ゴミを少なくする工夫
私はゴミの分別をしっかりとする方ではあるのですが、それだけに悩んでしまうこともあります。
例えばボックスティッシュの内側にある、ティッシュが落ちない為のフィルムです。
少し前から私はソフトパックのボックス(箱ではないが)ティッシュの存在を知り、それからはゴミの分別に悩まなくなったのですが、それまで使用していたボックスティッシュは、いつも剥がしたビニールのフィルムに困っていました。
フィルムをはがしても箱の紙がノリで付着しているので、綺麗にはがすことが出来ません。
なので剥がしたフィルムに付着しているノリの部分をハサミでカットし、綺麗なビニールはプラスチックごみ、箱は資源ごみ、ノリの部分は燃えるゴミとして捨てていました。
だからこそ、ソフトパックのティッシュでこのような作業から解放されたことに嬉しさを感じています。
全てのボックスティッシュがソフトパックになれば嬉しいのですが、一方で他の工夫で解決している企業もありました。
あまり有名なメーカーのティッシュではないのですが、フィルムをはがしてもノリが残らずに綺麗にはがせます。
これは技術的にそれほど難しいことではないでしょうし、ノリの成分を変えれば売れ筋の大手のボックスティッシュにも直ぐに活かせそうなものですが、現実にはそうではありません。
もしかしたら特許が絡んでいたり、ノリの取引業者との忖度があるのかも知れませんが、とても残念なことです。
さらにフィルムが存在しないボックスティッシュもあります。解放口の形を工夫して箱だけなので、ゴミの分別の手間がいりません。
トップバリュのボックスティッシュ、取り出し口の形をごりごりに工夫することによりあのビニールのフィルム部分をなくしてるの最高金賞すぎませんか、分別めちゃ楽だこれ。 pic.twitter.com/x8LV0p58Xk
— 古賀及子 (@eatmorecakes) 2018年4月30日
全ての人が細かくゴミの分別ができるわけではないので、このような工夫をしている企業に私は好感を持ちます。
ティッシュで言えば中身の質も大切ですが、全ての人がティッシュにそれほど紙質を求めているわけではありません。鼻炎で悩んでいる方にとっては紙質も大事でしょうが、それほど重視していない方であれば、ゴミの分別のしやすさなどで選ぶのも良いかと思います。
プライベートブランドが意外と良い!
このようなゴミを少なくする工夫というのは、ボックスティッシュだけでなく様々な製品にも当てはまります。
意外と頑張っているのがプライベートブランドの製品です。
少しでもコストダウンをするためなのか、パッケージが簡素化されている傾向があります。
大手メーカーの製品と全く中身が同じプライベートブランドでも、パッケージがシンプルでゴミの分別が必要ないものもあります。
少し高価なお菓子だと一つ一つに小分けされているものが、中身が全く同じプライベートブランドになると、まとめて包装されていることがあります。
私は冷蔵庫を手放しているので、常温保存ができる魚肉ソーセージをよく購入するのですが、
魚肉ソーセージも大手メーカーだからといって良いとは限りません。未だに金属でフィルムを閉じているものもあれば、ハサミがないと開封できないものもあります。さらに肝心の魚肉ソーセージが綺麗にはがせないものもあります。
この辺の技術も特許なども絡んでいるのかも知れませんが、このようなちょっとした工夫を取り入れている企業が増えると嬉しいものです。
他にも封筒のフィルムが紙製のものもあります。
左側の茶色の封筒は透明なフィルムが張られており、綺麗に剥がれずにイライラさせられるのですが、右の白い封筒のフィルムは半透明の紙で出来ており、そのままでもリサイクルできると表示されています。
ちなみに私の住んでいる街には大きな製紙工場があり、紙の街として有名なのですが、左の透明なフィルムが張られている封筒は市役所からのものです。
コスト的に難しいのかも知れませんが、こういうところに接待や忖度が隠れているように感じます。
ゴミの分別も正義とは限らないが・・・
細かくゴミを分別することも必ずしもエコにつながるとは限りませんが、やはりゴミそのものを減らすことが出来ればエコにつながります。
環境汚染で膨大な被害を受けた水俣市はゴミの分別のレベルが高いそうで、リサイクル業者にとっても効率が良くて付加価値(水俣ブランド)があるそうです。
