スマホのバッテリーの寿命
スマホのバッテリーの寿命は機種によっても違うので、一概に定義することは出来ないのですが、平均すると2~3年と言われています。
実はこれにはカラクリがあります。
それはスマホを販売する側に買い替え需要を促す目的が隠されているということです。
これを理解する事で、安易にバッテリーが寿命だからと買い替えるような事がなくなるので、日頃からしっかりとバッテリーの寿命を縮めるような事を避ける事で、節約につなげる事ができます。
スマホを売る側の都合
もしスマホのバッテリーが5年ぐらい長持ちしてしまうと、新しい物好きの人以外は買い替えることがありません。
このような買い替えサイクルだと新しいスマホが売れなくなってしまうので、売る側は様々な仕掛けを仕組んでいます。
有名なのはiPhoneを販売しているAppleが、バッテリーの性能が落ちてくると意図的に動作速度を抑える仕組みを組み込んでいたことです。これが明るみになってニュースになりました。
これを知らなかった多くのユーザーが、動作が遅くなったiPhoneに不満を感じるようになり、一定数が最新機種に買い替えるという流れになっていました。
またスマホのバッテリーの交換費用は機種によって違うのですが、あえて高価格にすることで機種変更を促すような仕掛けもあります。
これはコードレス式の掃除機などにも当てはまるのですが、バッテリー交換に万単位の費用が掛かる設定になっているので、だったら新しいモデルに買い替えようかと考える人が増えてくれます。
中にはバッテリーの交換が出来ないスマホもあるほどなので、購入前に確認する事が大切です。
さらに多くのスマホに当てはまることですが、OSやアプリを含めた様々なソフトがアップデートしていく度に、データー量が増えて動作が遅くなっていく事があります。
これはパソコンで考えるとイメージしやすいかも知れません。
私が初めてパソコンを購入したのが20年ぐらい前なのですが、そのパソコンを使い始めて間もない頃は、とてもサクサク動いていました。
しばらく使用しているうちに、どんどん動作が重たくなっていきます。
パソコンを初期状態に戻しても、OSやソフトがアップデートされると再び重たくなってしまいます。
その最新のOSをサクサク動かす為には、そのままでは難しいということになり、より高性能なパソコンが必要になってしまいます。
メモリを増設して性能をアップさせてみたのですが、それにも限界があり、結局は新しいパソコンでないと快適な動作ができなくなってしまいます。
私のパソコンはデスクトップだったので、電源はバッテリーではないので劣化することはないのですが、パソコン側の仕組みではなく、OSやソフトの進化でサクサク動かすには十分ではない性能に格下げされてしまいました。
この流れは現在のパソコンにも当てはまります。当時のパソコンと現在のパソコンでは性能が何十倍ものになっていますが、OSに求められる性能も何十倍になっています。
これと同じような事がスマホでも行われているので、バッテリーを交換しても購入して間もない頃のようにサクサク動くとは限らないわけです。
さらに言うと、ソニータイマーやアップルタイマーという言葉もあります。
これはメーカーの保証期間が過ぎると、急に性能が落ちたり故障するケースが増えることで、このような言葉が生まれました。
メーカー側は否定していますが、保証期間が2年であれば余裕で10年もつパーツを組み込むより、2年半ぐらいパーツを組み込んだ方が、故障して買い替え需要が期待できて都合が良いのはイメージできるのではないでしょうか。
ちょっと予算をかけるだけで10年もたせることができたとしても、あえてやらないということも考えられますし、同じ予算をかけるならより耐久性よりも高機能になる要素に投資することも考えられます。
要するにスマホを売る側は長く使ってもらっては困るので、最新機種への買い替えを促す仕組みがあるということです。
スマホのバッテリーの寿命を長持ちさせたいのであれば、まずはこれを理解しておいてください。そうすると対策も見えてきます。
スマホのバッテリーを寿命を長持ちさせる方法
一般的によく言われているスマホのバッテリーの寿命を長持ちさせる方法というのは、
「フル充電で放置し続けない」
というものです。これは一晩中スマホを充電し続けるようなことです。
