節約のメリット
私が節約に目覚めてから数年経つのですが、最近しみじみと「節約していて良かったなぁ~」と思うことが増えてきました。
一般的に節約によるメリットというのは、単純に「お金が減らない」ということだとは思うのですが、それ以上に様々なメリットを感じています。
さらに本当に欲しいモノ、必要なモノが見つかるようになりました。
節約によって無駄なモノを買わないようになるだけではなく、本当に心から欲しているモノが自分自身でもよくわかるようになりました。
世間の常識からの脱却
節約を意識するようになってから、改めて私自身が「世間の常識」というものに縛られていたのだと感じています。
節約する必要性を感じていなかった当時の私が、全く疑問にすら思っていなかった様々な事が、いかに「世間の常識」という名の下に判断していたのかと気がつくことが出来ました。
様々なモノを手放すことで、本当に必要なモノがどんどん明確になっていきます。いかに不要なモノに囲まれていたのかと実感しています。
手放すまでは不安もありましたが、いざ手放してみると「全く問題がない」ことが大半であり、ほとんど後悔することもありません。
これらのように様々なモノ、習慣を手放してみましたが、本当にスッキリとしています。
自分の人生に大きな影響を与えてくれた大好きな漫画をブックオフに持ち込む時は、正直かなりの葛藤があったのですが、いざ手放してみると、むしろすがすがしく感じました。
現代ではまた読みたくなれば「いつでも好きな時に電子書籍で買える」と思えるので、全く後悔していません。本棚のスペースが空いて喜んでいるほどです。
選択の自由度が増加!
この事はあらゆることに当てはまります。
節約をしてお金に余裕ができると、「いつでも必要になったら買える」といった心境になります。
私は冷蔵庫や炊飯器、電子レンジなども手放しているのですが、それらが必要なライフスタイルに変化すれば、その時に買えばいいわけで現在は全く困っていません。
「○○を持っているのが普通」
「大人であればこれぐらいあって当然」
のように、世間の常識や見栄だけで購入していたものが、いかに多かったのかと感じています。
私にはこれらのモノが無くても全く生活に支障はありませんし、部屋のスペースや手入れ(掃除)の時間などが浮くことになりました。
結果的に節約になっているだけではなく、自由に使える時間まで増えました。
節約の先
節約を意識し始めた頃というのは、「いかに無駄なお金を使わないか」「いかに安く購入するか」にフォーカスしていたのですが、最近はお金に余裕も生まれてきたせいか、少し変わってきました。
それは何かしらの欲しいモノが見つかった時に、「欲しくなった理由」と、しっかりと向き合えるようになったことです。
「どうして私はそのモノが欲しくなったのだろう」
と、自分の感情とゆっくり向き合えるようになりました。
昔の自分であれば、「セールで今だけお得だから」のような理由で購入してしまうこともありましたが、現在では価格でその判断基準を変えることはありません。
欲しくなった理由を明確にすることで、より自分が求めている機能が高いモノはないかと、考えるようになりました。
最近購入したモノを例にあげると「アイロン」です。
今まで使用していたアイロン(15年前で5000円ぐらい)に、これといった不満があったわけではなかったのですが、電気屋さんに小型で軽いアイロンがセールで安く(3000円)売られているのを発見し、何となく欲しくなりました。
そこでなぜ私がそのアイロンを欲しくなったのかと考えてみると、現在使用しているアイロンの重さや使い勝手(コード有り)に不満を感じていたのだと気がつきました。加齢に伴う体力の衰えもあるのかも知れません。
最近のアイロンは3000円でも小型でコードレスで蒸気も沢山出るようで、私が長年使用していたモノよりも、明らかに機能が高そうで魅力的に映ったのですが、結局はそこで購入しませんでした。
そして自宅に戻ってからネットで最近の様々なアイロンのレビューを読み、より現在の自分が求めている機能(軽さ、大きさ、デザイン)に相応しいアイロンを見つけることが出来ました。
それはハンガーにかけたままでもアイロンが出来るという優れもので、私のようなアイロンのライトユーザー(たまにしか使わない、多少の皺は気にしない)にピッタリだと感じました。
始めはコードレスのアイロンに魅力を感じていたのですが、様々なアイロンのレビューを読むことで、コードレスならではのデメリット(待ち時間など)を知り、これを購入しました。
昨年のモデルであれば2000円ほど安く購入できたのですが、最新モデルの方が使い勝手が改良されているようなので、そちらを選びました(もちろんネットで最安値を購入)。
アイロンのように長年使用できるモノは、一回あたりの使用量で考えれば価格差などそれほど気にする必要はありません。
もちろん使いもしない高機能にお金をかける必要はありませんが、自分が必要としている機能であれば全く無駄ではありません。むしろ僅かな金額をケチって機能を落としてしまう方が、長年にわたってその失われた機能を背負い続けることになります。
これは洋服で考えるとわかりやすいかも知れません。セールで安く売られていたからとデザインやサイズを妥協したり、好きではない色を選んでしまうと、結局はタンスの肥やしになって無駄にしてしまいます。
本当に欲しかった洋服がたまたまセールになっていたのであれば、それは素晴らしい節約になりますが、価格につられて妥協して選んでしまったモノというのは、結局は着ることがなく無駄になってしまいます。
節約を強く意識し過ぎて、このような状態になってしまっている方も少なくないのですが、まさに「安物買いの銭失い」です。
いつでも買える!
私自身もそのような状態の時期があったので偉そうなことは言えないのですが、それでも節約を楽しみながら続けることで、多少のお金の余裕が生まれ「セールでなくても必要になればいつでも買える」と思えるようになり、それから劇的に無駄な買い物が減りました。
基本的にはお金さえあれば買えないモノはありません。もちろん愛とか人間関係は別ですが、自分の周りを取り巻くモノはお金で買えます。
買えないから持っていないのではなく、今は必要ないから買わないだけです。
心からこの考え方に納得できるようになれたことこそ、節約をしていて良かったな~としみじみ感じます。
現在節約を頑張っている方、辛いと感じている方には、ぜひこの「すがすがしさ」を感じてほしいと思います。
所有しないことで選択肢が無限に広がっているように感じられ、とても気持ちがいいものです。
逆に選択肢が少ないと苦しくなります。
近所に安くてお得なお店があったとしても、そこの店員の感じが極端に悪ければ大抵の人は避けるはずです。
ですが、お金に余裕がなければ、そのようなお店を選ぶことになってしまいます。多少のお金は節約できますが、やはり精神的なダメージを受けることになってしまいます。
節約と言うと、とにかく安く購入することばかりを考えてしまいますが、そればかりだと精神的に苦しくなっていきます。
どうしても節約を始めたばかりの頃は、このような精神的な苦痛が伴うかも知れませんが、その先には本当に欲しいモノを自由に選択できる余裕(金銭的にも時間的にも)が生まれてくるので、もう少し頑張ってみてほしいと思います。
どんなに安く購入できても必要のないモノは必要ありません。そのようなモノは部屋のスペースを奪い、時間を奪い、そしてお金を奪っていきます。
逆に本当に必要なモノはセール価格で無くても購入したくなるものです。定価の倍出してでも購入したくなるモノが見つかれば、それは心から欲しているモノと言えます。
衝動的に欲しいモノが見つかった時、定価でも購入するか、その倍の価格でも欲しいか、と考えてみてください。この基準をもっておくことで無駄な買い物は劇的に減っていきます。
もちろん、その本当に欲しいモノを安く購入することは上手な節約なので、上手に買い物を楽しんでください。