洗濯マグちゃんは効果ない!?
「洗濯マグちゃん」とは洗剤要らずの魔法のようなアイテムで、公式ページによると、
高純度のマグネシウム99.9%を使って水素を含むアルカリイオン水を生成し部屋干しの嫌な臭いの原因となるカビや汚れをキレイに落とす今までにないマグネシウムで洗う新発想の洗濯用品。
とあり、にわかには信じられないような新しい発想の物です。
節約家である私も「洗濯マグちゃん」については前々から興味があり、洗剤代を節約できるだけでなく、洗濯槽や排水ホースも綺麗になり、地球環境にとっても良いとの事だったので気になっていました。
ただネットで調べてみると「効果がない」といった意見もあり、一般的な洗濯洗剤と比べるとかなり割高だったので、なかなか試してみる気にはなれませんでした。
今から一ヶ月ぐらい前に知り合いがたまたま「洗濯マグちゃん」を使用していた事を知り、その効果について聞いてみると、
「なんか初めの頃は綺麗になっていた気がするんだけど、あんまり汚れ落ちが良くないから洗剤に戻したんだよね」
との事で、
「もう使っていないから、あげようか?」
と言われたので、ありがたく頂戴してきました。
そして早速普通の洗濯洗剤の変わりに洗濯マグちゃんを入れて洗濯してみると、
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なんだか微妙な結果となってしまいました。全く汚れが落ちていないわけではないのですが、私は腋臭体質なので肌着やTシャツの脇汗の匂いが気になるのですが、匂いを嗅いでみると明らかに普通の洗濯洗剤で洗った時よりも匂ってしまいました。
そもそも洗濯機は洗剤を入れなくても大まかな汚れなら落ちてくれますし、その程度の効果しか感じませんでした。私は洗浄力が高い粉末洗剤を使用している事もありますが、
話題になっているほどの「洗濯マグちゃん」の洗浄効果や消臭効果が得られませんでした。
ネットの評判通りに効果はあまりないのだと思ったのですが、説明書を読んだわけでもなく、正しい使い方をしていない可能性もあったので、メーカーのホームページや使用者の情報を調べていると、「洗濯マグちゃん」の効果を上手く引き出す方法という情報が見つかり、それらを試していくと期待以上の消臭効果を引き出す事に成功しました。
洗浄力が優れているというよりは消臭効果が抜群でした。そもそも私は衣類に泥汚れがつくような事もなく、食べこぼしの汚れがあるわけでもないので、それらの汚れと相性が良いのかは分からないのですが、少なくとも汗の匂いを抑えるには一般の洗剤と引きを取らないどころか、むしろ向いていると感じました。
そもそも私が貰ったのは「ベビーマグちゃん」という物だったのですが、同じメーカーから販売されている別のタイプだったので、本家の「洗濯マグちゃん」の効果を引き出す方法と大差はないと思われます。
中に含まれているマグネシウムの量が違うだけのようだったのですが、それだけに比較していくうちに効果を引き出すポイントが見えてきました。
そこで今回は私なりに色々と試した中で、「洗濯マグちゃん」の効果を上手く引き出せた方法について紹介します。既に所有していて効果に不満がある人や、これから購入を考えている人の参考になれば幸いです。
効果が弱まってしまう理由
私は自分で購入したわけではないので、説明書を読んだわけでもなく、正しい使い方についても知らなかったのですが、そもそも「洗濯マグちゃん」の効果は1年(洗濯300回)に設定されているようで、それが過ぎてしまうと効果を上手く引き出せないとの事でした。
公式ホームページの情報によると、マグネシウムの汚れは洗濯機の中で動き回って摩擦で勝手に落ちるので、メンテナンスは不要との事だったのですが、それでいながら1年ぐらいで効果が無くなとの事で疑問でした。
マグネシウムが全て溶けてしまうのなら分かるのですが、効果が無くなった中身は土に混ぜると土壌改善に役立つとも紹介しているので、無くなるわけではありません。
ネット上にはこの辺の事を色々と検証している人達がおり、クエン酸につけておくとマグネシウムの表面の黒ずみが綺麗になり、効果が復活するとの事だったので、実際に私も試してみました。
クエン酸水に付ける時間
貰ったベビーマグちゃんのカバーをほどき、中のマグネシウムを確認してみると、少し黒ずんだ色をしていました。
元の色が分からないので、どれぐらい汚れているのか分からないのですが、空のペットボトルにクエン酸水をつくって半分を入れてみると、シュワシュワと発泡しだしました。