一方で武田邦彦さんの本を読むとゴミの分別をせずに焼却処分してしまった方が、結果的に埋め立てるゴミの量が減る試算もあるので、必ずしも分別することがエコだとは言えません。
ですが、それだけにゴミそのものを減らす工夫が求められているように感じます。
節約家の多くは食品を無駄にすることが少ないと思いますが、世の中には平気で食べ物を残す人がいるものです。
先日も吉野家で私がコモサラ(小盛りの牛丼とサラダのセット)を食べていると、私より先に着ていた隣の席の老夫婦が凄い量を残して店を出ていきました。
奥さんは牛丼の肉だけを食べたようで、タレが染み込んだご飯がそのまま残っていましたし、旦那さんは牛すき焼き定食の野菜をほぼ残しており、どんぶりにもたくさんのご飯粒が残っていました。
吉野家にはお肉だけの牛皿もありますし、私のように小盛りを選ぶことが出来ます(店舗によってはない事もあります)。
小盛りの設定がない定食やうな重などでも、
「ご飯を半分にしてください」
と一言いえば、きちんと対応してくれます。
ですが、現実には平気で残してしまう人がいるものです。戦中、戦後の食べ物が少ない時期を過ごしていただろう老夫婦が、平気で食べ物を残している姿に悲しくなりました。
食べ過ぎになることが健康に良いとは言いませんが、生き物の命をいただいていることを感じている人であれば、そのような無駄は事前に防げるのではないでしょうか。
このような平気で食べ物を残すような人に、そもそもゴミの分別を求めるのは無理なので、だからこそ企業側の努力、工夫が求められるように感じます。
ゴミそのものを減らす工夫や努力をしている企業を応援したいものです。
まとめ 節約家が地球を救う!?
多くの節約家は食品やモノを無駄にしないものです。
経済の為には不要なモノでもどんどん消費する人達が多い方が良いのかも知れませんが、それが地球の為、未来の人類の為に良いとは思えません。
そもそも世界の飢餓は食料不足が問題なのではなく、食料の分配の問題です。
アメリカや日本のような先進国が食料を買い占めていることが問題なだけであり、とっくの昔に世界中の人が食べられるだけの食料を生み出すことに成功しています。
数十年前に日本で米不足が起きた時に世界各国のお米を輸入したのですが、日本のせいでお米の価格が高騰してしまい、飢餓に苦しんでしまった国があります。
米不足である日本では餓死者は出ませんでしたが、間接的には世界の飢餓に関係しています。
しかも「不味い」と廃棄されるお米までありました。
食べ物を平気で残したり、必要以上に食べてしまうことというのは、巡り巡って世界の飢餓に関係しています。
大量生産、大量消費が経済活性化の為には有効なのかも知れませんが、地球や未来の人類の為に有効だとは思えません。
最近はコンビニ弁当でも小盛りの弁当がありますし、ちょっとした心掛け次第で食料廃棄率は下げられるはずです。
無駄なモノを購入しない節約家というのは、結果的にとてもエコなのではないでしょうか。
「あなたの節約が世界を救う」
と言っても過言ではありません。
必要なモノを必要な分だけ消費することこそ節約の本質であり、ゴミを減らす事にもつながります。
レベルの高い節約家は無駄に包装や梱包されている価格の高い製品を購入しないですし、まとめ買いをした方が安くてなっても、消費しきれないほどの量を購入することもありません。
安易に必要のないモノも購入しないので、結果的にゴミも少なくなるものです。
デザインをオシャレにして変な鍵を付けて売り上げが何倍にも増えたケースもあるので、外見が大切なのもわかりますが、このような事も行き過ぎる、肝心の中身がおろそかになったり、余計なゴミを増やすことになってしまいます。
一方でゴミを増やすことなくパッケージをオシャレにする工夫や、ゴミの分別が楽になる工夫や、中身を綺麗に無駄なく使い切れる工夫や、梱包の仕方を工夫して運搬費用を削減した製品もあります。
ブランドイメージや製品価格だけで判断するのではなく、しっかりと求めている機能が満たされているモノの中から、そのような製品を積極的に選ぶことも、巡り巡って地球を救うことになるのではないでしょうか。
節約家は自然とそのような製品を選んでいるのですが、世の中にはそうではない人もいるので、やはり製品を提供する側の努力、工夫に期待したいものです。