ただ最近のスマホはこれに対処しているので、あまりバッテリーの寿命には影響がないともいわれています。
また昔の携帯電話のバッテリーは、充電する回数で寿命が短くなっていたのですが、これも最近のスマホであれば充電回数は寿命に大きな影響がないと言われています。
バッテリーの進化により、現在のスマホは充電時間や回数では、それほど寿命に大きな変化はないというのが主流です。
これに関しては異論はないのですが、気をつけてほしいのは「充電中にスマホを使用しない」ということです。
スマホに限ったことではありませんが、多くの電子パーツは熱によって劣化していきます。
充電中のスマホに触れると熱を感じることがあると思います。そこでスマホを使用してしまうと、スマホ内部が高熱になってしまいます。
車のバッテリーなどでもそうなのですが、バッテリーの性能は温度によって大きく変化します。氷点下ともなるとかなり早く消耗してしまいます。
そして温度が高くなり過ぎても弊害があります。気温の高い夏場に長時間スマホを使用すると内部が熱をもってしまい、セーフティ機能が働いて動作が遅くなるといった事があるのですが、当然バッテリーにとってもシビアな環境になります。
スマホの充電中はそれだけで熱をもってしまうので、充電しながらの使用するとバッテリーの負担になって寿命を縮めてしまいます。
特に急速充電の場合は注意が必要です。
スマホのメーカーが販売している正規品であれば、きちんとした基準で充電されるので問題にならないのですが、市販の充電器を使用すると、メーカーが想定している以上の負荷が掛かってしまい、バッテリーの寿命を縮めてしまいます。
このようにスマホの内部が熱くなる状態を避ける事こそが、スマホのバッテリーの寿命が長持ち(縮めない)させる方法です。
しばしばフル充電しないで20~80%ぐらいをキープするのが良いといった情報がありますが、基本的に正規品の充電器であれば、それほど気にする必要はありません。
それよりも汎用品の急速充電や充電中の使用の方が、バッテリーの寿命を左右します。これを覚えておいてください。
この熱の影響を考えると、スマホケースもバッテリーの寿命を縮める要因となる事がイメージできると思います。
外部からの衝撃を守るという意味ではスマホカバーやケースの役割は期待できますが、熱がこもりやすくなってしまいます。
パソコンのような冷却ファンがないスマホというのは、ボディからしか熱を排出できません。
基本的にはどのスマホも熱が内部にこもらないような金属のボディになっているのですが、そこにプラスチックや革などで覆われてしまうと狙っていた放熱が出来なくなってしまいます。
特に急速充電や動画の視聴など、内部が熱くなる要因と組み合わせるとリスクが高くなってしまいます。
スマホを守っているつもりが、熱がこもりやすくなって寿命を縮めているケースは珍しくありません。
もちろん短時間の利用や通常の充電であれば、それほど影響はありませんが、動画視聴のような長時間後負荷が掛かるような使い方をするのであれば、スマホケースから取り出した方がバッテリーの負担を減らす事になります。
細かなテクニック
ここからはバッテリーを長持ちさせる細かなテクニックについて紹介します。
劇的に電池の寿命を抑えられるというわけではないのですが、いくつも積み重なる事で消耗が激しくなるので意識してみてください。
まずは不要なアプリをアンインストールすることが効果的です。
そのアプリを使用していなくても、勝手にバックグランドで動いていたり、アップデートする度にメモリを奪われてしまうので、動作が不安定になったり、バッテリーに負荷が掛かってしまいます。
大抵のスマホには一度も使う事のない不要なアプリがたくさん入っているので、それらを削除してしまいましょう。もちろん自分がダウンロードしたアプリも使わなくなったものは削除してください。
一方でたまにしか使わないアプリの場合は、通知をOFFにしてしまうのも効果的です。設定画面から簡単にできます。
他にも画面の明るさや音量を抑えるのも電池の消耗を抑えるのに効果的です。
自動で明るさを調節できる機能もありますが、私はそれでも明るく感じるので、手動でかなり明るさを抑えています。
また機種によってはスマホの画面を下に向けて置くと、通知ランプが点灯しなくなるケースもあります。