クエン酸の量は水が100mlに大して小さじ1(5g)にしました。あまり長い時間放置してしまうとマグネシウム本体も溶けてしまうとの事だったので、まずは3分ぐらいにしました。途中で軽くペットボトルを揺すって満遍なくマグネシウムに触れるようにします。
二酸化炭素の泡が発生するのでペットボトルの蓋はしないでください。私は蓋をしめてしまったのですが、炭酸飲料を開けた時のようにシュワっとして焦りました(苦笑)。
たまたま炭酸用のペットボトルだったので事なきを得たのですが、普通のペットボトルだと蓋が飛んで倒れてしまうかも知れません。
そして水でしっかりとゆすいでからマグネシウムを取り出してみると、
見事に汚れが落ちて綺麗になって復活してくれました。ただこのクエン酸水に漬けて置く時間というのが人それぞれ違うので、私なりに時間を変えて試してみると、
1分だと明らかに黒ずみが残っており、2分だと細かな溝に残っており、3分だとほぼほぼ綺麗になり、5分だと細かな溝まで消えて表面が滑らかになっていました。
クエン酸水の濃度によっても変わるのですが、初めて掃除をするのであれば、3~4分ぐらい漬けても良いとは思いますが、数ヶ月置きに掃除をするのであれば、2分ぐらいに抑えた方が寿命を縮めずに済むと思います。
ネット上には15分ぐらい放置しろという意見もあったのですが、おそらくそこまで長く漬けてしまうと、本体がどんどん小さくなってしまうのでお勧めしません。
私は中の状態を確認したかったのでカバーをバラしましたが、同じように洗浄する場合はカバーのまま行ってもOKです。洗面器や大きめの容器にクエン酸水を作って2~3分漬けてください。途中で軽く揺すってあげるとバランスよくいきわたるかと思います。洗浄後はしっかりと水でゆすいで乾燥させてください。
これでマグネシウムの汚れ(表面の酸化)による洗浄効果の減少は、回避できるのではないでしょうか。
メーカー側が提唱しているメンテナンスフリーや使用期限の目安(1年、300回)というのは、あくまでも売りたい側の都合であり、買い替え需要を促す為の意見だと想像に難くないので、節約家の皆さんは時々クエン酸で綺麗にして長く使いましょう。
洗濯時の効果を引き出す方法
「洗濯マグちゃん」の効果を引き出す上で気をつけたいポイントは、マグネシウムの水素の発生を抑制してしまう汚れを落とす事の他に、洗濯機の中の水に漬けて置く時間も重要です。
そもそも「洗濯マグちゃん」が洗剤なしで汚れが落ちるメカニズムというのは、マグネシウムと水が反応して水素が発生してアルカリイオン水になり、このアルカリイオン水が油脂分を分解してくれるので、洗濯洗剤の界面活性剤のような効果を引き出すのだそうです。
消臭効果についてもアルカリイオン水が雑菌の繁殖を抑える効果があるとの事でした。
ただこの界面活性剤のような洗浄力を発揮するアルカリイオン水になるまでに少し時間が掛かるので、洗濯時間が短いスピードコースだと洗浄力が弱まって十分な効果を引き出せないのだそうです。
なので洗浄力を高める為には、単純に付け置き時間を設けて洗浄力が発揮されるアルカリイオン水のph値に近づければ良い事になります。
ただメーカーのホームページのQ&Aには、漬けて置く時間についての質問があり、
洗濯槽の水が一定レベルのPh値に達すると、それ以上高い値にならないです。普通の洗濯時間(20~30分)であれば、効果は問題ありません。
とありました。わざわざ長く漬けて置く必要はないとの事ですが、一方で漬けて置く時間が長くなっても問題ない事がわかります。
また別の質問では洗浄力が発揮されるアルカリイオン水の濃度(ph7.5~8.5)になるのにどれぐらいの時間が必要かというものがあり、ここでも一般的な洗濯時間であれば問題ないとあったのですが、ドラム式洗濯機のように水量が少ないものだと、より速くアルカリイオン水になるともありました。
この辺の細かなphの値や時間についてはネット上でも詳しく分析している人がおり、メーカー側が言っている理想的なアルカリイオンのphの数値(8.5)にするには、30分ぐらい水と洗濯マグちゃんだけを洗濯機で回す必要があるとの事だったのですが、この辺は水道水の質(元々のph値の違い)や水温によっても随分と差が出るようなので、一概にベストな時間というものが分かりませんでした。
またマグネシウム単体をamazonで販売しているところに興味深い情報があったのですが、水に入れた時に1~2分ほどかき混ぜる事でマグネシウムの粒が擦れ合って皮膜が剥がれ落ち、より早く反応するとありました。
