ストレスを発散したくなる理由
ストレスが貯まる原因は人それぞれですが、そのストレスを埋め合わせするかのように、娯楽にお金を投じてしまうとお金はなかなか貯まりません。
ストレスを発散するために飲みにいく人と、純粋にお酒が好きで楽しむ人では、同じ金額のお金を使っても満足度は大きく違うものです。
ストレスを発散する為に飲みにいっても、マイナスになっていた状態をゼロに近づけることはできるかもしれませんが、プラスになるわけではありません。
一方で同じ金額のお金を使うのであれば、ストレスそのものを減らす方法に投資した方がプラスに転じやすくなります。心身共にパフォーマンスが向上すれば無駄使いも減り、収入もアップしやすくなります。
一時的にしかマイナスを和らげないストレス発散にお金を使うのではなく、マイナスの状態になってしまう原因である、ストレスそのものを減らすことにお金を使うという視点をもつようにしましょう。
ストレスを減らす工夫
ストレスを減らす為には、ストレスになっている原因をよく突き止めることです。ここが曖昧なままだと、どうしてよいかわからずに手っ取り早くストレスを発散する方法を選んでしまいます。
もし職場の人間関係が悪いのであれば、上司に相談して配置を変えてもらうようにお願いしたり、転職をするような事です。
家族や恋人の事で悩んでいるのであれば、しっかりと話し合うか、別れを考える事です。
「そんなこと簡単にできるか!」
と言われそうですが、その選択肢も視野に入れることが大切です。
その選択をした後の状況を想像する事で、今のストレス状態とその後のストレス状態を天秤にかけることができます。
転職の場合、大抵は収入が減ることになりますが、それによってストレス発散する必要がなくなるのであれば、結果的にお金が貯まりやすくなる可能性があります。
これは通勤時間が長い人で考えても分かりやすいと思います。自宅の近くの職場に転職をして収入が減ることになったとしても、通勤時間が劇的に短縮されるのであれば、多少の残業をしても疲れは減るかも知れません。
単純に通勤費が節約できるだけではなく、副業に取り組む時間ができるかもしれません。逆に職場の近くに引っ越すという選択肢もあります。
家賃が上がったとしても通勤時間の半分の残業で補えるかもしれません。また家事にストレスを感じている人であれば、特に苦手な家事の負担を減らしてくれる物に投資するのも良いかと思います。
当ブログでは以前に、「食洗器」をおすすめした記事を紹介したことがあるのですが、
これは単純に食器を洗う時間を短縮できるだけではなく、ストレスの原因を減らすメリットが最も大きいという意味です。
食器洗いによるストレスは人それぞれ違うので、誰にでも当てはまる方法ではありませんが、台所洗剤による手荒れに悩んでいて通院している人であれば、最高の選択肢となるかも知れません。
これは掃除などにも当てはまります。高機能な掃除機(軽さやメンテナンスのしやすさなど)を購入することだったり、そもそも汚れにくい環境(ホコリの出やすい布製品を減らす)を意識することで、掃除のストレスを劇的に減らす事ができます。
これらのようにストレスの原因をよく見極めることで、何かしらの対策が見つかるものです。
実際に行動に移さないと判断するにしても、一度頭の中で検討する事でストレスレベルが下がるかも知れません。
このストレスの原因をなんとなく曖昧なままにしておくと、手っ取り早くストレスを発散する方法にお金を使ってしまいます。
絶対に痩せなければならない理由(余命宣告など)があると、多くの人がイヤでもダイエットに成功するものですが、何となく「痩せたらいいなぁ~」ぐらいで始めたダイエットだと、そのメリットも理解できていないので、長続きしないような事です。
転職した私の事例
ちなみに私は過去に転職を繰り返していた時期があるのですが、どの職場でも人間関係に悩まされました。
特に他の人がサボっている状況にストレスを感じることが多く、
「なぜ自分ばかりが頑張らなければならないのか!」
とストレスを勝手にため込んでいました。
その職場で出世して環境を変えるという選択肢もあったのですが、それまでストレスを抱え続けるより、成果報酬タイプの職場に転職することを選びました。
すると、そのようなストレスから見事に無縁になりました。同僚がサボっていても全く気になりません。
余計なストレスを感じなくなると、ストレスを発散するために飲みに行くことがなくなりました。また付き合いだけの酒の席も断れるようになりました。
純粋に楽しいお酒の席(好きな人、尊敬できる人がいる場)にだけ参加するといったライフスタイルを手に入れることが出来ました。
ストレスを発散するために無理やりお酒を飲むようなこともなく、周囲の人の飲み方に合わせる必要もありません。自分のタイミングで参加して帰ることもできます。
ストレスそのものが減ったことで、わざわざお金を使ってまでストレス発散をすることが見事になくなりました。
他にも自宅の中でストレスを感じていたのが食料品の管理です。私は節約家ということもあり、食品を無駄にすることに強くストレスを感じるので、なるべく賞味期限内に食べきるように管理していたのですが、これも行き過ぎると、食べたくもないタイミングで食べなければならないというケースが出てきてしまいます。
本音ではさっぱりとした蕎麦を食べたいのに、賞味期限が近いからと油っこいラーメンを食べるようなことが度々ありました。
