食洗機で時間の節約
食器を洗う手間を軽減してくれる食器自動洗い機、「食洗機」は多くの主婦の憧れではないでしょうか。
しかも食洗機は時間の節約だけではなく、水道代まで節約出来るので家計にとってもありがたい家電製品です。
省エネルギーセンターのデータによると、平均的な一般家庭の食器洗い乾燥機と手洗いの一年間のランニングコストは、
- 食洗機=14.020円
- 手洗い=23.470円
と紹介されていました。なんと食洗機を導入するだけで年間で9450円も節約できるそうです。これだけ見ると食洗機は物凄くお得そうですが、実際にはそうでもありません。
私自身も離婚前に使用していたことがありますが、そのような節約効果はまるで感じられませんでした。
そこで今回は食洗機の時間の節約以外のメリットとデメリットについて紹介します。食洗機の導入を考えている方は、環境や条件に合わせて判断してほしいと思います。
食洗機のメリット
まずは食洗機のメリットについて紹介します。
- 時間の節約
- 水道代の節約
- 手が荒れない
- 食器を拭く手間が省ける
と言ったところでしょうか。どれも素晴らしいメリットだと思います。単純に食器を洗うストレスが減るのも大きなメリットです。
細かな事を言えば、水切りカゴのスペースを失くせることも大きなメリットかも知れません。
食洗機のデメリット
続いて食洗機のデメリットについて紹介します。
- 電気代がかかる
- 騒音
- スペースが必要
- 設置コストがかかる
- 要領に限りがある
と言ったものがあります。食洗機が素晴らしいのは間違いないのですが、家庭によっては向いていないケースがあります。
食洗器が向いていない人
食洗機が向いていない家庭というのは、
- キッチンにスペースがない
- 音漏れのしやすい住宅
- 家族(食器)が少ない
- 元々節約思考の人
と言ったものが考えられます。キッチンのスペースがないのは当然ですね。むしろキッチン周りにスペースの余裕がある家庭の方が珍しいと思います。
騒音問題は最近の食洗機であればかなり抑えられているので、それほど気にする必要はないかも知れません。
そして一番気をつけたいポイントは、既に節約をする意識が強い家庭だと、お金の節約というメリットは期待できません。私自身もこのケースに当てはまりました。
先ほど紹介した省エネルギーセンターのデータというのは、給湯器を使用して食器を手洗いしている家庭の年間コストです。
元々節約思考の方の多く家庭では、食器洗いに年間23.470円もコストはかかっていません。そもそもお湯を無駄に流しっぱなしにするような食器の洗い方をしていないので、年間のランニングコストの差はずっと少なくなります。
また食洗機は少ない食器を洗う場合だと手洗いに比べてコストが高くなってしまいます。家族が少ない家庭やワンプレートの食器で食事を済ませている場合などは、手洗いの方が向いています。
また一人暮らしだと水道料金が基本使用料内で収まることも多いので、食洗機で節水をしても水道代が変わらない可能性が高いです。もちろん二人暮らしでも節水意識が高い家庭では基本使用料内で収まっています。
食洗機による時間の節約や手荒れの軽減と言ったメリットはありますが、食洗機にお金の節約はあまり期待しないほうが良いかと思います。
食洗器が向いている人
一方で食洗機の導入に向いている方というのは、食器(家族)の数が多く、節水をする意識が少ない家庭です。
お湯を出しっぱなしにして食器を洗っている家庭であれば、省エネルギーセンターにデータに近い節約効果が期待出来ます。
さらにオール電化で深夜料金の設定がある家庭は、電気代が安くなる時間に食洗機のタイマーをセットすることで、大幅に電気代を節約することが出来ます。
また新築や改築に伴って食洗機を導入するのであれば、キッチンのスペースの問題もクリアできると思います。むしろスッキリするかも知れません。
そして水道代は自治体によって違いますので、水道代が高い地域ほど食洗機による水道代の節約効果があります。家族構成やキッチン周りの環境も含めて、食洗機の導入を判断してほしいと思います。
まとめ 一番は時間の節約
食洗機によって時間と水道の節約ができることは間違いありません。特に時間の節約ということであれば、本当に便利な家電製品です。
ただし、お金の節約を期待するであれば「使用状況によって違う」ということです。飲食店のようにたくさんの食器を洗う必要があるのであれば、人件費のコストも含めて大幅に節約できる可能性がありますが、一般家庭だとそれほど効果がないということです。
一方で手洗いによる水道代は、節水コマや節水タイプの蛇口を利用することで大幅に節約をすることが出来ます。
食器を洗う時に水道を流しっぱなしにする必要はありませんし、効率よくすすぎを行うことでも水道代を節約出来ます。また鍋やお皿の数が少なくなるような工夫も効果的です。
単純にお金の節約の為に食洗機の購入を考えている場合は、使用状況をよく見極めてから検討してみてください。思ったほどの節約効果が得られないかもしれません。
もちろん食洗機は時間の節約になるのは間違いありません。
「食器洗い機は絶対に人生を変える」というタイトルの本があったぐらいです。しかも2001年に出版さている本なので、今の食洗機であれば機能も省エネ効果もより高いと思います。
節約したお金を何に使うのかは自由ですが、このような日頃の家事の時間を節約させるものに使うのは有効な選択肢だと思います。食器洗いによる手荒れやストレスに悩んでいる方にもおすすめです。
日頃家事を頑張ってくれている奥様へのプレゼントとしても素敵だと思います。食洗機の導入を考えている方は、メリット、デメリットを理解したうえで判断してほしいと思います。