就寝中やバックの中に置いておくような時に下を向けておく事で、バッテリーの消費を抑える事ができます。この辺は機種によって違いうので、何かしらの通知ランプが付いている時に、下を向けて確認してみてください。
他にもGPSやBluetoothやWi-FiをOFFにしてしまうのもお勧めです。これらの機能がONになっていると常に探し回っている状態になるので余計な電力が消耗してしまいます。
GPS機能は地図や一部のスマホゲームぐらいにしか必要ないので、それらを使う時だけONにすれば問題ありません。
Bluetoothも頻繁に音楽を聴くような人でもない限り使いません。Wi-Fiは通信費を抑える事にもなるので微妙なのですが、フリーWi-Fiにつなげないような使い方をしているのであれば、特定の場所だけでONにした方が電力の消耗を抑えられます。
そして意外と見落とされているのがスマホの再起動です。パソコンやスマホが重たくなってきた時に、再起動するだけで元に戻る事があります。
スマホでいくつものアプリを使用していると、前に使ったアプリが直ぐに起動できるように待機状態になっています。これがいくつも重なると動作が重たくなり、電池の負担にもなってしまいます。
他にもキャッシュと呼ばれるデーターが保存されています。これは次に使用した時にスムーズに動作するように、共通のデーターを予め保存しておくような機能なのですが、これも貯まり過ぎると負担になってしまいます。
これらのような一時的なデーターを個別に削除する事もできるのですが、基本的には再起動するだけで綺麗な状態に戻ります。
そしてこの再起動と共通する事なのですが、スマホを使わない時は電源を落としてしまうのも有効です。マナーモードにしておく人が多いと思いますが、電源を落としてしまった方が電池の消耗が抑えられます。
当たり前の事ですが、意外と多くの人が見落としてしまっている方法なのではないでしょうか。
よほどの緊急の連絡を待っているような時でなければ、こまめに電源を落とす事で電池の消耗をかなり抑える事ができます。
スマホは使用していない時でも常に近くの電波基地を探していたり、Wi-Fiを探していたり、GPSを探していたり、Bluetooth機器を感知していたりします。それらも設定次第で解除する事も出来るのですが、一番簡単なのは使わない時に電源を落としてしまう事です。
電源を落としている時のSNSの通知といったものは、電源を入れるときちんと反映されるので安心してください。使わない時は小まめに電源というシンプルな方法を味方に付けましょう!
まとめ スマホを使い分けよう
スマホは一台だけで何でも出来てしまう便利なものですが、何でも出来てしまうだけに過酷な状況に追い込まれてしまいます。
音楽を聴きながらスマホゲームをしたり、動画視聴の時間が長くなると熱をもってしまいます。
するとメーカーの保証期間が過ぎた頃に、バッテリーや本体の寿命を迎えてしまいます。
2年置きぐらいで最新のスマホに買い替えている人であれば気にする事はないかも知れませんが、私のような節約家はなるべくなら長く使いたいと考えていると思うので、今回紹介した方法を意識してみてください。
またスマホの寿命を延ばす意外な方法として個人的におすすめなのは、前のスマホも利用する方法です。
これは自宅でWi-Fi環境がないと難しいのですが、動画視聴のような高負荷がかかる時にメインのスマホを使用するのではなく、前のスマホを使用するようなことです。
もちろんパソコンやタブレットでも構いませんが、このような使い分けをする事で、高価で大切な現役のスマホに高負荷が掛かる時間を少なくすることができます。
音楽をよく聴くならスマホではなくiPodやウォークマンを使用したり、電子書籍を読むなら専用のタブレットを用意するような使い分けをしても良いかと思います。
節約的には様々な専用品を用意してしまうと損しているように感じるかも知れませんが、それらの専用品は特定の機能に特化しているだけに、余計なパーツが組み込まれておらず、価格も安くてバッテリーの寿命も長い傾向があります。
たまにしか音楽を聴かない、写真を撮らない、動画を視聴しないという事であれば、わざわざ専用品を用意する必要はありませんが、毎日何時間もスマホでそれらの事をするのであれば、専用品の方が使い勝手も良く、高価なスマホの寿命を縮めてしまう事もありません。
