洗濯物からイヤな匂いが・・・
湿度の高い梅雨時や雨の日に屋内に干した洗濯物というのは、中々乾かなくて困りものです。
お気に入りの洋服からあのイヤな生乾きの匂い、部屋干しの匂いがすると落ち込んでしまいます。
一度でも洋服に生乾きが発生してしまうと、完全に匂いを消し去るのは難しいものです。
漂白剤や熱湯消毒ができる生地であれば何とかなる場合もありますが、デリケートな生地の洋服の場合はお手上げです。
大切な洋服を無駄にしない為にも、洗濯後は素早く乾かしてイヤな匂いを抑える工夫が必要です。
洋服の生地、繊維や環境によっても違うのですが、洋服を乾かすのに6時間以上かけてしまうと、あのイヤな生乾きのような匂いが発生しやすくなってしまうと言われています。
そこで今回は洗濯物を積極的に早く乾かす7つの裏ワザを紹介します。全ての技を取り入れるのは難しいと思いますが、大切な洋服を洗濯する場合だけでも意識してみてください。
洗濯物を早く乾かす7つの裏ワザ
1 脱水方法の工夫
全自動洗濯機が当たり前なので、おそらく脱水時間にこだわる人は少ないのではないでしょうか。
厚手の洋服や毛布などを洗濯した場合は、脱水の前に洗濯機から一度洋服を取り出し、洋服の絡みを整えてから脱水を行うとかなり効果的です。
普通に脱水をし終えた後に、乾きやすいシャツなどの薄い洗濯物だけを取り出し、厚手の洋服だけを残して脱水してもOKです。さらにそこに乾いているタオルなどを入れて脱水すると、そのタオルが厚手の洋服の水分を吸い取ってくれます。
また脱水後にハンガーにかける前に、手で「バッ」と洗濯物を振ることでも細かな水分を飛ばすことも大切です。これが意外とバカになりません。
日が当たる明るいところで振ってみると、細かな水分が飛んでいくのが見えるはずです。これをするだけで随分と早く乾いてくれるようになりますよ。
乾きにくい厚手の洗濯物ほど、干す前にしっかりと振ってください。洗濯機の脱水によって偏った洋服の生地の繊維を起こすことになり、洗濯物が早く乾いてくれるだけでなく、皺も減って乾いた後の風合いもよくなります。
脱水機能は洗濯機の性能によっても左右されるのですが、洗濯コースによっても違う事があるので、洗濯物が乾きにくい湿度の高い日だけでも、厚手の洋服を洗うコース(毛布コース等)の脱水を選ぶのもおすすめです。
逆にドライのような優しいコースやスピードコースだと、脱水が弱かったり、時間が短い事があるので、厚手の生地の洋服がある時は脱水だけでも追加してみてください。
2 洗濯物を裏返す
これは文字の通り、洗濯物を裏返してから干す事です。
基本的に洋服の生地が重なっている折り目は裏側にあります。そこが一番乾くのが遅いので裏返すだけで随分と早く乾いてくれます。
しばらく洗濯物を干してから裏返してもOKです。特にジーンズのように乾きにくい素材の洋服は、何度か裏返して積極的に乾かしてください。
また洋服を脱ぐときに裏返してにして洗濯をしても構いません。洗濯物は洗濯機の中であらゆる方向にぶん回され、それぞれが擦れあって汚れを落とすのですが、その時に洋服の繊維も少しずつ擦れてしまいます。
その擦れによる色落ちや劣化が洋服の裏側からになるので、洋服の見た目にとってもメリットがあります。
また外に干す場合でも紫外線による日焼けが洋服の裏側になってくれます。ジャケットやスーツのように型崩れしそうな洋服でなければ、洗濯物を裏返して干すことにはたくさんのメリットがあります。
洗濯後の靴下を裏返すと先端にホコリが溜まっている事もあるので、洗濯物が乾きにくい時期でなくても裏返してから洗濯をする意味があります。
毎回でなくても良いので、乾きにくいタイミングだけでも裏返してから洗濯してみてください。早く乾いてくれるだけでなく、洋服の寿命を延ばす事にもつながります。
3 ハンガー
洗濯物を早く乾かす為に考えられたハンガーというのもがあります。
洋服の内側に風が通しやすいように厚手になっているハンガーほど、乾くのが早くなってくれます。
一方で厚みのない針金ハンガーのようなものだと、洋服の前と後ろの生地がくっ付いてしまいます。
わざわざ専用品を購入しなくても針金ハンガーを重ねたり、折り曲げて加工する事でも空間をもたせる事が可能です。
ハンガーの数に余裕があるのであれば、自分で組み合わせて作ってもOKです。適当な空き箱を挟んで輪ゴムで止めるだけで即席速乾ハンガーが完成します。
全ての衣類分を用意するのは大変ですが、乾きにくい大切な洋服だけでも意識してみてください。
乾きにくいジーンズなどは、このハンガーの掛け方を工夫するだけで随分と違いますよ。
