鼻歌の効果
一般的に鼻歌を歌う状況というのは、上機嫌な場合が多いと思います。
楽しいことがあると笑顔になるように、嬉しいことがあると、ついつい鼻歌を歌うこともあるのではないでしょうか。
要するに鼻歌というのは、自分の精神状態を表す反応の一つとも言えます。この反応を逆手にとって鼻歌を積極的にうたうようにすると、様々なメリットがあると言われています。
無理やりにでも笑顔をつくると自然と楽しくなっていくように、楽しい時の状況に身体を近づけることで精神に影響を与えることは珍しくありません。
たとえつくり笑顔だとしても、表情の変化だけではなく声色にも影響があるので、コールセンターのお姉さんはパソコンの横に鏡を置いて笑顔で対応するように指導されているものです。
他にも姿勢を整える事でメンタルにも好影響がある事が分かってきました。
これらのように、上機嫌でなくても鼻歌を行うことで同じような効果が期待できります。
もちろん鼻歌の効果というのは精神面に好影響があるだけではありません。物理的に様々なメリットがあります。
そこで今回は意識的に鼻歌を歌うことによって得られる5つのメリットを紹介します。これを知っておくだけで自分の身体の状態だけでなく、機嫌までコントロールしやすくなりますよ。
1 鼻呼吸
鼻歌を歌う時は口を閉じているので、誰もが無意識に鼻呼吸になります。
特に口呼吸の人は鼻の通りが悪いので、意識して鼻呼吸をすることで鼻の通りをよくする効果があります。
実際に呼吸器科のお医者さんが睡眠時無呼吸症候群の予防法として、鼻歌をすすめることがあるそうです。
意識的に鼻歌を歌うことで、無意識の日常生活の口呼吸を改善する効果が期待できます。鼻呼吸は空気中のばい菌を防ぐだけでなく、鼻腔で空気が温められる効果もあるので、体温低下を防ぐ事にもつながります。
2 肺の機能改善
鼻歌を歌うと自然と腹式呼吸になります。
腹式呼吸が習慣になると横隔膜をスムーズに動かすことができるので、肺をめいいっぱい広げられるようになります。普通の呼吸の質が各段にアップします。
誰でも深呼吸をする時には姿勢を正して胸を張るものですが、あれは大きく肋骨が広がることで肺も膨らみやすくなるからです。
現代人はデスクワークやスマホの影響で姿勢が崩れている人が多く、昔の人より呼吸が浅くなっていると言われているのですが、姿勢が悪いと肋骨が大きく膨らめなくなり、気道も狭まってしまうので効率よく酸素を取り込めなくなるので、より多くの空気を取り込める口を無意識が選択してしまいます。
運動して酸素が足りなくなると口で大きく呼吸をするものですが、まさに脳が不足している酸素を効率良く取り入れる為に選択した結果です。
これを逆に考えると、日頃から鼻呼吸をしている人ほど、呼吸の効率が良い姿勢を保っている傾向があるので、積極的に鼻歌をうたう事で姿勢改善の効果もあると言われています。
姿勢を正すことやストレッチなども重要ですが、腹式呼吸になる鼻歌をうたう為には横隔膜を刺激することにもなるので、自然と動かしやすいように正しい姿勢に導く事になります。
また内蔵の働きが活発になると体温も上昇しやすくなり、基礎代謝も上がってダイエット効果があると言われています。冷え性対策にも鼻歌が効果的だとNHKのガッテンで紹介されていたほどです。
3 リラックス効果
無理やりにでも笑顔をつくることで楽しくなるように、気分が落ち込んでいるときでも意識的に鼻歌を歌うことで気分が良くなります。
鼻歌を歌うと副交感神経が優位に働くので、自律神経を整える効果があります。要するに身体をリラックスした状態に意識的に促すことになります。
アスリートが競技に入る前に様々なルーティンワークで気持ちや緊張を抑えているものですが、鼻歌にも同様の効果が期待できます。
イライラしている時に深呼吸をして気持ちを整えるように、鼻歌を習慣にしている人ほど気持ちを整えやすい傾向があります。
普段は全く鼻歌を歌わない人でも、よほどの嬉しい事があると鼻歌が出てしまう事があるように、鼻歌はメンタルと密接に関係しています。
これを逆手に取る事で、意識的に鼻歌を歌って自分のリラックスするスイッチを押す事ができます。
