節約はレジャー!

平均データーや基準値を鵜吞みにせずに自分の基準も大切にしよう

平均データーや基準値は正しい?

世の中には様々なデーターがあり、それらの平均値と違うと不安を感じる人もいると思います。

特に高齢者が増えている事もあり、食事の栄養バランスといったデーターを気にする人が増えています。

一日に必要な栄養の摂取目安や平均値といったものが紹介され、

「多くの日本人には○○という栄養が摂取目安に達していない」

といった情報を真に受けて、サプリメントなどを飲んでいる人も多いと思います。

お医者さんの管理の元に不足している栄養素を取り入れるのは良いとは思いますが、安易に素人判断で取り入れてしまうと、メリットどころかデメリットになる事は珍しくありません。

病院で検査して自分のデーターを出してもらったうえでの判断と、全国平均や年代別による平均値といったもので判断するのはまるで違います。

当たり前の事ですが、人それぞれ体型も生活も違いますし、地域によって天候や環境も違います。

この当たり前の事を見過ごしている人が、なんだか増えているように感じます。

健康の為に1日30分のウォーキングをするといったものでも、せわしなく動き回って家事をこなしている主婦にとっては不要な事かも知れませんし、仕事や通勤で歩いている人にとっても、ただただ疲労を溜めるだけの無駄な時間になってしまうかも知れません。

平均的な人などいない!

身長や体重や視力や聴力といった身体のデーターであれば、平均値に近い人はたくさんいるとは思いますが、そのようなデーターの対象を増やせば増やすほど、平均値とかけ離れたものが必ず見つかります。

髪の毛の量や白髪の割合や健康的な歯の状態などの対象を増やしていくと、何から何まで平均値という人はどこにもいません。

日本人全員のデーターを取る事など不可能ですし、遺伝的な要因によっても身体の強さも全然違うので、一概に平均値に近づける事が良いとも限りません。

私の例でいうと、私は若い頃から肝臓の数値が高い傾向があります。大抵は基準値内に収まっているのですが、結構ギリギリという事が多く、何度かオーバーした事もあります。

その時にお医者さんから「なるべくお酒は控えてください」とアドバイスされたのですが、私は毎晩お酒を飲むタイプではなく、忘年会のような時に一杯ぐらい飲むぐらいで、付き合い程度でしか飲んでいませんでした。

それこそ高校生の時にも引っかかってしまった事があるぐらいなので、先天的に肝臓の機能が弱いのかも知れません。

逆に毎晩のように強いお酒を飲んでいても肝臓の数値が正常な人もいますし、個人差があるのは当たり前の事です。

これはあらゆる栄養素にも当てはまる事です。

数十年前から塩分過多の問題が叫ばれるようになり、様々な食品で減塩をうたっているものが売られていますが、一日に必要な塩分量など人によって全然違います。

身体を酷使して汗をかく人であれば、一日の摂取目安の10gでは足りないかも知れませんし、車通勤でほとんど歩かない人と満員電車で何十分も立ちっぱなしの人では、運動量はまるで違います。

男女別に分かれているデーターもありますが、身長や体重が違えば求められる栄養の量も変わりますし、一概に平均データーが適しているとも限りません。

最近は血圧の上昇と塩分の関係性を否定する説も出てきていますし、そもそものデーターが間違っている可能性だって否定できません。

統計の取り方による違い

統計学の本を読むと面白かったのですが、きちんとした統計学に基づいて調べる専門の会社がとったデーターと、会社独自のデーターでは随分と差が出るケースが紹介されていました。

統計学で参考になるデーターというのは、対象者の人数に対してどれぐらいの割合で調べると信用に値するといった明確な基準があります。

例えば人口が10万人の都市のデーターを調べるのであれば、その都市の人の1500人からデーターを集める必要があるような事です。

これが人口が1000人だと600人ぐらいは必要であり、100人だとすると94人から調べないと信用に値するデーターとはなりません。

一方で自社オリジナルのデーターというのは顧客情報が中心なので、効果を感じて使い続けている人ばかりのデーターであり、かなり偏りが見られると紹介されていました。

統計データーの中には、かなり曖昧なものも含まれています。

当ブログでは以前に「科学的根拠があっても鵜吞みにするな」といった記事を紹介した事があるのですが、

参考科学的根拠でも妄信するのは危険!

