キッチンの排水溝のつまり
洗い物をしているとキッチンの排水溝の流れが悪くなることがあると思います。
「ボコッ」なんて音がするとゾッとするものです。
排水溝からイヤな匂いが漂ってくることもありますし、なるべくなら日頃から清潔な状態を保ちたいものです。
そこで今回はキッチンの排水溝を簡単に掃除する方法を紹介します。
なるべくなら排水溝を分解して徹底的に掃除することが理想ではありますが、毎回するのも大変なので、日頃は簡単な方法で掃除してしまいましょう。
さらに排水溝を詰まらせない工夫も紹介します。普段からこれを意識するこで、掃除の頻度を減らすことが出来ますよ。
排水溝の詰まりの原因
キッチンの排水溝の詰まりの原因は、パイプの内側に蓄積した汚れです。
食べ物のカスや油汚れがパイプの内側に少しずつ蓄積していくと、パイプの中が狭くなって水の流れが悪くなってしまいます。
排水溝周りは分解して掃除する事が出来ますが、パイプの中が汚れたままだと詰まりや匂いは解消されません。
特に食材の切れ端や残飯、鍋に残ったドロドロとした煮汁などを直接排水溝に流していると、目に見えないパイプの内側に汚れが蓄積していき、直ぐに流れが悪くなってしまいます。
これは脂っこい食生活を続けていると、血管の内側にコレステロールが貯まって血液の流れが悪くなるような事です。
人間の身体であれば生活習慣を改める事で改善していきますが、パイプの中に貯まった汚れは貯まっていく一方なので掃除しなければなりません。
簡単つまり解消法
このパイプの内側の汚れを取り除くには、専用の薬剤を使用して汚れを溶かすという方法が最もポピュラーです。液体だけでなくタブレットタイプもあります。
これらの専用品が悪いわけではないのですが、節約という意味では工夫次第で排水溝の内部の汚れを落とす事が可能です。
ちょっとした汚れであれば、食器洗い洗剤を垂らして一晩ぐらい放置するだけでも落ちてくれます。パイプの中の水だまりに洗剤が留まっていると、界面活性剤が汚れを分解して剥がれ落ちやすくなってくれます。
カレーを作った後の鍋にこびりついた頑固な汚れも、少量の食器洗い洗剤を垂らして放置しておくだけでスルッと落ちてくれるように、擦れないパイプの中だからこそ時間を味方に付ける事がポイントです。
ただこの方法だと、洗剤が留まる水だまりの部分だけにしか効果がありません。これだけで改善しない場合は、水圧を利用する方法がおすすめです。
排水溝に蓋をしてお湯(火傷をしないぐらい40℃前後)をシンクに貯め、一気に勢い良くお湯を排水溝に流します。
水道の蛇口から出る水の量だと、パイプの中に隙間が出来てしまうのですが、貯めた水だとパイプ内部に満遍なく水が流れ、水圧も掛かって内部の汚れが落ちやすくなります。
実はこのテクニックは私が居酒屋でアルバイトしている時に教わりました。営業が終わって全ての食器を洗った後にシンクを掃除するのですが、その前に一度お湯を貯める事でシンクの表面の汚れも落ちやすくなり、排水溝やパイプの中の汚れも一気に落とせると教わりました。
節約と意味ではお風呂の残り湯をバケツで運んできて、シンクの中に流してもOKです。流石にその後はシンクの中を洗う必要がありますが、無駄な光熱費を掛けずに済みます。
温度の高いお湯には油汚れを浮かす効果があります。お皿の油汚れもお湯の方が落ちやすいように、排水溝の隙間やパイプの中の油汚れを落とすのに効果的です。
ヤカンや電気ケトルで沸かしたお湯を排水溝に流すのも悪くはないのですが、大量のお湯を一気に流して勢いをつける事がポイントなので意識してみてください。
僅かなお湯では流し切れない頑固な油汚れも、お湯の温度、勢い、触れている時間が長くなることで溶け出しやすくなり、排水溝の詰まりの原因である頑固な汚れを落とす事が出来ます。
排水溝が完全につまっている場合は別ですが、少し流れが悪い程度であれば、この方法で簡単に解決できますよ。
専用品の代わり
ちょっとした排水溝の詰まりや汚れであれば、就寝前に食器洗い洗剤を垂らしておいたり、貯めたお湯を勢い良く流すことで掃除することができるのですが、徹底的に掃除を行う場合は専用品を使うのもおすすめです。
専用品と言っても、わざわざ購入せずに「重曹」と「クエン酸」があれば代用できます。どちらも100円ショップやドラッグストアなどで売られています。
まずはキッチンの排水溝に半カップ程度の重曹をまんべんなくふりかけ、その上に大さじ二杯程度のクエン酸を溶かしたぬるま湯(1カップ)を流します。
重曹とクエン酸が反応してシュワシュワと発泡して汚れを浮かしてくれます。時間は様々なことを言われているのですが、10分程度は置いてください。
そして10分後にまたカップ一杯程度のお湯(クエン酸なし)を流してください。これで重曹とクエン酸の液体がパイプのひねりの部分に到達します。
そこでまた10分程度放置をすることがポイントです。目に見えない排水溝のパイプの内側の掃除をすることができます。
仕上げに勢いよく水道水を流して、十分に排水溝とパイプの中に残っている重層やクエン酸をすすいでください。
もちろんパイプクリーナーのような専用品でも構いません。時間は商品によって違うので注意書きをよく読んで使用してください。
ただこの方法を行うにしても、先にお湯を貯めて排水管の流れを改善させた方が効果的です。この順番が逆だと、重曹や薬剤から溶けた汚れが原因で詰まることもあるので気を付けてください。
排水溝を詰まらせない工夫