落ち込んでいる時に頭の中を整理して、無理やり元気を出すのは簡単ではありませんが、鼻歌ぐらいであれば誰でも簡単に行いやすいので、凄く取り入れやすいのも鼻歌の大きなメリットです。
4 血行促進
気持ちのリラックス効果にも通じることなのですが、鼻歌によって身体の力が抜けると全身の血行も良くなります。
精神的なストレスや同じ姿勢を長時間とっていると身体が緊張してしまい、筋肉がこわばって肩こりや首などに痛みが出てしまいますが、これは血流が悪くなっているからです。
あえて鼻歌をうたうことで筋肉の緊張がほぐれ、全身の血行が良くなる効果があります。
よくテレビの健康番組などで、ちょっとした体操やストレッチで身体の柔軟性が増すのが紹介されていますが、鼻歌だけでも同じような効果があるものです。
温泉に入ってリラックスするのも良いですが、鼻歌なら場所を選ばずに副交感神経を優位にできるので、誰でも簡単に身体の緊張をほぐす事ができます。
5 音痴改善
音痴の人にはいくつかの特徴があるのですが、その改善にも鼻歌が役に立つと言われています。
鼻歌は内耳共鳴という体内から響く音を感じることが出来るので、微妙な音階の違いを聞き分けられるようになります。また咽が開きやすくなるので、そのコントロールも容易になります。
音痴だと自覚している人ほど堂々と声に出して歌えないので、声帯が縮こまって上手くコントロールできない傾向があるのですが、あえて鼻歌を取り入れることで声帯の動きがスムーズになっていきます。
また鼻歌であれば音量も知れているので思い切って歌うこともできます。声帯のコントロール能力の向上と、音階を聞き取りやすくなるダブル効果で音痴が改善しやすくなると言われています。
まとめ たかが鼻歌、されど鼻歌
鼻歌で得られる効果をまとめると、
- 口呼吸の改善(鼻呼吸)
- 肺機能向上
- リッラクス効果
- 血行促進
- 音痴改善
というたくさんの効果が期待できます。たかが鼻歌でも鼻の通りを整え、気分を整え、身体の調子まで整えてくれます。おまけに音痴まで改善されるので、我慢するなんてもったいないです。
また今回紹介した鼻歌のメリットをしっかりと理解して体感できると、辛い時や落ち込んでいる時の強い味方になってくれますよ。
よほどの強靭なメンタルの持ち主であれば、頭の中だけでパッと気持ちを切り替えられるのかも知れませんが、私も含めて多くの人はそうではないと思うので、鼻歌のメリットを逆手にとって人生に役立ててみてください。
あえて鼻歌のデメリットを上げるのであれば、あまり人前では行うべきではありません。あくまでも周囲の迷惑にならない程度に、鼻歌を日常生活に取り入れてみてください。
リラックス効果や血行促進効果は、実際に大きな声を出して歌うことでも同じような効果が期待できるのですが、どうしてもカラオケボックスなどの限られた条件になってしまいます。
自家用車やお風呂場でも可能かも知れませんが、鼻歌は気軽に出来るも大きなメリットなので覚えておいて損はないと思います。
気分の良い時だけしか鼻歌が出ないのはもったいないです。どんどの意識して取りれていきましょう。
鼻歌で口呼吸が改善されれば、ウイルスのような病原菌を防ぐ事にもなりますし、なによりも見た目の印象もアップします。
いびきの原因も口呼吸という事が多いので、鼻の通りが良くなれば睡眠中の疲労回復効果も高まるかも知れません。
これは鼻歌の効果というよりは口呼吸改善の効果ではありますが、積極的に鼻歌を取り入れる事で様々な好循環に導かれるかも知れません。
周りの人の迷惑にならない程度に積極的に鼻歌を取り入れてみてください。鼻歌ぐらいであれば歩行中に行っていても迷惑になりませんし、カラ元気やつくり笑顔よりもずっと取り入れやすいので、覚えておいて損はないと思います。
コメント
私よりもよく食べる親友がスタイル良くて不思議だったんだけど、常に鼻歌を歌っているから納得しました、私も歌いまくろうwww
by きょん☆
今まで我慢していたほうだけど
これからは自信をもって
ハミングしていきます♪
by 匿名
鼻歌で音痴が改善するって・・・
by 匿名
意識はしてませんでしたが、鼻呼吸なんですね。参考になりました!
by yozzy