コードレス(ワイヤレス)は便利?
最近は様々な家電製品がコードレス化されるようになりましたが、コードが無くて使いやすい反面、バッテリーの劣化の問題が出るようになりました。
私自身もいくつかコードレス(ワイヤレス)の商品を購入した事があるのですが、結局はコード有りの物の商品に戻した事が多いです。
コード有りの方が価格が安い事も多く、余計な電池がないので本体も軽くて交換の手間もないので、むしろ使い勝手も良い事があるものです。
もちろんコードレスの方が使いやすいものもたくさんありますが、それほど頻繁に使わないものであれば、あえてコード有りを選んだ方がお得な事が多いと感じています。
コードがない方が見た目もスッキリして良い面もありますが、使い勝手が悪くなってしまうと元も子もありません。
失敗だったコードレスの商品
ここからは私がコードレスで失敗したなと感じた商品を紹介します。
まずはアイロンです。コードレスのアイロンは置台に設置する事で温められるのですが、ちょいちょいこの待ち時間の為にアイロン作業が滞っていました。
現在はコード付きのものを使っているのですが、コードの煩わしさを差し引いても仕上がりが早くなったと感じています。スチーム用の水が残っていても最後に一気に噴射して使い切る事ができるのですが、コードレスの時は大量に余ると何度か充電しながら噴射していて面倒でした。
次は電池式のデスクライトです。これは貰い物だったのですが、電池が一週間も持たないのでバカバカしくなってしまいました。移動できるのは便利でしたが、そもそも照明器具を移動する機会などそうあるものではないので、たいして必要な機能ではありませんでした。
他にもパソコンのキーボードやマウスもコードレスからコード有りに戻しました。そもそもキーボードなどは動かすものではないので、コードが煩わしく感じる事などありません。電池交換が面倒なだけでした。
マウスはコードがない方が使いやすいなとも感じたのですが、電池のせいで重量が増して疲れやすくなってしまいました。
そもそもマウスパッドから出るような操作をしないので、コードが有ってもたいして邪魔になりません。それに電池カバーの隙間にゴミが溜まってしまうので、定期的に掃除をする手間も増えてしまいました。
どちらもたまに電池が切れてびっくりさせられますし、電気代の方がずっと安いのでコードレスのメリットを感じる事はできませんでした。
またノートパソコンも手放しました。ノートパソコンは充電池が劣化してコンセントに挿しっぱなしだとしても、デスクトップよりも電気代が安いので節約という意味では有効なのですが、どうしてもキーボードの位置が悪いので使い勝手が良くありません。
モニターの位置(高さ)も調節できないので、デスクワークで疲れやすくなってしまいました。
このノートパソコンを使っていた当時に無線のマウスも購入したのですが、その理由はノートパソコンのUSBポートがサイドにあり、それが理由でマウス操作を妨げていたからです。
これもデスクトップパソコンに戻した事で関係なくなったので、コード有りのマウスの方がずっと使い勝手が良くなりました。
現在のノートパソコンであれば、ブルートゥース接続でUSBポートの位置など関係ないのでしょうが、そもそもパソコンを持ち運ぶ事がないのであれば、電池交換が面倒で重たいだけのマウスになってしまいます。
現在はちょっとした事ならスマホで事足りるので、普段は良い座り姿勢が維持できるデスクトップパソコンの方が相性が良いと感じています。
次はイヤホンです。外出先で音楽を聴くときにはコードレスの無線イヤホンは便利なので、当ブログでも以前に紹介した事があるのですが、
現在は純セレブスピーカーという格安で作れるスピーカーなのに、とんでもなく澄んだ音が出るものを手にしてしまった事もあり、わざわざイヤホンで音楽を聴く事が無くなってしまいました。
コードレスのイヤホンはかなり高価ですし、同程度の音質を求めるのであれば、コード有りの何倍もの価格が必要になってしまいます。もちろん充電する手間もありますし、外出先だと紛失のリスクもあります。
最新のiPhoneはイヤホンジャックがないので、ワイヤレスのイヤホンが必需品なのかも知れませんが、もしかしたら音質や使い勝手を狙っての進化ではなく、紛失時の買い直しによる利益を狙っての事なのかも知れません。
