通勤しながら運動
通勤や通学に電車やバスを利用している方も多いと思います。
通勤時の空き時間をスマホや読書にあてるのもいいのですが、健康面や体型が気になる方は運動を取り入れてみてください。
電車で座らずに立つことだけでも消費カロリーが倍増します。さらにバランスの悪い車内で立ち続けることは、身体の内側の細かな筋肉、体幹が鍛えられることになります。
ずっと下を向いてスマホに没頭し過ぎると、消費カロリーが増えないだけでなく、猫背やストレートネックになることもあります。スマホは自宅でも職場でもどこでもできますが、通勤時間に行う運動は通勤時間にしか出来ません。
健康やメタボが気になる方こそ、通勤時間に運動を取り入れてほしいと思います。
そこで今回は「通勤をしながらでも出来る運動」を紹介します。この中からあなたの通勤環境に合わせて取り入れてみてください。
1 歩くスピード
電車やバスで通勤される方でも、駅やバス停までは歩く必要があります。この歩くスピードを意識して上げるだけで消費カロリーが飛躍的に上がります。
また正しい姿勢でなければ早く歩くことが出来ないので、自然と姿勢まで良くなります。がに股やすり足で早歩きは出来ません。
車や自転車通勤の方でも少しは歩く距離があると思うので、積極的に早歩きを取り入れましょう。
2 大股
歩くスピードを上げるだけではなく、少し大股にすることでも消費カロリーは増えます。大股で歩くと膝がしっかりと伸びるので、足の筋肉を効率よく使うことになります。特に足のつま先で地面を蹴るようになるので、冷え性解消などにも効果的と言われています。
大股歩きも姿勢が良くなければ出来ません。姿勢が正されると腹筋や背筋を鍛えることにもなり、基礎代謝も向上します。
逆にトボトボと歩いてしまうと足の筋肉しか使われないので、消費カロリーは増えません。
歩くという動作は無意識に行えるものですが、だからこそ身体(脳)は手抜きをしたがります。無意識に省エネモードで歩くようなことです。
これを意識に上げて活性化するのに、歩くスピードと大股は効果的です。
3 階段
エスカレーターやエレベーターを利用せずに、階段を利用することは運動プラス筋トレになります。
特に階段を下るときは普段あまり使わない筋肉を刺激することになり、筋力アップの効果が高くなります。
一方で階段を登る時は消費カロリーが多くなります。
あまり足を太くしたくない女性は階段は登りを意識してください。逆に鍛えたい方は下りの方が効果的です。
常に階段を利用するとなると大変かも知れませんが、どちらかだけでも意識して取り入れるようにしてください。
また階段を一段飛ばしで登ることでも負荷を上げられます。ただし転ばないように気をつけてください。健康の為の運動でケガをしてしまえば元も子もありません。息が切れるほど頑張る必要もありません。通勤で移動するという目的に影響が出ない範囲で取り入れましょう。
4 電車で立つ
通勤電車やバスで立ち上がっているだけで、座っている時よりも倍のカロリーを消費するといわれています。
転倒しないようにつり革やポールを掴んでいても、あまり体重を預けないでバランスを取ることで、より体幹を鍛えることが出来ます。
始めはしっかりと両足で立ってバランスを取るように意識してください。慣れてきたら軽い片足立ちで難度を上げるのも良いかと思います。
さらに進行方向に対しての身体の向きや、つり革を持つ手も意識して変えてみてください。いつも同じ手で鞄を持っているだけで筋力バランスが崩れると言われているので、様々なパターンを取り入れましょう。
バランスを取るのが苦手な方ほど、そこで使われる筋力が不足しているので効果は高くなります。
さらにつま先立ちをするのも効果的なのですが、サラリーマンの多くは革靴を履いているのでおすすめはしません(皺だらけになってしまいます)。
つま先立ちと言っても少しだけ踵を浮かせるだけでも効果があります。足の指で地面をつかむようなイメージです。
5 鞄の持ち方
鞄や荷物の持ち方を工夫することでも、筋肉に刺激を与えることも出来ます。肩掛けカバンでも手に持つだけで運動量が変わるものです。
腕をだらーんと下げて持つのではなく、軽く肘を曲げてダンベルを持つように支えることで適度な運動になります。
さらに鞄の取っ手を握る手の人差し指と中指は添える程度にして、薬指と小指の筋力を使うように意識してみてください。普段あまり使われない握力を鍛えることが出来ます。
6 座りながら運動
バスや電車に座りながらでも出来る運動があります。