またハンガーの設置位置も工夫してください。カーテンレールやドアの淵にかけてしまうと、空気の流れが少なくなってしまうので乾燥するのが遅くなってしまいます。
移動できるハンガーラックなどであれば、なるべく空気の流れが活発な部屋の中心に置いてください。
壁際やカーテンレールにかけてしまうと、空気の流れが少なくて乾きにくいだけでなく、結露してカビが発生してしまう事もあるので気をつけてください。
4 風
これは風を利用して洗濯物を乾かす方法です。
理想は屋外に干して自然の風を活かすことですが、梅雨時はそうもいかないので、室内で風を利用する方法を紹介します。
部屋の真ん中ほど空気の流れが活発ではあるのですが、積極的に風を活かす場合は別の方法があります。
それこそエアコンを使用している部屋なら、積極的に洗濯物に当てるような事です。
エアコンの空気は除湿もされているので、かなり早く乾いてくれます。風向きを調整するなり、干す位置を工夫してください。除湿機でも同じような効果が期待出来ます。
節約的には扇風機の風に当てるのもおすすめです。エアコンや除湿器よりも電気代が圧倒的に安く済みます。
強風で乾かすというよりも洗濯物の周りの湿った空気を循環させることに意味があるので、微風でも洗濯物を早く乾かす効果が十分にあります。
ただし、そのままで湿った空気が部屋中に回ってしまうので、換気扇を回して室内の湿った空気を屋外に排出させましょう。
また扇風機がない場合でも換気扇を回す事は効果的です。自然と空気の流れが出来るので早く乾かす事につながります。
この場合は部屋の中心に洗濯物を干すのではなく、なるべく換気扇の近くに設置してください。これが難しい場合は外の空気が入ってくる換気口の近くでもOKです。
風を活かして洗濯物を乾かすポイントというのは、乾いた強風によって強引に乾かすというよりも、湿った空気をいち早く入れ替える事に意味があるので、僅かな空気の流れをつくるだけでも、随分と早く洗濯物が乾くようになってくれます。
極端な事を言えば、ドライヤーを使って乾かしても良いのですが、これは手間や電気代が掛かり過ぎてしまうので、あまり実用的なテクニックではありません。
朝になっても洗濯物が乾いていない場合など、緊急用として乾かすのは構いませんが、普段の洗濯時としてはその他のテクニックの方が実用的です。
5 アイロン
これはドライヤーの熱風に似ているのですが、アイロンの熱で強制的に乾かす事も出来ます。
洗濯後の湿った洋服はアイロンのスチームを出さなくてもいいので、後でアイロンをかける洋服であれば一石二鳥になります。
またアイロンは高熱による殺菌効果も期待できるので、イヤな生乾きが発生した洋服を捨てる前にも試してみてほしいと思います。
洋服のタグの表示を確認し、しっかりとアイロンの温度を調節するのがポイントです。
6 干し方の工夫
干し方の工夫というのは、洗濯物の間隔を開けるという意味です。
洗濯物の距離が近いと空気の流れが悪くなり、どうしても乾くのが遅くなってしまいます。
靴下や下着などをピンチハンガーに隙間なくびっしりと吊るしてしまうと、中心部の乾きが遅くなるので、なるべく間をあけるように工夫をしてください。
他にもフード付きのパーカーやコートなどは、ハンガーを一つ足してフードが重ならないように浮かせて干すと効果的です。
同じような理由で毛布やシーツのような厚手のモノを干すときも、ただ物干し竿にかけるのではなく、間にいくつかハンガーを挟むことで空間を広げることが出来ます。
細長いタオルといったものでも、一つのハンガーに干すのではなく、二つ組み合わせると圧倒的に早く乾いてくれるようになります。
7 アーチ干し
「アーチ干し」なる洗濯物の干し方があります。これは結構有名な裏技かも知れません。
洗剤で有名なライオンが紹介している干し方なのですが、このように長いものを外側、短いものを内側にすることで、煙突効果が生まれて上昇気流が発生するのだそうです。
洗濯物の周りの空気は室内の温度よりも低くなり、アーチの中心部の下の温かい空気が温度差で上昇して空気の流れを作る事が出来ます。
並び順を考えないで干した場合と比べて、およそ一時間も早く乾くのだそうです。ちょっとしたことですが、頭に入れておく価値があると思います。
ちなみにこのアーチ干しの裏技には応用編があり、バラした新聞紙を下(床)に敷いておくと、さらに効果が高まるのだそうです。新聞紙が湿気を吸い取り、乾いた空気がより洗濯物に届きやすくなるそうです。
まとめ 素早く乾かして寿命を延ばそう!
