アルカリ電解水クリーナーの使い道
当ブログでは少し前に「洗濯マグちゃん」について紹介しており、あまりにも素晴らしい消臭効果に感動した事もあって、さらなる使い道がないかと調べていると、「アルカリ電解水クリーナー」を作れる事がわかり、その事についても紹介したのですが、
このアルカリ電解水クリーナーの使い道について調べていると、かなり用途があって驚いてしまいました。
もちろん向いていない箇所もあるので、どこにでも万能な洗剤というわけではないのですが、家庭用の専用洗剤が必要な箇所の多くは「アルカリ電解水クリーナー」で代用できそうでした。
一般的なアルカリ電解水クリーナーの使い道というとキッチン周りの汚れであり、水ならではの安全性もあってペット用品や子供用品にも人気なのですが、他にも色々と使い道があるようでした。
この辺は使い道はメーカーによっても随分と違うのですが、どこも水100%から出来ているアルカリ電解水クリーナーなので、他のメーカーの物でも当てはまると考えられます。
そこで今回はアルカリ電解水クリーナーの様々な使い道について紹介していきます。
1 衣類のシミ
あるメーカーのアルカリ電解水クリーナーには、衣類のシミや皮脂汚れにスプレーして5分ほど放置してから普通に洗濯をすると綺麗になるとありました。
さっさく私も試してみたのですが、流石に専用洗剤ほど落ちたわけでもなく、若干薄くなった程度の効果しかなかったのですが、この辺はつけて置く時間や回数によっても変わるのかも知れません。
洗濯マグちゃんもアルカリ性で皮脂汚れを分解して落とすので、当然といえば当然ではあるのですが、よりPH濃度が高いアルカリ電解水クリーナーを用いる事でピンポイントでシミ対策をする事ができます。
白いワイシャツのように襟や袖の皮脂汚れが目立つ衣類だと、専用の漂白剤などを用いて対策をしている家庭も多いと思いますが、白くない他の衣類にも同様の皮脂汚れは付着しています。
ここと凄く相性が良いと感じました。価格が安いだけにガンガン使えますし、普通の衣類にも遠慮なく吹きかける事が出来てしまいます。漂白剤のように色落ちの心配もないので使い勝手も良いです。
ただアルカリ電解水クリーナーは、動物性の油分が含まれているウールやシルクのような天然素材の生地とは相性が良くないので、そこは分けて考える必要があります。
ちなみに私は腋臭体質で脇汗のシミや匂いも気になるので、そこにもアルカリ電解水クリーナーを吹きかけてみたのですが、消臭の即効性という意味ではミョウバン水をスプレーした時の方が効果的でした。
ただその後に洗濯をした時の消臭効果はしっかりとあったので、皮脂汚れや汗染み対策としても相性が良いと思います。
2 布製品の染み
アルカリ電解水クリーナーはすすぎや二度拭きの必要がないだけに、洗濯が難しい生地の掃除にも向いています。お風呂マットぐらいであれば洗濯機で丸洗いできますが、カーペットやラグマットとなると自宅では難しいので、アルカリ電解水クリーナーと相性が良くなります。
ただ汚れを浮き上がらせる事が出来てもそのままだと再びカーペットに残ってしまうので、当て布をして汚れを移す事がポイントです。
これは一般的な洗剤でも同じですが、洗剤のように残留成分がないだけに相性が良い使い道です。自宅では洗濯が難しい衣類にも使えますし、カバーを取り外せない座布団やソファーの掃除にも向いています。
3 壁紙の汚れ
壁紙の頑固な汚れの主な原因というのは、人間の肌が触れた時に付着する皮脂汚れの上にホコリがついたものなので、酸性の皮脂を分解できるアルカリ電解水クリーナーで綺麗に掃除する事ができます。またタバコの汚れも油性のタールが原因なので、アルカリ性の洗剤と相性が良い傾向があります。
中性の台所洗剤などを薄めて拭いても良いのですが、アルカリ電解水クリーナーであれば二度拭きの必要もなく、余計な匂いも残らないので相性が良いです。
4 お風呂の赤カビ
お風呂場の赤カビ対策にもアルカリ電解水クリーナーは有効です。ピンクのぬめりの赤カビは「ロドトルラ」という酵母菌の一種で酸性という特徴があります。
赤カビは人体に害はそれほどないと言われているのですが、強力なカビ取り剤でないと落とせない黒カビが発生する前兆でもあるので、赤カビが発生した時点で適切に対処する事でお風呂場のカビの発生を抑える事ができます。