アップルは過去にiPhoneのバッテリーが劣化してくるとパフォーマンスが下がる仕組みを盛り込んでいました。アップル側の説明だと突然の電池切れを防ぐ為の機能だという事でしたが、本音は買い替え需要を狙っての事だろうと集団訴訟を起こされて謝罪した過去があります。
企業側が利益を上げる為に様々な工夫をする事が悪いとは言いませんが、一見便利そうに見える機能でもユーザー側にとっては不利益になる事もあるので、きちんと見極める必要があります。実際にiPhoneのイヤホンを無くてしまった人が続出しているものです。
コードレスの商品も同じで利便性の高さばかりがアピールされていますが、ユーザーによってはその利便性が必要なかったり、管理する手間が増えてしまう事もありますし、その為だけに高額な支払いをする事になっているかも知れないので、安易には選ばない方が良いかと思います。。
もちろんコードレスの方が便利な製品もありますが、そのような製品といのはコード有りが駆逐されてしまっています。電気シェーバーなどが分かりやすいでしょうか。
短時間しか使用しない製品であれば、バッテリーの劣化という問題もそれほど大きくないですし、使い勝手が良い方が便利なので、現在はコード付きの電気シェーバーなど売られていません。
コード付きの掃除機が生き残っているという事は、そちらの方が相性が良い世帯が多いという事なので、しっかりと相性を見極めてほしいと思います。
コードレスを選べる場合
電気シェーバーのようにコード有りが駆逐されてしまっているような商品は別ですが、現在でもコード有りとコードレスが選べるような商品というのは、大抵はコード有りの方がコストだけでなくパフォーマンスも良い傾向があります。
ここでのパフォーマンスというのは取り回しのような使い勝手ではなく、その製品の本質的な機能の事です。
イヤホンなどは分かりやすいのですが、音質という意味では同じぐらいの価格ならコード有りの方が圧倒的に上回っています。
クリーニング屋でもコードレスのアイロンなど使用していませんし、業務用の掃除機なども大抵はコード付きです。
掃除機も毛足の長い絨毯などがない家庭であれば、吸引力が強くないコードレスの掃除機でも事足りるかも知れませんが、紙パックのコード付き掃除機と同等の吸引力のコードレス掃除機を買うとなると、ダイソンのようにかなり高価なモデルになってしまいます。
スマホにコードがあると不便極まりないですが、そんなものは売られていませんし、コードレスの方が圧倒的に優れている製品なら、そもそもコード有りは無くなっています。
だからこそ、現在でもコード有りの商品が売られているものというのは、それだけ需要があると考えられます。
これは洗濯洗剤で考えると分かりやすいのですが、昔ながら粉末洗剤が未だに売られているように、どんなに液体洗剤が進化しても、価格が安くて洗浄力も高い粉末洗剤に需要があります。
柔軟剤や漂白剤もセットになっているジェルボールのような、使い勝手の良い洗濯洗剤だけで十分なのであれば、その他の洗剤などとっくに駆逐されているはずです。洗剤メーカーも製造ラインを一つに統一してコストを下げられるはずです。
実際にはそうなっていない事が、ジェルボールのような洗剤の機能がイマイチなのを物語っています。
もちろん子育てに忙しい世代であれば、洗浄力よりも使い勝手の良さを優先するのが悪いわけではないですし、洋服の汚れも体質や職種によって随分と違うので、洗浄力が強い粉末洗剤でなくても問題ない家庭もあります。
ただシンプルに洗浄力の事を考えると、価格が安いはずの粉末洗剤の方が最適な選択肢になります。
コードレスの商品も同じで、現在でもコード有りが未だに売られている商品であれば、そちらの方がコスパ(安いだけでなく機能も)が高い傾向があるので、安易にコードレスを選ばない方がお得になる事が多いのではないでしょうか。
もちろんお金に余裕がある人であれば、多少の価格差よりも使い勝手を優先してコードレスを選んでも良いと思いますが、たまにしか使わないような製品であれば、多少の使い勝手の良さよりも本質的なところで選んだ方が、無駄な費用も掛からずに満足する結果となるのではないでしょうか。
まとめ 便利さの代償
コードレスになった事で使い勝手が良くなった製品もたくさんあるので、全てのコードレスが悪いとは言いませんが、電池代やバッテリーの劣化や交換の手間といった新たな問題も生まれてしまいます。