なので私はこれらの情報を加味し、洗濯機に水を貯める時に流れてくる水を「洗濯マグちゃん」に当てながら手で揉み、水が溜まったら中に入れて洗濯機の付け置き洗いコース(一時間放置、途中で何度か動く)で放置してから洗濯すると、一般的な洗濯洗剤と変わらない洗浄力や消臭力を発揮してくました。
1時間も漬けて置く必要があるのかどうかは分かりませんが、「洗濯マグちゃん」効果がないと感じている人は、漬け始めに軽く手で揉んでからしばらく放置してみてください。
「洗濯マグちゃん」の効果を引き出すには、この時間を味方にする必要があります。節約という意味では付け置きコースにすると余計な電気代が増えてしまうので、水を貯めてから1時間ぐらいただ放置しても良いかと思います。
ただドラム式洗濯機だと手で揉むのは難しいかも知れないので、「付け置き洗いコース」を選んだ方が良いかと思います。
時々洗濯機を回して洗濯マグちゃんの中のマグネシウムも動かした方が、重なり合っている箇所からも水素が発生しやすくなるので、より早くアルカリイオン水になるのだとは思いますが、ほおっておいても少しずつ水素は発生していくので、あまり気にする必要はないと思います。せめて序盤だけでも軽く揉んであげましょう。
洗浄力を最大限に発揮する理想的な数値に届かないにしても、近づきやすくなるはずなので、よほど頑固な汚れでもない限り問題なく落ちてくれると思います。
この時間を味方につける方法であれば、数を増やす必要も無くなるので節約にとっても有効なテクニックになるはずです。
売りたい側の都合
「洗濯マグちゃん」と「ベビーマグちゃん」の違いについて調べていると面白かったのですが、「ベビーマグちゃん」は赤ちゃんの衣類に負担を掛けないように、蛍光塗料などが含まれている素材を使っていないといった違いもあるのですが、主な違いはマグネシウムの量だけです。
本家本元の「洗濯マグちゃん」は50gなのに対し、後発の「ベビーマグちゃん」は70gなのですが、公式ホームページのQ%Aによると「洗濯マグちゃん」は1個で6~8kgの洗濯槽容量に対応とあるのですが、後から発売されたマグネシウムの量が多いはずの「ベビーマグちゃん」は
- 洗濯物3kgの場合:1個
- 洗濯物6kgの場合:2個
- 洗濯物9㎏の場合:3個
とありました。この辺にメーカー側の本音が見え隠れしているのですが、効果を引き出す為には数を増やす事が有効だと方針を変えています。
本家の「洗濯マグちゃん」でも2個使いを提唱していたり、一般的な洗濯洗剤との併用なども紹介されていて方針を変えているのですが、おそらくQ&Aはあまり更新されていないので、発売して間もない頃の情報なのだと思われます。
ビジネスとして売り上げが伸びるような提案をするのは当然なのかも知れませんが、今回紹介した方法で上手く効果を引き出す事が出来れば、いくつも使用せずとも洗剤並みの洗浄力が発揮されるはずです。
数を増やした方がより速く洗浄力を発揮するアルカリイオン水になるのは間違いないとは思いますが、単純に漬けて置く時間を設けるだけで対処できます。
よほど頻繁に洗濯機を回す必要がある家庭でもない限り、必要以上に用意する事はないので、これから購入する人は1個で十分だと思います。
まとめ 洗濯マグちゃんとの相性
私は「洗濯マグちゃん」の中のマグネシウムの表面の汚れ(酸化による黒ずみ)を落とし、さらに漬けて置く時間を設ける事で微妙だった洗浄効果を取り戻す事ができました。
これからは一切の洗濯洗剤を使用せず、洗濯槽クリーナーも不要になり、すすぎも一回で良くなるので大幅に洗濯代を節約できるなと思ったのですが、やはり洗濯マグちゃんにも相性があり、白いシャツを真っ白にするような事は出来ませんでした。
そもそも現在の私は漂白剤を使用しておらず、白いシャツも滅多に着ないのですが、それでも冠婚葬祭用の白いワイシャツは所有しているので、漂白剤入りの粉末洗剤は手放せそうにありません。
「洗濯マグちゃん」も効果を上手く引き出してあげれば、汚れは十分に落ちてくれますし、消臭効果も素晴らしいものがあるのですが、流石に襟の黒ずみや脇汗の黄ばみなどを白くはしてくれないので、これからは上手く使い分けていこうかと思います。
もちろん一般的な洋服であれば、漂白剤による色落ちのリスクも避けられますし、すすぎも1回で済むので洗濯による衣類へのダメージも抑えられます。柔軟剤を使用せずとも自然な風合いに仕上がりますし、洗濯層や排水ホースも綺麗になってくれるので最高です。