赤カビ対策の専用グッズもあり、まさにそれがアルカリ電解水を元に作られているので、一般的なアルカリ電解水クリーナーでも同様の効果が期待できます。
お風呂場の水垢を落とすには酸性が適していますが、カビを防止するという意味でもサッとアルカリ電解水クリーナーを吹きかけておくのも良いかと思います。
5 トイレ掃除
キッチン周りの汚れの多くは酸性なので、アルカリ電解水クリーナーと相性が良いのですが、トイレの汚れも酸性が中心なのでアルカリ電解水クリーナーと相性が良いのだそうです。
いわゆる水垢のような汚れはアルカリ性なので、酸性のクエン酸やお酢などに付けると良いのですが、普段の掃除としてはアルカリ電解水クリーナーで代用できます。
ただ「まぜるな危険」の洗剤に触れると大変な事になるので、そこはきちんと分ける必要があります。
アルカリ電解水クリーナーは水を流せば直ぐに中和されますが、逆に「まぜるな危険」の塩素系洗剤を使った後だと、しばらく匂いが残ってしまうように残留成分があるかも知れないので気をつけてください。
6 野菜の農薬除去
市販されている野菜に付着している農薬を落とす為にも、アルカリ電解水クリーナーを用いている例がありました。野菜に付着している農薬の量はきちんと管理されているので、食べても問題ないとは言われているのですが、農家の人だって人間なので、たまにいっぱい付着してしまう事だってあるかも知れません。
台所洗剤でも野菜を洗う為に使えるという表示があるタイプもあるのですが、100%水で出来ているアルカリ電解水クリーナーの方が安心なのではないでしょうか。
あるメーカーのアルカリ電解水クリーナーの実験によると、原液を10倍薄めたアルカリ電解水クリーナーで葉物野菜を洗うと、90%もの農薬を落とす事ができたとありました。
私自身は野菜の残留農薬は水で洗い流せば十分という考えなのですが、アレルギー体質の人や農薬が気になる人にとっては相性が良い選択肢なのではないでしょうか。
7 防錆び対策
ある業務用のアルカリ電解水クリーナーには、包丁にアルカリ電解水クリーナーを吹きかけておくと防錆び効果があるとありました。
基本的にアルカリ電解水クリーナーは乾燥すると中性になるのですが、包丁に残っている微量の酸性の成分を中和する事で錆びが起きにくくなるのだそうです。
たまにしか使わない包丁などにサッと吹きかけておくと錆防止に役立ちます。ただアルミ製の鍋とはアルカリ電解水クリーナーは相性が悪いので気をつけてください。
8 除菌スプレー
アルカリ電解水クリーナーはアルコールやエタノール並みの除菌力があるそうで、飲食店などでも活用されているのだそうです。あるお寿司屋さんではネタを入れておくショーケースやまな板も、アルカリ電解水クリーナーで除菌していました。
アルコールほど早く乾燥するわけではないので、使い勝手が良いわけでもないのですが、アルコールの匂いが残らないのはメリットなので、用途によっては相性が良い除菌方法です。
除菌効果についてはこちらのアルカリ電解水クリーナーの説明が分かりやすかったです。
9 エアコンの掃除
エアコンの内部の洗浄剤としてもアルカリ電解水クリーナーが用いられていました。アルカリ電解水クリーナーはすすぎや二度拭きがいらないだけに、エアコン掃除も汚れが流れてきたのを拭き取るだけで良いのだそうです。
専用洗剤でも濯がなくて良いタイプがありますが、全く残留成分がないわけでもないので、むしろアルカリ電解水クリーナーの方が向いているらしく、スプレーでガスといっしょにアルカリ電解水を吹き付ける商品も売られていました。
流石にガスの噴射による掃除の効果は、一般的なアルカリ電解水クリーナーをスプレーするだけでは期待できませんが、モコモコとした泡で汚れを浮かすタイプのエアコン用洗剤であれば、アルカリ電解水クリーナーでも同じような効果が期待できます。
これらのように専用洗剤が必要とされる様々な用途に使用できるので、アルカリ電解水クリーナーを持っている人や洗濯マグちゃんを持っている人は参考にしてみてください。
アルカリ電解水クリーナーの注意点
様々なメーカーのアルカリ電解水クリーナーについて調べていると、注意点というものも色々と見えてきました。