大事な場面で電池切れになってしまわぬように、早めに電池交換をするような事も考えられますし、想像以上に余計なコストや手間が発生してしまいます。
本体の劣化よりも先にバッテリーの劣化によって寿命を迎える事もありますし、必ずしも最新のコードレスの製品の方が優れているとは限りません。
コードレスのような便利さの代償が意外とあるものなので、節約家の人ほど安易に手を出さない方が良いのではないでしょうか。
最近はドライヤーのようなものでもコードレスがありますが、おそらく直ぐにバッテリーが切れてしまうのではないでしょうか。芸能人のスタイリストのような人であれば、どこでもサッと使えて便利なものなのかも知れませんが、一般の人が髪を乾かすのに向いているとは思えません。
今後は電池の進化によってコードレスに耐えうるドライヤーが普及するかも知れませんが、よほど軽くて長持ちしないと使いにくいので、まだまだ先のような気もします。
コードレスの便利さだけでなく、あらゆるものの進化には代償があるものなので、よほど新製品が大好きだという人でもない限り、安易に飛びつかない方が良いと思います。
車はマニュアルシフトからオートマに進化した事で多くの人が簡単に運転できるようになり、ハンドル操作を軽くするパワーステアリングや、ブレーキの踏力を増大するマスターバッグのおかげで、力のない人でも運転できるようになりました。
ただそのような進化のせいで、だらけた運転姿勢でも操作できるようになってしまい、危険を見落とすドライバーも増えてしまいました。
パワーステアリングのない車を運転した事がある人は分かると思いますが、シートを倒して片手でハンドルをグルグルと回すような姿勢ではまともに運転など出来ません。
しっかりとクラッチやブレーキを奥まで踏み込む為に、腰をシートに密着させる必要がありますし、ハンドルも両手で握って操作する必要がありました。寝そべって運転など出来ません。
だからといって昔のような扱いづらい車に戻す事が良いわけではありませんが、便利さの裏に隠れてしまった要素を無視してしまうと、本末転倒になってしまう事があるものです。
自分が求めている機能が満たされている商品を選べるようになると、安易に割高なコードレスやワイヤレスといったものを選んで、後から困るような事も無くなると思うので、しっかりと自分の基準を明確にして選ぶようにしてみてください。
特にコードレスになって間もない製品は要注意です。本当に良い機能であればその後のモデルもコードレスになり、ライバルメーカーも真似て進化していくのですが、出始めの製品は初期不良や新たな問題が出る事もあるので、割高なだけでなく故障のリスクも高いです。
一方で本当に便利なコードレスの製品だとコード有りが駆逐されていくので、そのタイミングぐらいで取り入れるのであれば、価格も落ち着いて問題も解決されているので、コスパも良くなっているはずです。
ちなみに私の周りでは、本当にびっくりするぐらいダイソンのコードレス掃除機を買って後悔している人達が多いです。
テレビや雑誌では最高の掃除機として評価されているものですが、実際に使用した人の意見はかなり分かれます。相性が良い人もいるのでしょうが、そうでもない人も多いので、しっかりと見極めてほしいと思います。
ダイソンも日々進化しており、日本の住宅事情に合わせたモデルなども販売しているようですが、それは逆に考えるとそれだけ不満が多かったからでもあります。
最新家電好きの人であれば毎年のように新商品を買っていくので、バッテリーの劣化という要因に悩まされないのかも知れませんが、一般の人が安易に便利そうだからと取り入れてしまうと、1年ぐらいで使い勝手が悪くなってしまうかも知れません。
高価だっただけに買い替えをする決断をするのが難しく、結果的に使いにくいものを使い続ける事になってしまいます。
テレビや電気屋で凄いとアピールされているものでも、必ずしも全ての人にとって相性が良いとは限らないので、しっかりと自分が求めている機能を明確にして、余計な機能にお金を支払わないようにしましょう。
どんなに便利な機能でも使わない人にとっては、故障の原因や重量を増すだけの不要な機能なので、上手く見極めて節約につなげてほしいと思います。