空気イスのような極端な運動だと周りに迷惑をかけてしまうので、片足を少しだけ浮かせる運動がおすすめです。
これは足を組みながらでも可能です。上の足を軽く浮かせてみてください。
ポイントは姿勢を正して行うことです。骨盤が起き上がっている座り姿勢であれば、片足を上げてもバランスを崩すことはありません。
完全に足を宙に浮かせなくても構いません。軽く靴底や踵を浮かすだけでも効果があります。これも姿勢を正して行うことで体幹を刺激することが出来ます。
両足バランスよく浮かせて筋肉を刺激してください。これはデスクワークの最中などでも可能です。
7 視力
目の周りの筋肉を鍛えてもほとんど消費カロリーに影響を与えませんが、視力を安定させる効果は期待出来ます。
電車や車を首を動かさずに目線だけで追うと、動体視力のトレーニングになります。
視力を鍛える運動は色々ありますが、高速で移動する電車や車を利用するのは通勤時間ならではでもあります。
普段デスクワークで近くに目線を固定している時間が長い人ほど、通勤時間に視線を動かすことが大切です。
8 深呼吸
呼吸は通勤時間に限ったものではありませんが、呼吸の仕方でも消費カロリーは大きく変化します。
姿勢の悪い現代人は呼吸が浅くなっています。猫背で肺が縮まっていると効率よく酸素を吸収できません。これは身体が「省エネモード」になっているようなことです。当然基礎代謝が少なくなってしまいます。
日頃から意識して胸を張って深い深呼吸をすることで、肺の周りの筋肉や肋骨が広がり、肺の機能を正常に引き出すことが出来ます。
一日に何度かでも意識して深い深呼吸をすることで、身体のパフォーマンスが上がり、基礎代謝も上がります。
深呼吸による効果は、その時だけではなく、しばらく持続してくれるので意識してほしいと思います。
少し話がそれますが、心臓を動かすことや体温を維持する機能は、無意識に脳が勝手に行っています。
黙っていても身体の中の様々な臓器は動いてくれています。無意識に動いてカロリーを消費している機能を、人が意識して変えられるのは呼吸と瞬きだけです。
修練を重ねたヨガの達人は心拍数をコントロールすることも出来るそうですが、一般的には呼吸ぐらいです。だからこそ気持ちを落ち着かせる為に深呼吸が有効なわけです。
呼吸は無意識でも機能していますが、意識に上げて深呼吸して肺を広げて上げることで、その後の無意識の呼吸の効率を上げることにつながります。
また深呼吸は肺のストレッチのようなことです。その後の無意識の運動(呼吸)の効率がアップし、血液に取り込まれる酸素量もアップし、様々な身体の機能が向上してくれるので、消費カロリーが増すことになります。
まとめ 運動をする意味
今回紹介した通勤しながら出来る運動を全て取り入れることは難しいかも知れません。特にスカートを履いている女性には厳しいかと思います。
あなたの通勤の環境に合わせて、少しでも取り入れてみてください。僅かな運動でも毎日積み重なることでダイエット効果が期待できます。
ただし、頑張り過ぎもよくありません。通勤時間の運動で疲れて仕事に影響が出てしまっては元も子もありません。始めは通勤帰りから試した方が良いかと思います。
また現代人はデスクワークが多いので姿勢が悪い傾向があります。深呼吸や姿勢を意識して基礎代謝が上がるように心がけることは、健康のためにも大切なポイントです。
通勤時間をどのように活用するかは自由ですが、スマホゲームばかりの人と運動や勉強にあてている人では大きな差が生まれます。
人はそれぞれが目標があると思いますが、その目標を強く意識すると日常生活の行いも変わってくるものです。
家族の為に働いているのであれば健康である必要があります。好きな仕事を元気よくこなす為にも健康である必要があります。休日に遊ぶ為にも健康である必要があります。
その場限り(通勤時間)の楽しみであれば、スマホゲームが一番なのかも知れませんが、しっかりと目標を意識することで、本当にやるべきことが見えてくるのではないでしょうか。
最も大切な目標と繋がっていることを意識できると、自然と日常生活の運動や食事にも気を遣うようになります。スマホゲームによる息抜きが悪いとは言いませんが、ゲーム性そのものに捕らわれてしまうと。目標を見失うことになるので気をつけてください。
通勤時間を上手に活用して健康を手に入れて欲しいと思います。不健康になると仕事のパフォーマンスも下がりますし、医療費もかかってしまいます。
仕事帰りや休日にスポーツジムに通うのも良いですが、通勤時間を上手く活用することでそれらの時間や費用を節約できるかも知れませんよ。