洗濯マグちゃんの別の使い道
私は少し前に洗濯マグちゃんを手に入れ、色々と試行錯誤しながら洗濯時の洗浄効果を引き出す事に成功して感動してしまい、すっかりハマってしまっているのですが、洗濯マグちゃんの中のマグネシウムの仕組みなどについて調べていると、洗濯以外にも使い道がありそうだなと感じていました。
代表的なのはお風呂の入浴剤替わりとして使う方法です。洗濯マグちゃんを販売している会社が「バスマグ」として別に売りだしているぐらいです。
お風呂のお湯が弱アルカリ性になることで肌にも良いらしく、洗濯機と同じように浴室や排水管も綺麗になるメリットがあります。
ただこれはかなり高価であり、洗濯マグちゃんと比べてマグネシウムの量も多いので、洗濯マグちゃんで代用するとなると、期待しているほどの効果が得られないかも知れません。
バスマグの使用方法を確認すると、二回に一度は通常の衣類と同じように洗濯機に入れて綺麗にしてあげる必要があり、それを怠るとカビの原因となってしまう事もあるようでした。
入浴前の綺麗なお湯に入れて置くだけなら汚れも付着しないと考えられるのですが、人が入浴する度に皮脂の酸性と反応してアルカリ性が弱まってしまうので、入浴中は入れっぱなしにする必要があり、そのせいで汚れが蓄積してしまうと考えられます。
もちろん普通の洗濯で洗濯マグちゃんを使っていれば、勝手にこの汚れも綺麗になってくれるのですが、入浴後に洗濯をしないと残り湯の汚れが付いたままになり、洗濯機による脱水もないので水切れも悪く、どんどんマグネシウムが酸化して効果が弱まってしまうかも知れません。
マグネシウムを単体で販売しているメーカーの説明にも、お風呂用に勧めているケースが多いのですが、洗濯機の中のように激しく動いてマグネシウムが擦れるわけではないので、クエン酸などで頻繁にメンテナスをしないと効果が引き出せないとありました。
このように考えると洗濯マグちゃんをお風呂に使うのは、あまり相性が良い方法だとは思えません。
お勧めはアルカリ電解水クリーナー
私が色々と調べている中で「これだ!」と思った使い道が、「アルカリ電解水クリーナー」を洗濯マグちゃんで作ってしまう方法です。
アルカリ電解水クリーナーとは、水だけで出来ている洗浄液の事であり、一般的な洗剤のように界面活性剤が含まれていないので、残留成分がない安心安全の掃除グッズの事です。
電子レンジや冷蔵庫やキッチン周りなど、食品が触れる箇所の掃除グッズとして人気を集めています。
小さな子供が触れる(口の中に入れる)物やペット用品の掃除アイテムとしての人気が高く、最近では100均でも売られるぐらいポピュラーな商品になりました。
アルカリ電解水クリーナーによって汚れが落ちる仕組みというのは、まさに洗濯マグちゃんと同じであり、油汚れといった酸性の汚れをアルカリ性で中和して落ちやすくしてくれます。
あくまでも水なので乾燥してしまえば何も残りませんし、すすぎや二度拭きといった手間がないのも大きなメリットです。
マグネシウムを単体で販売しているメーカーの使い道として、この「アルカリ電解水クリーナー」を作る方法が紹介されていました。
密封できる容器に1リットルの水に対して100gのマグネシウムを入れ、2分ぐらい振り続けるとpH10程度のアルカリ水が作れるとありました。洗濯マグちゃんのマグネシウムは50gなので、500mlの水で同程度の割合になります。
それを適当なスプレーに入れれば、簡単に「アルカリ電解水クリーナー」を自作する事ができます。
ちなみにアルカリ電解水クリーナーを作る方法を調べてみると、重曹を煮詰めて作る方法がたくさん見つかりました。これもコスパが良いので悪くはないのですが、マグネシウムであれば余計な光熱費も掛かりません。