最後にキッチンの排水溝を詰まらせない工夫を紹介します。
基本的には、なるべく排水溝に料理の残りを流さないことが何よりも大切です。フライパンや鍋に残っている油や汚れを大まかに拭き取ってから洗うだけで、かなり排水は綺麗になります。
料理の残りの汚れは、ちょっとした工夫で減らすことが出来ます。
別のところでも紹介しましたが、スクレーパー(スケッパー)というモノを使うことで、ボールや鍋に残る食材の無駄をかなり減らすことが出来ます。
ゴムベラなどでも良いのですが、綺麗にこせげおとせるので残りが少なくなります。料理によっては調味料そのものを大幅に減らすことが出来るので、節約的にもおすすめの便利グッズです。
他にもお皿や鍋のサイズを気をつける事も大切です。大きな鍋で煮ものを作ると煮汁の量が増えてしまうように、それだけ排水溝に流す無駄な残りが増えてしまいます。
装飾が多い食器ほど凹凸が合って汚れが残りやすいように、排水溝に流す汚れそのものを少なくする工夫も大切です。
と言っても、全く流さないわけでもいかないものなので、その場合はいきなりその汚れだけを流すのではなく、あらかじめ水道の水を流して排水管に流れを作っておいてください。
乾いた排水溝に直接油汚れがつくと付着しやすくなってしまいますが、水を流しながら少しずつ流すのであれば、排水溝やパイプに直接油汚れが付着しなくなります。
これは流しそうめんをイメージするとわかりやすいと思います。水の流れがないところに食品が付着すると、その後に水を流しても油分が残ってしまうように、水でガードしてから排水溝に流してください。
パスタや蕎麦のゆで汁を流すときでも予め水道の水を出しながら流す事で、排水溝やパイプに直に触れることが無くなって汚れの付着を防止する事ができます。
このようなちょっとした工夫でも、排水溝の詰まり具合は大きく変わるので意識してみてください。カップ焼きそばのお湯を捨てて、そのまま放置すると直ぐに臭くなってしまいますが、水道水を流しながらだと匂わないものですよ。
ちなみにこれと同じような理屈で、トイレで大をする時に水を流しながら行うと、汚れが付着しにくくなります。
特に朝一のトイレは表面が乾燥しているので、小で事前に少し水を流すだけで尿石などの付着を防止する事ができます。
あと排水溝の匂いやヌメリを防止するのに、丸めたアルミホイルを入れる排水溝に入れて置く方法がありますが、あまり過度な期待はしないでください。
アルミホイルが水に触れると金属イオンが発生して雑菌の繁殖を抑えられると言われているのですが、匂いの発生が少し遅くなる程度で、それだけで解決する問題ではありません。
金属の科学反応だけで抑えられるのであれば、シンクの中を掃除しなくても良いはずですが、決してそんな事はありません。
プラスチックの排水溝の雑菌の繁殖を少し抑えられる程度の効果しかないので、やはり日頃から詰まらせない工夫や掃除をする事が大切です。
まとめ 一工夫の習慣
キッチンの排水管専用の薬剤が悪いわけではないのですが、いちいちこのようなモノを購入していると、家の中はどんどんモノで溢れかえってしまいます。
トイレ用、お風呂用、洗濯機用、キッチン用と様々な用途に分けて専用品を購入していると、モノは増える一方です。それらを収納する為に新たな収納グッズが必要になるかも知れません。
頻繁に使う箇所であれば、そのような専用品に頼るのも便利なのですが、たまにしか使わないモノであれば、今回紹介した重曹のような代用品を使用することで、収納スペースを節約することができるものです。
料理も唐揚げの素、お好み焼き専用粉、ホットケーキミックス、回鍋肉専用調味ソースなど、専用の調味料がたくさん売られていますが、それらもいちいち専用品を用意していると収納スペースが大変なことになってしまいます。
物が増えると管理するのも大変になります。特に食品は消費期限があるので、管理するだけでも大きな負担になってしまいます。
料理上手の人が一般的な調味料を組み合わせることで対応できるように、特定の料理専用の調味ソースのようなものは、必ずしも必要ではありません。
使い勝手という意味では便利な物ですが、コストや管理する手間の事を考えるとデメリットの方が多いケースがあります。
掃除も同じで代用が効くものが多いです。中には「混ぜるな危険」という薬品もありますが、それこそ専用の薬剤だからでもあります。
掃除のプロのように頻繁に使用するのであれば、効率の良い専用の掃除グッズに頼るのも良いと思いますが、一般家庭がたまにしか使用しない物が増えてしまうと、お金が掛かるだけでなく管理や収納の問題も増えてしまうので気をつけてください。
重曹とクエン酸はあらゆる箇所の掃除に使えるので、節約という意味でもおすすめですよ。排水溝の掃除だけでなく、お風呂やトイレや洗濯機の掃除などにも使えるので、節約家のみなさんこそ上手く活用してみてください。
とは言え、水を流しながら排水溝に汚れを流したり、就寝前に食器洗い洗剤を垂らしておいたり、詰まりや匂いが気になる時はお湯を貯めて一気に流す事で、排水溝の汚れの大半は落とす事ができるので、専用品や重曹に頼る前に試してみてください。なるべくならお金を掛けずに対応して節約しましょう!
コメント
今までパスタの茹で汁を流すとイヤな匂いが漂ってきていたのですが、水道を出しながら流すようになると気にならなくなりました。ありがとうございました。
by 匿名
アルミホイルはあんまり意味ないよね
詰まらせない予防は参考になりました
by 匿名