ただ私はまだ一ヶ月も使用しておらず、洗濯の頻度も週に2~3回なので、使い続けていくうちに変化があるのかはよく分かりません。
ネットで使用者の感想を調べてみると、たった2週間ぐらいで匂うようになったという意見もあるので、小まめにクエン酸でメンテナンスをしないといけないのかも知れません。
また水道水のphの値は6.8~7.4の間の中性に保たれているのですが、この数値の差は塩素の量によっても上下し、地域によってかなり差があるのだそうです。
幸い私が住んでいる街は水道水が綺麗なところで、国が定めている最低限度の塩素量に近いのですが、同じ街でも実家は高層マンションで貯水塔に貯められた水が蛇口から出てくるので、明らかに塩素交じりの不味い水が出てきます。
おそらく「洗濯マグちゃん」の効果も、水道水の質(ph値)によって大きく左右するので、相性が悪い地域だと期待しているほどの洗浄力が得られないかも知れません。
また水温によっても水素の発生の速度が変わってしまうので、季節や地域によっても相性があるかも知れません。そもそも普通の洗濯でも水温が高い方が油汚れが落ちやすいように、ちょっとした状況の違いによって汚れ落ちは左右されます。
洗濯槽が汚れているだけで衣類にイヤな匂いが残ってしまう事がありますし、洗濯機の性能によっても差が出てしまうので、一概に洗濯洗剤の違いだけで判断するのは簡単ではありません。
なので、どの家庭の洗濯にも「洗濯マグちゃん」と相性が良いとは言えないのですが、相性を確かめる為にもいきなり何個も購入してしまうと損するかも知れないので、試してみたい人は今回紹介した時間を味方につける方法で、アルカリイオン水の濃度を高めてみてほしいと思います。
ちなみに「洗濯マグちゃん」を最安値で購入する方法を調べてみると、amazonよりも楽天の方が安くなっていました。
ただamazonの価格はユーザーによって変動する仕組みがあるとも言われているので、もしかしたら違う結果になるかも知れません。2個セットだとamazonの方が安くなっていました。
既に所有されている人は、クエン酸水による洗浄や付け置き洗いを試してみてください。序盤に軽く手で揉み込む事がポイントですよ。
また節約という意味では、粒の高純度マグネシウムを購入して自作する方法もあります。上で紹介したようなマグネシウムをメッシュのポーチに入れたり、小さな洗濯ネットに入れて作っている人もいるようでした。
ただ本家はカバーが二重になっており、内側のカバーは細かなネットになっていました。耐久性の実験や最適な粒の大きさなども考えられて作られていると思うので、全く同じような物が出来上がるかどうかは分かりません。
マグネシウム単体で選ぶのであれば、なるべく粒が小さい物の方が同じグラム数でも表面積が増えて良いとは思います。「ベビーマグちゃん」の粒の大きさは4~6mmぐらいでしたが、ネットで探すと3mmの物も見つかります。
ただ小さなものを適当なネットに入れて漏れてしまうと、洗濯機に詰まって故障してしまうかも知れないので十分に気をつけてください。
洗濯ネットでもたまにチャックが開いてしまう事があるように、もし漏れてしまうと大惨事になってしまうかも知れないので、自作する場合はその辺も含めて慎重にカバーを選んでガッチリと固定してください。あくまでも自己責任でお願いします。
ちなみに「洗濯マグちゃん」phについて調べていると、昔懐かしのリトマス試験紙で調べている人もいました。なんと100均でも売られているそうです。自宅の水質や漬けて置く時間を詳しく知りたい人は、試してみるのも良いのではないでしょうか。
私はメーカーのQ&Aページに「一定のレベル以上には上がらない」という情報があったので勝手に1時間に決めましたが、もっと長くしたり短くしても問題ないかも知れません。
「洗濯マグちゃん」の効果を十分に引き出す為にはひと手間いるので、どの家庭とも相性が良いとは言いませんが、それほど手間だと感じない人であれば、検討してみる価値があると思います。
私はまだ一ヶ月ぐらいしか使っておらず、洗濯の頻度も週に2~3回なのでトータルで10回ぐらいしか使用していないのですが、それでも排水ホースの中はかなり綺麗になってきました。おそらく洗濯槽も綺麗になってくれていると思うので、少なくとも今後の洗濯槽クリーナー代は節約できそうで嬉しいです。
追記:洗濯マグちゃんのリスク
コメント
マグちゃんをクエン酸につける時間を知りたかったので助かりました!参考にさせていただきます。あと序盤の手揉みも効果がありそうですね。私には思いつかないことばかりだったので勉強になりました。
by 匿名