持するのは大変ですが、うるさいぐらいに低音を感じられると思います。
ただ音量調節だけは気をつけてくださいね。
コメント
オーディオマニアの方の意見は素人には分かりにくいので、こちらのサイトの純セレブスピーカーの情報はとても参考になります。
by 橘高