今回紹介してきた洗濯物の乾かし方の裏技を全て取り入れるのは大変ですが、状況や洋服に合わせていくつか組み合わせることで、梅雨時でも積極的に洗濯物を早く乾かすことが出来ます。
洗濯後の洋服を素早く乾かす事も立派な節約になるので、大切な洋服を洗濯するときほど、意識してみてください。
薄っぺらい安いタオルやTシャツは直ぐに乾きますが、厚手で上質な生地ほど乾きにくい傾向があるものです。
上質な肌触りのお気に入りのタオルが生乾きになるのは悲しいことです。大切な洋服にだけでも、今回紹介した洗濯物を早く乾かす裏ワザを取り入れてみてください。
逆にそれほどタオルなどにこだわらない場合は、あえて乾燥しやすいものを選ぶことも有効です。
中途半端にオシャレなデザイン(刺繍やプリント)の洋服や上質な生地の洋服を選んでしまうと、乾きにくくなる事もあるので気をつけてください。
今回紹介した洗濯物を干す方法の他にも、極端なことを言えば乾燥機を購入することも選択肢の一つです。
地域によって天候は随分と違いますし、洗濯物を干す場所も住宅環境によって違うので、状況によっては電気代を掛けてでも相性が良いかも知れません。
また梅雨時に毛布や布団を洗濯する場合は、コインランドリーを利用するのもかしこい選択だと思います。数年前からコインランドリーの数が増えてきて便利になっています。
さらに乾きやすい洋服を選ぶという選択肢もあります。ユニクロのように化学繊維を上手に取り入れている洋服は、洗濯後に乾くスピードが凄く早いので、洗濯頻度が高い下着や肌着は特におすすめです。
ただし、化学繊維はアレルギー体質や汗との相性もあるので、いきなりまとめ買いなどをせずに、一度試してから判断してください。これらは皺にもなりにくく耐久性もあるので、下着や肌着として本当に優秀だと感じています。
他にもイヤな匂いの発生を抑える部屋干し専用の洗剤や柔軟剤も売られているので、梅雨時などはそのような専用品を活用するのも良いとは思います。
節約という意味では、これらの専用品は割高なのでおすすめしにくいのですが、地域や環境によっては選ぶ価値があるのではないでしょうか。
洋服を早く乾かす裏ワザというのは単純に時間の節約になるだけではなく、イヤな匂いのせいで処分する洋服を減らすことにもつながります。
それぞれの環境に合わせて無理なく取り入れられる裏ワザを取り入れてみてください。梅雨時でも洋服を積極的に早く乾かして、節約につなげてほしいと思います。
追記 便利アイテム!
100均で売られているランドリーボールなるものを使ってみると、洗濯物の脱水が抜群に良くなりました。
詳しいメカニズムについては別のところで紹介したので参考にしてほしいのですが、
簡単に言うと洗濯物の絡まりを抑えてくれるので、脱水時の偏りが無くなってくれます。洗濯機から取り出す手間も楽になるので、縦型の洗濯機を使用している家庭であれば、検討する価値があると思います。
逆にドラム式や縦型でも高機能なものだと、それほど洋服が絡まないので意味がないかも知れません。比較的古い縦型の洗濯機や安い洗濯機を使用している家庭とは相性が良いと思います。
コメント
こんにちは。
洗濯の脱水を二回してみると結構違いますね。
洗濯機のメーカーによるかも、ですが。脱水追加はアリですね。
by のん
裏返して洗濯するのは私もおすすめです♪
洋服の傷みも少なくなりますよね。
我が家では家族全員が脱ぐ時に裏返すようにしています。
by 匿名
僕は速乾タイプの生地の洋服を選んでいます。梅雨時でも全く気にしなくて良くなりました。
by 匿名