洗濯機を手放した達人
少し前にあるミニマリストの本を読んでいると、「一人暮らしに洗濯機はいらない！」と紹介されていました。
その人の洗濯方法というのは、いわゆる昔ながらの桶と洗濯板を使った方法で、お風呂に入るタイミングでその日に着ていた洋服をサッと洗っているとのことで、このローテーションを守れば2着の洋服だけで回せるのだそうです。
洋服に染み付く皮脂汚れというのは、放置される時間が長いほど頑固になるので、確かに理にかなっているなと感心しました。
ただ素晴らしい方法だとは思いますが、いざそれを自分で実践できるかというと、やはり厳しいかなとも思いました。
洗濯する時間が余計にかかりますし、大きめの衣類となると脱水（手で絞る）も大変かなとも感じます。洗濯物が乾燥する時間も延びるかも知れません。
私はそれなりに節約に取り組んでおり、極力必要のないモノは手放すようにしているのですが、やはり洗濯機を手放すことは難しいように感じます。
世の中には上には上があるのだなと感心する事になり、そこで改めて男の一人暮らしである自分の洗濯パターンを振り返ってみると、様々な気づきがありました。
流石に「洗濯機はいらない！」という結論が出たわけではないのですが、洗濯機そのものには選択肢があるように感じました。
直ぐにでも洗濯機を手放せとは言いませんが、一度頭の中で検討してみることで様々な気づきがあるものです。
小型洗濯機という代物
そのミニマリストの本を読んで間もない頃に、ホームセンターで車のタイヤ交換を行っている間の待ち時間に店内をウロウロとしていると、
かなり気になるものが見つかりました。それがこの小型二層式洗濯機の「別洗いしま専科２」です。ホームセンターで売られていた価格は12800円でした。
一人でも簡単に持ち運べそうな大きさで、目が釘付けになってしまいました。
普通の洗濯機の三分の一ぐらいの大きさです。箱を持ってみると一人でも余裕で持ち上げられました（重量9キロ）。
しかも洗濯容量が「3.6キロ」とあるのにも驚きでした。
私が現在使用している洗濯機は、一般的に販売されている洗濯機の中では小型な方なのですが、容量は「5キロ」です。
その洗濯機でも容量一杯にして洗濯することは滅多になく、基本的には半分ぐらいの水量のコースで3～4日に一度ぐらいの頻度で洗濯しています。
ということは、この大きさが三分の一ぐらいの「3.6キロ」の小型洗濯機でも十分だと考えられます。
一人暮らしで洗濯物を貯め込まなければ問題ないはずです。商品の説明文にも「1日にでる1人分の洗濯物の量は、およそ1.5kg」示されており、2日ぐらいの頻度で洗濯をするのであれば問題ななそうです。
二層式なので脱水時には一手間かかりますが、量が少ないだけに大した手間ではありません。
ちなみに私は昔ガソリンスタンドでアルバイトをしていたことがあり、窓を拭くタオルを二層式洗濯機で洗っていました。
その時に感じたのが、二層式は自分で洗濯時間を設定できるので、全自動洗濯機よりも早く終わることが多かったことです。
汚れ具合にもよるのですが、簡単な汚れだと洗濯時間は3分ぐらいで済みます。これは二層式洗濯機の構造によるのか、洗濯槽のサイズによるものなのか分かりませんが、洗濯そのものがパワフルだったことが印象的でした。
そして排水をし、すすぎをし、脱水層にタオルを移して2分ぐらい回して終わっていました。トータルで10分もあれば洗濯が完了していたと記憶しています。
私が現在使用している洗濯機にもスピードコースがありますが、流石に10分では終わりません。一番少ない水量でも15分ぐらいかかります。
このような経験から二層式洗濯機に悪いイメージがなく、かなり魅力的な洗濯機だと感じました。
今ある洗濯機を手放してまで直ぐに買い替えようとは思いませんが、壊れて買い替える事になれば、「別洗いしま専科」のような小型洗濯機も選択肢の一つとして覚えておこうと思いました。
「別洗いしま専科」という名前の通り、一般的には補助的な使い方をするものなのかも知れませんが、男の一人暮らしのように洗濯物が少ない家庭であれば、十分に役割を果たしてくれるのかも知れません。
まとめ 自分の洗濯パターンを考えてみよう！
気合いと根性さえあれば、冒頭で紹介したミニマリストのように洗濯機は必要ないのかも知れません。桶と洗濯板があれば何とかなります。
ただ、これはやはり現実的ではないように思います。誰もが出来る事ではありません。
今回紹介した小型二層式洗濯機も一人暮らしでなければ難しいですし、忙しくて週末にまとめて洗濯をするという家庭だと明らかに容量不足です。
また厚手のシーツや毛布を洗濯することも厳しいでしょうし、それらを頻繁にコインランドリーで洗濯するとなると、かえって高くつくかも知れません。もちろん近所にコインランドリーがない場合も難しいです。
