節約はレジャー!

大抵の物は使わなくても劣化するという当たり前の事を理解しよう

取っておくだけで物は劣化する

節約家やミニマリストのような人ほど、余計な物を手放した事によるスッキリとした生活の良さを実感しているものですが、世の中には中々物を捨てる事が出来ない人がいるものです。

そのような人ほど「もったいない」という気持ちが働いてしまいます。その気持ちも分からなくはないのですが、大抵の物は使わないで放置されているだけで自然と劣化してしまいます

絵画のような一部の資産価値があるような物だと別かも知れませんが、どんなものでも自然劣化は避けられません。

食品のようなものであれば劣化も分かりやすいのですが、プラスチックや金属だって劣化しますし、洋服の生地も油分が抜けて風合いが失われていきます。

未開封の新品の物であれば、それなりに良い保存状態で収納されているので劣化のスピードも抑えられているのですが、だからといって全く劣化しないわけでもありません。

新品の電池だって少しずつ電力が抜けていきますし、少ししか使わなかったからと取って置いても、手の水分や油分が原因で錆びてしまうような事もあります。

洋服の衣替えなども慎重に行わないと色褪せてしまったり、元に戻らないシワが出来てしまう事があるように、正しく保存する事も簡単ではありません

これらのようにどんなものでも使わないと質が下がっていく事を理解できると、もったいないからと捨てずに取っておく行為も、もったいない事なのだと感じられるようになるのではないでしょうか。

もったいないも、もったいない

劣化が早い食品であれば一番良い状態で食す事が良いのはイメージできると思いますが、これは多くの物にも当てはまる事です。

洋服だと流行などもあるので旬の時期が過ぎると難しくなるものですが、流行に左右されないような洋服だって手入れを怠るとどんどん劣化していきますし、ゴムが伸びたり頑固なシミが出来てしまったりします。

鍋や包丁のような物だって使わないと錆びてしまう事がありますし、表面加工が剥がれて質が下がってしまう事もあります。

物を大切にしながら長く使うのは素晴らしい事ではありますが、その為に膨大な手入れの時間が奪われたり、余計な費用が掛かって高くつく事もあります。

これで分かりやすいのはクラシックカーのような事です。車の性能や燃費といった条件が良くなく、修理にするにも部品が簡単には見つからないので、普通の車を維持するよりずっと難しくて高くついてしまいます。

アンティークのアイテムなども当てはまるかも知れません。アンティーク調の最近の物であれば、現在主流の使い勝手の良い素材で劣化も少ないのですが、本物のアンティークの物となると、良い状態を保つのに膨大な手間やお金が掛かってしまいます。

最近は古民家のリバイバルなどが人気ですが、どうしても古い設計の建物なので冷暖房費が嵩んだり、掃除の手間などが多いので維持するのは想像以上に大変なものです。

私自身の例でいうと長年使っていたアイロンが当てはまるのですが、18歳の頃に一人暮らしをしたタイミングで購入したアイロンを20年近く使用していると、ある時にスチームから茶色い汚れが出てくるようになり、洋服に取れないシミがついて台無しにしてしまいました。

だからといってアイロンとしては普通に使えるので、スチームを掃除をすると一日が掛かりの大変な作業となってしまいました。その事については別のところで紹介しているのですが、

参考スチームアイロンの詰まりを解消してみた

その後に自分のアイロンの使用状況に合いそうなスチームアイロンに買い替えると、凄くアイロンの作業が楽になってくれました。

他にマグカップも当てはまりました。100均で売られているようなマグカップでも機能としては問題ないのですが、長年使用していると茶渋のような頑固な汚れが目立つようになり、その度にメラミンスポンジで擦って落としていたのですが、そのペースがどんどん短くなり、綺麗な状態で使うのが難しくなりました。

そのような時に知り合いの家で保温性の高いボダムのマグカップに出会い、見た目の良さだけでなく、保温性の凄さに感動して購入すると、毎日のコーヒーの楽しみがグッと上がってくれました。

参考ボダムのマグカップに感動!