ここでも紹介したように人種も体型も文化も気候も違う外国の大学のデーターが、必ずしも日本人に当てはまるとは限らないものです。

これと似たようなことで最近疑問に感じたのは、私が住んでいる北海道では野菜の摂取量が全国平均を大きく下回っているというデーターが、CMでアピールされていた事です。

このデーターが本当なのか調べてみると、厚生労働省のデーターでは確かに当てはまったのですが、どのように調査したのかは分かりませんでした。

一方で北海道が独自に調査したデーターによると、「全国の平均値とは大差はないが、摂取目安には達していない」とありました。

そもそも野菜の一日当たりの摂取量など調べるのは簡単ではありません。全ての食事の野菜の量を記録する事など不可能です。

大抵は野菜の購入額の平均や特定の飲食店やコンビニのお弁当の売れ行きといったもので調べられる事になります。

野菜の購入額で考えると、単純に北海道は物流の問題で野菜の価格が安いので、物価の高い東京の人と比べて全く同じ量の野菜を購入していても単価は安くなります

また土地が安くてゆとりがある事もあり、多くの家庭で家庭菜園をしています。都会の人がベランダにプランターを置いてつくるようなレベルではなく、駐車場ぐらいのスペースの畑がある家庭は珍しくありません。

それこそ農家の人は出荷する野菜以外にも、自分達で食べる用の様々な野菜を栽培している事がほとんどです。

つい最近も仲間内でバーベキュー(ジンギスカンですが)をする機会があったのですが、結構な人が自宅で取れた野菜を持ってきてくれました。中でも米農家の人が持ってきてくれた野菜は本当に美味しかったです。しかも完全無農薬でした。

いくら北海道とはいえ、流石に自宅で食べる用の家畜を育てている人は滅多にいないので、食費の割合で肉などの購入額が増えるのは当たり前の事です。

お店側のデーターを参考にすると、全国平均を下回っているのかも知れませんが、実際に北海道の人の野菜の摂取量が少ないのかは少し疑問です。

野菜不足をアピールしていたCMは、野菜を売りたいだけのデーターだったのではないでしょうか。

そもそも一日の野菜の摂取量の目安が正しいのかという問題もありますが、これらのようにデーターの取り方によっても結果は大きく変わるものです。

あくまでも自分基準

野菜不足を補う為に、たくさん野菜ジュースを飲んで尿管結石になってしまったり、糖尿病になってしまうような人がいるように、必ずしも平均値を目指す必要もないのかも知れません。

参考にするのは構いませんが、自分の生活と向き合う事なく全国平均といったデーターを鵜吞みにしてしまうと、過剰摂取や栄養の偏りにつながるかも知れません。

日常的に緑茶を飲む人だと、それだけで様々なビタミンやミネラルを摂取できますし、緑茶といっても茶葉をそのまま飲む粉末緑茶だと、食物繊維といったものもたくさん摂取できます。これだけで野菜不足にはならないかも知れません。

運動のし過ぎで疲労骨折してしまう人もいますし、疲れて食べ過ぎになってしまう人もいますし、塩分不足で熱中症になってしまう人もいます。

私の母親は高齢で骨密度が低下していたという事で、お医者さんの管理を元にカルシウムの錠剤を飲んでいたのですが、一年経っても数値は改善しませんでした。

そこで病院を変えてみると、骨密度の低下はカルシウム不足だけが問題ではなく、適度な運動による骨への刺激やビタミンDといったものが大切だという事を指導され、積極的に日に当たるようにすると、半年ぐらいでみるみると改善していきました。

母親は肌への紫外線の事を考えて、極力日に当たらないように意識していたそうで、

「日焼け止めクリームは使っちゃいけないよ!」

と私にアドバイスしてきました。20年ぐらい前から紫外線は肌の大敵といった情報がアピールされるようになり、女性を中心に紫外線対策をする人が増えましたが、別の意味でのリスクが生まれたのかも知れません。

日焼け止めクリームを売る側にとっては、いかに紫外線が悪いかとアピールする事で売り上げにつながったのでしょうが、そのデーターは売る側にとってだけ都合の良いものであり、万人に当てはまるとは限りません

最近は日焼け止めクリームによる海上汚染の問題が指摘されるようになりましたが、海の生物にとって都合の悪い成分を、身体に直接塗り込んでしまうのは、日焼けのリスクよりも危険なのかも知れません。

これらのように平均値やデーターというものを鵜吞みにしてしまうと、思わぬところにデメリットが出てしまう可能性があります。

それらのデーターを参考にするのは構いませんが、あくまでも自分の基準に当てはめて考える事が大切です。

まとめ 恐怖に惑わされるな!

どんどん新発売される抗菌グッズなどもそうですが、今まで誰も困っていなかった対象に対して、わざわざCGを使って雑菌が多い事を過剰にアピールしてきます。

そのデーターが真っ赤なウソだとは言いませんが、それは売る側にとって都合の良いデーターであり、万人に当てはまるとは限りません。

よくスマホの画面にはトイレの便座よりも多くの雑菌がいるといったデーターがありますが、そもそもトイレの便座に触れたおしりが雑菌でかぶれるような事はありませんし、スマホよりも早く普及していたテレビのリモコンといったものでも、同じように雑菌がたくさんいるものです。

ドアの取っ手や電車のつり革やエスカレーターの手すりなど、不特定多数の人が触れる箇所ほど様々な雑菌がいるものですが、それによって病気になる人など、そもそもいませんでした。