いわゆる一般的なアルカリ電解水クリーナーの注意書きにあるような、漆器や革製品やアルミや貴金属やコーティングに使えないといった注意点だけでなく、使用期限について紹介されているところがありました。
基本的に空気に触れると酸化が始まってしまうので、使用期限を1年と設定しているところがありました。1年過ぎたからといって真水と同じ中性というわけでもないのですが、効果は徐々に弱まってしまうので一般家庭では業務用の大容量のタイプは避けた方が良いです。
また業務用のものほどPH濃度が高い傾向があり、原液のまま使用すると手が荒れてしまうリスクがあります。それらの多くは水で希釈して使用するようになっており、容器に移し返す必要がありました。
ドラッグストアや100均で手に入るアルカリ電解水クリーナーだと、そこまで強力なアルカリ性でもなく量も少ないので、このような注意書きもないのですが、極端なまとめ買いや肌の弱い人は注意してください。
まとめ 自作ぐらいが丁度良いかも
私は洗濯マグちゃんを利用してアルカリ電解水クリーナーを作っているので、おそらく市販のアルカリ電解水クリーナーほどのPH濃度にはなっていないのですが、それだけに余計なリスクもなくて悪くはないのかなとも思っています。
時間の経過による酸化の心配もありませんし、余ったら気軽にお風呂場やトイレに流してしまいます。
本格的なアルカリ電解水クリーナーほど薄めて使うケースが多いので、むしろPH濃度がそれほど高くならない自作したアルカリ電解水クリーナーでも十分なような気がします。
あと気になったのが、アルカリ電解水クリーナーの価格差です。
一般的な洗剤であれば、成分の違いで価格差が出るのも分かるのですが、基本的にアルカリ電解水クリーナーはどこのメーカーの物も100%の水だけで出来ているのに、お洒落なパッケージだけで無駄に高い商品も目立ちました。
用途に合わせてPH濃度を最適化しているというわけでもなく、どこも様々な掃除に使えるといった感じなので、価格が高い物を選んだところで大した違いはないと思われます。
PH濃度を高める為に特殊な製法が用いて高価になっている物もあるのですが、そのようなアルカリ電解水クリーナーほど薄めて使う事が多いので、わざわざ選ぶ価値があるとも思えません。
コスパについての考察を行っている人も多いのですが、どこも100均の物が一番コスパが良いといった結果になっており、だからといって洗浄力が弱いといった違いもないようなので、無駄に高価なアルカリ電解水クリーナーは必要ないかと思います。
掃除業者であれば業務用の強力なアルカリ電解水クリーナーを、適材適所に合わせて上手く活用して効率よく掃除できるかも知れませんが、一般家庭の掃除であれば効率や時短を考える必要もないので、ほどほどのPH濃度のアルカリ電解水クリーナーで十分だと思います。一発で落ちないなら時間を置いたり、二発、三発試せば良いだけです。
私自身は様々なメーカーのアルカリ電解水クリーナーを使って比較したわけではないので、どこが良いとも悪いとも言えないのですが、基本的にはどこも水100%とうたっているので、それほど違いがあるとは思えません。
やたらと自然やエコといったブランドイメージをアピールし、必要以上に価格を吊り上げているメーカーもあるので、節約家の皆さんは冷静に見極めて選んでほしいと思います。
飲料水であれば地域や生産方法によってミネラル成分の違いがあるかも知れませんが、アルカリ電解水クリーナーだとミネラル成分は余計なだけなので、おそらく真水の精製水から作られています。
使い勝手の良さそうな容器やオシャレな容器を重視して選ぶのは自由ですが、中身はただの水なので安いもので十分だと思います。洗濯マグちゃんを利用して作ってもいいですし、さらに安く済ませたいならマグネシウム合金を購入して自作した方が安くなります。
重曹を煮詰めてアルカリ電解水クリーナーを作る人もいますし、そのような方法の方が、かえって思い切りよく使えるので、掃除の効率も良くなるケースがあるのではないでしょうか。
アルカリ電解水クリーナーを水で薄めて使うような掃除であれば安物でも十分だと思うので、一般家庭はPH濃度の高い高価なアルカリ電解水クリーナーは避けた方が良いかと思います。