結構な価格だったので、節約という意味ではあまり良い選択肢ではないのかも知れませんが、私にとっては重要な毎日のコーヒータイムの質が向上したので全く後悔はしていません。

もちろんマグカップに質を求めない人にとっては無駄な選択になるので、誰にでも当てはまる事はではないのですが、まだまだ使えるからもったいないと我慢してしまう事で、より良い選択肢に気がつきにくくなってしまう事もあります。

物を大切に扱いながら長く使うのは素晴らしい事ではあるのですが、その事によって余計な手間が増えてしまって生活を圧迫してしまっているケースも珍しくありません。もったいないという気持ちが強過ぎるせいで、もったいない結果になってしまう事があります。

使う事で輝く物

頻繁に使っている中華鍋は錆びる事はありません。わざわざ錆びを落とす為の掃除も要りませんし、中華鍋一つで何でも作ってしまえる中華料理人のような使い方であれば、収納スペースですら必要なくなってしまいます(コンロの上に置きっぱなしにできる)。

一方でたまにしか使わないようなフライパンを多く所有していると、久しぶりに使う時に取り出す手間が掛かったり、掃除が必要だったり、想像以上に劣化していて使えないという事態になってしまいます。

これで分かりやすいのは喪服でしょうか。人付き合いや世代によっては滅多に着用する事がないので、久しぶりに取り出すと虫食いがあったり、変な匂いを発していたり、革靴がカビているような事もあります。

頻繁に着用している洋服や靴がカビるような事はありませんし、洗濯や靴磨きといったメンテナンスも行うので、頑固な汚れが染み込む事もないのですが、使わない物ほど取り返しのつかない状態になってしまう事があります。

これも実際に私が経験しているのですが、喪服のスーツをクリーニングに出してビニールが掛かった状態のままクローゼットの中に入れおき、一年ぶりぐらいに取り出すと白いカビがあちこちに生えていて驚いてしまいました。まさかとは思い革靴も箱から取り出してみると、同様にカビが発生していました。

現在は節約家になった事もあり、時々これらを取り出して風に当てているので、カビるような事が無くなったのですが、正しく保管する事も簡単ではありません。

ゴミ屋敷のような極端な感じであれば、膨大なスペースが奪われてバカバカしいのはイメージできると思いますが、本当にもったいないと感じているのであれば、実際に使ってあげることこそが、その物を良い状態に保つ事につながるものです。

頻発に使っている電化製品は可動部にグリスがいきわたり、電源が入ると熱をもって内部の余計な水分が蒸発したりするのですが、年に数回しか使わないような家電だと、思わぬトラブルが出てしまう事があります。

当ブログでは以前に扇風機の掃除や保管方法について紹介した事があるのですが、

参考扇風機の掃除を怠ると危険!?

普段は風量の弱しか使わないような家庭でも、時々は風量を最大にしたり首振り機能を使う事で、余計なホコリを飛ばしたり可動部の汚れを防ぐ事になると紹介しました。

車も低速で短い時間しか走っていないと、エンジンやオイルが十分に温まらずに良い燃焼にならないので、どんどん内部に汚れが溜まっていってしまいます。

同じ時期に購入して5年経っている車でも、走行距離が多い車の方がコンディションが良いというケースは珍しくありません(消耗品のコンディションは別)。

精密機械である腕時計なども分かりやすいのですが、昔ながらのゼンマイ仕掛けの高級時計というのは、常に動かしていないと内部の歯車を保護しているオイルが全体にいきわたらなくなって故障してしまいます。

いくつも高級腕時計を所有している人というのは、わざわざ動かしてゼンマイを巻く為のグッズを使っていたりします。

それらのような腕時計でも1~2本ぐらいしか所有していないのであれば、自然と使う機会が多いので大きな問題にならないのですが、たくさん所有して使わない物が増えるほど、余計なリスクを抱える事になってしまいます。