そもそも重曹による掃除の効果というのは、重曹そのものが研磨剤のような役割を果たして汚れを擦り落とす効果もあるのですが、重曹は水の溶けると弱アルカリ性になるので、酸性の汚れを分解する効果があります。
重曹は熱を加える事でアルカリ性が高まり、アルカリ電解水クリーナーのようになるわけですが、洗濯マグちゃんもマグネシウムの反応を利用しても同じように作る事ができます。
ただマグネシウムによる水のpH濃度の変化の推移をネットで調べるてみると、ただ放置するだけではほとんど数値に変化がないという情報が多く、やはりかき混ぜてマグネシウムの表面の酸化した汚れ(黒ずみ)を落とす事がポイントになりそうでした。
洗濯マグちゃんの効果の意見に賛否があるのも、この辺が関係しているようで、使い続けていくうちに黒ずみが増えて効果が弱まってしまうケースが珍しくありません。
だからこそ別のところで洗濯マグちゃんの効果を引き出す方法として、クエン酸によるメンテナスや使い始めに手で擦る方法をお勧めしたのですが、
洗濯マグちゃんでアルカリ電解水クリーナーを作る際にも、このかき混ぜる工程が重要になるので意識してみてください。
新品のマグネシウムやクエン酸で綺麗にした直後であれば、それほど混ぜなくても良いのかも知れませんが、なんどか使っていると表面に黒ずみが発生して反応が遅くなってしまうので、水に漬けるタイミングで擦り合わせてると効果的です。
またマグネシウムの反応は水温の影響も大きいので、冷たい水道水よりはぬるま湯を利用した方が良いかと思います。
アルカリ電解水クリーナーのpH濃度はメーカーによって違い、だいたい11~13ぐらいの濃度があるので、2分で10だと本家ほどの効果は期待できないかも知れませんが、10未満だとしても全く洗浄効果がないわけではないので安心してください。
むしろpH濃度が13以上の強力なアルカリ電解水クリーナーだと、ゴム手袋が必須だったり、薄めてから使用するタイプもあるので、弱アルカリ性にしかならない洗濯マグちゃんで作った方が使い勝手も良いかも知れません。
ただ注意してほしいのは、「アルカリ電解水クリーナー」で使えない箇所を確認する事です。この辺もメーカーによって微妙に違うのですが、
- 大理石
- 漆器
- 宝石類
- 眼鏡類
- クリアコーティング、ワックス、メッキ
- 絹製品
- 天然皮革
などの使用を避ける必要があります。木製品やテレビの液晶画面や窓に関しては、メーカーによって意見が分かれるところであり、手垢を落とすのに最適という情報もあれば、色ムラになるといった注意書きがあるタイプもあり、この辺の相性もpH濃度によって違うのかも知れません。
むしろマグネシウムで自作したpH濃度が10程度の弱アルカリ性の方が、リスクも少なくて向いているかも知れません。
電解水クリーナーは100均でも売られているぐらいなので、わざわざ自作する必要もないかも知れませんが、既に洗濯マグちゃんを所有している人であれば、上手く活用して節約につなげてほしいと思います。
まとめ 飲料用はNG
数年前から水素水を利用した美容法や健康法が流行っており、飲料水としての水素水も売られるようになりましたが、これを洗濯マグちゃんで自作するのはお勧めしません。
ネット上では飲料用の水素水をマグネシウムで自作されている人もいるのですが、洗濯マグちゃんだとカバーの汚れや繊維が混入するリスクがあるので避けた方が良いかと思います。
そもそも飲料水としての水素水の健康効果は科学的には認められておらず、マイナスイオン並みに怪しげな商売となっています。可もなく不可もなしな効果であれば、自作して試してみるのも悪くないのかも知れませんが、中には高額な水素水製造マシーンも売られているので、気をつけてほしいと思います。