それでも実家の近くに住んでいる人であれば、大型の洗濯物だけ頼るということも出来るかも知れません。
どれが正解と決められるものではありませんが、自分の洗濯パターンを改めて意識してみると、様々選択肢が見えてくるようになるものです。
必要以上に大容量の洗濯機だと単純に購入額が高いだけでなく、余計な電気代や水道代がかかるかも知れませんし、スペースも奪われてしまいます。
多機能なだけに使いもしない機能が故障して、修理が必要になるかも知れません。
私自身も結婚して間もない頃に、元奥さんの希望で当時の最新の高級ドラム式洗濯機（19万）を購入したことがあるのですが、洗浄能力が悪くて驚いたことがあります。
それまで使っていた5万円ぐらいで購入した縦型洗濯機の方が、ずっと綺麗に洗濯できていました。
私は腋臭体質なのでシャツに染み込んだ脇汗の落ち具合で、洗濯機の良しあしがよくわかります。
その後に離婚して一人暮らしをはじめ、家電量販店で一番安く売られていた3万円ぐらいの縦型の洗濯機を使用するようになると、明らかに19万円のドラム式よりも洗浄能力が高くなりました。
当時はドラム式洗濯機がブームだったころもあり、家電量販店にもドラム式だらけで、さも凄そうにアピールされていたのですが、肝心の洗浄力が悪いだけでなく、フィルター掃除も面倒で、蓋が横にしか開かないので中が乾燥する時間も遅く感じました。
洗濯風景を眺めている分には楽しかったのですが、高価な最新の洗濯機だからといって、求めている機能が満たされるとは限りません。
最近は私のようにドラム式洗濯機の洗浄力の弱さに不満を持つ人が増えてきたせいか、家電量販店に行くと縦型の洗濯機が随分と復活してきているものです。
洗濯機は洋服のように試着できるわけではないので、購入してみないと分からないものですが、安易にＣＭや雑誌の特集にのせられて選んでしまうと、満足いく洗浄力が得られないばかりか、お金まで奪われてしまいます。
子供が一人暮らしを始めて家族が少なくなったのにも関わらず、買い替えのタイミングで再び大きな冷蔵庫や洗濯機を選んでしまうと、余計な電気代や掃除の手間を減らす事ができません。
洗濯機に限ったことではありませんが、現在の自分の環境に適したものを選ぶ為にも、改めて考えてみる価値があるのではないでしょうか。
ネットサーフィンしかしない人には高機能なパソコンやスマホは必要ありませんし、テレビにつなぐだけの小型パソコンや格安タブレットの方がベストな選択肢になるかも知れません。
フローリングの家庭であれば、一般的な掃除機よりもクイックルワイパーの方が簡単かも知れませんし、スッキリとした部屋であれば、お掃除ロボットがベストかも知れません。
朝食に白いご飯を食べる家庭であればタイマー付きの炊飯器が便利ですが、たまにしかご飯を炊かない家庭であれば、収納できる鍋でご飯を炊くのがベストかも知れません。
どれが一番優れているのかではなく、どれが一番適しているかが重要です。
洗濯物も時間に余裕がある人であれば、桶と洗濯板だけでも何とかなるかも知れませんし、ダイエットや筋トレに時間を割いている人なら一石二鳥になるかも知れません。
スペースに余裕がない家庭であれば今回紹介した小型の洗濯機が最適な選択かも知れませんし、古いアパートや団地の中には玄関の外に洗濯機を設置している事もあるので、意外と相性が良いケースがあるのかも知れません。
節約という意味では、一般的な洗濯機でも中古なら1万円ぐらいで売られていますし、必ずしも小型二層式洗濯機の方が節約になるとは言えませんが、洗濯時間や省スペースを求めている人にとっては、最適な洗濯機になる可能性があります。
どの洗濯機が正しいというわけではなく、自分にとって最適な洗濯方法を見つけられるようになってください。
集合住宅で深夜に洗濯しなければならない環境であれば、洗濯機に求める機能は洗浄力よりも静音かも知れません。そういう意味ではドラム式洗濯機の方が相性が良い家庭もあると思います。
私のように腋臭体質でないのであれば、洗濯機にそれほど強い洗浄力を求めなくても良いですし、猫を飼っている家庭だとドラム式洗濯機の中に入ってしまうかも知れません。
これといった正解などありませんが、それぞれの生活に合わせて考えてみるという事が大切なのではないでしょうか。
一人暮らしでもそれぞれ環境が違うので、一概に「絶対に洗濯機が必要だ！」とも「洗濯機はいらない！」とも言えませんが、しっかりと自分の洗濯パターンと向き合って、よくよく考えてみてほしいと思います。
世間一般の常識だけで選んでばかりいると、使いもしない機能の為に余計なお金を支払う事になってしまいますよ。
コメント
風呂なしワンルームでも使えるかな？洗濯機の排水用の穴がないけどキッチンに流せるならいけそう
by 匿名 €