少ない物で暮らす生活というと、掃除や片付けの手間が減るメリットを指す事が多いのですが、特定の物を旬の時期(良い状態の時)に使う事によって、理想的な状態を保つメリットがある事も覚えておいてほしいと思います。

プラスチックのような物だって、新しい時は程よく弾力や強度があって使いやすいものですが、長年放置されてしまうと油分が抜けて割れやすくなり、見た目も色褪せてしまいます。

スマホやパソコンのような物も同じです。長時間の使用によって熱を持ちすぎて劣化してしまうようなケースもありますが、劣化しないはずのデジタルデーターだとしても、それを保存している媒体の物理的な劣化は避けられないので、適度に交換していかないと一気に全て失うような事になってしまいます。

もったいないからと使いもしない物を取っておく行為も、その物の機能を活かしきれないばかりか劣化させてしまう事になってしまうので、どんどん使ってその物の機能をフル活用してあげた方が、結果的に有効活用できるのではないでしょうか。

まだまだ使えるなら、実際に使ってあげてその物の役割を全うさせてあげるのが、一番もったいなくない選択なはずです。

この視点を取り入れられるようになると、

「高価な物だったからもったいなくて使えない」

といった無駄に劣化させてしまうような事もなくなり、その物の役割を最大限に引き出す事が出来るようになります。

たまにしか使わないお客様用の素敵な食器だって、自分が毎日使ってあげた方が食生活を豊かにしてくれますし、わざわざ別の収納スペースを用意する必要もなくなります。

まとめ もったいないなら使い切ろう!

絵画や骨董品のような資産価値を考えて購入した物であれば、劣化しないようにきちんと保管する事で得する事があるのかも知れませんが、絵画は人に見られるのが本来の役割であり、その事で多くの人を幸せにできた方が、製作者も絵画も嬉しいのではないでしょうか。

高価な洋服だったからと着る場所を選んで大切にし過ぎてしまうと、せっかくの素敵な洋服の良さを引き出す事ができません。その内に体型が変わって着られなくなったり、流行遅れになって着られなくなるかも知れません。

その時々の自分の状況に適している物を徹底的に使い倒す事こそが、その物の役割を最大限に引き出す事になり、一番もったいなくない使い方です。

「いつかまた必要になるかも・・・」

と考えてしまう気持ちも分からなくはないのですが、本当に必要になった時に劣化していて使えなくなっていたり、時代の流れが変わって適していないケースもあります。

「いつか痩せたら着られるから」

といって取って置いた洋服を実際に着る人は滅多にいませんし、大抵の洋服は型遅れになってしまうので適していません。流行が再びやってくることもありますが、それでも現代風に変化している事がほとんどなので、当時のままの形という事もありません。

ジーパンのような頑丈なデニム生地であれば、劣化しているのが良い風合いになる事もあるのですが、シルエットはどんどん変化していっているので古臭さは否めません。

昔大流行したレイバンのサングラスが21世紀になってから再び人気になりましたが、昔のサングラスというのはUVカットなど考えられていないので、むしろ瞳孔を開いた状態で紫外線を浴びる事になってしまい、目を保護するどころか傷つける要因となってしまいます。

現在の自分にとって相応しい物であれば、大切に扱いながら長く愛用するのは素晴らしい事ですが、現在の自分の生活に相応しくない物、必要がなくなった物まで所有し続けてしまうと、無駄に収納スペースが奪われるだけでなく、本当に必要になった時ですら役に立たない事がほとんどなので、この事をしっかりと理解してほしいと思います。

必要なくなったのであれば、さっさと手放す事で他の誰かの役に立つこともありますし、その方がその物にとっても幸せな事ではないでしょうか。

不要な物を手放していく事で余計な管理や手間からも解放されるので、本当に必要な物も使いやすくなります。

二度と読む事がないであろう本や洋服を取っておくと、必要な物を探す時の邪魔になってしまうように、もったいないという気持ちのせいで失われてしまう要因が増えてしまう事こそが、一番もったいない事なのではないでしょうか。