水素水が肌に良いといった情報も微妙であり、肌の皮脂を綺麗に取り沿いてしまうと、身体は慌てて皮脂を分泌してバランスを取ろうとします。
軽く水やお湯で皮膚の表面の汚れを落とす程度であれば、適度に皮脂も残って過剰に分泌する事もないのですが、アルカリ性の水素水に触れていると汚れや皮脂が落ちてスッキリとするかも知れませんが、そのままで肌は皮脂によるバリア機能が失われてしまうので、慌てて皮脂を分泌するようになります。
これは一般的な石鹸や洗剤でも同じですが、ここで化粧水や乳液で補っていると皮脂が正常に分泌されなくなり、それらを手放せなくなってしまいます。
一方で余計な事をせずに自分の皮脂で補っている人だと、防腐剤や香料による副作用もなく、お金も一切かけずに肌の良い状態を保つ事ができるようになります。
アルカリ電解水クリーナーも、肌に触れたまま長時間放置してしまうと荒れてしまう事があるので気をつけてほしいのですが、そういう意味でも入浴剤としての洗濯マグちゃんの利用は、微妙かなと感じてしまいます。
おそらくアルカリ電解水クリーナーほどのpH濃度にはならないので、問題ないのだとは思いますが、逆に期待するほどのメリットがあるとも思えません。
当ブログでは別の記事で洗濯マグちゃんのリスクについて紹介した事があるのですが、
ウールのような動物性の生地だと、油分が抜けて風合いが損なわれてしまうリスクがあるように、人間の肌にとってもアルカリ性の水素水が良いとは限らないのではないでしょうか。
一般的な洗濯物に使用する分には、乾燥して水分が蒸発すればアルカリ性のままという事もなく、洗剤や柔軟剤の成分も残らないので肌にとっても負担にならないのですが、直接肌に長時間付けるような使い道や体内に取り込むのは避けた方が良いかと思います。
もちろん入浴剤替わりに洗濯マグちゃんを使うような方法も、バスタブや排水溝の汚れを落とす効果は素晴らしいのですが、それこそアルカリ電解水クリーナーを作って、ピンポイントでスプレーするぐらいの方が効果的なのではないでしょうか。
酸性の汚れと反応するそばから中和されていくので、汚れが残れば追加すればいいだけですし、余ったらお風呂場やキッチンの排水溝に流してしまえば無駄になりません。
洗濯マグちゃんで自作するアルカリ電解水クリーナーというのは、pH濃度がイマイチなだけにリスクも低いので、意外と掃除の相性が良いなと感じます。
もちろん電解水クリーナーそのものと相性が悪い箇所もありますし、「まぜるな危険」といった表示がある洗剤と併用するのは危険なので、そこはしっかりと分けてください。
今までアルカリ電解水クリーナーを使用した事がない人は、注意書きを確認するという意味でも、100均で売られている物を試してみるのが良いかも知れません。空の容器を100均で購入するよりずっとお得です。
ドラッグストアでも同じような物が売られていますが、容量で考えると100均の方がコスパが良かったのでお勧めです。
洗濯マグちゃんを入れて密封できる容器がなければ、バケツや洗面器に水を張って2分ぐらい洗濯マグちゃんを擦り上げ、10分ぐらい放置すればpH濃度が10ぐらいの弱アルカリ性の水素水が出来上がるので、スプレーに入れて電解水クリーナーとして活用したり、排水溝に流して排水管クリーナーの変わりに活用できますよ。
肌が弱い人はゴム手袋をした方が良いと思いますが、私は2分ぐらい擦り合わせている分には何も影響は出ていません。
わざわざ排水溝クリーナーといった専用洗剤を買わずに済むので節約になりますし、洗剤による環境負荷もなくなるので、既に洗濯マグちゃんを所有している人は洗濯以外の使い道にもぜひ利用してみてください。
洗濯機の中のようにマグネシウムが勝手に擦れてくれるわけではないので、ひと手間必要ではありますが、アルカリ電解水クリーナーはかなり万能で安全な洗浄液なのでお勧めですよ。