私自身も格安のタブレットを所有しており、音楽の視聴はウォークマンを使用しているので、自宅の中でスマホを使うのは連絡ぐらいのものです。
このような使い方であれば、不要なアプリをどんどんアンインストールすることができます。
スマホで頻繁にグーグルマップを使う人であれば、アプリを入れておくのは良いと思いますが、たまにしか使わないなら専用アプリでなくてもブラウザ上で事足ります。
YouTubeの視聴のようなものでも同じです。スマホでたまにしか利用しないのであれば、わざわざ専用アプリは必要ありません。
様々な機能があるスマホは便利なものですが、頻繁に使うアプリ以外はアンインストールすることでバッテリーの負荷を減らすことができます。
さらによく使う機能があれば、アプリではなく専用品を用意した方が、使い勝手もよく寿命が延びてコストパフォーマンスも高くなる可能性があるので、上手く使い分けてみてください。
もちろんたまにしか動画を撮らないという人にデジカメが必要ないように、なんでもかんでも専用品を用意する必要はありませんが、毎日のように使うスマホの機能があれば、上手に専用品と使い分けてみてください。
するとスマホの使用頻度が減って一晩中バッテリーを充電するようなこともなくなるので、急速充電に頼らなくても良くなります。
不要なソフトで動作が遅くなることも無くなり、余計な熱をもつことがなくなるので、結果的に高価なスマホ本体やバッテリーの寿命が長持ちするようになります。
メーカーの保証期間は、それなりにハードに使用した場合でも持つ期間に設定されているので、それほど負荷をかけない使い方であれば、まだまだ持つ可能性があります。
最新スマホはとんでもなく高価ですが、使用する目的によっては数千円のタブレットや音楽プレイヤーの方が使いやすいので、上手に使い分けてみてください。
3万円のスマホと1万円のタブレットを組み合わせて4年使うのと、8万円の最新スマホを2年置きに買い替えるのだと、4倍もの価格差になってしまいます。
このような使い分けは自宅にWi-Fi環境がないと難しいですが、スマホのデータープランを少量のものにできるので、現在大容量プランに入っている人だと、むしろ自宅にWi-Fi環境を構築した方が節約できるかも知れません。
特に家族が多い家庭であれば、大幅に通信費を節約できるので検討してみる価値があると思います。
追記 スマホの白黒設定
スマホのバッテリーの寿命を延ばす方法として、画面を白黒(モノクロ)にするテクニックが見つかったので追記します。
この設定は全てのスマホで出来るわけではなく、機種やOSによっても違うのですが、自分のスマホの「機種名+白黒設定」で検索すると分かると思います。
誰もがスマホで動画や写真を楽しむわけではないですし、連絡ツールとして利用しているぐらいであれば、白黒に設定する事で大幅に電池の消耗を抑える事ができます。
目の負担にもなりませんし、かなり明るさを抑えても問題なく使えるのでお勧めです。
中国のメーカーのスマホですが、予めモノクロだけのものがあり、何とバッテリーが10日間も持つのだそうです。
普通のスマホを白黒設定にしてもここまでバッテリーの消耗を抑えられるわけではありません。これは電子書籍などに用いられるパネルを使用しているようで、画面全体を発光させるのではなく、文字だけを表示させるような事なので、圧倒的に消費電力を抑えられるのだそうです。
私は自宅ではタブレットやパソコンを使用する事が多いので、スマホは連絡手段としてぐらいしか使っていないので、凄く相性が良いなと思いました。
まだ日本で販売されているわけではないのですが、国産のメーカーがこのようなスマホを格安で販売してくれるとありがたいです。
たまに外出先で地図を使うような事もありますが、モノクロでも全く問題ありませんし、写真や動画の撮影でも表示がモノクロになるだけでカラーのデーターで保管されるようなので、使い分けている人とっては最高の機能です。
もし日本のスマホメーカーの人が見ていれば、ぜひとも検討してほしいと思います。
コメント
スマホの電源を切ったことがなかったので不安だったのですが、やってみると本当にサクサク動くようになりました。ありがとうございます。
by 匿名