スマホに手の油が付着すると、見えにくくなったり操作しずらくなるので、誰もが適当なところで拭いていたはずですが、それだけで十分だったのかも知れません。

潔癖症のような雑菌を気にする人が増えただけであり、実被害があったわけではありません

そもそも人間の肌にも雑菌はたくさん付着していますが、健康的な身体であれば何も問題ないわけです。

これらのように物を売る側が過剰なリスクをアピールして、誰も求めていなかった物を売ろうとしてきます。

これが娯楽のような物であれば、気分が晴れるといったメリットがありますが、恐怖を植え付けられて購入した物というのは、マイナスから0に戻す為にお金を支払っただけです。

この手法は極端な事をいうと、頭に拳銃を突き付けて相手を従わせるような事です。ミサイルや核で相手を脅すようなことです。全くフェアなやり方ではありません。

よくビジネス書などに、「靴を履いていない人達に靴を売るのが本当の営業だ」といったような事が書かれているのですが、これは要するに新しいマーケット(需要)を生み出すという意味です。この方法にも二つの手法があり、

「素足でケガすると雑菌が浸入して病気になるぞ!」

「靴を履かないと先進国では相手にされないぞ!」

のような今まで感じていなかった恐怖を押し付け、不安を和らげる為(マイナスから0)に買わせる方法と、

「靴を履けば足場の悪い狩場でも効率が良くなりますよ」

「スコールで道がぬかるんでも足が取られませんよ」

といった感じで、相手の為になる事(0からプラス)を提案する方法があります

相手の為になる事であればお互いに幸せになりますが、売る側にとってだけ都合の良い押し付ける方法だと、多くの人が購入してから後悔してしまいます。

布団用の掃除機などが分かりやすいでしょうか。リサイクルショップに行くとたくさん並べられています。多くの人が意味がなかったと感じたのではないでしょうか。

私の実家にもあり「欲しいならやるぞ?」と父親から言われました。購入して半月でこれです(笑)。

普通の掃除機の先端に布団用のノズルでも付ければ同じ事ができますし、布団を清潔な状態に保ちたいのであれば、シーツを洗濯した方がずっと効果的です。

過剰に布団のダニを問題視し、「そのままでは危ないぞ!」と恐怖を植え付けられた人が、このようなものに手を出してしまいます。

汗の匂いに悩んでいる人に、消臭効果が強い柔軟剤はありがたい選択肢なのかも知れませんが、それだけだと汗の匂いに悩んでいる人にしか売れません。

そこで汗の匂いを異性が極端に嫌がるシーンをアピールしたり、雑菌が繁殖するCGなどを組み込んで過剰にリスクをアピールしていきます。

すると今まで汗の匂いに悩んでいなかった人まで気にするようになってしまい、その不安を和らげる為に購入してしまうわけです。

一方で「良い香りで異性にモテモテになる」といったアピールをする手法もあります。ただ実際に香りが良くなったぐらいでモテるわけがないので、多くの人が直ぐに元に戻ってしまうので、継続的に売りたい側は恐怖を用いる事が多い傾向があります

多くの健康食品やサプリメントといったものでも同様の手法が用いられます。売る側にとって都合の良い平均値のデーターをアピールし、過剰に恐怖を押し付けてきます。

厚生労働省のような公的機関であれば、このような過剰なアピールがないとは信じたいですが、もしかしたら役人と企業が裏でつながっているケースがないとも言い切れません。

巨大企業が膨大な費用を政治家や政党に献金しているのは、それだけのメリットがあるからです。欧米で禁止されている食品添加物が、日本でだけ認められているようなケースはその典型ではないでしょうか。

平均データーや基準値や目安を参考にするのは構いませんが、それを鵜吞みにするのではなく、しっかりと自分の基準と照らし合わせて判断するようにしてください。

自分側の問題(個人差)もありますし、地域差もありますし、そのデーターの裏に隠された都合もあるかも知れません。

その為にも自分の体感も大切にしてください。どんなに健康に良いといわれている食材を食べても、当人にその実感がないのであれば、相性が良くないのかも知れません。

それを判断できるのは自分だけなので、日頃から自分の体感と向き合うようにしてみてください。久しぶりに無性に食べたくなるものには、その時の身体が欲している栄養素が含まれているように、

参考好きなモノと食べたいモノの違い

自分の気持ちを無視してまで、平均値や目安といったものに従わなければならないわけではありません。

私の両親もそうなのですが、高齢者ほどテレビを見る時間が長いせいか、このような言われもない恐怖に惑わされてしまいます。

健康の為に良かれと思って行っている事でも、むしろ健康を害してしまっている事があるかも知れないので、しっかりと自分で調べるなり、体感と向き合って判断してほしいと思います。

もちろんお医者さんに相談したり、様々なデーターを参考にするのが悪いわけではありません。ただそのまま鵜吞みにする事にはリスクがあるので、気をつけてください。

金儲けをしただけの医者に薬漬けにされてしまうような事もないとは言えないので、しっかりと自分の体感と向き合いながら冷静に判断しましょう。

平均値のデーターといったものでも、一つのデーターだけを鵜吞みにするのではなく、いくつかのデーターを参考にすると、裏側に隠された罠に騙されにくくなりますよ。

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節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

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