この対策として食料品を貯め込まないようにすると、冷蔵庫に中の物がどんどんなくなり、ちょっとした調味料や卵ぐらいになりました。この為だけに冷蔵庫の電気代が掛かるのがバカバカしくなり、卵について調べてみると賞味期限は常温保存の期限だということを知り、無理なく冷蔵庫を手放すことができました。
ストレスの原因だった食料品の管理が格段に楽になり、好きなタイミングで食べたいものを自由に選べるようになり、余計なストレスも溜まらなくなりました。
昔の私のように食べたくもないタイミングで無理して食べてしまうと、満足できずにその後にお菓子やデザートなどを食べてしまうものですが、そのような事も一切なくなりました。
これらのようにストレスが溜まる原因を減らすことで、わざわざ別にストレスを発散する必要がなくなっていきます。
まとめ 目をそらさずに向き合おう
ストレスの原因は人それぞれですが、一度ストレスそのものを減らすという視点を意識してみてください。
ストレスを感じる状況を変えない限り、いくらストレスを発散しても根本的な解決にはなりません。
もちろん全てのストレスの原因を排除できるとは限りませんが、頭の中それを選択した時のメリットやデメリットを理解する事で、ストレスを感じる度合いが変化する事も珍しくありません。
ストレス発散の為にお金を掛けて楽しむ事が、必ずしも悪いとは言いませんが、それらは一時的な効果(高揚感)しかないので、根本的な解決にはつながらないものです。
長時間のデスクワークで肩や腰が痛むからと、マッサージに通うと一時的に症状は和らいでくれますが、同じお金を使うのであれば、デスク周りの環境(フィットした椅子や目に優しいモニターなど)に投資した方が、根本的な解決につながるような事です。
退屈な日常を忘れる為に旅行に行くのも一つの選択肢だとは思いますが、旅行が終われば退屈な日常が待っています。
ストレスを発散する為にお金を使ってもマイナスがゼロに近づくだけで、またすぐにマイナスに戻ってしまいます。
一方でマイナスになる原因を減らすことができると、心に余裕が生まれてイライラする事も無くなり、暴飲暴食や無駄使いも減っていきます。
誰もがストレスの原因の全てを減らす事ができるわけではないのですが、ストレス発散ばかりにお金を掛けていると、いつまで経ってもその状況は変化してくれないので、少しずつでもストレスそのものを減らす方法がないか考えてみてほしいと思います。
ストレス発散の為だけにお金を使う状態というのは、借金の金利だけを支払い続ける自転車操業のような状態です。借金の元本を減らしていかない限り、このサイクルから抜け出せません。
一方で返済計画を立て、金利の安いところに借り替えたり、整理して一元管理するようになると、借金を減らしていくペースが早まります。
固定費を見直したり、無駄使いを減らしていくと、借金の返済が早くなるだけでなく、借金を返済し終えた後のお金が貯まるペースも増えていきます。
これがプラスに転じる理由です。
ストレス発散にお金を使っていると、一時的にマイナスを和らげる事はできるかも知れませんが、プラスに転じる事はありません。
一方でストレスを減らす事に投資していくと、ゆっくりとマイナスから0に近づいていき、プラスに転じる可能性があります。
当ブログは節約を勧めてはいるのですが、お金をかけてでもストレスそのものを減らした方が、心も体も健康になり、結果的にプラスに転じやすくなる事は珍しくありません。
ストレスが減るとぐっすりと眠れるようになり、疲労の回復力が高まるかも知れません。栄養ドリンクを飲んでも一時的な効果しかありませんが、ストレスが減った効果は、その後の人生でずっと継続してくれます。
活き活きと仕事に取り組むことができるようになると、パフォーマンスも上がって収入も増えていくかも知れません。
全てのストレスの原因を減らす事ができるとは言いませんが、そこに目を向けるだけで新しい選択肢が見えてくる可能性があるので、日ごろからよく自分のストレスの原因と向き合ってほしいと思います。
今までストレス発散ばかりしていた人ほど、意外な解決方法が見えてくるかも知れません。
この辺のバランスは節約にも当てはまることが多いのですが、本棚から溢れているからと、たくさん収納できる大きな本棚を購入してしまうと、二度と読む事がない不要な本まで所有し続ける事になってしまいます。
一時的には本を整理できて問題が解決したように感じるかも知れませんが、実際には問題を先送りにしただけです。
つまらない本を手放すにしても、新しくて綺麗な状態であれば買取価格が付きますが、大きな本棚の中で劣化した本は二束三文でしか買い取ってもらえません。
さっさと不要な本を手放して整理したり、電子書籍を取り入れる事で本棚そのものが要らなくなるかも知れません。
これらのように手っ取り早く解決できそうなものに飛びついてしまうと、根本的な問題は解決しないので、再び大きな本棚がいっぱいになって同じ問題が浮上してきてしまいます。
節約で貯めたお金の使い道は個人の自由ではありますが、年に一度の海外旅行でストレスを発散するのに使うより、日ごろのストレスを減らす為に使った方が、年間を通して気分も身体も良い日が増えるのではないでしょうか。
生活に必要なお金を稼ぐためではなく、ストレス発散の為にイヤな仕事を頑張っている人が意外なほど多いので、そのような悪循環になっていないか、よくよく考えてみてください。
一時的に効果しかないストレス発散より、ストレスそのものを減らす事を考えられるようになると、何事も本質にアプローチする事ができるようになるものですよ。