必要な物を探すだけで一苦労してしまうような状態というのは、極端な事を言うとリトルゴミ屋敷のような事です。ニュースで話題になるようなゴミ屋敷ほどひどい状況になれば、誰もが不便で周りにも迷惑なのがイメージできるものですが、規模が小さいにしろ似たような状態になっている家庭は珍しくないのかも知れません。

何から何まで普段使いできる物ではありませんが、洋服のような物も数を絞る事でヘビーローテーションする事になり、結果的に旬の時期を逃さずに済むものです。

私の例でいうと下着や肌着や靴下は3着を着回しているので、1年も持たずに寿命を迎える事が多いです(寿命が短いのは安物という事もありますが)。

それなりに高品質のもの10着を着回していると、3年ぐらいは持つかも知れませんが、その間に体型が変わってしまったり、好みが変わってしまったりすると、寿命を迎える前に買い替えて無駄にしてしまうかも知れません。

その物の機能、役割を全うする事こそ一番もったいなくない使い方なので、もったいなくて物を捨てられないと考えてしまう人こそ、この事をしっかりと理解してほしいと思います。

食品の賞味期限をしっかりと管理している人は多いですが、この感覚をあらゆる物にも当てはめて考えると、安かったからとろく使いもしない物を所有する事が、いかにバカバカしいのが理解できるのではないでしょうか。

食品以外の物には賞味期限があるわけではないので、ついつい「安くてお得だ」「なんか便利そう」といった感じで購入してしまいますが、これは賞味期限が長い冷凍食品や缶詰などを大量に買い込んでいるような状態なので、普段よく使う生鮮商品に管理の邪魔になってしまうわけです。

賞味期限が長いからと安心していると、知らず知らずのうちに期限が切れて無駄にする事もありますし、もったいないからと食べたくもないタイミングで食べる事になってしまうかも知れません。

私自身ももったいない気持ちでこの失敗を経験しているのですが、消費税増税の前に大好きだったさんまの缶詰を大量に買ってしまい、賞味期限に追われて食べたくもないタイミングで毎日続けて食べる事になり、あまり好きではなくなってしまいました。

身体がその時々に食べたくなるものというのは、不足している栄養が含まれている可能性が高いので身体にとっても良いですし、実際に美味しく感じられるのですが、身体が求めていない食品ばかりを無理やり詰め込む事になると、身体にとって良くないだけでなく、大好きだったものですら美味しく感じられなくなってしまいます

参考好きな物と食べたい物の違い

増税前に安く買えた時は得した気分になっていたものですが、もったいない気持ちのせいで結局はデメリットばかりになってしまいました。

お肉が安く売られていたからと大量に買い込んで自宅の冷蔵庫で冷凍し、その日の食卓に並ぶお肉は以前に安く買って冷凍保存していたお肉を解凍して使うとなると、わざわざ解凍する手間や電気代をかけて旬を逃したお肉を食す事になってしまうわけです。

賞味期限が短い食品だと、このようなバカバカしいサイクルを理解している人は多いのですが、期限がない物となると意外と多くの人が同じようなサイクルになっているので気をつけてください。

5年前のセールで安く購入できたアルカリ乾電池など、いつでも安く買えるマンガン電池よりも電力が残っていないかも知れません。

どんな物でも自然と劣化してしまうので、期限のある食品のように考えてみてください。これが出来ると自然とその物の状態が最高の時に良さを引き出せるようになり、結果的にその物を使い切りやすくなるので、一番もったいなくない状態に近づいてくれますよ。

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節約はレジャーを書いている人

光司

光司

離婚を経て人生のどん底を味わってから節約に目覚めたアラフォー男子の光司(コウジ)です。 実際に役に立った節約情報やオリジナルの節約方法を紹介します。 お金のかからない健康法や節約が上手くいく人の考え方など、様々な観点から節約について紹介するブログを目指しています。 より詳しいプロフィールはこちら⇒ [詳細]

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